アベ的政治の総復習 デモタイ選挙スペシャル⑥
希望の党・小宮山泰子候補、小池百合子代表演説 川越市 2017年10月18日
原発政策を問い直す デモタイ選挙スペシャル⑤
22日投開票の衆院選は「自公で300議席超」と喧伝されているが、醜聞をまき散らす安倍チルドレンは蚊帳の外だ。今回、小選挙区から立つのは総勢91人。頭数は多いが、アベ自民が圧勝した前回の2014年選挙では3分の1超が小選挙区で敗れた比例復活組だ。枝野代表率いる立憲民主党が週末を迎えるたびに支持を広げている。その勢いで比例票をゴッソリ取れば、アベ人気に乗っかった“魔の2回生”は吹き飛ばされることになりそうだ。世論調査の内閣支持率は軒並み下落。毎日新聞の調査では安倍政権の続投を「よいと思わない」が47%に上り、「よいと思う」の37%を大きく上回った。地力のない安倍チルドレンには大打撃だ。真っ先に消えそうなのが、魔の2回生同士で不倫路チュー騒ぎを起こした中川郁子氏(北海道11区)と、門博文氏(和歌山1区)だ。「中川さんが戦う石川香織さんは立憲民主党の新人候補ですが、非常に手ごわい相手。陸山会事件で公民権停止中の石川知裕元衆院議員の夫人で、女子アナ出身なので話がうまい。鈴木宗男さんの新党大地は今回自民と組みますが、大地で面倒を見た石川元議員の地盤である11区は別です。かたや門さんは小選挙区で一度も勝ち上がったことがない。比例復活にかけようにも、旧民主王国の北海道ブロックは立憲民主党に席巻され、近畿ブロックは日本維新の会がネジを巻いている。2人そろって“タダの人”になるかもしれません」(永田町関係者)
■「このハゲー!」豊田真由子氏も撃沈必至
ほかにも小選挙区で敗戦濃厚な2回生はゴロゴロいる。加計学園疑惑をめぐり文科省職員にドーカツまがいの答弁をした義家弘介氏(神奈川16区)、亭主がゲス不倫辞任した金子恵美氏(新潟4区)、被災地おんぶ視察の務台俊介氏(長野2区)。「がん患者は働かなくていい」の大西英男氏(東京16区)も立憲民主候補らに激しく追い上げられている。ちなみに、無所属で立つ「このハゲー!」の豊田真由子氏(埼玉4区)も撃沈必至だ。政治評論家の伊藤達美氏が言う。「いわゆる安倍チルドレンの面々はアベ人気を追い風に初当選、再選した人ばかりですから、厳しい選挙になるのは当然です。地元で汗をかかず、週末も東京でプラプラするばかりで、評判が悪い人物が少なくない。自民党はいっそ、ムダなぜい肉を落としてスッキリした方がいい」。白須賀貴樹氏(千葉13区)は、作家の百田尚樹氏が放った「沖縄2紙は潰した方がいい」との暴言を擁護。山田賢司氏(兵庫7区)は共産党の志位委員長に「さすがテロ政党!」とヤジを飛ばしている。問題人物が淘汰されなければウソだ。
「外国人の眼」、政治家、識者(?)、官僚が北朝鮮の脅威を喧伝する中、日露戦争についてのトルストイの論評を見てみよう。「知識人は戦争の危険を冒さずに平和で勤勉な人々の間に憎悪の念を抱かせることに集中する」。
http://ch.nicovideo.jp/magosaki/blomaga/ar1350992
トルストイは一八二八年生まれ。一九〇四年六月二十七日英国ロンドンタイムス紙に「日露戦争論」を発表した。『現代文 トルストイの日露戦争論(平成二三年国書刊行社』より。
*************************************
戦争はまたも起こってしまった。誰にも無用で無益な困難が再来し、偽り、欺きが横行し、そして人類の愚かさ、残忍さを露呈した。
東西を隔てた人々を見るといい。一方は一切の殺生を禁ずる仏教徒であり、一方は世界中は兄弟であり、愛を大切にするキリスト教徒である。
・貧困で、無知で、社会情勢に暗い日本の農夫が田畑から引き離され、仏教本義を教えられることはなく、偶像に犠牲を強いることを教えられている。一方ロシアのツーラ地方もしくはニジニ・ノブゴロド地方の貧困で無教育な人々がキリスト教の本義はただキリストを礼拝することにあると教えられた。これは普通の人にとってはわかりやすいことである。そして、これらの不幸な人々が数百年の間に受けた暴虐と欺瞞のために、人類、同胞同士の殺戮という世界最大の罪悪を徳行として認め、ついにこうした恐るべき大罪を犯してしまった。いつの間にか彼等は、自分に罪があることさえわからなくなる。
おかしなことに、いわゆる知識人が先頭に立って人々を誘導している。それだけではない。ひどいことに知識人は戦争の危険を冒さずに、いたずらに他人を扇動することのみに努め、不幸で愚かな兄弟、同胞を戦場に送り込んでいるのだ。戦争一般の認識が、残虐で無益で無意味なことについては既に認識しているのに、全てを無視することにしてしまったのだ。
・知識人は、諸国の軍拡競争が止めどない戦争につながり、一般人が犠牲になり、あるいはその双方を引き起こすことになるのを知らないはずはない。戦争の準備のために、人々の労働の結果である数十億ルーブルの財貨が、無意味、無目的に乱費されるばかりか、戦時においては数百万の強健な成年男子が、生涯の中でも最も生産に適した時期に、無残に殺戮されることになることを知らないはずはない。また戦争の原因は、常に一人の命をなげうつほどの価値のあることでもなく、いや、それに要する費用の百分の一にも値しないことであることを彼等が知らないはずはない。
とくに戦争が極めて卑劣で動物的な欲望を沸き立たせ、人を殺伐で残忍にすることは万人が知る所である。
・戦争が起こると、すぐに知識人はこれらを忘れてしまい、昨日まで戦争の悪、無用、無意味を説いてきたその本人が、今度は多くの人類を殺戮し、多くの労働の生産物を破壊し尽くして、平和で勤勉な人々の間に憎悪の念を抱かせることに集中する。
「考察への問」(1)日本人のほとんどはトルストイが『戦争と平和』や『アンナ・カレーニナ』を書いたことを知っている。ではこの日露戦争に関する論評を知っているか。知らないのは単なる偶然か。
(2)戦争が始まる前に於いても、知識人とみなされる人々が、「平和で勤勉な人々の間に憎悪の念を抱かせることに集中する」行動を起こす。戦争の悲惨さを知っているはずの人々が何故こうした行動に出るのであろうか。