ついに中村憲剛の引退の日が来てしまった。今年40才、フロンターレには18年間在籍。1つのクラブだけにいたワン・クラブ・マンは昨今珍しい。いい選手は海外移籍してしまうので、Jリーグではワン・クラブ・マンを探すのも面倒である。
検索してみると他にもいた。サンフレッチェ広島の青山は17年目。柏レイソルの大谷は18年目。横浜マリノスの栗原は19年目。そして鹿島の曽ヶ端が23年目。こうみるとボランチ、DF,GKばかりで、攻撃の選手はいない。長く1つのクラブにいるということは、それだけ長持ちの選手ということでもあるのでどうしても守備の選手になるのだろう。
さて中村憲剛の18年間の中での最大のハイライトは、2017年のフロンターレの優勝とピッチでの号泣したシーンだろう。2016年はリーグMVPに選ばれたが、やはり初優勝は別格であり、36才にしての初優勝は号泣に価した。
WCには縁がなかった。2010年南アWCに呼ばれたが、決勝Tのパラグアイ戦に出場しただけ。この時に30才である。代表に定着したのは2006年から2013年まで。2006年では中田、中村俊輔、稲本などもいたので選出されず。中村憲剛ほどの選手をWCで活用できなかったのは宝の持ち腐れであった。
ボランチもトップ下もできる選手は器用貧乏になりやすく、逆にポジションが取りにくい。どっちつかずになってしまうからだ。複数のポジションができるのであれば、CFと左右のウイングのどれでもこなせるほうが重宝される。またSBとCBもいい。そういう重宝な選手は希少価値がある。
中村憲剛は今後はフロンターレのクラブアンバサダーをするようだが、指導者を目指すのであればユースのコーチ、監督などから始めてみればいい。3,4年ユースで修行して、トップチームのコーチを経て監督へ。ガンバの宮本のようなコースがいいだろう。
本当ならばまだ2シーズンくらいは現役でできるような気もするが、40才できっぱりとやめるのも中村憲剛らしくていいのかも知れない。お疲れ様でした。