現金給付の10万円を申請するのに、オンライン申請はマイナンバーが必要。しかしそのパスワードを忘れた人はわざわざ再設定するために、役所に出向いて何時間も待たされる。役所が遠い人、本人が行けない人はどうすればいいのだろうか。また老人ホームに入所しているような人はオンライン申請の知識もそもそもないし、書類申請するしかない。
このニュースを聞いてまず思いついた疑問は、マイナンバーがほとんど機能していないということだ。パスワードの再設定はどうして電話でできないのだろう。あるいは新しいパスワードをメールで教えてもらうことはできないのだろうか。
またマイナンバー自体が有効利用されていないことも問題。行政を簡素化するために作ったシステムなのに、それが全く役だっていない。マイナンバーを持っていない人も多いし、任意でいいのであればマイナンバーを導入した意味がない。保険証や運転免許証を取得する際に必要とでもしなければわざわざマイナンバーを取得しようなんて人は出てこない。
また取得する際も書類で申請する。身分証明書をスキャンして添付すればオンラインで申請できるようにすれば簡単である。簡素化という目的が逆方向にベクトルが進んでいる。
オーストラリアでは公的な各種の手当はほとんどがオンラインで申請できる。高齢者にはパソコンの知識を持たない人も多いというのは日本と同じ。それでも行政や金融機関のオンライン化は進んでいる。日本だけがオンライン、ITの進歩に遅れているのが不思議でしょうがない。