今日の日経新聞で知ったのですが、今年は、ロシア生まれの作曲家アレンスキーの没後100年にあたるそうです。
素晴らしい才能に恵まれながら、酒とギャンブルに溺れて、最後は肺結核で亡くなったアレンスキー。でも残された珠玉の音楽は、まさに隠れた名曲といえるでしょう。
ところでアレンスキーといえば、10年ほど前に偶然聴いたピアノ三重奏曲第1番が忘れられません。
この曲は、名チェリストであったダヴィドフの想い出のために作曲されています。
もしまだ聴いておられない方がいらっしゃったら、騙されたと思って、第1楽章冒頭のヴァイオリンとチェロが奏でる旋律を聴いてみてください。むせ返るような濃厚なロマンティシズムがそこにあります。そしてリズミックなスケルツォを経て第3楽章はエレジー。アレンスキーの哀しみが、深く聴き手の心に沁みてきます。そしてフィナーレでは、エレジーでみせた哀しみを何とか懸命に振り払おうとするかのように、力強く音楽が始まります。そして、途中グラナドスを想わせるスペイン風の箇所を経て、第1楽章のあのメロディが最後に戻ってきます。
ほんといい音楽だなぁ。何度聴いても泣かされます。
チャイコフスキーやカリンニコフがお好きな方には、絶対お薦めですよ。
ちなみに、音楽評論家の谷戸基岩氏が、アレンスキーの音楽を評して、
「貴族社会の舞踏会の華やぎ、それが崩れる予感の両面を思わせる多彩な響きの快感」と言っておられますが、実に的確な評だと思います。
私の推薦盤はボザール・トリオの演奏。(残念ながら現在廃盤?)
<曲目>
アレンスキー作曲
■ピアノ三重奏曲第1番 ニ短調 op.32
■ピアノ三重奏曲第2番 ヘ短調 op.73
<演奏>ボザール トリオ
<録音>1994年6月
素晴らしい才能に恵まれながら、酒とギャンブルに溺れて、最後は肺結核で亡くなったアレンスキー。でも残された珠玉の音楽は、まさに隠れた名曲といえるでしょう。
ところでアレンスキーといえば、10年ほど前に偶然聴いたピアノ三重奏曲第1番が忘れられません。
この曲は、名チェリストであったダヴィドフの想い出のために作曲されています。
もしまだ聴いておられない方がいらっしゃったら、騙されたと思って、第1楽章冒頭のヴァイオリンとチェロが奏でる旋律を聴いてみてください。むせ返るような濃厚なロマンティシズムがそこにあります。そしてリズミックなスケルツォを経て第3楽章はエレジー。アレンスキーの哀しみが、深く聴き手の心に沁みてきます。そしてフィナーレでは、エレジーでみせた哀しみを何とか懸命に振り払おうとするかのように、力強く音楽が始まります。そして、途中グラナドスを想わせるスペイン風の箇所を経て、第1楽章のあのメロディが最後に戻ってきます。
ほんといい音楽だなぁ。何度聴いても泣かされます。
チャイコフスキーやカリンニコフがお好きな方には、絶対お薦めですよ。
ちなみに、音楽評論家の谷戸基岩氏が、アレンスキーの音楽を評して、
「貴族社会の舞踏会の華やぎ、それが崩れる予感の両面を思わせる多彩な響きの快感」と言っておられますが、実に的確な評だと思います。
私の推薦盤はボザール・トリオの演奏。(残念ながら現在廃盤?)
<曲目>
アレンスキー作曲
■ピアノ三重奏曲第1番 ニ短調 op.32
■ピアノ三重奏曲第2番 ヘ短調 op.73
<演奏>ボザール トリオ
<録音>1994年6月