ETUDE

~美味しいお酒、香り高い珈琲、そして何よりも素敵な音楽。
これが、私(romani)の三種の神器です。~

シューマン:交響曲第2番 by シューリヒト&シュトゥットガルト放送響

2010-01-03 | CDの試聴記
今年のお正月は短いとは思っていたが、本当だった。
これを見なきゃ1年が始まらない(と勝手に思ってる)ウィーンフィルのニューイヤーコンサートや箱根駅伝といった私の大好きなイベントが目白押しだし、他にも次から次へと音楽を聴いたり本を読んだりしているうちにあっという間に時間が経ってしまうのだ。
しかし、真の原因はどうやら他にありそうな気がする。
それは、朝から断続的に飲み続けているお酒。
「1年でこの数日間だけなんだから」と勝手に正当化してはみるものの、お酒を飲んでいるとどうも時間の経過が早い!
シャンパンに始まりワイン、ビール、焼酎と幸せの波状攻撃を受けているうちに、わが身もいつしかヴェーヌスの洞窟に入り込んだタンホイザー状態。
外へ出かけたのは、初詣だけだった。
そんなタンホイザー一家が初詣で引き当てたおみくじは「吉」。
うん。悪くない。
正直ほっとした・・・。

しかし、いつまでもヴェーヌスの洞窟にいるわけにはいかない。
明日からは仕事だ。
リハビリの意味も兼ねて、今夜はしっかりと目的を持って音楽を聴こう。
そう思って聴きだしたのがこのディスク。

<曲目&録音>
■ベートーヴェン:交響曲第7番イ長調 op.92
 1952年10月24日ライヴ
■シューマン:交響曲第2番ハ長調 op.61
 1959年10月31日放送セッション
<演奏>
■カール・シューリヒト(指揮)
■シュトゥットガルト放送交響楽団

今年はシューマンとショパンの生誕200年のメモリアルイヤー。
そのシューマン編のトップバッターとして選んだのが、シューリヒトが指揮したシンフォニーの2番。
シューリヒトは私が敬愛するマエストロのひとりだが、とくにお気に入りのディスクは次の3枚だ。
・ウィーンフィルとのブルックナーの9番(1961年)
・ベルリンフィルとの「エロイカ」(1964年)
・パリ音楽院管弦楽団とのシューマンの2番(1952年)&3番

シュトゥットガルト放送交響楽団と組んだこのシューマンの2番は、名演の誉れ高い上記パリ管との演奏から7年後の録音で、放送用のセッション。
全体に少しテンポが遅くなっている。
そのせいか飄々としたシューリヒトの特徴こそやや薄れているものの、第三楽章のアダージョの深い表現は、旧盤をも凌ぐ。
心打たれる音楽だ。
そして終楽章にとくに顕著だが、テンポが即興的に変化する。
それが不自然さを感じさせないところが、これまたシューリヒトらしいと思う。
今年はシューマンの音楽をたくさん聴くことになると思うが、このディスクも忘れられない1枚になりそうだ。
コメント (2)
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