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ルーキー選手の、プロ入り一年目を振り返る

2023年ルーキー回顧69 吉田 賢吾(桐蔭横浜大4年)捕手

2024-01-29 20:19:48 | 状況説明

吉田 賢吾(ソフトバンク6位)捕手 (桐蔭横浜大出身)

蔵の入団前評価:☆☆(中位指名級)

 

打つことに関しては、昨年の大学生野手でも一番評価していた選手でした。そんな吉田選手の1年目は、僅か1軍では 1試合(1打数)で、.000厘 と一軍の雰囲気を味わっただけで終わります。一方で二軍では、32試合(87打数) 2本 15点 0盗(0失) 打率.310厘 といった内容でした。ちなみに非公式試合では、66試合(205打数) 1本 42点 .302厘 という好成績をあげました。三軍での好成績が認められ、二軍でも限られた出場ではありましたが結果を残し、一軍出場の足がかりとできた一年だったようです。

二軍での成績をもう少し観てみると、32試合の出場のうち捕手としては11試合。一塁手としても11試合 ということで、やはり打力を買われての指名であり、今後いつまで捕手をやって行くのかは微妙です。もう少し数字を細かく観てみると、87打数で三振は13個。三振比率は、14.9% と極めて優秀なのがわかります。いつも言うように、二軍での三振比率の目安は20%であり、それが15%を割っているというのは特別です。それだけボールと思った球がストライクとコールされたり、打てると思った球を空振りする機会が少なかったということなのでしょう。

ちなみに四死球は3個しかなく、四死球率は 3.4% しかなく、この数字は極めて低いです。四死球率の目安は10%以上ですから。彼の場合、ボールが見極められなかったのではなく、3割を超える打率が示すように、打てる球を積極的に打ちに行ってからだと考えられます。そのため打率.310厘に対し、出塁率も.330厘 でしかありません。このへんは、今季は出塁率を.350厘以上に増やすか、ホームランなどの長打力を増すことが求められます。

しかし、打撃では非凡の才能を示せたようで、この辺は私の見立てもあながち間違っていなかったように思います。問題は、こういった突出した成績を、一軍の舞台で活かせるようになれるかということ。特に、使い方が難しい選手だけに。それでも、ことルーキーイヤーとしては、順調な1年目を過ごしたのではないのでしょうか。

蔵の印象:◯ (ニ年目はホームランも増えそう)