つばた徒然@つれづれ津幡

いつか、失われた風景の標となれば本望。
私的津幡町見聞録と旅の記録。
時々イラスト、度々ボート。

津幡まちの本屋さん~スガイ書店~

2010年07月07日 08時20分43秒 | 日記
遥か昔のアフリカ大陸の東。
広大なサバンナを移動するため二足歩行を始めた僕たちの祖先は、
重力の呪縛から逃れて発達した脳と手によって、「道具」を考案し環境に対応した。
次に「言葉」を生み出して、コミュニケーションを図り知恵や意識を共有した。
そして「文字」を創造し、経験や知識を蓄え、伝播し、文化を構築してきた。
言葉と文字を手にして、進化してきた人類にとって、
「本」は貴重な「知の泉」だと思う。

今日の写真…「スガイ書店」は、少年時代の僕にとって、まさに「知の泉」だった。
店内に足を踏み入れると鼻をくすぐる紙とインクの匂い。
新書、新刊が発するそれは、図書館とは違って、新鮮な文化の香りがした。
しかも、2階にある「エレクトーン・ピアノ教室」から、優雅な演奏が聞こえてくる。
楽器演奏と縁遠い(苦手な)僕にとっては、何とも面映ゆい高貴なムード。
これも文化を感じる音だった。

一時期…確か小学校3~4年生くらいだと思うが、
親に自転車を買ってもらって、行動範囲が広がった僕は、
週末になると「スガイ書店」へ「立ち読み」に出かけるのが定番になった。
ずい分、色んな本や漫画をむさぼり読み、知識を深めていった。
特に「コナン・ドイル」の「シャーロックホームズシリーズ」と
「どおくまん」の「暴力大将」は忘れ難い…。

今にして思えば、タダで立ち読みするガキを見逃してくれていたのは、
お店にとって「先行投資」のようなものだったのかもしれない。
すっかり書店好きになった僕は、学年が上がるにつれ、
ここでお金を使うようになっていった。

まんまと術中にはまった僕は、今も時折「スガイ書店」を訪れている。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 振り返ると、一本のレールが... | トップ | 星に願いを。~津幡町で、朝... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿