サッカールーの何でもござれ パート2

シドニー在住者のサッカーについてのざれごとです。

枝野辞任

2021-11-03 07:56:41 | 日記

普段は日本の政治のことは書かないが、立憲民主党の枝野代表が辞任したのでそれについてコメントすることにした。まず議席を減らしたといっても109から96に減っただけで、惨敗ではない。議席増を期待されていたのに減らしたからその反動が大きかっただけ。では何故減らしたかを筆者なりに分析してみよう。

 

①共産党との共闘は選挙区ごとのすみ分けに限定するだけで、限定的な閣外からの協力など言うべきではなかった。
言葉を取り繕ってみても、連立政権を目指すことは明白。文書に調印したわけでもなく口頭での合意だけなのに、共産党は大喜びしていた。民主主義か共産主義の選択と自民党から攻撃を受ける口実を作っただけ。

 

共闘するにしても連立政権ではないけど、選挙は協力という中途半端な態度。しかも選挙態勢を合意したのが公示の直前という準備不足。連合から批判されるのがいやで、ぎりぎりまで昼行燈をきめこんでいたのが枝野氏。共産党の票は欲しいけれど、街宣は同行しません、いっしょの写真もだめですなど卑怯千万。そんな態度ならば最初から共闘しないほうがよかった。

 

②インテリすぎてとコアな支持層だけを向いた政策
政権交代を訴えるのであれば中道、保守層まで取る必要がある。日本の中で左派・リベラル層はせいぜい10%程度。そのコア層だけを喜ばせるだけのかつての社会党のようになりたいのであればそれもいい。

 

政権交代すればこれをやるというタイトルで打ち出した一番最初の政策が、森友問題の追及、スリランカ人の入管での冷遇など、重要だけれどもマニアックな課題ばかり。またいつも争点化したがっていたのが選択的夫婦別姓とLGBT。これも当事者には重要だけれども公約にするには些少すぎた。一番がっかりしたのは、中流層の復活を目指して、年収1千万円世帯の減税という公約。主張は正しいのだが、年収200万円以下のの非正規労働者が大多数なのに、そこに目が向いていない。

 

年金の不安を取り除く、ブラック労働の撲滅、などなど困っている国民をこうして救済するという公約に乏しかった。自民党にはできない政策が欲しかった。時限的な消費税の減税なんてお笑い草である。

 

③世代交代のない幹部
2017年に枝野氏が一人で作った枝野商店だから仕方がないのだろうが、4年経っても幹部がほぼ変わらない。30代の若手を登用して若いイメージを出すべき。若者の支持が少ないのだから、自分から若くしなければ。

 

④今後はどこを向いていくのか
来年の参議院選挙に向けて、新しい代表でどういう方向を打ち出していくのかを支持者は待っているだろう。維新や国民民主のように政府批判はしないで、対案を提案していくだけにはなって欲しくない。そんな政党は何もしていないのと同じ。メデイアも政府批判しないのに、野党が批判しなければ誰がするのか。

 

もっと発信力がある代表で、ブランド力を増していけば、時間はかかるでしょうが政権交代までたどり着けるはず。共産党との共闘に頼らずとも自力で勝つことができる候補者を作ればいい。まだまだ立憲民主党には頑張って欲しい。負けたと言っても96議席も取ったのだから。