ここ最近、私は「グローバリスト」という概念をよく取り上げます。
しつこいようですがグローバリストというのは、「利益の極大化を実現するために、国内への影響を顧みず、海外に積極的に進出し、もしくは国家間の枠組みを取り払おうとする個人や団体」のことです。
みなさんはこの話を出すと「外資」や「ユダヤ系金融資本」を思い浮かべる方が多いのでしょうが、在来種、つまり日本に生まれ育ったグローバリストというのもいます。「商社」がそれです。
彼らの行動様式をよく示しているニュースが出てきたので、取り上げておきましょう。
中国ウナギ安全とアピール 丑の日前に輸入業者
http://www.sakigake.jp/p/news/national.jsp?nid=2007071001000517
--------以下引用--------
米食品医薬品局(FDA)が、発がん性が指摘されている抗菌剤が含まれていたとして中国産ウナギなどの養殖魚介類を一時輸入停止したことに関し、日本鰻輸入組合(森山喬司理事長)は10日、都内で記者会見。30日の土用の丑(うし)の日を前に「日本に輸入されている中国産ウナギは中国政府による検査や、日本での水際検査をパスしており安全だ」とアピールした。
森山理事長は「ウナギが危ないと連日報道されて消費者の不安があおられ、ウナギの売れ行きは激減している。いかに努力して安全なものにしているか実態を理解してほしい」と話した。
FDAは先月、米国内で使用が禁止されている抗菌剤ニトロフランやマラカイトグリーンなどが微量に含まれていたとして、エビやウナギなど5種類の魚介類の輸入を一時停止した。
同組合によると、日本向け中国産ウナギについては、中国政府が国内で検査などを実施している上、厚生労働省による命令で、検査が義務付けられている。
--------引用以上--------
ふざけた記事だとお思いの方は多いでしょう。私も腹が立ちました。しかし、それに留まっては進歩がありません。このブログの狙いである「少し上から見る」という視点で、このニュースを分析してみましょう。
>日本鰻輸入組合(森山喬司理事長)
●こちらのリンクに、この輸入組合のメンバーの名前が出ています。「伊藤忠フレッシュ」「住金物産」あたりは、戦前から続く財閥系の商社であり、「豊田通商」というのは、自動車のトヨタが21%出資している商社です。中には、「中日友交商会」という、扱い先丸わかり(しかも、「日中」でないところにいやらしさを感じる)の会社もあります。
これらの商社がどうやって利益を出しているかというと、生産者と小売業者の間を取次、その手数料を稼ぐとい方法です。ひどい言い方をすれば「中間搾取」です。儒教や、それをバックボーンにした江戸幕府が、商人を最も低い身分に置いていたことを思い出して下さい。あれには、ちゃんと理由があるのです。
このような業者が嗜好する行動様式は、以下の二つです。
一つ目は、ものが頻繁に動くこと(大量・反復性)です。取次行為というのは、取り次いだ量や回数に比例して手数料が発生するのが自然です。だから、活発にものが行き来してくれた方がいいわけです。
二つ目は、遠くからものを仕入れること(遠隔性)です。もちろん、輸送の費用がかかるというマイナスはあります。しかし、遠い土地というのはよく知らない土地であることが普通ですから、その遠い土地について知識がある、たとえば現地の言葉を知っていたり、現地の商人とコネクションがあったりすれば、買い手に対して圧倒的に優位に立てることになります。
そうなると、どうしても中国のような国に目を付けざるをえないわけです。日本からそれほど遠くはないが、商習慣も言葉も違うので、どうしても仲を取り持つ商社の存在が必要になるわけだし、何しろ日本よりものを安く仕入れることができますから、頻繁な取引が可能だからです。ロシア産のキャビアやフランス産のワインでは、そういうわけには行きませんからね。
しかし、冒頭の定義に戻れば、やはり国内への影響は出ているのです。5年前にこんなニュースがありました。
死んでもやせたい? 中国製ダイエット食品で死亡!
http://allabout.co.jp/fashion/diet/closeup/CU20020717A/
--------以下引用--------
先日(平成14年7月12日)厚生労働省の医薬局が中国製のダイエット用健康食品2品目について、未承認の医薬品成分が検出されたなどとして商品名の公表を行いました。商品名は「御芝堂減肥こう嚢(おんしどうげんぴこうのう) 」と「せん之素こう嚢(せんのもとこうのう)」です。因果関係は明確ではないとしながらも、御芝堂減肥こう嚢を摂取していた女性のうち一人は急性重症肝不全により死亡。また、その他商品も含めて使用者のうち計12名が肝障害を患ったことも同時に報告しています。
--------引用以上--------
こういうことが起こるのはある意味当然でしょう。外来の食品というのは、本来私たちの生活環境の中に存在しなかった未知の物質なのです。現地の人間が使っていたとしても、我々自身に免疫がない可能性がある、いや、むしろ免疫がなくて当たり前なのです。
それに、中間にさまざまな流通過程があるため、生産者に対する抗議ができないのも問題です。中国産だからといって、まさか中国共産党に抗議するわけには行きません(笑)。顔の見えない怖さ、注文をつけられない怖さということもできます。
しかし、グローバリストにとっては、このような国内への影響は二の次なのです。彼らの目的は、我々の生活の向上ではなく、利益の追求なのです。
彼らが用いる「広告」や「CM」というものは、そういう目的を無害に見せかけるためのもの、要するに「詐欺」といってもいいかもしれません。具体例を挙げます。
「鰻丼」と「鰻定」を8月上旬まで期間限定販売
http://gigazine.net/index.php?/news/comments/20070705_yoshinoya_unadon/
--------以下引用--------
昨年にも試験的に100店舗ほどで「鰻めし(うなめし)」というのを販売していたようですが、今年は「鰻丼(うなどん)」と「鰻定(うなてい)」という形になって全国展開です。開始日時は7月6日(金)15時から。
(中略)
価格は「鰻丼」が490円、「鰻定」が550円。「鰻定」はみそ汁・お漬物付。お持ち帰りは「鰻丼」のみ可能。
--------引用以上--------
>価格は「鰻丼」が490円、「鰻定」が550円。
ウナギがこんなに安く食べられるものなら、「土用の丑の日に(=その日くらいは)ウナギを食べる」などという風習ができるはずがありません。
おおかた、消費者が手を出さなくなった中国産ウナギが、商社の手元に余っているから、それをさばこうということなのでしょう。そして、試験販売の段階で、「この牛丼屋に来る客はウナギの産地に疑問を持たない」という消費行動の分析が出たからこその「全国展開」なのでしょう。
もちろん、省略したところに「ウナギは中国産100%」などと書いていません。伝えるべき事を伝えないことも詐欺の一種だと考えれば、これも立派な詐欺でしょう。暗に了解した上で食べるなら、止めはしませんが・・・。
また、ウナギの輸入業者の記事にある、
>「日本に輸入されている中国産ウナギは中国政府による検査や、
>日本での水際検査をパスしており安全だ」とアピール
というのも、まさにそういった詐欺の一種でしょう。まあ、あまり騙される人はいないでしょうが・・・。
こんなことを言うと、「紀元前からシルクロードで遠隔地貿易が行われていた。それが文化の発展に役立ったという歴史的な意味を忘れていないか」という人がいるかもしれません。
しかし、それこそ何も分かっていないか、うまいこと騙されているのです。今まで素性の知れない食べ物に悩まされずに済んできたのは、単純にものが動く距離や、その量が今より小さかったからにすぎません。シルクロードの時代にコンテナ船や飛行機があれば、間違いなくダイエット食品で死亡するような例が出ていたはずです。ラクダと帆掛け船しか移動手段がなかった時代と、害悪の度合いを比較するのは、本質的ではありません。
本来、その土地にないものを持ち込むというのは、それくらい重大なことなのです。ブラックバスを放流したら、河口湖に魚がいなくなってしまったように、我々の生活環境が(悪い方に)ねじまげられてしまうことになるからです。
一番厄介なことは、このような商社(グローバリスト)が日常的に行っているような行動を批判すると、「偏狭な国家主義」というレッテルを簡単に貼られてしまうということです。これは、本当に難儀なことです。
今の日本では、「国際的なのはいいことだ」とか、「いろいろな国と仲良くすることが大切だ」とかいった考え(国際協調主義)が主流になっています。しかし、それはともすれば、外国からもたらされた災難(危険食品や犯罪者)を一方的に許容しろという論理で使われることが多いのです。
そして、それこそがグローバリストの工作なのです。リンクさせてもらっている「晴耕雨読」というサイトで、優れた考察がなされています。
寄生性と知的謀略
http://sun.ap.teacup.com/souun/143.html
--------以下引用--------
宿主に寄生する最高の方法は、自分たちが効率的に養分を吸い上げられる価値観や制度を宿主共同体が持つようになってくれることです。
端的には、収奪者(寄生者)ができるだけ自由に収奪活動に励むことができ、被収奪者(宿主)が収奪されるための仕掛けだとは思わず、それを素晴らしい考え方だと信じる理念・価値観・制度を普及させることです。
このために、宗教・学問・政治制度などを利用します。(中略)
民主主義・個人主義・自由主義・経済学・科学的世界観なども、寄生者が宿主から“養分”をスムーズに吸い上げるためにつくり普及させた論理的説明体系です。
--------引用以上--------
>自分たちが効率的に養分を吸い上げられる価値観や制度
この中に、まさに「国際協調主義」という考えも含まれるでしょう。外から来る物品に対して拒否感を抱くことを許さない空気をかもし出すわけです。「みんな仲良く」という考えは単純なので、それを国家間の問題までずらしてしまい、人々の本能的な警戒心を解くというのがその狙いです。
もっとも、日本人というのはそういう点でかなり過敏な反応をする人々です。面白いことに、勉強して万国共通の知識や概念をたくさん獲得しているインテリと言われる人種(自称も含む)より、そこらへんにいる庶民にそういう警戒心が強いのです。これは、60年あまり国際協調主義に則った教育が行われてきたことを考えると、ある種の驚きです。
実は、日本においてグローバリストの破壊的な行動を抑制してきたのは、そういう庶民の感性だったのだと思います。アメリカ産牛肉をどう思いますか、ときけば、ほとんどの主婦が「できれば食べたくない」と答えるでしょう。そういう感性は、変に身につけた知識よりもずっと大切です。
私としては、そういう感性が舶来の理念(グローバリストが利用しやすい嘘)に負けてしまわないよう、普通の人たちを応援してきたいと思います。安いウナギを怪しいと思うあなたは「正解」です。
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しつこいようですがグローバリストというのは、「利益の極大化を実現するために、国内への影響を顧みず、海外に積極的に進出し、もしくは国家間の枠組みを取り払おうとする個人や団体」のことです。
みなさんはこの話を出すと「外資」や「ユダヤ系金融資本」を思い浮かべる方が多いのでしょうが、在来種、つまり日本に生まれ育ったグローバリストというのもいます。「商社」がそれです。
彼らの行動様式をよく示しているニュースが出てきたので、取り上げておきましょう。
中国ウナギ安全とアピール 丑の日前に輸入業者
http://www.sakigake.jp/p/news/national.jsp?nid=2007071001000517
--------以下引用--------
米食品医薬品局(FDA)が、発がん性が指摘されている抗菌剤が含まれていたとして中国産ウナギなどの養殖魚介類を一時輸入停止したことに関し、日本鰻輸入組合(森山喬司理事長)は10日、都内で記者会見。30日の土用の丑(うし)の日を前に「日本に輸入されている中国産ウナギは中国政府による検査や、日本での水際検査をパスしており安全だ」とアピールした。
森山理事長は「ウナギが危ないと連日報道されて消費者の不安があおられ、ウナギの売れ行きは激減している。いかに努力して安全なものにしているか実態を理解してほしい」と話した。
FDAは先月、米国内で使用が禁止されている抗菌剤ニトロフランやマラカイトグリーンなどが微量に含まれていたとして、エビやウナギなど5種類の魚介類の輸入を一時停止した。
同組合によると、日本向け中国産ウナギについては、中国政府が国内で検査などを実施している上、厚生労働省による命令で、検査が義務付けられている。
--------引用以上--------
ふざけた記事だとお思いの方は多いでしょう。私も腹が立ちました。しかし、それに留まっては進歩がありません。このブログの狙いである「少し上から見る」という視点で、このニュースを分析してみましょう。
>日本鰻輸入組合(森山喬司理事長)
●こちらのリンクに、この輸入組合のメンバーの名前が出ています。「伊藤忠フレッシュ」「住金物産」あたりは、戦前から続く財閥系の商社であり、「豊田通商」というのは、自動車のトヨタが21%出資している商社です。中には、「中日友交商会」という、扱い先丸わかり(しかも、「日中」でないところにいやらしさを感じる)の会社もあります。
これらの商社がどうやって利益を出しているかというと、生産者と小売業者の間を取次、その手数料を稼ぐとい方法です。ひどい言い方をすれば「中間搾取」です。儒教や、それをバックボーンにした江戸幕府が、商人を最も低い身分に置いていたことを思い出して下さい。あれには、ちゃんと理由があるのです。
このような業者が嗜好する行動様式は、以下の二つです。
一つ目は、ものが頻繁に動くこと(大量・反復性)です。取次行為というのは、取り次いだ量や回数に比例して手数料が発生するのが自然です。だから、活発にものが行き来してくれた方がいいわけです。
二つ目は、遠くからものを仕入れること(遠隔性)です。もちろん、輸送の費用がかかるというマイナスはあります。しかし、遠い土地というのはよく知らない土地であることが普通ですから、その遠い土地について知識がある、たとえば現地の言葉を知っていたり、現地の商人とコネクションがあったりすれば、買い手に対して圧倒的に優位に立てることになります。
そうなると、どうしても中国のような国に目を付けざるをえないわけです。日本からそれほど遠くはないが、商習慣も言葉も違うので、どうしても仲を取り持つ商社の存在が必要になるわけだし、何しろ日本よりものを安く仕入れることができますから、頻繁な取引が可能だからです。ロシア産のキャビアやフランス産のワインでは、そういうわけには行きませんからね。
しかし、冒頭の定義に戻れば、やはり国内への影響は出ているのです。5年前にこんなニュースがありました。
死んでもやせたい? 中国製ダイエット食品で死亡!
http://allabout.co.jp/fashion/diet/closeup/CU20020717A/
--------以下引用--------
先日(平成14年7月12日)厚生労働省の医薬局が中国製のダイエット用健康食品2品目について、未承認の医薬品成分が検出されたなどとして商品名の公表を行いました。商品名は「御芝堂減肥こう嚢(おんしどうげんぴこうのう) 」と「せん之素こう嚢(せんのもとこうのう)」です。因果関係は明確ではないとしながらも、御芝堂減肥こう嚢を摂取していた女性のうち一人は急性重症肝不全により死亡。また、その他商品も含めて使用者のうち計12名が肝障害を患ったことも同時に報告しています。
--------引用以上--------
こういうことが起こるのはある意味当然でしょう。外来の食品というのは、本来私たちの生活環境の中に存在しなかった未知の物質なのです。現地の人間が使っていたとしても、我々自身に免疫がない可能性がある、いや、むしろ免疫がなくて当たり前なのです。
それに、中間にさまざまな流通過程があるため、生産者に対する抗議ができないのも問題です。中国産だからといって、まさか中国共産党に抗議するわけには行きません(笑)。顔の見えない怖さ、注文をつけられない怖さということもできます。
しかし、グローバリストにとっては、このような国内への影響は二の次なのです。彼らの目的は、我々の生活の向上ではなく、利益の追求なのです。
彼らが用いる「広告」や「CM」というものは、そういう目的を無害に見せかけるためのもの、要するに「詐欺」といってもいいかもしれません。具体例を挙げます。
「鰻丼」と「鰻定」を8月上旬まで期間限定販売
http://gigazine.net/index.php?/news/comments/20070705_yoshinoya_unadon/
--------以下引用--------
昨年にも試験的に100店舗ほどで「鰻めし(うなめし)」というのを販売していたようですが、今年は「鰻丼(うなどん)」と「鰻定(うなてい)」という形になって全国展開です。開始日時は7月6日(金)15時から。
(中略)
価格は「鰻丼」が490円、「鰻定」が550円。「鰻定」はみそ汁・お漬物付。お持ち帰りは「鰻丼」のみ可能。
--------引用以上--------
>価格は「鰻丼」が490円、「鰻定」が550円。
ウナギがこんなに安く食べられるものなら、「土用の丑の日に(=その日くらいは)ウナギを食べる」などという風習ができるはずがありません。
おおかた、消費者が手を出さなくなった中国産ウナギが、商社の手元に余っているから、それをさばこうということなのでしょう。そして、試験販売の段階で、「この牛丼屋に来る客はウナギの産地に疑問を持たない」という消費行動の分析が出たからこその「全国展開」なのでしょう。
もちろん、省略したところに「ウナギは中国産100%」などと書いていません。伝えるべき事を伝えないことも詐欺の一種だと考えれば、これも立派な詐欺でしょう。暗に了解した上で食べるなら、止めはしませんが・・・。
また、ウナギの輸入業者の記事にある、
>「日本に輸入されている中国産ウナギは中国政府による検査や、
>日本での水際検査をパスしており安全だ」とアピール
というのも、まさにそういった詐欺の一種でしょう。まあ、あまり騙される人はいないでしょうが・・・。
こんなことを言うと、「紀元前からシルクロードで遠隔地貿易が行われていた。それが文化の発展に役立ったという歴史的な意味を忘れていないか」という人がいるかもしれません。
しかし、それこそ何も分かっていないか、うまいこと騙されているのです。今まで素性の知れない食べ物に悩まされずに済んできたのは、単純にものが動く距離や、その量が今より小さかったからにすぎません。シルクロードの時代にコンテナ船や飛行機があれば、間違いなくダイエット食品で死亡するような例が出ていたはずです。ラクダと帆掛け船しか移動手段がなかった時代と、害悪の度合いを比較するのは、本質的ではありません。
本来、その土地にないものを持ち込むというのは、それくらい重大なことなのです。ブラックバスを放流したら、河口湖に魚がいなくなってしまったように、我々の生活環境が(悪い方に)ねじまげられてしまうことになるからです。
一番厄介なことは、このような商社(グローバリスト)が日常的に行っているような行動を批判すると、「偏狭な国家主義」というレッテルを簡単に貼られてしまうということです。これは、本当に難儀なことです。
今の日本では、「国際的なのはいいことだ」とか、「いろいろな国と仲良くすることが大切だ」とかいった考え(国際協調主義)が主流になっています。しかし、それはともすれば、外国からもたらされた災難(危険食品や犯罪者)を一方的に許容しろという論理で使われることが多いのです。
そして、それこそがグローバリストの工作なのです。リンクさせてもらっている「晴耕雨読」というサイトで、優れた考察がなされています。
寄生性と知的謀略
http://sun.ap.teacup.com/souun/143.html
--------以下引用--------
宿主に寄生する最高の方法は、自分たちが効率的に養分を吸い上げられる価値観や制度を宿主共同体が持つようになってくれることです。
端的には、収奪者(寄生者)ができるだけ自由に収奪活動に励むことができ、被収奪者(宿主)が収奪されるための仕掛けだとは思わず、それを素晴らしい考え方だと信じる理念・価値観・制度を普及させることです。
このために、宗教・学問・政治制度などを利用します。(中略)
民主主義・個人主義・自由主義・経済学・科学的世界観なども、寄生者が宿主から“養分”をスムーズに吸い上げるためにつくり普及させた論理的説明体系です。
--------引用以上--------
>自分たちが効率的に養分を吸い上げられる価値観や制度
この中に、まさに「国際協調主義」という考えも含まれるでしょう。外から来る物品に対して拒否感を抱くことを許さない空気をかもし出すわけです。「みんな仲良く」という考えは単純なので、それを国家間の問題までずらしてしまい、人々の本能的な警戒心を解くというのがその狙いです。
もっとも、日本人というのはそういう点でかなり過敏な反応をする人々です。面白いことに、勉強して万国共通の知識や概念をたくさん獲得しているインテリと言われる人種(自称も含む)より、そこらへんにいる庶民にそういう警戒心が強いのです。これは、60年あまり国際協調主義に則った教育が行われてきたことを考えると、ある種の驚きです。
実は、日本においてグローバリストの破壊的な行動を抑制してきたのは、そういう庶民の感性だったのだと思います。アメリカ産牛肉をどう思いますか、ときけば、ほとんどの主婦が「できれば食べたくない」と答えるでしょう。そういう感性は、変に身につけた知識よりもずっと大切です。
私としては、そういう感性が舶来の理念(グローバリストが利用しやすい嘘)に負けてしまわないよう、普通の人たちを応援してきたいと思います。安いウナギを怪しいと思うあなたは「正解」です。
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じゃあ、どうするの?って言われた時にうまく返せる分かりやすい理念がないんですよね。
理念っていうか言葉というかワードなんですけど・・・
聞いた人がピンっと感じるようなそんなのがあればいいのですが思いつきません。
貨幣というものの本質(使わずに貯めるほど金利という利得が発生する)から考え直すということです。PCからですが、左側にあるリンクの3番目、平和党公式ブログに飛んでみてください(名前は社民党ぽいですが、中身はすごい)。目が覚めること請け合いです。
「自分たちが効率的に養分を吸い上げられる価値観や制度」・・・ぞっとしました。
アメリカの年次改革要望書、シナ朝鮮の工作、特に今回は民主党が元・在日を繰り出して、日本国の価値観や制度の変革に乗り出しております。
これほど的確な表現が今までありましたでしょうか。
日本は日本主義でいくべきですね。それは「和」を大切にする精神で、それを認めない国々や民族は表面的に「敬して遠ざける」しかないですね。
残念ながら、保守を自称する方々は、それを全く自覚していないように見受けられます。例外は新風の瀬戸さんくらいかなと。彼が自然主義経済を掲げる平和党との共闘を宣言したのが、私は本当に嬉しかったです。ああ、日本の右翼にも分かる人がいるんだ、と。
明治維新や大東亜共栄圏を肯定的に評価し、そこに日本的なものを求める人は、もう既に罠にハマっているのです。特に後者は、日本人自身がグローバリストになろうとして爆死した最悪の事例です。あれをアジア解放とか称賛する人達にはもう期待していません。
宰相の地位に就きながら宰相たるは何かを全く理解せず、軍務官僚(軍人とも言いがたい)の尾骶骨を引きずって猜疑心に駆られて新名丈夫毎日新聞記者を高齢召集するなど、私怨だけしか理由のない権勢の振るい方は誰にも取り繕えるはずもないのに、その祖父についての身内批判はスルーというのは、いかに朝日、毎日が不当なたたき方をしたからといって許されるものではないと考えます。これは戦時中の話だけに留まりません、三輪さんも指摘しておられるとおり、プロフェッサー植草の「痴漢」事件は「捏造」の疑いが極めて濃いことが、控訴審公判の弁護側証人による証言で明らかになりつつあります。ですが、植草教授を陥れることで味を占めたグローバリスト勢力は、彼らの方針に抵抗する農水官僚を、同じ手を使って失脚に追いやっています。
http://my.shadow-city.jp/?eid=440947#comments
>「減価する通貨」を使った「自然主義経済」という考え方があります。
>貨幣というものの本質(使わずに貯めるほど金利という利得が発生する)から考え直すということです。
揚げ足取りでゴメンですが、「使わずに貯めるほど」は不正確。タンス預金には金利はつきません。我々が「預金」、「貯金」と言っている行為は、銀行や郵便局への我々の「貸付」なのであって、金銭貸借に金利が発生するのは現在の経済原則では当然のことです。
ですが、これはあくまで「揚げ足取り」。
実は私たちの周りは「減価するものばかり」なのであって、通貨が金利を生み出して価値を増加させているのは極めて「異例」なことともう一度認識する必要があります。
エネルギーで一番使い勝手のいいのが電気ですが、石油や天然ガスなどと違って厄介なことは、「貯めて置けない」、もっといえば「蓄電は必ず容量の減少に至る」ということです。
もっと私たちを直接に「生きる」ための支えとなる食料については、放置すればほとんど腐敗に至るものばかりで、特殊な「技術」なしでは保存食として価値を減じない方向へは持っていけません。昔と比べて冷蔵庫のある現代は何が違うかといえば、多少「腐敗」までの時間を引き延ばせるというだけのこと。水とて、容器が透明で直射日光の当たる場所では急速に腐敗します。
たまたま今現在は「カネ」さえあれば食料もエネルギーも無尽蔵に手に入ると我々は錯覚していますが、大地震が起きてインフラが破壊されればそのときにキャッシュだけ持っていてもそれは意味をなさず、逆に僅か数ミリアンペアの電力によってラジオや無線LANで「危険情報」を把握したり、僅か数百キロカロリーの食事、10リットル程の水で1日生きながらえたりするのです。
「放置すれば大半のものは徐々に価値を減じていく」ということは、「カネが全て」社会に生きる我々が、むしろ古代よりもきちんと認識しておかなければならない「概念」なのかもしれません。
>価値を増加させているのは極めて「異例」
>なことともう一度認識する必要があります。
そう言っていただけるのを待っていました。その点こそが、経済の最大の倒錯なんです。
それに気づかせてくれたのは、こちらによくいらっしゃる花ブナ(banabuna)さんと、平和党の大阪さんのブログです。もちろん「晴耕雨読」も大いに参考になりました。
私は、短期的にはグローバリストを徹底的に妨害して共同体破壊を遅らせ、長期的には自然主義経済を市町村単位で成功させていくべきだと考えています。そのためには、全力で協力するつもりです。
>東條由布子
私がなぜ支持しないかは明確です。この人は経済のことを何も知らない上に、高額所得者だからです。こんな人が、ホワイトカラーエグゼンプションや非正規雇用増大の危険性など理解できるはずがありません。
どうせ、国会に首尾良く入り込んだら、お爺さんと似たような大アジア主義者のいる自民党と会派を同じくするに決まっています。彼女は、ネット右翼版のタレント候補です。
>植草教授を陥れることで味を占めた
>グローバリスト勢力は、彼らの方針に抵抗する
>農水官僚を、同じ手を使って失脚に追い
>やっています。
農水省の不祥事の多さは異常です。明らかに、行政権が摘発しようと待ちかまえているのではないかと思っています。松岡大臣の「暗殺」と全く同じ構図です。
規模がほぼ同じなのに、総務省や国土交通省には全く不祥事が聞こえてこないのは何故でしょうか?この二つの役所が売国勢力のたまり場だからです。特に、後者は・・・ね。
noaです。
こちらでは初めまして。
先日大阪の「なか卯」で、うなぎ丼を見かけまして。
『このウナギ、もしかしてヤバいんちゃうん・・・?』
と思い、スルーした事を思い出しました。
定食屋や牛丼屋などでは、生産地とかはサッパリ分かりませんからね。
自らよく考えて行動しないと、簡単に健康が奪われ
場合によっては命すら奪われますね。
恐ろしい世の中です。
なぜ安いのだろう?
その理由は?
なぜこういう法案ができるのだろう?
ならば、裏で甘い汁を吸おうとする奴らは誰か?
とにかくよく考えることは必要ですね。
皆さんは、隷属から抜け出したいとは思っていないのか?
http://sun.ap.teacup.com/souun/779.html
随分前から存じ上げておりますが、コメントはお初ですね(笑)。
>先日大阪の「なか卯」で、うなぎ丼を見かけまして
>なぜ安いのだろう?
>その理由は?
>なぜこういう法案ができるのだろう?
>ならば、裏で甘い汁を吸おうとする奴らは誰か?
コンビニや牛丼屋で手軽に食べられるようなウナギには、何かあるんじゃないか・・・そういう風に疑ってみる態度を育てる教育を、何一つしていませんからね(もちろん、教育カイカクでもそんなことは盛り込めない)。グローバリスト(商社)の営利追求に都合のいい状況があるんでしょうね。
しかし、できるところからやっていかなければいけないのです。マスコミ批判をしているブロガーは多いのですが、それが「中国朝鮮を庇っている」レベルで留まっているのは問題です。その程度なら、ガス抜きとしてオッケーと思っているのが商社や外資系金融会社、そして政府なのです。
だから、私はあえて今回のような方向で記事を書いていきたいです。
>とにかくよく考えることは必要ですね。
はい、その通りです。
>>早雲さん
リンク先の記事を拝見しました。
>言説や運動は「敵味方論」や「善悪論」に
>傾斜し、語る内容も支配層と同じ
>「民主主義・平和・平等・自由」で、
>その具体的な意味や在り様を追求せず、
>「真の民主主義」とか「真の平等」と
>いった空虚なものです。
そういった理念を掲げたフランス革命が、一体「誰の利益」になり「どんな悲惨な結果」を生んだ、その辺りから考え直すべきだと思います。
>自然の恵み、人々の恵み(歴史、技術、
>文化など)、人々の活動そのものに価値を
>見出す社会を目指す
その通りです。それが、ルソー的自然回帰やマルクス主義(ニヒリズムしか生まない破滅思想)を超える唯一の道ですね。
花ブナ氏がおっしゃっていましたが、右に左に頭がねじれている人たちよりも、分かっている人同士が手を取り合っていく方がいいでしょうね。歩みは遅くとも。
そういう意味で、まずどこかで「減価する通貨」のシステムが成功することが大切です。夕張、だめかなぁ・・・。
http://sun.ap.teacup.com/souun/210.html