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小菅優の現在vol.2 アンサンブルの愉しみ(6/11) @彩の国さいたま芸術劇場

2010-06-14 | コンサートの感想
さすがに少々テンパってきた。
本当のところを言うと、「少々」という言葉も要らないくらいだ。
でも周りにはなかなか信じてもらえないみたいで、会社の公開予定表で「今日は一切予定を入れない」と宣言していても、結果的に殆んど自分の時間がとれない状態。

しかし、先週の金曜日だけは別。
大好きな小菅さんのコンサートがある日だったから。
午後に出張先で3つの会議がセットされていたが、それぞれを半ば強引に(いやコンパクトにと言っておこう)終わらせ、作りかけのセミナーの原稿をUSBメモリーに移し替えるや否や、鞄を抱えて一目散に駅へ。
電車の中でも走りに走った(?)が、やっぱり開演時間には間に合わなかった。
ホールに到着したのは、1曲目のシャコンヌの途中。
ちょうど、中間部のニ長調に転調したあたりだった。
この日のシャコンヌは、ヴァイオリンとピアノのためにシューマンが編曲した珍しいバージョン。
華麗というよりは可憐、「憂愁のシャコンヌ」と呼びたくなるようなアレンジで、なかなか魅力的だった。

次のピアノ四重奏曲からは、会場の客席で聴いた。
この曲は何度か書いてきたように私の大好きな作品で、先月もラ・フォル・ジュルネで聴いたばかり。
そのときはライプツィヒ・カルテット達の演奏だったが、この日の小菅さんたちの演奏はさらに上を行っていた。
やはりピアニストの差が大きい。
ラ・フォル・ジュルネのときにピアノを弾いていたダヴィッド・カドュシュは、いかにも若かった。
それに比べて、小菅さんのピアノはまさに大人のピアノ。
弦楽器の音の隙間を素晴らしい音色とリズム感で見事に埋めながら、要所要所ではリーダーシップを発揮して、常にアンサンブル全体を引き締めていた。
第3楽章の悲しいくらい美しいアンダンテ・カンタービレから躍動感に溢れたフィナーレが、とりわけ魅力的だったなぁ。

また、この日の共演者たちは文字通りの豪華版。
全員がソリストというと、ときに大味になる惧れもあるが、この日のメンバーに限っては全くの杞憂だった。
樫本大進さんの強力なリーダーシップもあって、アンサンブルは緊密。
全員がそれぞれのメンバーを信頼していることがビンビン伝わってくるのが、なによりも嬉しいじゃないですか。
とくに「静から動」「動から静」の表現が絶妙で、シューマン特有の憂いの表現にもまったく不足しない。
きわめて上質なシューマンを聴かせてもらったと、心から感謝した次第。

実は、小菅さんの体調が最近あまりよくないと聞いていたので心配していたが、この日の演奏を聴く限り大丈夫そう。
でも、決して無理はしないでくださいね。
次回のコンサートを楽しみにしています。

<日時>2010年6月11日(金) 開演19:00
<会場>彩の国さいたま芸術劇場 音楽ホール
<曲目>
■バッハ(シューマン編曲): 《無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番》BWV1004より「シャコンヌ」(ヴァイオリンとピアノのための編曲版)
■シューマン: ピアノ四重奏曲 変ホ長調 作品47
■シューマン(ドビュッシー編曲):ペダル・ピアノのための6つのカノン風小品 作品56
(2台ピアノのための編曲版)
■シューマン: ピアノ五重奏曲 変ホ長調 作品44
(アンコール)
■シューマン:「子供の情景」より終曲(小菅優)
<演奏>
■樫本大進、佐藤俊介(ヴァイオリン)
■川本嘉子(ヴィオラ)
■趙 静(チェロ)、
■小菅 優、居福健太郎(ピアノ)






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2 コメント

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こんにちは。 (clae11)
2010-06-25 20:08:55
お久しぶりです。
最近、ブログを始めるにあたって、
名前をasdfからかえさせていただきました・・・
紛らわしくてすみません(泣)

シューマンのこのプログラム・・・
羨ましすぎます!!
聴きにいきたかった・・・

今度から要チェックですね。
>clae11さま (romani)
2010-06-27 16:20:40
こんにちは。
お返事が遅くなり申し訳ありません。
シューマンの作品は編成が小さい程本音が出てくると感じておりますが、このコンサートではまさにシューマンの熱い心が聴けました。
また舞台上の素敵なアンサンブルの空気感を、客席でも感じることができたのが何よりも嬉しかったです。

>最近、ブログを始めるにあたって・・・
そうでしたか。またお邪魔させていただきますね。
今後ともよろしくお願いいたします。

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