Chiro's Memo

My Sweet RoseとRosariumの更新記録です。

夏風邪

2005-06-27 20:28:30 | Weblog
夏風邪をひいてしまいました。
今日は仕事も休んで一日寝ていました。
夏風邪は結構しつこいので、皆様風邪をひかぬようお気をつけください。

読書遍歴 episodeⅠ

2005-06-25 19:31:52 | 
私は子供のころから本を読むのが好きです。
本ばかり読んで勉強をしないので、母にしかられていました。

小学生のころ好きだった本のひとつが「小さなスプーンおばさん」です。
NHKでアニメ化もされたのでご存知の方もあるかもしれませんが
ごく普通のおばさんがティースプーンの大きさに縮んでしまうのです。
小さくなったおばさんにとっては、何気ない日常生活も冒険となります。

他に好きだった作品に「君はサヨナラ族か」(タイトルが違っていたかもしれません)という作品があります。
絵を描くのが好きな主人公の少年(小学6年生)が学校を辞めるために「ゴキブリ作戦」なる作戦を立てて
仮病で入院しその病院で様々な人と出会い成長していく物語です。
出会いがあれば別れもあります。そういった人たちのことを「サヨナラ族」と呼んでいるのです。
とても印象に残る作品でした。

後よく読んでいたのが「学研まんが ひみつシリーズ」です。
「恐竜化石のひみつ」や「コアラのひみつ」などいろいろとありました。
その中でも最も影響を受けたのが「ネコのひみつ」です。
この本によって猫好きになったといっても過言ではありません。
あと「まんが小倉百人一首事典」にも影響を受けました。
小学生のころはかるたクラブに入っていて競技会にも出たことがあります。
この本のおかげで百首全部覚えることができました。

私は読書は好きですが「読書感想文」は苦手でした。
毎年夏休みの宿題で読書感想文を書いていましたが、あらすじばかり抜き出していたように思います。

展覧会遍歴 episodeⅡ

2005-06-24 18:00:30 | 美術
今回は東京で見た展覧会についてです。
私が展覧会目的で出かけた最も遠い所が東京です。
これまで
「肖像表現の展開 ルーヴル美術館特別展」1991年 国立西洋美術館
「栄光のハプスブルク家展」1992年 東武美術館
「リール美術館所蔵 バロック・ロココの絵画―ヴェネツィア派からゴヤまで」1993年 横浜美術館
「ヴァチカンのルネサンス美術展―天才芸術家たちの時代」1993年 国立西洋美術館
「ボイマンス美術館展」1993年 セゾン美術館
「エルミタージュ美術館展―イタリア ルネサンス・バロック絵画」1993年 東武美術館
「ウィンスロップ・コレクション」2002年 国立西洋美術館
を見に行きました。

91年のルーヴル美術館特別展は、
私にとって中学生時代からの憧れであった実際のルーヴルの絵画を初めて見る機会となりました。
展覧会が開催されることを知って東京まで行くことに決めたのです。
古代エジプト、ギリシア、ローマから始まり、メインはルネサンス以降のヨーロッパでした。
ヴェロネーゼの「若い女性の肖像(美しきナーニ)」
ベラスケス「マルガリータ王女」など多くの優れた作品が出品されていました。
特に「マルガリータ王女」は中学生のころに隣町で開催された、
ルーヴル所蔵の絵画の複製画展を見て以来好きな作品のひとつだったので
本物の作品を見られたことをとてもうれしく思いました。
このあと東京へ来たなら一度行ってみたいと思っていた神田神保町の古書店街へ行きました。
そこで出会ったのがラファエル前派の画集でした。
これが私が初めて購入したラファエル前派関連の本となります。

「栄光のハプスブルク家展」はベラスケスの「青いドレスのマルガリータ王女」が出展されるので行きました。
ハプスブルク家については歴史の教科書で習う程度の知識はありましたが
詳しいことはよくわからなかったので、とても勉強になりました。
「青いドレスのマルガリータ王女」は使用されている色の種類は少ないのですが
ドレスの青は鮮やかに印象に残っています。
マルガリータについては成人後の肖像も出品されていたのですが
それはあまりよい作品ではありませんでした。
この展覧会では19世紀の皇妃エリザベートに関する展示も多くありました。
私がエリザベートの名を知ったのはこのときが初めてです。
肖像画や肖像写真を見て実際にこんな美しい女性がいたのかと感心してしまいました。

93年は友人と二人で2泊3日で東京へ行きました。(宿泊は飯田橋のYHでした)
初日新幹線を新横浜で降り、横浜美術館へ行きました。
この展覧会で最も印象に残っている作品がルーベンス「十字架降下」です。
アントワープにある「十字架降下」は「フランダースの犬」でよく知られていますが
こちらもその作品に劣らずすばらしい作品でした。
他にはフィリップ・ド・シャンパーニュの「キリストの降誕」も美しい作品でした。
私は毎年クリスマスシーズンになるとこの「キリストの降誕」のポストカードを部屋に飾っています。
横浜を後にして、国立西洋美術館「ヴァチカンのルネサンス美術展」へ向かいました。
これは模型や複製画が多く思っていたよりつまらない展覧会でした。
しかしレオナルド・ダ・ヴィンチの「荒野の聖ヒエロニムス」は未完成の作品ではありますが
それゆえに荒野の厳しさ、聖人の孤独がよく表れた作品だと思いました。

東京滞在二日目は一日かけて東京ディズニーランドで遊びました。
通常一時間待ち二時間待ちといわれるアトラクションもせいぜい20分待ちで楽しむことができました。
私とその友人が二人で旅行するとたいてい雨になるのです。
その日も小雨が降っていました。

三日目、池袋へ行きセゾン美術館、東武美術館を見ました。
「ボイマンス美術館展」は正直言ってそれほど期待していませんでした。
ボイマンス美術館というのもそのとき初めて聞く名前だったからです。
しかしブリューゲル「バベルの塔の小品ながら圧倒されるような迫力に魅せられました。
他レンブラントの「ティトゥス」などもすばらしい作品でした。
「エルミタージュ美術館展」はイタリア絵画中心の展示でした。
この展覧会で印象に残ったのはジョルジョーネ「風景の中の聖母子」です。
みずみずしい風景描写とやわらかな筆致で描かれた聖母子が美しい作品でした。

ウィンスロップ・コレクションは友人二人とディズニーシーへ行った帰りに寄りました。
私がどうしても見たいと言い張ったためです。
でも無理をしてでも見てよかったと思える展覧会でした。
この展覧会についてはまた次の機会にゆっくりと記事にしたいと思います。

Musical Baton

2005-06-21 22:51:56 | 音楽
弐代目・青い日記帳のTak様より音楽のバトンを受け取りました。
これは海外のブログに発する企画で、音楽に関する質問が回ってきたら自分のブログ中でそれに答え
次の五人を選びその人にバトンを回すというルールだそうです。

主旨はよくわかるのですが、私は五人にバトンを回すことができません。
質問自体は面白そうなので答えてみたいと思います。

1.コンピュータに入っている音楽ファイルの容量
HP素材用のMIDIファイルがごく少量です。
音楽はCDプレーヤーで聴きます。


2.今聞いている曲
今は特に音楽はかけていません。


3.最後に買ったCD
「エンチャントメント~魅惑の響き~ NHKスペシャル『新シルクロード』オリジナルサウンドトラック」 
                       ヨーヨー・マ ザ・シルクロード・アンサンブル
です。


4.よく聞く、または特別な思い入れのある5曲
「THE LADY OF SHALOTT」葛生千夏
テニスンの「シャロットの女」に曲をつけたものです。
不思議な世界に引き込まれるような音楽です。

「イスタンブールの思い出」セゼン・アクス
“トルコの歌姫”と呼ばれる女性歌手のアルバムです。
表題曲はオリエント急行華やかなりし時代を思わせるノスタルジックな曲です。
このアルバムを聞いてからターキッシュポップにはまりました。

「NHKルーブル美術館 オリジナル・サウンド・トラック」エンニオ・モリコーネ
これははずせません。現在の私を決定づけた番組を彩った音楽です。
クラシカルな美しいサウンドが魅力です。

「ベスト・オブ・ポール・モーリア/愛の記念日」ポール・モーリア
イージーリスニングと呼ばれるジャンルも好きです。学生時代によく聞いていました。

「G線上のアリア」白鳥英美子
「美しき青きドナウ」や「G線上のアリア」といったクラシックの名曲に歌詞をつけて歌っています。
彼女の透明感ある歌声とあいまって、聞いているとゆったりとした気分になれます。

私はクラシックからJ-POPまで、たいてい何でも聞きます。
今回J-POPやクラシックは取り上げませんでしたが、次の機会にでも語りたいと思います。

知られざる ベルギー象徴派

2005-06-18 21:44:26 | 美術
現在尾道市立美術館で開催されている「知られざる ベルギー象徴派」展を6月17日に見てきました。
Bunkamuraザ・ミュージアムで開催されていた「ベルギー象徴派展」の巡回展です。
これまでいろいろな方のBlogで感想を読ませていただいたので、
私も早く見に行きたいとずっと思っておりました。

内容は東京と同じですが展示構成が少し異なっているようです。

第一展示室…グザヴィエ・メルリを中心とした構成でした。
会場に入ってまず目に入ってきたのがメルリの「美の理想たる神をその身に宿し、そしてその神に従えるものは幸いなり」でした。
そして楽しみにしていた作品のひとつの「時の円舞曲」もそのそばにありました。
いずれも考えていたよりも小さい作品だと思いました。
私は97年に高知県立美術館で開催された「ベルギー象徴主義の巨匠展」で
メルリの「舞踏」という作品を見たのですが、それはかなり大きい作品(88×188cm)だったので
図版で見ていたときには「時の円舞曲」もそのくらいの大きさだと思っていたのです。
「時の円舞曲」は翼をつけ鎌を持った「時の翁」を娘たち(時の精でしょうか)が取り囲み輪舞するという作品です。
時というものは移ろうものであるという「無常」をあらわした作品なのではと思います。
メルリの人物像は彫刻的な印象を受けます。それは寓意的な作品だけではなく
伝統的な生活を守る素朴な人々を描いた作品でも同様です。


第二展示室…レオン・フレデリックを中心とした構成でした。
フレデリックの大作「聖三位一体」は97年にも見ていたので二度目の対面でした。
聖三位一体では通常聖霊は鳩として表されますが
フレデリックは少女の姿の天使で表現しています。
この天使は愛らしいのですが、地面の蛇もリアルに描かれています。
フレデリックの画風は一言で言うと「濃い」ので、流れる犠牲の血などは目を背けたくなるようです。
しかし風景画があったのですが、これは別人の作品のように淡い色合いで描かれていました。
この展示室にトーロップの「二人の女」もありました。
ジャワ生まれのオランダ人であるトーロップの描く人物はどこかオリエンタルで神秘的です。
この女たちも人間の女ではなく何かの精霊のように思えます。
人物の髪と額装が一体化しているのが興味を引きます。


第三展示室…フェリシアン・ロップスを中心とした構成でした。
フェリシアン・ロップスのリトグラフ集「魔性の女たち」「悪魔のような女たち」のほか
代表作「娼婦政治家」などが展示されていました。
世紀末象徴主義者にとって「愛と死」すなわち「エロスとタナトス」は最も重要なテーマですが
そのテーマを露骨かつグロテスクな形で表しているのがロップスの作品群です。
個人的には好きな作品ではありませんが、どうしてここまでエロを追求したのかということには興味があります。


第四展示室…スピリアールト、アンソールを中心とした構成でした。
スピリアールトの作品を見るのは初めてですが、この展覧会の中では異色という感じを受けました。
モダンというか私の持つ「世紀末」のイメージとは異なっています。
アンソールは小品中心ですが、様々な方が「ウォーリーをさがせ」みたいだと言っていた作品は
「オステンドの海水浴場」のことだなとすぐにわかりました。
太陽まで笑っているのがユーモラスです。
この展示室にクノップフの「グレゴワール・ル・ロワと共に―わが心は過去に涙す」もありました。
この作品は私の好きなクノップフ作品のひとつでブリュージュの街を背景に鏡に口づけする女性の姿が描かれています。
鏡と向き合う女性は自らの過去を懐かしんでいるのでしょうか?
それとも過去と決別しようとしているのでしょうか?
この作品と対面するのは三度目ですが、実に印象的な作品です。


第五展示室…クノップフ、デルヴィルを中心とした構成(ここがメイン?)でした。
いよいよ今回一番楽しみにしていた「蒼い翼」と対面です。
この作品は全体はピンク系の色と白で青は「眠り」の神ヒュプノスの翼とその前に置かれた布だけです。
ですがその青は鮮やかに目に焼き付けられます。
青はクノップフが最も好んだ色であり、
彼は「眠りはわれわれの人生の中で最も完全なもの」と語っていたといわれます。
そんなクノップフにとって「蒼い翼」は重要な位置を占めていたのではないでしょうか。
「アクレイジア」「ブリトマート」の対幅は、英国の詩人スペンサーの「妖精の女王」に題材をとったものです。
官能美あふれるアクレイジアと男装の麗人ブリトマートは一見対照的ですが
どちらもいわゆる「宿命の女:famme fatale」です。
ブリュージュの風景画も何点かありました。
誰もいない、生命の息吹を感じさせない、まさに「死都」としてのブリュージュを描いています。
これらの作品を見続けていると幻想の街をさまようことになるのではという気になります。

デルヴィルの「栄華を司る天使」の天使は、頭や顔の表情が東方世界の天人を思わせます。
そして「死せるオルフェウス」の緑がかった青の世界の幻想美にただただ浸りました。
オルフェウスの竪琴を飾る宝石の赤がまた印象的でした。
どちらかというとデルヴィルの画風は苦手なのですが、この「死せるオルフェウス」は好きです。
前に一度見たことがあるのですが、もう一度見てよかったと思える作品です。


第六展示室…ドグーヌ・ド・ヌンクを中心とした構成でした。
第五展示室を出た後にミュージアムショップと展望ロビーがあるのでこれでおしまいだと思っていました。
うっかりと見落とすところでした。
ドグーヌ・ド・ヌンクの「謎めいた森」は白を基調とした作品で、私としては意外に感じました。
彼の画風は青を基調とした夕闇の世界を描くというイメージが強かったからです。
しかし「夜の効果」は典型的なド・ヌンク調でした。


長々と記してきましたが、充実した内容の展覧会だったと思います。
私は十年来の世紀末芸術ファンなので、
このような展覧会によって世紀末芸術に興味を持つ人が増えればうれしく思います。

猫と美術と薔薇の一日

2005-06-17 22:58:48 | Weblog
今日一日を一言で表現するとタイトルのとおりとなります。

今日尾道市立美術館で開催されている「知られざる ベルギー象徴派」展を見に行きました。

今回、今治から福山までしまなみ海道をバスで通りました。
瀬戸大橋は何度も通ったことがあるのですが、しまなみは今回が初めてです。
瀬戸大橋があっという間に海を渡ってしまうのに対して
しまなみ海道は島々をつないでいるためゆっくりと進んでゆきます。

福山ではふくやま美術館で現在開催されている「海と空の色のはなし」を見ました。
海の色、空の色といっても単なる「青」だけではなく、様々な表情をみせます。
特に印象に残ったのが新良貴健三の「明けゆく」に描かれた空の色です。
現代の福山の風景を描いた作品なのですが、少しグレーの混ざった薄紅色した暁の空と
空の色が反映した水面がけむる様な質感で描かれていて
一言でいうと「フリードリヒの空の色をコローの質感で描いている」ような感じがしました。
ほかには奥田元宋「金盞花のある風景」の、水平線によって隔てられた海の青と空の青の質感の違いも見事でした。

そのあと尾道へ行ったのですが、尾道市立美術館は市内でも有数の名所千光寺公園の一角にあります。
展望ロビーから見える尾道の風景は素晴らしいものでした。
ベルギー象徴派展については明日にでも詳しく感想を述べたいと思いますが
やはり「蒼い翼」と「死せるオルフェウス」の青は美しいものでした。

千光寺公園から文学のこみちを通り、「猫の小道」と呼ばれる小道へ出ました。
尾道は猫の多い町なので歩くのが楽しいです。
親子連れの猫がいましたが、私の顔を見ると子猫は逃げてしまいましたが、親猫はその場でじっとしていました。

招き猫美術館in尾道は美術館といっても古い民家を活用したものです。
1階が招き猫をはじめとした猫グッズのミュージアムショップになっていて
2階が招き猫コレクションの展示場となっています。
古いものは江戸時代の作品もあるそうで、現代のものも作家ものから観光地のお土産品まで大小さまざまの招き猫が所狭しと並べられています。
でもここの美術館で一番好きになってしまったのが、看板猫「小梅」ちゃんです。
小梅ちゃんはアメリカンショートヘアやヒマラヤンの血が入っていて
ころころとした体型と柔らかな毛並のとてもかわいい猫です。
お客さんが大好きな猫ちゃんで玄関までお出迎えに来てくれるのです。
私が招き猫を鑑賞している間、ずっとそばについていてくれました。
海の青、空の青、蒼い翼、今日はいろいろな青と出会いましたが
小梅ちゃんのビー玉のような蒼い眼が一番印象に残ってしまいました。

このあと福山へ戻り、ばら公園へ行きました。
福山は「百万本のばらの町」をスローガンとしており、市内の目抜き通りにも薔薇が植えられています。
残念ながら花のシーズンは終わっていたのですが、名残の薔薇の甘い香りが公園内に漂っていました。
今度花の盛りの時期に行きたいと思います。

美術が目的で行ったはずの今日の日帰り旅行ですが、
一番思い出になったのが「猫」というなんとも私らしい結果となりました。

ベルギー象徴派展へ

2005-06-16 10:39:30 | Weblog
明日より尾道市立美術館で開催される「知られざる ベルギー象徴派」を見に行きます。
これまであちこちのBlogで東京で開催された際の感想を読んでいて
ずっと見てみたいと思っていたので、ようやく行くことができるようになりうれしく思います。
尾道には「招き猫美術館」もあるので、そちらへも行ってみたいと思っております。
また感想をこちらへUPする予定です。

猫遍歴 episode I

2005-06-15 19:42:27 | 
昨日は「展覧会遍歴」だったので、今日はもうひとつの私にとっての重要事項「猫」についてです。

私は子供のころは格別猫が好きというわけではありませんでした。
でも祖母も父も猫好きなので、その血は受け継いでいたものと思われます。
小学校4年生のときに学習漫画「ネコのひみつ」を買ってもらいました。
かわいい猫の写真や猫の体の仕組み、猫の歴史、様々な猫についてのエピソードを読んでいるうちに
すっかり猫好きになってしまいました。
その翌年の誕生日プレゼントは猫のぬいぐるみでした。
白いペルシャ猫のぬいぐるみだったので“ペルコ”と名づけました。

本物の猫がやってきたのは、中学1年生のときです。
父が「ペルシャ猫を飼わないか?」というので、二つ返事で承知しました。
どんな柄か聞いてみると、耳、鼻、手足、しっぽが黒いというので
「ヒマラヤンかぁ、かわいいだろうな」と思っていました。
よくよく話を聞いてみると「毛が短い」というのです。
「それってシャム猫では」と聞くと「そうだ」ということでした。
父の知り合いのところでシャム猫の子猫が生まれたので、飼ってくれる人を探していたのです。
もちろんシャムといっても血統書つきではありません。

うちへきたシャムの子猫は母により“ジャム”と命名されました。
“シャム”に濁点をつけただけの単純な命名です。
何せ初めて猫を飼うのでわからないことだらけでした。
(祖母はずっと昔に猫を飼っていたことがあったのですが)
とにかくいろいろと食べさせようということで、猫用に魚を煮たり、花かつおや削り節を用意しました。

ジャム(♂)は男の人が好きな猫でうちに男性客が来ると喜んでそばへ行っていました。
父が友人数人と家ですき焼きをしたときには、部屋にずっと入り浸っていて
体からすき焼きのにおいがしばらく消えませんでした。
すき焼き欲しさで部屋にいたわけではなく、男の人のいる部屋にいたかったようです。
ジャムにはガールフレンドもいました。近所の三毛猫(マリちゃん)です。
よく一緒に遊んでいました。

しかしジャムが来てから一年ほどたったある日、
隣の人から「うちの庭で猫が死んでいる」との知らせがありました。
どうやら交通事故だったようです。
母は大泣きに泣きました。
わずか1年でしたが、ジャムと過ごした日々は楽しいものでした。
「猫遍歴 episode Ⅱ」はまたの機会にご紹介します。

展覧会遍歴 episode I

2005-06-14 22:24:44 | 美術
これまで数々の展覧会に行きました。
ここ数年は諸事情のため年に1,2回くらいしか行っていないのですが
以前は本当によく行っていました。

初めて行った展覧会が1991年に大阪の国立国際美術館で開催された「大英博物館展」です。
古代メソポタミアのウル遺跡で発掘された「ウルのスタンダード」を始めとして
エジプト、ギリシア、ローマ、インド、西域、ラテンアメリカ、オセアニアなどの
様々な遺物が展示されており、七つの海を制覇した大英帝国の威光を感じました。

これ以後よく展覧会へ行くようになりました。
様々なジャンルの展覧会が開催されますが
「エルミタージュ美術館展」「ルーヴル美術館展」というのは何年か周期で開催されています。
誰でも知っている有名作品から、知る人ぞ知る名画まで様々な作品がやってきます。
そんな中私の印象に残った作品のひとつが、今回タイトル画像にした
フリードリヒ「葦の中の白鳥」です。
この作品は1995年に岡山県立美術館で開催された
「水の光景―エルミタージュ美術館名作展」に出品されました。
それまでにもフリードリヒの名前は知っていたのですが、
前景に二羽の白鳥を描くなど典型的フリードリヒの画風とは一味違う要素や
何よりもこの薄紅色の空の美しさに惹かれてしまいました。

展覧会へ行くきっかけも
①「見たい作品がやってくるから行く」ときと
②「展覧会の内容に興味があるから行く」というときとがあります。
あるいは
③「たまたま開催されていたので、のぞいてみた」というときもあります。
今年行った「ドレスデン美術館展」などは①のパターンです。

②のパターンで行ったのが1992年「ベル・エポックのパリ」展(高松市美術館)や
1993年「西洋絵画の中のシェークスピア展」(高松市美術館)
1995年「ギュスターヴ・モロー展」(京都市美術館)
1996年「世紀末ヨーロッパ 象徴派展」(高松市美術館)など、いろいろとあります。
「…シェークスピア展」で初めてウォーターハウスの作品に出会いました。

③が1994年「ハンガリー国立美術館所蔵 19世紀ヨーロッパ・ハンガリー絵画展」(愛媛県立美術館)です。
このときは所用で松山へ行っていたのですが、
ちょうど展覧会が開催されていたので帰りに見ることにしました。
愛媛県民でありながら(当時は県民ではなかったのですが)県立美術館はそのときが初めてでした。
建物にはがっかりしたのですが、展覧会の内容には満足でした。
何よりセガンティーニ「生命の天使」(クリック時音量注意願います)と出会えたことは最大の喜びでした。

今回“episode I”と題しておりますが、“Ⅱ”はいつになるかわかりません。
このほかにもいろいろと印象に残った展覧会があるので、また語りたいと思います。

オリエンタル

2005-06-12 21:58:35 | Weblog
猫、美術と並ぶ私の好きなもののひとつが「オリエンタル」なものです。
学生時代、友人から私のファッションのオリエンタル度チェックをされたことがありました。
チェックポイント①帽子
        ②髪型
        ③リボン
        ④イヤリング
        ⑤スカーフ
        ⑥スカート
        ⑦サンダル
そして最後に彼女は私の顔を指差すのです。
「どういう意味?」と聞くと、「顔!」と言われてしまいました。

確かに学生時代はエスニック雑貨店で買ったインド綿やシフォンのスカーフを愛用していましたし、
インドやペルシア風のアクセサリーも好んで身につけていました。
最近はアクセサリーを自分で作るのが好きになったので、あまり買わないのですが
自分で作ってもオリエンタル調になってしまいます。

先日久しぶりに会った学生時代の友人にHPを開設したことを話したのですが、
友人は私の作るHPは絶対オリエンタル系のものだと思っていたようです。
美術メインだと話すと「いや、それはあくまでも仮の姿だ」と言われました。
(でもこの友人は私が美術好きであることも知っています)
よほど「千露はオリエンタル」というイメージをもたれているようです。