ETUDE

~美味しいお酒、香り高い珈琲、そして何よりも素敵な音楽。
これが、私(romani)の三種の神器です。~

児玉桃&アグレスト/読売日響:モーツァルト ピアノ協奏曲第20番ニ短調K..466他

2007-07-08 | コンサートの感想
暑くて、じめじめした日が続いています。
一方で、九州では記録的な大雨とか・・・。
年金問題もそうですが、最近は何か信じられないような事件も多くて、異常気象が、まるで現在の世の中の状態を暗示しているようにも感じます。

私のほうは、このところ出張が続いており、7月はさらに数が増える予定です。
前にも書きましたが、「複雑で分かりにくいと思われる内容を、いかにお客様にわかりやすく理解していただくか」が、現在の私のミッション。
いわばアウトプットが仕事なので、そのためには「上質のインプットを日々継続し続けること」がまさに生命線になってきます。
しかし、出張が続くと、どうしても新しい情報を分析する時間が不足してしまうので、結果的に陳腐な内容でお茶を濁してしまうことにもなりかねません。
というわけで、強く自戒の念を感じながら、いまブログを書いております。

ただ不思議なもので、忙しければ忙しいほど、音楽を聴きたくなってきます。
もう病気のようなものですね。(笑)
オンラインショップのバーゲンセールで、ついつい大量に衝動買いしてしまったディスクが高く積みあがってしまい、年初に誓ったはずの「今年は音楽を聴く質を向上させる」もどこへやら。
乱読ならぬ乱聴状態で、こちらも猛反省です。

さて、そんな中、昨日は読響のマチネーコンサートにいってきました。
一時に比べると、最近はコンサートに行く回数が少なくなりましたが、年間会員というのは、継続的に(半ば強制的に)生の音楽を聴くためのいいシステムかもしれません。

   

<日時>2007年7月7日(土) 午後2時開演
<会場>東京芸術劇場
<曲目>
■モーツァルト:ピアノ協奏曲第20番ニ短調K.466
■リムスキー=コルサコフ:交響組曲『シェエラザード』
(アンコール)
■チャイコフスキー:「白鳥の湖」からチャルダーシュ
<演奏>
■ピアノ:児玉 桃
■指揮:ミハイル・アグレスト
■管弦楽:読売日本交響楽団

当初は、ラファエル・フリューベック・デ・ブルゴスが振る予定だったのですが、病気療養のためミハイル・アグレストという1975年生まれのロシアの指揮者がタクトを握りました。

前半は、児玉桃さんをソリストに迎えてのモーツァルトのニ短調協奏曲。
児玉桃さんのピアノを生で聴くのはこの日が初めてでした。
例のシンコペーションで始まるオーケストラの前奏の間、児玉さんは手を膝に置いたまま指揮者やオケのほうを見るわけでもなく、まったくと言ってもいいほど表情を変えません。
これだけ、ピアノの出番を待つ間、表情を変えないピアニストは初めてです。

さてピアノの出番がやってきました。
過度に「短調」を意識することなく、彼女は淡々と弾き始めます。
音の響きがとても美しいですね。
最後まできいて感じたのですが、児玉桃さんの演奏は端正で本当に清潔感溢れるものだけど、それに加えて、音符のひとつひとつにリズムの拍動が感じられて、それがまたとても魅力的。
さすがに、第二楽章の中間部あたりは、もう少しパッションの発露があってもいいかなと思いましたが、これが児玉桃流かな。
同じ女流ピアニストのK.466でも、先日エントリーしたブルショルリとは随分スタイルが違いました。
そのあたりのことも、とても興味深く聴かせてもらいました。
それから、演奏そのものにはまったく関係ありませんが、指揮者のアグレストと児玉さんが演奏中ほとんど目をあわさないんです。とくにアグレストは、ほとんどソリストを見なかったのではないかしら。
あまりこういうコンチェルトの光景は見たことがないので、印象に残りました。
ひょっとしてあまり相性が良くなかった?
いや、きっと下衆のかんぐりでしょう・・・。

後半は、リムスキー=コルサコフの『シェエラザード』。
第1曲と第2曲は、オケはよく鳴ってはいるけど、一本芯が通っていないというか、少し緊張感に欠けるような気がしました。
第3曲以降は、メリハリもついて良くなったと思います。
ただ、本音で言うと、「読響ならこのくらいのパフォーマンスは当たり前」というレベルを超えていなかったように感じました。
このアグレストというマエストロ、オケを鳴らすことには長けているように思いますが、フレーズの終わりが少し曖昧になることが多いのです。
それが、ともすると音の濁りにも繫がっていたかなぁと感じた次第。

11日は、6月のマチネーに行けなかったので、その振り替えで手配してもらった名曲コンサートに行く予定です。
こちらのマエストロはカリニャーニ。昨年のコンサートが素晴らしかったので期待しております。


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6 コメント

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私もマチネーに行きました (よし)
2007-07-08 18:40:47
ご無沙汰しています。
私も昨日近くのホールでマチネコンサートを聴きました。ソリストにハプニングがあったのですが指揮者の対応は的確なものでした。ご本人には悪いのですがこういうのを見る(聴く?)のも生の醍醐味ですね。
>フレーズの終わりが少し曖昧になることが多いのです。
これ私も嫌いです。ダラッとした演奏になりますよね。昨日の藤岡さんはきびきびした指揮で緊張感のあるすばらしい演奏でした。年会員になろうかと考えています。

同感です。 (prelude)
2007-07-09 00:48:15
こんにちは。

「読響ならこのくらいのパフォーマンスは当たり前」というフレーズに100回くらいうなずきました。今ひとつ煮え切らない演奏で、読響ならもっと出来るはずだと思ってしまいました。最低ラインは維持したものの、それ以上のものではない「シェエラザード」だったと思います。

しかし、この日は児玉桃のすばらしいモーツァルトが聴けたのでとりあえず満足して帰路につくことが出来ました。何度でも聴きに行きたいピアニストです。
>よしさま (romani)
2007-07-09 23:00:24
こんばんは。

よしさまは、西のマチネーですね。
生の演奏は文字通り「一期一会」なので、いろいろなアクシデントも多いですが、また逆に、一生忘れられない感動にうち震えることもあります。
みんな、生のコンサートの魅力ですよね。
「地元のオケを定期会員として応援する」というのは、私の理想でもあります。
一つのオケを応援し続けるのも、これまた素晴らしいことだと思います。
>preludeさま (romani)
2007-07-09 23:06:34
こんばんは。

児玉さんのモーツァルトは、本当に素敵でしたね。
最初は表情が少し固く感じましたが、流れ出す音楽は何ともいえず素晴らしかったです。
28日のk.488、ぜひとも聴きたくなって来ました。
貴重な情報、あわせてありがとうございました。
健康にお気をつけて・・・ (おさかな♪)
2007-07-10 14:59:38
>いかにお客様にわかりやすく理解していただくか
おさかな♪も経験ありますー!
難しいですよね。。。

ROMANIさんの演奏会記事は本当に読んでいて
すがすがしいです。それは、読者の立場を考えているからだと思います。そんなROMANIさんなら、きっとお客様にもご理解いただける・・・そんな気がします。
>おさかな♪さん (romani)
2007-07-10 22:17:40
こんばんは。

嬉しいコメント、本当にありがとうございます。
最近目指すものは見えてきたのですが、なかなか理想に追いつかなくって・・・。
「常に志は高く、でも自然体で」、何とかこれを実践していきたいと願っています。

おさかな♪さんも、元気に帰国されて、本当に良かったです。
あまり無理をなさらないようにしてください。

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