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窓際日記・福島原発

窓際という仕事の雑感

日本の「人質司法」の2

2025-05-30 04:21:06 | Weblog

無罪推定が及ぶはずの未決拘禁者だったのに、外部の医療機関での適切な治療を受けられず、失明寸前の著しい視力低下に至った__。現在服役中の男性が、拘置所での勾留中に保釈請求が認められず、眼の治療の機会を奪われたのは不当だとして、国に賠償を求めていた裁判。大阪地裁は5月29日、男性の請求を退けました。(松本陸)

拘置所の医師が「糖尿病網膜症」と診断 「いよいよ右目が見えません」と弁護人に電報
訴状によりますと、原告の50代男性は2019年11月、覚醒剤取締法違反の罪で逮捕・起訴され、2020年12月に懲役7年の有罪判決が確定。現在、服役しています。

男性は起訴後も大阪拘置所に勾留されていましたが、2019年12月、右眼の急激な視力低下を訴え、拘置所の医師の診察を受けました。医師は網膜出血が起きていることを確認し、男性が糖尿病、および糖尿病網膜症に罹患していると診断しました。

糖尿病網膜症は、糖尿病の3大合併症のひとつで、成人が失明する原因の上位に位置しています。

拘置所の医師は男性に対し、すぐにレーザーで手術しなければ失明のおそれがあり、外部の医療機関で治療を受ける必要性を伝えました。男性は、弁護人(今回の訴訟の代理人でもある)に対し、「いよいよ右目が見えません。早急に保釈申請してください。恐怖を感じています。失明の。」などと記した電報を送りました。

なお、起訴された段階で男性は、起訴内容を認めていました。

検察官が「一貫して起訴内容を否認」とウソの主張… 裁判官も拘置所に病状を照会せず
弁護人は「専門的な医療機関での治療が必要だ」として、1回目の保釈請求を実施。

これに対し検察官は「男性は捜査段階を通じて一貫して起訴内容を否認している」「男性の糖尿病網膜症は初期段階で、保釈して手術を経ないと治療困難な状態とは認めがたい」などとして、保釈に強硬に反対。大阪地裁(第10刑事部)は保釈請求を却下し、弁護人が準抗告しましたが、それも退けられました。

この際、大阪地裁(第10刑事部)の裁判官が拘置所に病状を照会することはなかったといいます。

しかし、大阪地裁(第7刑事部)は準抗告棄却の決定の中で、「検察官は被告人は一貫して事実を否認していたと主張するが、明らかに誤りだ」とも指弾しました。

「外部施設での加療が必要」と医師が所見示すも 拘置所は“黙殺”
MBSニュース

その後、男性側は2020年4月までに2回目・3回目の保釈請求も行いましたが、いずれも却下されました。症状は進行し、4月上旬には右眼の視野の大半が失われた状態に陥ったほか、4月下旬の拘置所での診察では、右眼球内の浮腫(水がたまって視野を妨げる状態)の増悪が確認されました。

拘置所の医師も「大阪拘置所では対処不能の状態であり、外部の医療専門施設での加療が必要」との所見を示しましたが、拘置所長がその所見を聞き入れることはありませんでした。

さらに、弁護人が関連資料の開示請求を行ったところ、検察側からの照会に回答する際、視野欠損や浮腫についての医師の所見を、拘置所側が記載していなかったことも判明しました。

保釈請求が認められたのに検察側の準抗告で…
男性側は2020年5月、4回目の保釈請求を行い、これは認められました。しかし検察官が準抗告した結果、保釈金が増額されたほか、一部を保証書で代納してもよいとする許可も取り消されました。結果的に男性は保釈金を納められず、勾留が続く形となりました。

その後、弁護人が拘置所に「男性への加療を行う医療機関を確保したか」を問いただすと、拘置所側は「入院加療を引き受ける医療機関が見つからない。何らかの形で保釈を得て、男性自ら医療機関を探してほしい」と“突き放した”といいます。

1回目の保釈請求以降の一連の過程で、拘置所側は、診療録の写しを弁護人に開示することも一貫して拒否しました。

拘置所は“さじを投げた”が…「勾留の一時執行停止」で男性側で医療機関確保 手術受けるも右眼視力は「矯正不能」
結局、男性側は保釈請求ではなく「勾留の一時執行停止」を申し立てることを選択。この申し立てを大阪地裁は認めました。

1回目の停止期間は2日間でしたが、その2日間で医療機関を探し、手術の段取りを決定。2回目の停止期間(14日間)で入院し、両眼の手術を受けました(左眼も症状悪化が進んでいた)。

男性は完全な失明はまぬがれたものの、術後の視力検査では著しい視力低下が判明。右眼の視力は裸眼・矯正いずれも0.03(矯正不能)にまで低下していたといいます。

「無罪推定が及ぶはずの未決拘禁者に、最低限の治療すら行わないまま漫然と拘束を続けた」賠償を求めて国を提訴
大阪地裁に入る代理人弁護士ら(29日午後1時ごろ)

男性は「拘置所長・検察官・裁判官は、適切な治療を受ける機会を合理的理由なく剝奪した。無罪推定の原則が及ぶはずの未決拘禁者に対し、最低限の治療すら行わないまま漫然と身体拘束を続け、失明の現実的危険を放置し、不可逆的な視力低下に至らせた」として、国に対し約1億1500万円の賠償を求め、2022年12月に大阪地裁に提訴していました。

判決は請求棄却
大阪地裁(成田晋司裁判長)は5月29日の判決で、▽原告男性が、自らが選んだ医療機関での治療を受けたいがために保釈を希望し、他の外部医療機関での診療を拒んでいた可能性を排斥できないと判断しました。

また、▽大阪拘置所の医師は、2020年4月の診察時点で、2週間~1か月以内に症状が急激に悪化するおそれはないと判断した旨を述べており、その医師の判断を前提とした拘置所の検察庁への回答が違法だったとも認められない ▽新型コロナの感染拡大を受けて大阪府下に緊急事態宣言が出されていた状況も踏まえると、同年4月以降の時点で、男性が希望しても外部医療機関を受診できなかった可能性は相当高かったと言わざるをえない と指摘。

男性側の請求を全面的に退けました。男性側は大阪高裁に控訴する方針です。

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警視庁公安部による大川原化工機冤罪(えんざい)事件を巡り、経済産業省は、輸出規制ルールを定めた省令を改正する方向で検討を始めた。国際基準の内容に合わせる見通しという。経産省が20日、取材に明らかにした。

 警視庁公安部は省令を独自に拡大解釈し、国際基準に沿えば輸出が問題にならない大川原の製品が輸出規制品にあたると判断。社長らを不正輸出容疑で逮捕した。

 省令の文言が曖昧だったことに原因があり、捜査を違法と認定した東京高裁判決(5月28日)は公安部の独自解釈を「合理性を欠く」と断じた。

 経産省によると、福永哲郎・貿易経済安全保障局長が18日に大川原に出向き「判決を重く受け止める。省令の改正、見直しの検討を進める。大川原さんにも協力をお願いしたい」と伝えたという。

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年金

2025-05-27 20:00:16 | Weblog

年金制度改革法案の修正内容について、与党と立憲が先ほど合意しました。

基礎年金底上げの話は耳に心地よくても、財源論は先送りになりました。
今回、試算でマイナスに該当する世代の方々に話を聞きました。

27日午後に合意した年金制度改革法案の修正内容について、シニア世代から聞こえてきた嘆きや怒りの声。

その声は、石破首相にどのように届くのでしょうか。

この法案を巡っては、先週の党首討論で…。

立憲民主党・野田代表:
まさに、あんこが入ってないあんパンを出してきた。年金の協議、真剣にやりましょう。

石破首相:
もちろん真剣にやらせていただきます。

石破・野田両トップによるこの論戦から1週間後の27日、午後4時過ぎから公明党を交えた3党首会談を開催。
法案の修正案が大筋で合意されました。

石破首相:
本日の合意を踏まえ、年金改正法案の審議に引き続き真摯に対応し、法案の早期成立に努力してまいりたい。

合意内容の最大のポイントは、厚生年金の積立金を活用した基礎年金の底上げ措置。

現行の制度では、将来の基礎年金の給付額が長期にわたり低下する可能性が指摘されています。

そこで、基礎年金の底上げに厚生年金の積立金を活用。
4年後の財政検証で、その底上げを実際に行うか判断するなどの対応を法案の付則に明記します。

この底上げが実際に行われた場合、現行の制度とどれくらい給付額に違いがあるのかを厚労省が試算したグラフ。

現在40歳の女性が、65歳から平均寿命まで受給する場合のモデルケースで、295万円プラス。
就職氷河期世代に当たる50歳男性の場合でも170万円、現行制度よりプラスになるとしています。

一方で、現在63歳以上の男性や67歳以上の女性については現行より受給額がマイナスとなり、70歳男性では、総額で23万円目減りするとしています。

合意した修正案では、厚生年金の受給額が減る場合、緩和する対応をとることを法案の付則に明記するとしていますが、この試算でマイナスに該当するシニア世代に修正法案をどう思うか聞いてみると、「良くないですよね、それは。みんな積み立てしてきているのに減ってしまうっていうのは。なんのためにって思っちゃう」「今の状態だとお米も高いし、食べていけるのかなと。不安ですよね、不安だらけ」「反対…もう反対ですよ!1回うちに来てもらいたい。庶民がどんな生活しているか。夢も希望もないような生活」と、多くの人が怒りや疑問の声を上げていました。

一方、年金制度に詳しい専門家は、厚労省の試算も含め、現実的な制度改革だと一定の評価をしています。

社労士・渋田貴正さん:
若い世代からしたら将来のことで実感が湧かないとはいえ、得するんだろうなということで、国全体で見るとメリットのある制度改革なのかなという。

そのうえで、制度の実施には厚生年金の積立金以外にも税金による財源が必要で、その手当についての課題も挙げました。

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ダークウェブ

2025-05-25 03:46:00 | Weblog

証券口座の乗っ取り問題をめぐり、匿名性が高いネット空間「ダークウェブ」上の闇サイトなどに、日本の証券口座のID・パスワードといった認証情報が少なくとも約14万件掲載されていたことが、セキュリティー会社の調べで分かった。乗っ取られた口座の認証情報が闇サイトで売買され、さらに悪用されたとみられる。

【画像】目の前で乗っ取られた口座、NISAも標的 1時間で損害2千万円

 企業のサイバーセキュリティー対策を手掛けるマクニカ(横浜市)が、イスラエルのセキュリティー会社KELAと協力し、ダークウェブの闇サイトなどを調査。日本の証券会社名と口座のログインID・パスワードが大量に投稿され、氏名、住所や取引に使う暗証番号まで載っている例も確認できたという。

■「氷山の一角」

 乗っ取り被害を公表した国内証券14社について集計したところ、23日時点で計13万7914件に上った。国内で残高がある証券口座数は3月末時点で約3860万件で、単純計算で0.3%にあたる。マクニカの瀬治山豊セキュリティ研究センター長補佐は「犯罪者は盗んだ情報を売るためにダークウェブ上などに載せるが、『こんな良い情報があるぞ』とサンプル的に一部の情報を見せる」と指摘。「約14万件はその集計で氷山の一角。実際は10倍流出していてもおかしくない」と話す。

 今回の証券口座乗っ取り問題では、闇サイトで口座情報を買い取るなどした犯罪グループが本人になりすまして口座を操作。口座内の株を売却した資金で超安値の別の株を大量に買い、株価をつり上げて利益を得たとみられる。金融庁の4月末時点のまとめでは、不正取引は1~4月に3505件、売買額は3049億円に上る。

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新型コロナ

2025-05-12 10:17:58 | Weblog

新型コロナウイルスの新たな変異株がアメリカで拡大中だ。今夏、感染の波が来る可能性を専門家は警告している。

【動画】「フラート」について知っておくべきこと

新たな変異株の通称はFLiRT(フラート)。米疾病対策センター(CDC)によれば、アメリカでは5月、フラートの1種のKP.2が新型コロナ感染症例のうち最多を占めた。

6月に入ってからは新手のKP.3が流行し、その割合は25%に上っている。どちらも既存の変異株より感染力が強い可能性がある。

「現在のワクチンが対応するのは(オミクロン株の亜系統)XBB1.5だが、ある程度の交差免疫が働くはずだ」と、南オーストラリア大学のエイドリアン・エスターマン教授(生物統計学)は言う。

「(オミクロン株の亜系統)JN.1、またはフラートの1種に対応したワクチンは9月頃に入手可能になる予定で、より大きな予防効果が期待できる」

現時点では、フラートは一般的に重症化しないと指摘されているが、油断は禁物だ。

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感染症の大流行や大規模災害などが発生した場合に国が自治体に必要な指示ができる特例を盛り込んだ、改正地方自治法が、19日の参議院本会議で賛成多数で可決・成立しました。

改正地方自治法は、2020年にクルーズ船で新型コロナの集団感染が発生した際、国の権限が明確でなかったことから、自治体をまたぐ患者の移送の調整に時間がかかったことなどを踏まえたものです。

改正法には、感染症の大流行や大規模災害など国民の安全に重大な影響を及ぼす事態が発生した場合、個別の法律に規定がなくても国が自治体に必要な指示ができるとした特例が盛り込まれています。

指示を行う際はあらかじめ国が自治体に意見の提出を求める努力をしなければならないとしています。

衆議院の審議では、国の指示が適切だったか検証する必要があるとして、国会への事後報告を義務づける規定を設ける修正が行われました。

 

19日は参議院本会議で採決が行われ、これに先立つ討論で、立憲民主党の小沢雅仁氏が「国の指示権の特例は、国と自治体との関係を対等・協力に改めた地方分権改革の成果を無にし、憲法が保障する地方自治の本旨に反するものだ。発動の要件が極めてあいまいで、自治体への国の不当な介入の誘発や、将来拡大解釈されるおそれもある」と述べました。

一方、日本維新の会の高木かおり氏は「コロナ禍のように現行の法律に定めがない状況では、権限が明示されず、国も自治体も手探りで動かなければならないことが想定される。平時と有事を切り替える統治システムが必要で、法改正は国と地方の権限の明確化につながる意義のあるものだ」と述べました。

採決の結果、自民・公明両党と日本維新の会などの賛成多数で可決・成立しました。立憲民主党と共産党などは反対しました。

国会での審議の経緯
衆参両院での質疑では、指示が可能になる具体的な状況や、国会の関与のあり方などをめぐって、激しい論戦が交わされました。

国が指示できる具体的な状況について、野党側は「どのような事態になれば国が指示を行うのかが明確でない」と指摘し、政府に繰り返し説明を求めました。

松本総務大臣は、具体的な想定はしていないとしたうえで「法改正は、今後想定できない事態が生じる場合に備えるものだ」と述べるにとどめました。

一方、国の指示に関する国会の関与について、政府側は、法律の改正を答申した総理大臣の諮問機関の「地方制度調査会」の議論では、事前の国会承認や、事後の国会報告は「機動性を欠くことになる」と指摘されていたとして、改正案を国会に提出した段階では規定していませんでした。

しかし、審議の中で「国による指示が適切かどうかを検証する必要がある」という指摘が相次いだことから、自民・公明両党と日本維新の会が、国会への事後報告を義務づける修正案を衆議院総務委員会に提出し、新たな規定が盛り込まれました。

改正地方自治法の内容は
改正地方自治法は、新型コロナの対応をめぐって、国と自治体との間で調整が難航するなどの課題が明らかになったことから、個別の法律でカバーできない事態にも迅速に対応できるよう、国と自治体の関係をあらかじめ規定することが柱となっています。

【国から自治体への「指示」】
自治体が行う事務に対し、国が自治体に具体的な指示を行う権限については、感染症法や災害対策基本法などの個別の法律で規定されています。
改正地方自治法では、個別の法律に規定がなくても、国民の安全に重大な影響をおよぼす事態が生じた場合に、国が自治体に対して必要な指示を行うことができるとする特例が盛り込まれました。
指示は閣議決定を経て行うとされています。
この特例をめぐっては、全国知事会などから国との対等な関係が損なわれるのではないかという懸念が示されたことから、国が指示を行う際はあらかじめ自治体に意見の提出を求めるという努力義務が設けられました。

【職員派遣・事務処理調整】
改正法では、自然災害に加え感染症などの対応でも、国が自治体間の職員の応援について要求や指示ができるようにすることや、市や区が行う保健所の運営などの業務について国の指示によって都道府県が必要な調整を行うことも盛り込まれています。

【情報システムの適正な利用】
自治体がサイバー攻撃や情報漏えいの防止などサイバーセキュリティを強化することも盛り込まれました。
自治体がセキュリティを確保するための方針を策定して公表し必要な措置を講じることを義務づけます。総務大臣は参考となる指針を示すとしています。

【公金の収納事務のデジタル化】
行政のデジタル化を推進するため、自治体共通のQRコードを使って地方税を納付する「eLTAX」を活用し、国民健康保険料や介護保険料などを納付できるようにすることも盛り込まれています。

【地域の多様な主体の連携、協働の推進】
人口が減少する中で地域住民の生活を支えていくため、市町村が自治会連合会や社会福祉協議会など地域で活動する団体を「指定地域共同活動団体」として指定し、必要な支援を行うことも盛り込まれました。

林官房長官「今回の改正 国が果たすべき責任を明確化」
林官房長官は午前の記者会見で「新型コロナ対応で従来の法制では想定されなかった事態が相次いだ。今回の改正は、国民の生命などを守るため、個別法で想定されていない事態が生じた場合に国と地方の間の責任の所在が不明確になるという課題を踏まえ、国が果たすべき責任を明確化するものだ」と述べました。

また国が自治体に必要な指示ができる特例について「国と地方の間でしっかりコミュニケーションをとることなどに十分留意する必要がある。施行にあたっては、法律の運用の考え方について政府内で周知・徹底を図るとともに自治体にも丁寧に説明していく」と述べました。

全国知事会長「安易に行使されることがないよう強く求める」
全国知事会の会長を務める宮城県の村井知事は「国による補充的な指示が、現場の実情を適切に踏まえた措置になるよう、また地方自治の本旨に反して、安易に行使されることがないよう強く求める。今度とも、国民の生命などの保護のため、国と地方の連携がいっそう強化されることを期待する」というコメントを出しました。

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2025年5月:

2025年4月19日 11時43分 

アメリカのホワイトハウスは、新型コロナウイルスの発生源をめぐり、中国の研究所から流出した可能性を強調する新たなウェブサイトを公開しました。

ホワイトハウスが18日に公開したウェブサイトは「研究所からの流出・コロナウイルスの真の発生源」と題したもので、あわせてトランプ大統領の写真も掲載されています。

この中で「コロナウイルスは自然界には存在しない特徴を持っている」とか、「中国の武漢にある研究所では不十分な安全レベルで研究を行っていたことがある」などと記載しているほか、武漢の衛星写真を掲載し「研究所に関係した事故が発生源である可能性がもっとも高い」と強調しています。

また、感染予防として、マスクの着用が有効だという決定的な証拠はないとも主張しています。

アメリカのメディアは、これまで新型コロナウイルスの検査やワクチンに関する情報が掲載されていた政府のサイトにアクセスしようとすると、このページが表示されるようになったと伝えています。

ホワイトハウスは、議会下院の新型コロナウイルスに関する委員会がまとめた報告書から情報を引用したとしていますが、有力紙ワシントン・ポストなどは議会の報告書は、共和党が主導して作成したものだと指摘しているほか、発生源については、情報機関や専門家の見方も一致していないと伝えています。

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新型コロナウイルスの発生源をめぐり、アメリカのホワイトハウスが中国の研究所から流出した可能性を強調する中、中国政府は、流出の可能性は極めて低いと主張する白書を発表し、アメリカを強く批判しました。

新型コロナウイルスをめぐっては、発生源が特定されない中、アメリカのホワイトハウスが今月中旬に新たなウェブサイトを公開し、中国の武漢にある研究所から流出した可能性を強調しています。

これに対して中国政府は30日、中国側の立場をまとめた白書を発表し、これまでにWHO=世界保健機関や中国の研究者が行ってきた複数の調査の結果から、流出の可能性は極めて低いと主張しています。

そのうえでホワイトハウスが公開したウェブサイトについて「中国にぬれぎぬを着せ、政治問題化させるアメリカの悪質さをあらわにしたものだ」として強く批判しています。

さらに、アメリカで新型コロナの感染が発生したのは、中国で流行した時期より早い可能性があるとも指摘し、アメリカに対して、発生源に関する包括的で徹底した調査を行うべきだと主張しています。

米中の貿易摩擦が激しくなる中、中国政府はアメリカへの対抗姿勢を鮮明にし、連日のように批判を繰り返しています。

中国外務省「流出可能性極めて低いことは権威ある科学的結論」 
これについて、中国外務省の郭嘉昆報道官は30日の記者会見で「実験室からの流出の可能性が極めて低いことは、専門家が実地調査を行い、研究者たちと緊密に意見交換したうえで導き出された権威ある科学的結論だ」と強調しました。

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中華圏を中心に広がっていた新型コロナウイルス感染症(新型コロナ)の再拡大の様相がタイでも本格化した。最近2週間の間、累積感染者が5万人に迫った。香港では1カ月間、新型コロナで死亡した人が30人に達した。

【写真】先月タイ・バンコクの祭り「ソンクラーン」の様子

19日、タイ疾病管理局(DDC)は11~17日、新型コロナの感染者が3万3030人だと発表した。前週(1万6000人)比2倍以上急増した数値だ。先週、感染者の中では1918人が入院治療を受け、2人が死亡した。地域別では、首都バンコクの感染者が6290人で最も多く、年齢別では30代の患者の割合が最も高かった。

拡大の背景としては4月に開かれたタイ最大の祭り「ソンクラーン」が指摘される。水掛け祭りを含む大規模な集まりと人口移動がウイルスの拡大を煽ったものと分析される。バンコク市はワクチン接種を拡大し、病床確保に出た。市民にはマスクを着用し、疑いの症状が現れたら検査を受けることを勧告した。タイの保健当局は現在の状況が統制可能だという立場だが、現地の医療界では「感染者が11週連続で急増しており、流行が長期化する可能性がある」という懸念の声が上がる。

中華圏も深刻な状況だ。香港では最近4週間、新型コロナ関連の死亡者が30人に達し、感染の割合は13.7%で1年ぶりに最高を記録した。公共病院の小児病棟は、ワクチンを接種していない児童患者でいっぱいだと、サウスチャイナ・モーニング・ポストが伝えた。中国本土では新型コロナの陽性率が3月末7.5%から5月初め16.2%に急騰した。シンガポールも今月に入って感染者が28%、入院者は30%増加した。

ただ、中国では再拡大の状況が6月末ごろ終息するだろうという見方が出ている。中国感染症の最高権威者とされる広州呼吸健康研究院の鍾南山院士は19日、南方日報とのインタビューで「今回流行するXDV変異ウイルスは感染力は強いが、病原性は比較的に弱い」とし「(拡大傾向が)計6~8週間続く」と明らかにした。鍾院士は「感染初期の症状は喉の痛み、咳、疲労感などでインフルエンザと類似しており、全般的に予防と統制が可能なので恐れる必要はない」としながらも「65歳以上の基礎疾患がある場合には迅速な治療が必要だ」と強調した。

新型コロナがインフルエンザのように季節性で流行しているという世間の主張に対しては「流行時期が気候と関係があるという証拠はない」とし「消えることはないだろう」と見通した。

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5月:新型コロナウイルスの感染がアジアで拡大している。韓国メディアによると、中国、香港、シンガポールに続き、タイでも感染者が増加傾向にあり、現地の医療関係者から懸念の声が上がっている。

韓国紙の朝鮮日報(日本語電子版)は21日、香港では最近1カ月の新型コロナ関連の死者数が約30人となり、感染率はこの1年間で最も高い13.66%に上がっていると伝えた。中国本土でも陽性率が上がり、今月に入ってからはシンガポールでも感染者と入院者が増加しているという。

また、タイのバンコク・ポスト紙(電子版)は19日、タイ保健省疾病管理局(DDC)が「今月11〜17日の新型コロナの感染者は3万3030人で、前週の約1万6000人に比べて2倍以上に増えた」と報じた。医療従事者から「懸念すべき状況」と感染拡大を指摘する声が上がっているという。

他方、日本では28日、神奈川県寒川町教育委員会が町立旭が丘中の3年生について、6月1日まで学年閉鎖にすると発表した。5月21~23日の京都への修学旅行中に生徒1人が発熱し、感染が判明。この生徒を含む10人が感染し、30人に感染の疑いがあるとした。

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元大阪府知事で弁護士の橋下徹氏が6月8日、トーク番組「そこまで言って委員会NP」(読売テレビ)に出演。新型コロナウイルスの流行を振り返り、新型コロナワクチンについて私見を述べた。

【関連写真】橋下徹氏、蓮舫氏との「SNSバトル」を振り返る

番組では、元新型コロナウイルス感染症対策分科会会長の尾身茂氏らを迎え、専門家や有識者などが出演した。

橋下氏は当時のコロナ禍を振り返り、「メディアが煽りすぎましたよ、これ」としたうえで、「国民の皆さんも、いま振り返ってみれば、あそこまでやりすぎではないかと尾身さんにいろいろ言っていましたけども、あの当時、どうだったか、ですよ。毎日、毎日、感染者数をバンバカバンバカ毎日発表してですよ。みんなが社会経済活動をやっちゃいけないような、なんかやっていたら、あいつら不届き者みたいになっていた」とメディアを批判。

ワクチンの効果について、尾身氏は「私見を申し上げると、まず有効だったかどうかという話を結論から言うと、感染防止効果、感染を防ぐ効果は残念ながらあまりないワクチンです」と断言。「ワクチンをやったら絶対に感染しないと言う保証はないし、実際に感染した人がいる」と説明した。

また、橋下氏が「(ワクチンは)若い人たちとか、子供はいらないんじゃないですか。感染予防効果がないということであれば、現役世代や子供には打たす必要がない」と私見を述べると、尾身氏は「これは分科会の会長として早い段階から何度も言っていますが、若い人は感染しても重症化しないし、副反応にも比較的強いから。これについては、本人たちがやられたいんならどうぞ」と回答。橋下氏が「そのアナウンスは聞かなかったような気がするな」と疑問を呈すると、尾身氏は「記者会見では何度も言ってますが、テレビでは他のほうをやるから」と話していた。

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5月:新型コロナウイルスの感染拡大の教訓を踏まえ、WHO=世界保健機関の加盟国が交渉を行ってきた「パンデミック条約」が20日、WHOの総会で全会一致で採択されました。
ただ、これまで世界の感染症対策をけん引してきたアメリカはWHOからの脱退と条約への不参加を表明していて、感染症対策の強化につながる実効性のある枠組みになるのか注目されます。

スイス ジュネーブで開かれているWHOの年次総会は20日、感染症対策の強化のための新たな国際条約「パンデミック条約」の採択を行い、全会一致で正式に採択されました。

条約には、ワクチンの製造などに関する技術や知識の途上国への移転を促進することや、ワクチンや治療薬の開発を加速させるため、病原体の情報を各国間で共有する新たな枠組みを立ち上げることなどが盛りこまれています。

WHOの加盟国は新型コロナウイルスの感染拡大の教訓を踏まえ、次なるパンデミックに備えるため3年にわたる交渉を行ってきました。

採択を受けてテドロス事務局長が演説し「きょうあなたたちは多国間主義だけが脅威に対して解決策を見いだす唯一の手段だと明確に示した。この条約はWHOと世界の保健衛生の歴史のなかで最も重要な成果の1つとなるだろう」と述べ、条約の意義を強調しました。

加盟国は来年の年次総会までに条約の詳細を詰める予定で、条約は60か国が批准などの手続きをしたのちに発効することになっています。

一方で、WHOからの脱退を表明しているアメリカは総会を欠席したうえで、ロバート・ケネディ・ジュニア厚生長官は20日、FOXニュースを通じて動画のメッセージを公開し、条約への不参加を明らかにしました。

これまで世界の感染症対策をけん引してきたアメリカが不在となり、先行きが懸念されるなか、条約が対策の強化につながる実効性のある枠組みになるのか注目されます。

テドロス事務局長 “WHOの歴史のなかで最も重要な成果”
パンデミック条約がWHOの総会で採択された後、テドロス事務局長は加盟国を前に演説し「きょうあなたたちは多国間主義だけが脅威に対して解決策を見いだす唯一の手段だと明確に示した。あなたたちは世界をより安全な場所にした」と述べて、3年にわたり協議を続けてきた加盟国をねぎらいました。

そのうえで「次のパンデミックへの備えに、十分ということはありえない。どれだけやってもまだやれることはある。ただ、今回の合意によって、コロナ以前のどの時代よりも次のパンデミックに備えができていることは確実だ。この条約は、WHOと世界の保健衛生の歴史のなかで、最も重要な成果の1つとなるだろう」と述べ、条約の意義を強調しました。

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コロナワクチン後遺症の重大発見「スパイクタンパクが、消えていなかった」米イェール大の研究チームが発表

: https://archive.md/M7PA7 :

世界的に接種された新型コロナワクチン。議論を巻き起こしたワクチン後遺症について、新たな“発見”が発表された。その論文の著者に緊急インタビューを敢行し、スパイクタンパクの残存、後遺症との関係などを徹底検証した。

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スパイクタンパクが、消えていなかった
「新型コロナワクチンの接種後、一定期間を経れば消えるとされていたスパイクタンパクが、消えていなかった。それが、ワクチン後遺症の原因になっている可能性がある」

 こんな内容の論文が、今年2月、米イェール大学の岩崎明子教授らの研究チームによって発表され、衝撃を与えている。

「研究を主導した岩崎教授は、免疫やワクチン研究の世界的権威であり、第一人者です。カナダのトロント大学大学院で博士号を取得し、2009年にイェール大の医学部教授に就任。2024年には新型コロナウイルス感染症の後遺症の解明などに役立つ免疫学の研究が評価され、米タイム誌の『世界で最も影響力のある100人』に選ばれるなど、いま世界的に注目される研究者です」(医療ジャーナリスト)

そもそもコロナワクチンとは
コロナワクチンの影響は

 そもそもコロナワクチンとはどういった仕組みなのか。厚労省のHPによるとファイザー、モデルナなどのmRNAワクチンは、〈新型コロナウイルスのスパイクタンパク質(ウイルスがヒトの細胞へ侵入するために必要なタンパク質)の設計図となるmRNAを脂質の膜に包んだワクチン〉であり、このワクチンを接種すると〈細胞内でスパイクタンパク質が産生され、そのスパイクタンパク質に対する中和抗体産生や細胞性免疫応答が誘導されることで、新型コロナウイルスによる感染症の予防ができると考えられている〉という代物だ。

 このスパイクタンパクについては当時のワクチン担当大臣・河野太郎氏が〈mRNAは半日から数日で分解され、ワクチンにより作られるスパイク蛋白も約2週間以内でほとんどがなくなります〉(21年6月24日のブログ)と書いている通りで、厚労省や専門家も「2週間以内になくなるので心配ご無用」と説明していた。

 ところが――。今回の岩崎教授らの研究は、スパイクタンパクが約2年経っても体内に残り続け、体に影響を与え続けている可能性を示しているのだ。

 事実なら、これまでの厚労省の説明を真っ向から否定することになる。

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https://archive.md/F1af1

政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会で会長を務め、最も頻繁にニュースに登場した新型コロナの有識者でもある尾身茂さん(76)。民放のテレビ番組に出演した際の、コロナワクチンについての発言が波紋を呼んでいる。

 「感染を防ぐ効果はあまりない」「若い人は感染しても重症化しない。本人たちが(接種を)やりたいならどうぞと、我々は何度も言っている」

 尾身さんが本当にこんなことを言ったのだろうか。真意が知りたいと思い、尾身さんに取材を申し込んだところ「コロナ対策に深く関わった者として、共通理解を得られるようにするのが務めだと思っている」と応じてくれた。

「うそつき」「後出しジャンケン」
 まずは6月8日の読売テレビ「そこまで言って委員会NP」での発言を振り返ってみたい。

 <ジャーナリストの須田慎一郎氏 本当にこのワクチン、特にmRNAタイプのワクチンを信用して、信頼していいのか、ぜひ伺いたいんですけども。>


 尾身さんは「ワクチンの副反応は我々の分科会ではなく、厚生労働省にあったワクチン分科会でやっていた」と前置きした上で、こう答えた。


 <尾身さん 私見を申し上げると、有効だったかどうかという話を結論から言うと、感染防止効果、感染を防ぐ効果は残念ながらあまりないワクチンです。>


 尾身さんは「高齢者における重症化予防効果は間違いなくある」と続けたが、交流サイト(SNS)ではこの発言を切り取った動画などが拡散し「うそつき」「手のひら返しだ」と批判の声が上がった。

 さらに、若者へのワクチン接種についても説明した。

 <医師の森田豊さん 現時点で、若い人たちに対してワクチンを打つかどうかに関して、尾身先生のいわゆる私見を述べてもらいたい。>


 <尾身さん それはもう私は、私見だけじゃなくてこれは分科会の会長として公に何度も言っています。途中から、これは若い人は感染しても重症化しないし、比較的副反応が強いから、これについては、本人たちがやりたいんならどうぞ、と。>

 これに対しSNSでは「聞いたことがない」「話が違う」「後出しジャンケンだ」と批判が湧き起こった。

 こうしたやりとりについて、尾身さんを直撃した。


 ――まず、なぜこの番組に出演しようと思ったのでしょうか。

 ◆当該番組から、コロナ対策が有効だったか、ワクチンの効果がどれほどだったのかなど、コロナを総括するということで出演を依頼されました。

 こうした問いに対する答えはそれぞれの立場や価値観によってさまざまで、それ自体は健全だと思っています。

 ですが対話がなされず、共通理解がなされていないと感じたたため、これまでに得られた知見や客観的事実を共有した上で話し合えば、人々の間である程度の共通理解が得られ、次のパンデミックの備えにつながるのではと考えました。

 そのためには、コロナ対策に深く関わりさまざまな知見・データなどを知り得た立場にあった者として、少しでも役立てればとの思いで出演要請を受けました。

 ――「コロナ禍では正反対のことを言っていた」という批判をどのように受け止めましたか。

 ◆それぞれの立場や価値観が違うので、同じ情報でも受け止め方が違うこともあり得ます。危機が長く続いた時のコミュニケーションの難しさを感じています。

 ――改めて、新型コロナワクチンの効果についてお聞かせください。


 ◆ワクチンの効果については、分かりやすいようにある意味対照的だった「重症化予防効果」と「感染予防効果」を番組でも分けて話しました。

 重症化予防効果はかなり高いことが分かっていました。

 例えば、オミクロン株対応ワクチンのエビデンスとして、60歳以上の方については接種者は、未接種者より入院を防ぐ効果(入院予防効果)が44・7%高かったというのが国内の報告です。

 海外報告においても60歳以上および18歳以上の方について、それぞれ70.7%、62%の入院予防効果があるともされています。

 一方感染予防効果については、2021年当初はワクチン接種をするとほとんどの人が感染を免れることが期待されていました。

 しかし21年9月以降、国の審議会などの評価として重症化予防効果は高いが、感染予防効果は一定期間認められるものの時間とともに減弱すること、またワクチン接種者でもコロナに感染することがあること、重症化は防げても他の人への感染が一定程度起こること、などが指摘されました。

 残念ながら、当初期待していたほどの効果はなかったという趣旨の私の発言は、今言ったような科学的知見を基にしたものです。

 なお、当該テレビ番組は生放送ではなく時間枠に収まるよう編集されていて、収録時に発言した「当初は期待していた」という部分は放映されませんでした。

 当然ですが、ワクチンの効果に限界があったもののゼロというわけではなく、一定程度の効果が存在したことは確認されていて、これを受けてワクチン接種が広範に実施されました。


 ――若者の任意接種について、番組パネリストや一部視聴者との認識にズレが生じたのはなぜだと考えますか。

 ◆ワクチン接種の対象者や、努力義務か個人の判断か、つまり公的関与(接種対象者の努力義務や自治体ごとの接種勧奨)をどの範囲で適用するか、についても議論されてきましたが、予防接種の実態は、積み上がった科学的知見を反映して適宜見直しが行われました。

 具体的には、ワクチン接種が開始された21年2月ごろには若年層でも重症化・死亡するケースが少ないながらも発生しており、若年者を含め広く公的関与の対象となりました。

 しかし、オミクロン株の流行後になると、感染予防効果の持続期間は限定的である一方、高齢者などの重症化予防効果は比較的長く維持されることが分かってきました。

 このため22年春に開始した接種では、若年層を接種対象外としました。

 ただし、22年秋の接種では、オミクロン株対応2価ワクチン導入により、感染予防効果の改善が期待されたので、全年齢を対象としました。

 しかしその後、オミクロン株対応ワクチンの追加接種による感染予防効果の持続期間が限定的との知見もふまえ、23年春開始の接種においては若年者は接種の対象外としました。

 また、23年秋に開始された接種では、若年者には接種機会を与えつつも、公的関与については65歳以上あるいは基礎疾患を有する者に限定され、若者は努力義務など公的関与の対象外になりました。

 以上が、パンデミックの途中から、若年層が公的関与の対象外、いわゆる任意接種になった経緯です。このため若者に対し、接種を促すことはあっても義務だとは言わなくなりました。


 ――今一度世間に伝えたいことや今後の発信について、お考えはありますか。

 ◆一市民として(新型コロナか他の感染症かにかかわらず)パンデミックはまた発生する可能性があります。私たちは新型コロナで多くのことを学びました。次回はその教訓を生かしたいと思っています。

厚労相「コメント差し控える」
 一方、テレビ番組における尾身さんの発言について、福岡資麿厚生労働相は17日の記者会見で「尾身先生のテレビ番組出演については承知していますが、尾身先生個人の見解に基づく発言に対するコメントについては、差し控えさせていただきたい」と述べた。

 その上で、ワクチンの感染予防効果については「オミクロン株流行下の知見として、重症化予防効果及び感染予防効果はそれぞれ確認されているものの、これまでも周知してきた通り、重症化予防効果は一定程度持続する一方で、感染予防効果の持続期間は限定的であるとされている」とした。

 また、若者への接種については「効果の持続期間に関する知見や、高齢者等において重症化しやすいといった知見を踏まえ、審議会で議論を行い、その時点の科学的知見も踏まえ、適宜接種対象等の見直しが行われてきたものと承知している」と話した。

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https://archive.md/S4ZWL

新型コロナ対策の「顔」であった尾身茂氏から、衝撃的な発言が飛び出した。2025年6月8日に放送されたテレビ番組「そこまで言って委員会NP」での一幕である。

【図表】尾身氏の発言を理解するために必要なコロナワクチンの経緯

 コロナワクチンの有効性について問われて、「残念ながら感染予防効果はあまりない」と明言したのだ。これに対して、「感染を予防すると言っていたじゃないか」などの批判が続いている。この発言を理解するためには、コロナワクチンをめぐる経緯を思い出す必要がある。
唯一の希望がワクチンだった感染拡大初期
 2020年初頭、中国・武漢で発生した未知のウイルス感染は、瞬く間に世界的な脅威へと姿を変えた。1月31日には世界保健機関(WHO) が 「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」とするパンデミック宣言を発し、4月2日には世界の感染者数が100万人を突破して、日本での感染も瞬く間に拡大した。

 ところが、この目に見えない強力な敵と戦う武器は、マスク、手洗い、3蜜防止という、その効果も不確実な手段しかなく、しかも瞬く間にマスクと消毒剤の不足が深刻化し、人々が店頭に殺到する光景は日常となった。

 この絶望的な暗黒の中で、唯一の希望がワクチンだった。象徴的なのが、20年に発表された米トランプ政権の「ワープ・スピード作戦」である。これは、第二次世界大戦中の原子爆弾開発計画「マンハッタン計画」になぞらえた、政府機関、軍、民間企業を総動員してワクチン開発を加速させる国家的な試みであり、その目的は1年以内に、安全で有効なワクチン数億回分を、米国民に供給することだった。

 臨床試験の結果が出る前に、並行してワクチンの大量生産の準備を進め、開発に失敗したときのリスクを政府が負担することとし、さらにmRNAワクチンという最新技術が使われた。これは製薬企業のリスクを軽減し、開発を促進するための戦略的な賭けであった。

 その効果は驚異的で、通常は数年かかるワクチン開発を1年以内に短縮し、20年半ばにはファイザー、モデルナ、アストラゼネカといった大手製薬企業のワクチン約20種類が臨床試験に進んだ。これを見て各国政府はワクチンの開発支援と並行して大規模な事前購入契約を締結しようとして、国際的な競争が起こった。

 米国政府は、ファイザー/ビオンテックとモデルナにそれぞれ約60億ドルを含む、総額190億ドル以上を拠出し、ドイツ政府も、国内企業に対し、総額7億5000万ユーロの支援を表明した。

 日本もこの世界的な潮流に乗り遅れることはなかった。政府は「ワクチン生産体制等緊急整備事業」を立ち上げ、塩野義製薬に約223億円、武田薬品工業(ノババックス社からの技術導入)に約301億円など、巨額の補助金を投じた。

 さらに政府は、20年10月にモデルナ社と5000万回分、12月にアストラゼネカ社と1億2000万回分、そして21年1月にはファイザー社と1億4400万回分(最終的に追加契約含め1億9400万回分)の事前購入契約を締結した。その結果、ファイザー社は21年に売上高が約9兆円に倍増し、世界の製薬会社ランキングで首位に躍り出るなど、空前の利益がもたらされた。

巨額の先行投資と事前購入契約は、日本を含む各国政府が、ワクチンという単一の解決策に国家的、政治的、そして経済的な賭けを行ったことを意味する。これにより、「サンクコスト(埋没費用)」への固執が生まれ、その後の政策の柔軟性を著しく制約することになった。

 一度「国民全員のための切り札」として購入したワクチンを、後に「高齢者用の限定的な用途」と位置づけることは、政治的に極めて困難となったのだ。ワクチンこそが唯一の解決法という筋書きは、財政的にも政治的にも、後戻りできない形で固められたのである。

全国民接種と感染終息への期待
 ワクチン開発に投じられた希望と資金は、21年に入り、目覚ましい科学的成果として結実した。当時主流であったデルタ株に対して、mRNA ワクチンは驚異の効果を発揮したのだ。

 ファイザー社製ワクチンの第III相臨床試験では95.0%、モデルナ社製ワクチンでは94.1%という極めて高い発症予防効果が示され、若年層では100%の発症予防効果が報告されるなど、その有効性は疑いようのないものに見えた。これらのデータは、ワクチンをパンデミック収束の切り札と位置づける政策の、揺るぎない科学的根拠となった。

 この輝かしい成果を背景にして、政府は全国民を対象とする大規模なワクチン接種キャンペーンを展開した。法的枠組みは、予防接種法に基づく「特例臨時接種」であり、国民は接種を受ける「努力義務」を課されたが、法的な強制力を持つものではなかった。

 しかし、政府は、最大限の接種率達成を明確な目標として、医療従事者、高齢者を優先した後、一般市民へと対象を拡大し、「1日100万回接種」という野心的な目標を掲げた。政府の強力な推進、メディアによる連日の報道、そして社会的な同調圧力が一体となり、ワクチン接種は単なる個人の選択を超え、社会の一員としての責務という雰囲気が醸成された。

 国民の期待もまた、かつてないほど高まった。21年6月に実施された高齢者向けの意識調査では、副反応の不安を抱える人が64.5%いた一方で、82.0%がワクチンの効果に期待を寄せ、92.1%が接種に積極的だった。接種後にしたいことの上位が「友達と気兼ねなくおしゃべりしたい」「離れている家族と会いたい」だったことは、人々がワクチンに託した希望が、単なる健康維持ではなく、失われた社会的日常の回復にあったことを物語っている。

 メディアの論調も、この期待を増幅させた。「感染予防」や「集団免疫の獲得」によるパンデミックの終焉という、壮大な物語を語り、接種率の上昇を連日詳しく報道して、接種競争を煽ったのだ。

 国民の期待が「重症化予防」から「感染拡大防止」へと転換したことは、極めて重要な変化であった。若者など、重症化リスクが低い層にまで広く接種を促すためには、自己利益を超える論理が必要となる。「他者を守るため、社会全体の自由を取り戻すため」という筋書きは、普遍的なワクチン接種を正当化し、政府が目指す高い接種率を達成するために不可欠であった。

 この筋書きは、デルタ株が主流であった当時は、科学的にも妥当性があった。しかし、政府とメディアは、「感染予防」という極めて高いハードルを国民的期待として設定してしまったことが、自らを窮地に追い込む政治的・コミュニケーション上の罠となることに、このときには気付かなかった。

オミクロンの逆襲と「語られざる真実」
 21年末、それまでの楽観論を根底から覆す事態が発生した。新たな「オミクロン株」の出現である。

 この変異株は、それまでのデルタ株より免疫を回避する能力が高く、潜伏期間が短く、強い感染力を持ち、南アフリカではわずか2週間でデルタ株から置き換わった。日本でも21年11月末に最初の感染例が確認された。

 オミクロン株の登場は、ワクチンの有効性に関する「常識」を劇的に変化させた。これまで国民的期待の中核を担ってきた「感染予防効果」が著しく低下したのである。

 ファイザー社製で8.8%、モデルナ社製で4.9%にまで急落し、3回目のブースター接種によって一時的に60%程度まで回復するものの、その効果も数カ月で顕著に低下することが示されたのだ。

 一方、極めて重要なことは、入院予防や重症化予防の効果は、感染予防効果ほど大きくは低下せず、特にブースター接種後には比較的高いレベルで維持された。こうして「感染は防げないが、重症化は防げる」という、根本的な変化が起こったのだ。

 その結果、高いワクチン接種率を達成したにもかかわらず、日本は22年初頭、オミクロン株による未曾有の「第6波」感染爆発に見舞われた。22年3月時点で国民の2回接種率は79.3%に達していたが、新規感染者数は過去の波をはるかに上回る水準に急増した。ワクチンでパンデミックは終わると信じていた国民にとって、これは理解しがたい事態だった。

 その結果、政府は厳しい批判にさらされ、3回目接種の開始の遅れが最大の争点となった。国会では、野党から「3回目のワクチンの遅れは人災だ」として、岸田文雄首相(当時)の判断ミスを追及する場面が繰り返された。

 新聞各紙も、「準備不足」「対応の遅れ」として政府の姿勢を厳しく論難した。ところが、期待された3回目の接種が終了した後に、さらに大きな「第7波」に襲われ、ここにきてワクチン懐疑論が広まっていった (「ワクチン接種しても感染拡大する理由 重要な対策の転換」、「効果が見えないワクチンの「悲劇」 メディアの責任は?」)。

 この時期に日本政府が直面した最大の課題は、ワクチンの効果そのものよりも、自らが作り上げた物語との整合性をどう取るのかという、「コミュニケーションの袋小路」であった。「感染予防」と「社会的責任としての全員接種」を柱とする物語を大々的に展開した手前、政府は「感染拡大はワクチンでは防げない」という不都合な真実を率直に認めることができなかった。それを認めれば、全国民への接種を推進した根拠、若者にまで努力義務を課した正当性、そして「ワクチン/検査パッケージ」のような社会経済活動再開策の前提が、すべて崩壊するからである。

 政府が選んだ解決策は、正直な方針転換を国民に伝えることではなかった。ワクチンの主目的が「感染予防」から「重症化予防」へとシフトしたことを明確に説明する代わりに、「とにかくブースター接種を」という行動喚起のメッセージを繰り返すに留まった。

 なぜブースター接種が必要なのか、その目的はどう変わったのかという最も重要な説明が欠落したことで、国民の混乱は増し、政府への不信感が醸成された。この対応は、リスクコミュニケーションの重大な失敗事例であった。

正常化への道 - 尾身発言が意味するもの
 政府の混乱とは対照的に、社会は徐々にウイルスとの共存へと舵を切り始めた。度重なる緊急事態宣言、行動制限や営業自粛の効果はほとんど見られず、「コロナ疲れ」現象が、人々の行動様式を変化させた。

 価値観が変化し、ワークライフバランスや家族との時間を重視する傾向が強まり、テレワークや地方移住への関心が高まったのだ。こうして、感染の波が継続する中でも、社会経済活動は回復基調を強め、観光庁の統計では、22年の国内旅行消費額は前年比で87%増と大幅に回復している。

 その延長上に飛び出したのが、今回の尾身氏の発言であり、それは新たな科学的知見の暴露ではなく、とうの昔に明らかになっていた事実である。ということは、この発言の重要性は、その内容ではなく、日本のコロナ対策の中心人物が、公の電波に乗せて、明確に「感染予防」という物語に終止符を打ったことにある。

 これは、一つの時代の終わりを告げる、公的な告白であり、政策転換の最終的な仕上げであった。そして、全国民を対象とした全額公費による接種は終了し、重症化リスクの高い65歳以上の高齢者と特定の基礎疾患を持つ人のみを対象とする、自己負担を原則とする制度が導入された。ここに、ワクチンはパンデミックを終わらせる魔法の杖ではなく、特定の集団のリスクを管理するための、恒常的な医療ツールとして位置づけられたのである。

 この経験から得られる最大の教訓は、「謙虚さ」である。何が分かっていて、何が分かっていないのか、そして計画は事態の変化と共に変わりうるということを、政府は国民に正直に伝え続けなければならなかった。国民の信頼は極めて脆弱な存在であり、筋書きが偽りであったと証明されれば、その再構築は困難になるのだ。

 国民への情報開示が必要なものは、ワクチンだけではない。マスク着用(「日本人の日本人による「マスク神話」はいつまで続く?」、「感染予防効果のないマスク 神話はいつ終わるのか?」、「マスクをすべきなの?見えてこない政府のリスク最適化」)、緊急事態宣言、営業自粛、外出自粛、3蜜回避(「阿波踊り「コロナ感染」 残念な日本メディアの報道姿勢」)などの効果はあったのか、Go Toキャンペーンやオリンピック開催は感染拡大をもたらしたのかなど、枚挙にいとまがない。

 そして、この問いに答えるのが公的な「検証」だが、それがない。参考にすべきは、22年に英国政府は新型コロナ対応に関する大規模な公式調査を開始し、それが3年後の現在も継続していることだ。日本が経験した「コミュニケーションの袋小路」と検証不在という事実は、将来の危機に対する痛烈な警告として、記憶に刻まれるべきである。

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「トランプ現象」の5

2025-05-12 06:09:17 | Weblog

5月: ベセント米財務長官は11日、スイスのジュネーブで前日から行われた米中の貿易問題を巡る閣僚級協議で2国間の貿易戦争の緩和に向けて「大きな進展」があったと述べた。詳細は12日に説明するとした。

協議は、米国からベセント財務長官、グリア米通商代表部(USTR)代表、中国からは何立峰副首相が出席。初日の協議は約8時間にわたった。

ベセント氏は記者団に「非常に重要な貿易協議において大きな進展があったことを報告できて嬉しい」と述べた。トランプ米大統領に協議の進捗状況を報告し、12日に詳細を説明すると述べた。

グリア氏は、米国の貿易赤字縮小に寄与する「中国のパートナーとの合意」に至ったと説明。「2日間の協議は非常に建設的だった。いかに迅速に合意に至ったかを理解することが重要で、それはおそらく意見の相違がそれほど大きくなかったことを反映している」と述べた。

中国は「手ごわい交渉者」だったと指摘した。

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トランプ米大統領は、インドとパキスタンの停戦合意で仲介役を果たした米国の成果を強調し、今後両国との貿易拡大に意欲を示した。

  トランプ氏は10日、自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」への投稿で、「さらに多くの死や破壊をもたらしかねなかった現在の攻撃を停止すべきだと完全に認め、理解する強さ、知恵、そして勇気」を見せたインドとパキスタンのリーダーシップを誇りに思うとたたえた。

  さらに「まだ議論していないが、この偉大な両国との貿易を大幅に拡大するつもりだ」と述べ、インドとパキスタンが領有権を巡り長年対立しているカシミール問題についても、解決策を模索すべく「私は両国と協力する」と表明した。

  これより前の投稿でトランプ氏は、「米国が仲介した夜を徹しての協議の結果、インドとパキスタンが完全かつ即時の停戦に合意したと発表できることをうれしく思う」と述べていた。ルビオ米国務長官がXに投稿したところによれば、両国政府は幅広い課題について中立地帯で協議を開始する。

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米中両国は12日、スイス・ジュネーブで行った貿易協議で追加関税を90日間、相互に115%引き下げる共同声明を発表した。

米国は中国に対する関税率を145%から30%に、中国は米国に対する関税率を125%から10%に引き下げる。

 両国は10、11日、米国からベッセント米財務長官と米通商代表部(USTR)のグリア代表が、中国から何立峰(フォーリーフォン)副首相が出席して協議を行っていた。

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トランプ米大統領は11日、処方薬と医薬品の価格を大幅に引き下げるよう指示する大統領令に12日に署名すると発表した。自身のソーシャルメディアへの投稿で、薬価は「すぐに30~80%下がる」とし、世界で最も安価な国と同水準となると主張した。

 高額な薬価に対する米国民の不満は大きい。トランプ氏は発表に先立ち「次の投稿はこれまでで最も重要で強力なものの一つになる」と書き込み、期待感をあおっていた。

 トランプ氏が第1次政権時に薬価引き下げを発表した際は製薬会社の反発を受けて進展しなかった。

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パレスチナのイスラム組織ハマスは11日、声明を発表し、パレスチナ自治区ガザでのイスラエルとの停戦と人質の解放、ガザへの支援物資搬入の再開に関して「ここ数日、米政府と協議した」と明らかにした。

 その上で「停戦に向けた取り組みの一環」として、米国籍を併せ持つ人質のイスラエル兵1人を解放する意向を示した。

 米国がテロ組織に指定するハマスと直接交渉を行うのは異例。双方は、13日からのトランプ米大統領の中東歴訪を前に、交渉を加速させているもようだ。

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保守ブルーカラーvs.リベラルエリートの構図

 政権が大学を攻撃する最大の目的は、リベラル教育の解体だ。大学とはそもそも科学に立脚した場所。全米だけでなく世界中からの優秀な生徒を集め、多様な人種、文化を礎にイノベーションを生み出す。そのため、現政権が人間活動によって引き起こされる気候変動を虚偽とし、多様性政策の廃止を主張する姿勢とは、真っ向から対立する。

 またトランプ支持の岩盤層である白人ブルーカラー保守は、リベラルな大卒エリートに強い反感を持っている。「知識階級がアメリカを蝕んでいる」「大学は伝統的なアメリカ的価値観(キリスト教国家、家族の価値、白人中心主義)を傷つける存在」とも考えている。

 トランプ政権は伝統的なアメリカを取り戻すために、リベラルな大学に文化戦争を仕掛けている。その戦いに勝つために教育の自由、つまり将来のアメリカの産業を犠牲にしようとしていると言ってもいい。

 ちなみにトランプ支持の保守層が最も共感・賛同する政策は、移民の強制送還だ。政権はこの移民政策と大学への攻撃を、実に巧みに組み合わせている。

・・・

トランプ政権の教育への攻撃は大学や留学生にとどまらない。着々と進められる「教育省の廃止」だ。

 アメリカの教育省は日本の文科省とは少し違う。学校で教える内容の多くはそれぞれの州や地方の教育委員会に委ねられている。教育省としての主な役割は低所得者や人種的・ジェンダー的マイノリティ、障害者などが平等な教育を受けられるように、資金を提供することだ。

 トランプ大統領は、教育省が仕切るアメリカの公教育も、大学と同様マイノリティの権利保護に傾きすぎていると考えている。

 しかし連邦政府からの資金がなくなれば、特に財政困難な州では、マイノリティ以外のあらゆる低所得者層の子供も影響を受ける。基礎教育から格差が拡大し、その結果アメリカ全体の学力が低下するだろう。

■「低学歴の有権者を愛している」発言の真意

 ところがトランプ大統領はどうやら、それでもいいと考えているフシがある。その根拠となるのが、彼が2016年最初の選挙戦で行った驚きの発言だ。

 「私は低学歴の有権者を愛している」

 実際に昨年の大統領選でも、高卒以下の6割近くがトランプ氏に投票し、大卒以上の過半数はハリス氏を支持した。低学歴の人が多いほうが、自分には有利と考えるのは当然とも言える。

 リベラルな大学を攻撃し、公教育を支えてきた教育省を廃止しようとするトランプ大統領。しかし一方では、キリスト教系の私立学校には優遇措置をとろうとしている。その背景には、アメリカ保守が長年温めてきた悲願がある。

 極右のシンクタンク・ヘリテージ財団が、第2次トランプ政権の青写真として作成した文書「プロジェクト2025」には「アメリカはキリスト教国家として再定義されるべき」と明記されている。その実現のために、「選ばれた教育機関」だけを強化する、つまり教育を選別し、排他する意図があると考えられている。

 国家としての知的基盤を縮小し、批判的思考を持たない市民をつくる一方で、高等教育では体制に忠実なエリートを育てる――この二重構造こそが現政権の目標ではないかという見方も強い。

・・・

こうした中で、世界ランキングにおけるアメリカの大学の地位は、すでに下降傾向にある。第1次トランプ政権が行った学生ビザや技術系就労ビザの制限などが、大きく影響しているのだ。バイデン政権の努力も虚しく、この傾向は変わっていない。

 これまでのアメリカの大学の高い評価は、開かれた社会と多様性によって支えられてきた。しかしこのままいけば「知のグローバル・ハブ」はヨーロッパやアジアに移るだろう。その結果、中長期的にアメリカの衰退を招くことになる。

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トランプ米大統領は5月11日、処方薬の価格を他の高所得国並みに引き下げる大統領令に署名する方針を示した。米国の処方薬の価格は世界でも最高水準とされ、他の先進国の3倍近くに達することもある。トランプ氏はかねてより、この差を縮めたいと述べているが、その手法についてはこれまでに特定しておらず、今回の投稿でも詳細は明らかにしていない。

トランプ米大統領は5月11日、処方薬の価格を他の高所得国並みに引き下げる大統領令に署名すると述べた。現在よりも30―80%安くなるという。
トランプ氏はSNSへの投稿で、12日午前に署名すると述べた。いわゆる「最恵国待遇政策」を導入するという。特定の医薬品について、最も価格の低い国と同じ価格を支払うというもの。
その手法について詳細は明らかにしていないが、処方薬の価格は米国では重要な問題。他の先進国の3倍近くに達することもある。
米国は医薬品に年間4000億ドル以上を支払っている。
トランプ大統領は1期目に、国際的な基準価格制度を提案したが、裁判所に阻止された。
製薬業界関係者は、新たな取り組みがあるのは予想していたといい、高齢者向け公的医療保険に焦点を当てた大統領令になるだろうとみている。
一部の価格は、インフレ対策としてバイデン前政権で再交渉されていたが、製薬業界は新たな大統領令はさらに広範囲に及ぶと予想。広報担当者は「いかなる形であれ、政府による価格設定は米国の患者にとって不利益だ」と述べ、この動きを批判した。

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中国側の主な要求は今回の協議でほぼ全て満たされた。中国は米国に対し、大統領による支持を受けた交渉責任者を起用することを求めていた。米国はベッセント財務長官率いるチームを派遣し、それに応えた。

  両国は違法薬物フェンタニルの米国への流入阻止に向け、「積極的な措置」を講じることで合意。これにより、中国に対して課している追加関税20%が将来的に撤廃される可能性もある。

  調査会社トリビアム・チャイナの共同創業者トレイ・マカーバー氏は「今回の結果は米国が譲歩したという点で、中国が望み得る最良のものだったと言ってよいだろう」と指摘。

  「今後、中国側はいかなる交渉においても、米国に対して主導権を握っていると自信を持つことになるだろう」と述べた。

  習主席は世界の他の指導者とは対照的に、トランプ大統領からの度重なる電話会談の呼び掛けを拒否してきた。

  ランド研究所中国研究センターのアソシエートディレクター、ジェラード・ディピッポ氏は「経済力がものを言うというのが今回の教訓だ」と分析。「中国にとっては戦略的な正当性が証明された。製造業と自立に重点を置く習主席の戦略に対して、少なくとも経済安全保障の観点からは異論を唱えることが一段と困難になった」と述べた。

  トランプ大統領は12日、習主席と今週末にも話す可能性があるとし、中国との関係は「完全にリセットされた」と述べた。

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17日:トランプ関税は、実質無意味にすぎないが、ロシア問題、イスラエル問題では、アメリカ外交の信用を失墜し、中国にチャンスを与えた。そして、アメリカ社会にとっては、社会の破壊が行われた。アメリカ最大のパワーである、ジャーナリズム、学問(大学・研究機関)を破壊してしまった。政府も破壊し、有為の人材は、研究者とともに、アメリカに公的に貢献することを放棄した。

 トランプ支持者でなかった人々の怒りを煽り、トランプ支持者たちには、100日間は、トランプが頑張っている、行動しているということでの満足感を与えたが、それが何ももたらさなかったという不満の爆発の瞬間が来るときのガソリン燃料を彼らの内側に充填し続けた。

 したがって、今後、トランプ政権が主導する減税などの法案を議会で通すことのできる可能性はなくなったであろう。もともと、トランプ大統領の熱狂的支持者には、直接利益のないどころか、不利益をもたらす富裕層への大減税は、目が覚めた元支持者たちの大きな怒りを買うだろう。株価にプラスの政策は今後、何も実現できなくなっただろう。

■「やる気をなくしたトランプ」で、アメリカは荒れる

 さらに、最大の問題は、トランプ大統領本人がやる気を失ったことである。トランプ大統領はもはや抜け殻だ。なぜ、関税政策の揺り戻しが起きたかというと、トランプ大統領が思い通りにならず、権力を振り回してもエクスタシーが得られなくなってしまったから、やる気をなくし、側近が主導するようになったからである。

 トランプ大統領は、自分の発言の辻褄合わせのために、たまに力なく吠えるだけだ。やる気のないトランプ大統領は、もはや破壊力もないが、これまでの破壊、失点を取り戻すために積極的に動き、それを実現する気力を失った。だから、今後、トランプ政権では何も起きないのである。

 何も起きなければ、この100日間の傷が深く残り続けるだけだ。それでいて、あと3年半残っている。やる気のないトランプ大統領に、プラスの要素はゼロだ。トランプ大統領の支持者は、ディープステートという陰謀論の見方は植え付けられたまま、しかし、「支持できた」過去のトランプ大統領もいなくなり、政治的な不満のぶつけ先もなくなった。アメリカ社会は、さらに荒れるだろう。

だから、アメリカは死んだ、のである。やはり、それは、トランプ大統領が殺した、のである

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ロシアによるウクライナ侵略を巡る和平交渉で、仲介役のトランプ米大統領は16日、プーチン露大統領との対面会談で局面打開を目指す考えを表明した。トルコで当事国による直接協議を実現させたものの、成果が望めないとして早々に見切り、戦略を修正した形だ。和平に向けた方針が揺らいでいる。

 トランプ氏は、中東歴訪から帰国する大統領専用機内で記者団に「プーチン氏と私は会わなければならない。(和平に向けた課題を)解決できると思う。できないかもしれないが、少なくともどちらになるかは分かる」と述べた。


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 トランプ氏は当初、中東の歴訪先からトルコに直行し、和平交渉に参加する案を前向きに検討した。3年ぶりの直接協議にあわせて米露とウクライナの3か国首脳会談を実現させ、一気に停戦に持ち込む算段だったとされる。

 13日のサウジアラビアでの演説では、「交渉はかなり良い結果を生む可能性がある」と発言。その後も「戦争を終わらせられるなら(トルコ行きを)考える」などと語っていた。

 だが、プーチン氏の不参加が伝わり、協議への期待感が薄まると、態度を一変させた。トルコを「素通り」することを決め、当事国同士の直接協議から米露トップによる事態打開に戦略の重点を移した。プーチン氏とのトップ会談が実現しなければ「何も起きないだろう」とまで言い切った。

 トランプ氏の和平仲介は、これまでも方針が二転三転している。

 部分停戦を段階的に拡大させる案は、ロシアが対露制裁緩和を要求して行き詰まった。現在の戦線に沿って停戦ラインを設け、ウクライナに領土割譲をのませる案も頓挫。

30日の無条件停戦」を双方につきつけ、受け入れなければ制裁を科すと脅したが、戦闘はやまなかった。

 トランプ氏はロシア寄りの立場で仲介を進めてきたが、ロシアが要求をつり上げて米国の提案がつぶされるケースが相次いでいる。

トランプ氏は1対1の会談でプーチン氏の停戦に向けた真意を確認したい考えで、プーチン氏が協力姿勢を見せなければ制裁強化も選択肢として浮上している。

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20日:アメリカのトランプ大統領は、ロシアのプーチン大統領との電話会談の後、停戦交渉の仲介から手を引く可能性に言及しました。

トランプ大統領
「プーチン氏に『(問題解決に向けた)行動を起こさなければならない』と伝えた。あなたができないと判断すれば、私は退くとも言った」

トランプ大統領は19日、プーチン大統領と約2カ月ぶりの電話会談に臨みましたが、アメリカなどが求めていた30日間の即時停戦は合意できませんでした。

トランプ氏は会談終了後、記者団に対し、プーチン氏に問題解決のために動き出すよう呼びかけたとしたうえで、事態に進展がなければアメリカは仲介から手を引く可能性に言及しました。

一方、ロシアへの経済制裁を強化しない理由について、「何かを成し遂げられるチャンスがあると考えているからだ」と述べました。

また、トランプ氏は、バチカンで停戦交渉を実施する案について、「素晴らしいことだ」と評価しました。

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結局なにもできない トランプ君ww

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アメリカのドナルド・トランプ大統領は19日、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領と2時間にわたり電話で協議し、その終了後、ロシアとウクライナが戦争の停止と終結に向けて「直ちに」交渉を開始すると述べた。

トランプ氏は、話し合いは「非常にうまくいった」と説明すると同時に、和平の条件は当事者同士で交渉する必要があるとした。

一方、プーチン氏は、「将来の和平合意の可能性に関する覚書」の作成で、ウクライナと協力する用意があると述べた。だが、欧米諸国が求めている30日間の無条件停戦には触れなかった。

トランプ氏はこの日、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領とも電話で協議した。ゼレンスキー氏は、「これは決定的な瞬間だ」と述べ、アメリカが交渉から距離を置かないよう求めた。

トランプ氏は電話の後、自分のソーシャルメディア「トゥルース・ソーシャル」に、「ロシアとウクライナは停戦、そしてもっと重要な、戦争の終結に向け、直ちに交渉を開始する」と投稿。このことは、他国の指導者らも交えた2回目の電話で、ゼレンスキー氏に伝えたとした。

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トランプ米大統領は20日、新たなミサイル防衛システム「ゴールデンドーム」の開発構想を発表した。自身の任期中に運用を始めるために約3年で完成させるとし、「完成後は地球の反対側や宇宙から発射されたミサイルでも迎撃できる」と説明。「史上最高のシステムを構築する」と意気込んだ。

 国防総省は、中国やロシアが開発する極超音速兵器や宇宙からの攻撃など、新たな脅威から米国本土を守るための対抗措置が必要だと警告してきた。ゴールデンドームは、ミサイル発射を覚知するために宇宙に設置するセンサーや迎撃装置、指揮統制機能などを備えた多層的な防衛システムとなる見通しで、既存の防衛能力と統合されるという。

 ホワイトハウスで構想を発表したトランプ氏は、現在も人気が高いレーガン元大統領が冷戦下で打ち出した、戦略ミサイル防衛構想「スターウォーズ計画」に言及。当時は構想に技術が追いつかなかったとし、「レーガン大統領が40年前に始めた任務を完了し、米国本土へのミサイルの脅威を永久に終わらせる」と語った。開発の責任者には、米宇宙軍のマイケル・グートライン作戦副部長を指名した。

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ぷぷっ どこぞの国のアイアンドーム の2番煎じだねえ トランプ君ww

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南アフリカで白人が迫害されているとして、米政府が「難民」の受け入れを開始。5月12日、第1陣の59人が首都ワシントン近郊に到着した。

トランプ大統領と、南ア出身で政府効率化省を率いるイーロン・マスクは、南ア政府の土地再分配政策によって白人の土地が不当に奪われていると主張。さらに、白人への「ジェノサイド(集団虐殺)」が進行しているという根拠のない訴えも繰り返している。

一方、南ア政府は白人差別を否定し、米政府の白人受け入れを「政治的動機」によるものと批判している。実際、アパルトヘイト(人種隔離政策)廃止から30年以上たった今も、南アでは白人の圧倒的優位が続く。人口の7%しかいない白人が約70%の土地を所有する一方、80%を占める黒人の土地は4%にとどまる。

米政府の対応には人権団体からも非難の声が上がっている。トランプ政権は世界中の難民の受け入れを凍結しており、南アの白人だけを特別扱いすることになるためだ。

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トランプ米大統領は20日、連邦議会で下院共和党議員団の会合に出席し、成立が危ぶまれている「トランプ減税」恒久化など政権の目玉政策を盛り込んだ法案への賛成を要請した。大統領が議員説得のために議会に直接出向くのは異例。下院共和党指導部は近く本会議で採決に臨みたい意向だが、意見集約に難航しており、トランプ氏が引き締めを図った。

 「(法案を支持しなければ)共和党員として長くはいられないだろう。すぐに倒されるはずだ」。会合前に記者団の取材に応じたトランプ氏は、法案に反対した議員に次の選挙で「刺客」の擁立を示唆。会合後には、「素晴らしい結束ぶりだった。我々は大勝利を収められると思う」として法案の下院通過に自信を見せた。

 米メディアによると、トランプ氏は非公開で行われた会合で法案を修正する考えがないことを強調し、無条件の支持を求めたという。しかし、会合後に複数の出席議員から「大統領は法案に対する党内の十分な理解を得られていない」(ハリス議員)などとする声が上がったという。

 法案には2017年に導入され、25年末に一部失効する「トランプ減税」の恒久化や、サービス業の従業員へのチップや残業代の非課税化など24年大統領選の公約が多く盛り込まれている。減税分の財源確保のために低所得者向け公的医療保険「メディケイド」の歳出削減なども含まれているが、財政悪化を懸念する共和党の保守強硬派はさらなる削減を要求。民主党が優勢な選挙区の議員たちは州・地方税の控除拡大も求めている。

 16日の下院予算委員会では民主党に加え、身内の共和党からも反対が出て否決された。下院で法案審議を主導するジョンソン議長(共和党)の説得により18日の再採決で承認された。ジョンソン氏は本会議で26日までの可決を目指している。下院の構成は共和党220議席、民主党213議席。共和党から4人が「造反」すれば法案通過が阻まれることになる。

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トランプ大統領が日本製鉄によるUSスチール買収計画を承認したと複数のアメリカメディアが報じました。

トランプ大統領は23日、自身のSNSで「多くの検討と交渉を経た結果、USスチールはアメリカにとどまることになった。日本製鉄とUSスチールの計画的な提携が、140億ドルの経済効果をもたらす」と投稿しました。

これについて複数のアメリカメディアは、トランプ大統領が日本製鉄によるUSスチール買収計画を承認したと報じました。

ただ、投稿には買収を認めた表現は含まれていません。

ワシントンを訪問中の赤沢経済再生担当相は、ホワイトハウスの正式な発表を待つ考えを示しています。

一方、日本製鉄は「トランプ大統領のご英断に心より敬意を表します。USスチールとすべてのステイクホルダー、米国鉄鋼業、米国製造業全体にとって画期的な転機となるものです」とコメントしています。

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 トランプ米大統領は23日、欧州連合(EU)からの輸入品に6月1日から50%の関税を課すことを勧告すると自身のソーシャルメディアに投稿した。EUとの貿易交渉が難航していると指摘した。

「貿易(TRADE)で米国を利用することを主な目的として創設されたEUとの取引はこれまでのところとても難しい。彼らとの話し合いは行き詰まっている!」と述べた。

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ナチス・ドイツより先に原子爆弾を開発するという米国政府の極秘プロジェクト「マンハッタン計画」は、一流大学から集まった何百人もの優秀な科学者たちの力によって実現した。その多くはヨーロッパのファシスト政権から逃れてきた人々で、バークレー、コロンビア、MIT、プリンストン、パデュー、ミネソタ大学といった米国の大学に安住の地を見出していた。結果として、アドルフ・ヒトラーは原爆開発に近づくことすらできなかった。

だが、もしこの才能の流れが逆方向に向かっていたなら、今日の世界は全く異なる姿になっていたはずだ。

第二次世界大戦以降の80年間、連邦政府、学術界、産業界の連携によって米国はかつてない繁栄と経済成長を遂げてきた。これほどの成功を収めた国は他にない。世界で最も価値ある企業トップ10を見れば一目瞭然だ※1。そのうち8社が米国を拠点としている。連邦政府の資金提供を受けた研究は、インターネットからGPS、mRNAワクチン、アップルのSiriに至るまで、数々の革新的技術を生み出す原動力となってきた。

だが、この基盤の上に構築を続けるどころか、ホワイトハウスはそれを破壊することに躍起になっている。政権は反ユダヤ主義と戦うという偽りの旗印のもと、科学を攻撃し、大学への研究資金を削減している。その要求は市民権保護というより思想統制だ。差別との闘いではなく、進歩的イデオロギーへの攻撃なのだ。

結果は破滅的になりかねない。知識の流れが逆転する恐れがある。米国の競争相手国は、米国が自ら失敗の道を歩むのを静観し、第二次世界大戦中にドイツの科学者たちが米国に亡命して以来最大となる、この人材の大バーゲンセールに熱心に目を光らせている。

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米国のトランプ大統領は23日、人工知能(AI)の普及による将来の電力需要の増加を見据え、原子力発電所の新増設などを進める大統領令に署名した。規制当局による認可手続きの短縮や核燃料の国産化に乗り出し、2020年代後半から30年代初頭に新たな原子炉の稼働を目指す。

 米国は世界最多の94基の原発を抱えるが、過去30年に新設したのは2基にとどまり、運転年数が40年超の原発が約7割に上る。一方、近年はAI向けデータセンターの設置による電力需要が急増しているため、トランプ政権は、天候に左右されず安定して電力を供給できる原発の増強に踏み切る。

 大統領令では、小型モジュール炉(SMR)などの次世代原発の建設を早めるため、米原子力規制委員会に対し、建設認可の手続きを迅速化するよう指示。数年かかる審査を18か月以内に短縮することを目指す。

 さらに核燃料の原料となるウランの国内採掘や濃縮技術を強化し、衰退した米国の原子力産業のサプライチェーン(供給網)を立て直す。原発用地を新たに確保するため、国有地に原子炉を建設できるよう規制を撤廃する方針を盛り込んだ。

 トランプ政権はAI開発を加速させる姿勢も鮮明にしており、大統領就任の直後、バイデン前政権によるAI規制に関する大統領令を撤回した。トランプ氏は23日、「今こそ原子力の時だ」と述べ、石炭や天然ガスなどの火力発電とともに原子力を推進し、AIの普及に対応する考えを示した。

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トランプ米大統領は25日、米東部ニュージャージー州で記者団の取材に応じ、日本製鉄が買収を計画するUSスチールについて「米国がコントロールする」と語った。「これは投資だ。(日鉄が)部分的に所有権を持つが、米国が管理することになる」と強調した。買収に関する具体的な内容には言及しなかった。

USスチールの製鉄所

 トランプ氏は、米国がUSスチールをコントロールする形でなければ「私は取引を成立させないだろう」と主張した。23日には自身の交流サイト(SNS)で買収計画を承認する考えを示したが、買収枠組みの詳細は明らかにしていない。

 23日の投稿では「両社間で計画されたパートナーシップ(提携)だ」とした。「多くの検討と交渉を経た結果、USスチールは米国にとどまり、本社も偉大な都市ピッツバーグに維持されることになった」とも指摘。提携が少なくとも7万人の雇用と140億ドル(約2兆円)を米国経済にもたらすと説明した。

 買収計画が承認されれば、日鉄はUSスチール事業に140億ドルの投資を検討していると報じられていた。

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日本の政府や企業、個人が海外に保有する資産から負債を差し引いた対外純資産が、34年ぶりに世界1位から2位に順位を落としました。

財務省によりますと、2024年末時点での対外純資産は前の年に比べて13%近く多い、533兆500億円でした。

円安で、海外の資産を円に換算した際の金額が増えたほか、日本企業による海外への投資が増加しました。

対外純資産が500兆円を超えるのは初めてでしたが、主要国のなかではドイツが569兆円を超えて1位となり、33年連続で「世界最大の対外純債権国」だった日本は2位でした。

 一方、経常赤字の続くアメリカは「世界最大の純債務国」で、その額は4109兆円を超えています。

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ロシアのウクライナ侵略を巡り、米国のトランプ大統領がプーチン露大統領への批判のトーンを強めている。自ら主導する和平仲介にプーチン氏が協力する姿勢を示さないことに不満を募らせており、封印していた対露制裁の強化に踏み切る可能性が出てきた。

 トランプ氏は27日、自身のSNSで、ウクライナへの大規模攻撃を続けるプーチン氏に対し、「火遊びをしている」と怒りをぶつけた。「プーチンは気づいていないが、私がいなかったらロシアではすでに本当に悪いことがたくさん起こっていただろう」と強調した。


 即時停戦に応じないプーチン氏に対し、ウクライナや欧州主要国は対露制裁を強く主張している。トランプ氏は言葉で制裁をちらつかせることはあっても、プーチン氏との関係悪化を避けて決断しなかった。欧州側の強硬姿勢を抑え込んできたとの自負がトランプ氏にある。

 しかし、19日の電話首脳会談で和平を直接働きかけてもプーチン氏は拒んだ。プーチン氏は会談で露側の和平条件を列挙した「覚書」の草案を送ると約束しながら、1週間以上たっても動きがなく、トランプ氏のいらだちは日増しに強まっているという。

 ロシアが週末にミサイルや無人機で大規模攻撃を仕掛けた後、SNSでは「プーチンは完全に正気を失ってしまった」と投稿し、トランプ氏が和平仲介を断念するとの見方も広がった。米CNNは27日、トランプ氏が近日中に対露制裁に踏み切る可能性があると報じた。

 米議会は強硬姿勢に転じるようトランプ氏に促している。与党・共和党のチャック・グラスリー上院議員は27日、戦争を終わらせるというトランプ氏の誠意をプーチン氏が台無しにしたとSNSで指摘した。

 トランプ氏に近い共和党のリンゼー・グラハム氏を含む超党派の上院議員は、露産エネルギーを購入する国に500%の巨額関税を課す法案を提出した。法案には可決に必要な議員80人以上が署名し、トランプ氏の決断待ちの状態となっている。

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28日、ロシアのプーチン大統領がウクライナとの停戦協議を進める意思があるかどうかを、2週間程度で判断する意向を示した。約2週間の猶予を与えた後、ロシア側に停戦意欲がないと判断すれば「少し異なる対応をするだろう」と言及。仲介役として停戦協議に関与する現行路線を修正する可能性を示唆した。

トランプ氏はホワイトハウスで記者団に対し、露軍がウクライナへの攻撃を継続していることについて「非常に失望している」と話した。

一方で、「プーチン氏が私を適当にあしらっているのかどうかは(約2週間で)判断する」と指摘。当面は情勢を見守る姿勢を示した。

対露追加制裁の可能性を問われると、「そうすることで(停戦協議を)台無しにしたくはない」と答え、ただちに制裁強化に乗り出すことには慎重な構えをみせた。

対露制裁を巡っては、米議会上院の超党派議員が法案を21日に提出した。ロシアから原油や天然ガスを購入する第三国からの輸入品に対し、最低500%の関税を課すことなどを柱としている。

法案をまとめた共和党の重鎮、グラム議員は声明で、「ロシアが永続的な平和に向けた誠実な協議への参画を拒否するなどした場合」に制裁が発動されると説明した。

定数100の上院の約8割が法案に賛同している。法案成立には上下両院を通過する必要があるが、融和的な対露姿勢をとってきたトランプ政権に、政策転換を迫る動きが議会で強まっている。

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トランプ米政権で政府の歳出削減を進める新組織「政府効率化省」を事実上率いた実業家のイーロン・マスク氏(53)は28日、X(旧ツイッター)で政権からの離脱を表明した。「陰の大統領」と呼ばれるほど影響力を強めたが、強引な手法に批判が噴出。最高経営責任者(CEO)を務める電気自動車(EV)大手テスラの不買運動を招き、政治から距離を置く意向を示していた。

 マスク氏は期間限定の「特別政府職員」の立場で、任期が期限を迎えたと説明。「無駄な支出を削減する期間を与えてくれたトランプ大統領に感謝したい」と書き込んだ。ホワイトハウス関係者は共同通信の取材に、マスク氏の政権離脱を認めた。今後もXなどでの発信を通じて一定の影響力を残す可能性がある。

 マスク氏は昨年の大統領選で多額の献金をしてトランプ氏の返り咲きを支えた。第2次政権発足後は効率化省を主導する立場に就任し、トランプ氏との蜜月関係を誇示して国益に一致しないと判断した事業を次々に凍結。国際開発局や教育省は事実上の解体に追い込まれた。

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ニューヨーク大学のマーケティング学の教授スコット・ギャロウェイ氏は、イーロン・マスク氏の政府効率化省(DOGE)での仕事が「史上最大級のブランド破壊」に拍車をかけたと指摘した。
マスク氏に対する反発は、テスラを主な標的としている。同社は利益と売り上げが減少したと報告した。
マスク氏は、政府の仕事よりも自身が率いるテスラやその他の企業の経営に注力する姿勢を改めて示した。
ニューヨーク大学のマーケティング学の教授スコット・ギャロウェイ氏は、イーロン・マスク氏とコスト削減を進める政府効率化省(DOGE)とのつながりが「史上最大級のブランド破壊」に拍車をかけたと指摘した。

ジャーナリストのカラ・スウィッシャー(Kara Swisher)氏とともに自身がホスト役を務めるポッドキャスト『Pivot』に出演したギャロウェイ氏は、マスク氏のDOGEでの仕事がテスラに大きな損害を与えたと語った。

「テスラは素晴らしいブランドだった」

「川は逆流し、流れは完全に(マスク氏にとって)不利になった」とギャロウェイ氏は続け、ニュースサイトAxiosと調査会社Harris Poleがまとめた、アメリカの最も良く知られた企業トップ100の最新ランキングで、2021年に8位だったテスラが2025年は95位に転落したことに触れた。

ギャロウェイ氏は、テスラの問題はマスク氏がここ1年あまり政治に傾倒したことで、同社の顧客基盤の中核を遠ざけたことに起因すると指摘した。

アメリカでは、マスク氏が再選を目指すトランプ大統領に数百万ドルを支援し、政権移行中は大統領と切っても切れないような関係にあった。その後、マスク氏は政府支出の削減を任務とする諮問機関DOGEの"顔"になった。

マスク氏はトランプ大統領の支持者の多くにとっては"英雄"となったが、テクノロジー業界のビリオネアが強大な権力を振るうというイメージは反発を招き、その多くはテスラを標的にした。

テスラは4月下旬の決算発表で、1株当たり純利益(EPS)が前の年の同じ時期に比べて71%下がったと報告し、販売代理店やショールームは抗議活動に直面している。

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米連邦巡回控訴裁判所(高裁)は29日、トランプ大統領の広範な関税の大部分を差し止めた国際貿易裁判所の判断を一時停止し、関税措置を復活させる判断を下した。

ワシントンの連邦高裁は政権側の控訴を検討するため地裁の判決を一時停止するとし、原告らには6月5日までに、行政には同9日までに回答するよう指示した。

国際貿易裁判所は28日、合衆国憲法は議会に他国との通商を規制する独占的な権限を与えているなどとして、トランプ大統領が発動した一連の関税の大部分を差し止めていた。これを受け株価は上昇していたが、今回の高裁の判断で市場は明確な方向感を失う展開となった。

ベセント米財務長官は29日のFOXニュースのインタビューで、日本を含む貿易相手国が米国と誠実に交渉を続けているとの認識を示した。トランプ政権の関税を差し止める貿易裁判所の判断後も、これらの国々の態度に変わりはないと指摘した。

<市場は大きく反応せず>

米国株式市場は高裁の判断に大きな反応を示さず、小幅に上昇して取引を終えた。市場は、トランプ氏が大規模な関税を発表してはすぐに延期するというパターンに慣れており、英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)は「TACO(Trump Always Chickens Out=トランプ氏はいつも尻込みする)」という略語までつくった。

記者から「TACO」という造語への感想を求められたトランプ氏は28日、その質問は「意地悪だ」とし、「それは交渉と呼ばれるものだ」と関税の変更を擁護した。

50パーク・インベストメンツ(ニューヨーク)のアダム・サルハン最高経営責任者(CEO)は「トランプ氏はすでにこうした関税の大半を緩和しているので、裁判所の判決は単なるニュースの見出しに過ぎない」とし「個人的には、市場が暴落しない限り、このニュースは二次的な副産物に過ぎない」と述べた。

<不確実性は継続> 

市場の反発を受けて、トランプ大統領は大半の輸入関税を90日間停止し、貿易相手国と二国間協定を締結する方針を示している。

ただ、英国と今月締結した協定以外に合意はまだ実現しておらず、関税を巡る国際貿易裁判所の判決や控訴手続きの不確実性から、日本などの国々が早期の合意に踏み切れなくなる可能性もあるとアナリストらは指摘する。

フォービス・マザーズ・インターナショナル・アドバイザーズのチーフエコノミスト、ジョージ・ラガリアス氏は「今後数日中に控訴審の判断が出ない場合、(貿易相手国の)主な利点は準備のための時間的余裕と、当面は15%を超えることができない関税の上限設定だ」と述べた。

オックスフォード・リサーチの推計によると、国際貿易裁判所の判決を受けて米国の実効関税率は全体で約6%に引き下げられるはずだったが、高裁の緊急停止措置により約15%にとどまることになる。トランプ氏就任前の実効関税率は2─3%だった。

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トランプ米大統領は、中国が米国との「合意に違反した」とソーシャルメディアで主張した。

「ミスター・ナイスガイでいるのはもうやめだ」とトランプ氏は投稿した。

この投稿を受けて米国債は上げを拡大。原油価格は下落し、日中安値を付けた。

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トランプ米大統領は30日、中国との関税交渉をめぐり、 習近平シージンピン 国家主席との協議に意欲を示した。交渉に具体的な進展がみられない中、両首脳の直接対話を通じて打開を図る狙いがある。

 トランプ氏は30日の記者会見で「中国は我々と結んだ合意の中でも非常に重要な部分に違反した」と中国を強く非難した。その一方で「習氏と話すつもりだ。うまく解決できることを願っている」と述べた。


 米中両国は12日、互いに追加関税を115%引き下げることで合意し、14日から90日間は一部関税を停止して閣僚級や実務レベルの協議を進める方針を示していた。

だが、米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは30日、中国がレアアース(希土類)の輸出再開を意図的に遅らせたとして米国側が強く反発し、12日の合意が破綻の危機に直面していると報じた。中国によるレアアースの輸出再開は、米中が90日間の関税措置を停止する前提となっていた。

 中国の姿勢の背景には、米国が5月、中国通信機器大手・華為技術(ファーウェイ)製のAI(人工知能)向け半導体を使用しないよう、米国内外の企業に警告を発したことへの反発があるとされる。

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キリスト教が広まったヨーロッパ社会では、キリスト教徒はユダヤ教徒を軽蔑してきた。こうして中世以来、ユダヤ人は差別や迫害の対象となり、就くことのできる職業も限定された。極論すれば、人間として扱われなかったのである。それだけに、ユダヤ人は宗教的にも、人種的にも強固なアイデンティティを確立していった。

 このユダヤ人蔑視の感情や行動は、19世紀後半のヨーロッパで、ユダヤ人はセム語系統の民族であって、西欧のアーリア民族に比べて劣っているという人種主義思想となり拡散した。これが「反ユダヤ主義(Antisemitism)」である。

 ロシアでは、1881年にアレクサンドル2世が暗殺されたが、反ユダヤ主義者は、これをユダヤ人の犯行と決めつけて、多数のユダヤ人を虐殺した。そして、それ以降、「ポグロム(ロシア語で、〈破滅〉、〈破壊〉を意味する)」と呼ばれるユダヤ人迫害の嵐が吹き荒れた。

 反ユダヤ主義を象徴するのがフランスで起こったドレフュス事件である。ユダヤ系のアルフレッド・ドレフュス大尉がドイツのスパイだという嫌疑をかけられ、1894年10月のパリ軍法会議で有罪になり、翌年4月に仏領ギアナの悪魔島に流刑になった。

 ドレフュスの無罪を確信する作家のエミール・ゾラは、1898年1月13日付けの『オロール』紙に、フェリックス・フォール大統領に当てた「私は弾劾する」という文書を書いて、この判決を批判した。こうして、この事件をめぐって世論は二分し、フランス第三共和制を揺るがす大事件となった。当時のヨーロッパにおいて、反ユダヤ主義がいかに力を持っていたかを物語る事件である。とくに軍部とカトリック教会は、反ユダヤ主義に傾きがちであった。

 1899年に再審となったが、6月に破毀院は1894年の判決を破棄したものの、8月のレンヌ軍法会議はドレフュスに再び有罪を宣告した。しかし、ドレフュスは大統領特赦で出獄した。そして、遂に1906年7月12日に破毀院はレンヌ軍法会議の有罪判決を無効としたのである。

ソレルの批判

 このドレフュス事件の顛末を厳しく批判したのが、ジョルジュ・ソレル(1847〜1922年)である。

 彼は、マルクスやプルードンの影響の下に、資本主義打倒の道をフランス労働運動の実践のなかに求めていったが、その理論的集大成が1908年に公刊された『暴力論』である。そこでは、ブルジョアジーの暴力(force)に対抗するには、プロレタリアートの暴力(violence)が必要であること、そしてその具体的方法としてゼネストがあることが説かれている。

 しかし、彼の説く直接行動主義は、その経済第一主義、非政治性のために政治的にはあいまいな解釈を許すことになり、その後、左右両翼の諸運動がソレルのサンディカリスムにその理論的支柱を見いだすことになった。左翼ではレーニンやイタリアのA.グラムシ、右翼ではムッソリーニである。

 ソレルはドレフュス支持派であり、ゾラの「私は弾劾する」発表と同年に、『証拠』という本を出しているが、ドレフュスを擁護する人たちを厳しく批判した。支持派の大衆を、「始末に負えない群衆で、モッブ(暴徒)」と切り捨て、今で言うポピュリズムを問題にしたのである。さらには、「言論人も政治家もドレフュス事件を利用して自分が出世しようとしている」とこき下ろす。

 ゾラの「私は弾劾する」についても、「抽象的な飾り文句が多すぎるし、無知蒙昧な大量の大衆を街頭に送り出した張本人だ」と酷評した。反ドレフュス派についても、同様な批判を投げかけている。

 そもそも、ドレフュスが無罪ならば、1899年に特赦ではなく、無罪を確定すべきであるというのがソレルの主張であり、無罪確定までに、さらに7年間を要したことを問題にした。

 ソレルは、大衆社会の危険な状況を認識しており、「民主主義が全体主義になり得る」ことに警鐘を鳴らしたのである。

 このソレルの批判は、SNSが「モッブ」を動員し、選挙結果にも大きな影響を与えている今日にも通用する。

イスラエル批判は反ユダヤ主義ではない

 ガザでの戦闘については、アメリカなどが停戦の仲介を行っているが、思うように進展していない。その間、イスラエルは軍事作戦を強化している。

 3月18日の停戦破棄以来、イスラエル軍は、ハマスの拠点を空爆し、5月18日には大規模な地上侵攻を始めた。多数の死傷者が出るとともに、住民の飢餓状態が続いている。

 5月19日、イギリス、フランス、カナダの首脳は、ガザへの大規模な地上侵攻の即時停止を求める共同声明を出し、応じない場合には制裁措置をとると警告した。5月27日には、イスラエルを擁護してきたドイツのメルツ首相も、民間人を傷つけているとイスラエルを批判した。ドイツは、ヒトラー時代のホロコースト(600万人のユダヤ人を虐殺)の過去があり、それだけに戦後、イスラエルに寄り添ってきたのである。

 5月28日には、EUのカラス上級代表は、イスラエルの空爆は「ハマスとの戦闘に必要な範囲を超えている」と述べている。

 以上のような欧州諸国の批判に対して、トランプ政権は「反ユダヤ主義」として非難するのであろうか。政権維持のためのポピュリズムは、アメリカの権威を貶めている。

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トランプ米大統領は英国との枠組み合意に続くさらなる貿易協定の締結に意欲を示している。だが、中国や欧州との交渉は、意思疎通の行き違いや新たな関税の脅しによって停滞が続いている。

  米国にとって最大の貿易相手である中国、欧州のいずれとも突破口が見える兆しはほとんどない。ここ数日、トランプ氏が再び貿易を巡る瀬戸際戦術に踏み込み、緊張を高める発言を繰り返しているため、事態は一層複雑化している。

  米中間の摩擦はさらに激化している。中国政府は関税を巡る休戦合意が米政府によって「著しく損なわれた」として、報復を示唆しながら自国の利益を守る構えを見せた。


  一方、トランプ政権は、中国政府がレアアース(希土類)の輸出規制撤廃を先延ばしにしていると非難している。米側はレアアース問題を合意の要と見なしている。

 

  ホワイトハウスは2日、緊張緩和に向けてトランプ氏と習近平国家主席の電話会談を模索していると明らかにした。ホワイトハウスのレビット大統領報道官は、今週中に両首脳が会談すると見込んでいると述べたが、中国側は今のところ関心を公に示していない。

 

  一方で、欧州連合(EU)は、トランプ氏が関税の脅しを実行に移した場合、対抗措置を取ると新たに警告した。

  EUの行政執行機関、欧州委員会は、トランプ氏が打ち出した鉄鋼・アルミニウム関税の50%への引き上げについて、貿易障壁解消に向けた取り組みを損なうものだと強く批判。合意が成立しなければ、対抗措置を発動する準備があるとEU当局者は警告している。

  トランプ氏の交渉スタイルは、関税を世界貿易の再構築に向けた経済的手段とし、その脅しによって最大限の成果を得るとの考えに基づいている。ただ、こうした戦略の効果は今のところ限られている。

  中国との間で一時休戦状態にあるのに加え、英国とは包括的な枠組みで合意したが、政権が数週間にわたって予告してきた他の主要貿易相手国・地域との合意は、いまだ実現していない。

  こうした混乱にもかかわらず、トランプ政権は自らの手法に自信を見せている。


  レビット報道官は2日、トランプ氏の脅しがEUを交渉の場に引き出したと主張し、ホワイトハウスとして合意に達する「希望と楽観」を引き続き抱いていると語った。

  一方で、トランプ氏の関税政策は法的な危機にも直面している。米国際貿易裁判所は先週、トランプ氏の世界的な関税措置を巡り、その多くの部分について違法だと判断して差し止めを命じた。この判断は現在、連邦高裁で審理中であり、一時的に停止されている。

  関税差し止めが確定すれば、トランプ氏の経済政策と外交上の交渉力にとって大打撃となる。


  それでも米政府当局者は、前進の可能性に期待を示している。グリア米通商代表部(USTR)代表は今週、パリで欧州側と会談する予定だ。トランプ氏と習氏の電話会談が実現すれば、トランプ氏就任前の今年1月以来、初の公式な対話となる。

  投資家らは、こうした不安定な交渉の行方を慎重に見守っている。欧州の株式市場は2日、貿易を巡る世界的緊張の高まりを背景に下落した。米株式市場も不安定な動きを見せた。企業が関税を懸念して慎重姿勢を強める中、米国の製造業活動は縮小し、輸入指数は16年ぶりの低水準となっている。

  ベッセント米財務長官は、米中協議の前進には首脳会談が不可欠だと指摘。1日にはCBSニュースの番組で「両首脳が対話することになれば、そこから全てが始まるだろう」と述べた。

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トランプ米大統領が最近、脱税罪に問われるなどした与党共和党の元議員や有力支援者の家族ら20人以上に恩赦を連発している。対象には政治的に関係が深い「身内」が目立ち、金銭的な利害関係が絡むケースもある。恩赦担当の司法省高官を自らの立場に近い人物にすげ替え、司法を軽視する姿勢が鮮明になっている。

 

 トランプ氏は1月20日の2期目就任直後、2021年の議会襲撃事件で訴追されたほぼ全員に恩赦や減刑を与えた。今回のケースの大半は5月28日に実施されており、米メディアは、大規模な恩赦の「第2弾」になったと位置付けている。

 5月28日に恩赦されたのは詐欺の共謀罪などで有罪判決が確定していたジョン・ローランド元コネティカット州知事や脱税罪で有罪判決を受けたマイケル・グリム元下院議員ら。2人はいずれも共和党の有力政治家だ。

 これに先立つ4月23日には脱税罪で実刑判決を受けた介護施設運営会社の元幹部ポール・ウォルザック氏も恩赦された。

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トランプ関税はそもそも法律上問題がある?
「アメリカの産業構造は、昔とはすっかり変わった。重工業はほとんど国外に流出し、それとともに、中流層向けの、高給で労働組合に守られた職も大幅に減った。それが大きな怒りを生んでいる」と、ジョージ・ワシントン大学のトッド・ベルト教授は言う。

「トランプはそうした雇用を取り戻すと約束していて、そのための手段が関税だという。私は現実的でないと思うが」]

トランプ関税には法律上の問題もある。米国際貿易裁判所は5月28日、トランプが国際緊急経済権限法(IEEPA)を根拠に導入した関税を無効と判断した。ただしその翌日、ワシントンの連邦巡回控訴裁判所(高裁)は、高裁審理が終わるまで、国際貿易裁判所の判決を一時停止するものとした。

この問題の決着は、連邦最高裁判所の判断を待つことになるのかもしれない。

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トランプ米大統領と中国の習近平国家主席は5日、高関税措置などの貿易問題を巡り電話協議をした。協議後、トランプ氏は「とても良い話し合いだった」と評価し、米国側が問題視している中国のレアアース(希土類)の輸出規制などで進展があったとの認識を示した。米中は近く閣僚級会合を開くほか、今後両首脳が相互訪問することでも一致した。トランプ氏が今年1月に大統領に就任して以来、米中首脳が直接協議するのは初めてとみられる。

【写真】レアアースってどんなもの? 瓶に入ったオーストラリア産

 トランプ氏によると、電話協議は約1時間半にわたって行われた。5月に関税の大幅引き下げなどで合意した貿易問題に焦点が当てられた。

 トランプ氏は協議後、ホワイトハウスで記者団に「中国との合意は非常に良い状態だ。レアアースなどに関し幾つかの点を整理した」と説明した。中国の輸出規制により自動車生産などに不可欠なレアアースの調達が滞っていたが、首脳協議を経て解決に向かうとの認識を示した。ただ、中国側は協議後の発表で、レアアース問題に言及しなかった。

 トランプ氏は貿易問題を巡り、米中が近く閣僚級会議を開催するとも明かした。ベッセント財務長官、ラトニック商務長官、グリア通商代表部(USTR)代表が参加する見通し。

 トランプ氏は「彼は私を中国に招待し、私は彼をここに招待した。共にそれを受け入れた」とも述べ、対面での米中首脳会談の開催に意欲を示した。

 一方、中国外務省によると、習氏は協議で「中米関係という大きな船の針路のかじ取りを誤ってはならない」と主張。「中国は厳格かつ誠実に合意を履行してきた。中国に対する否定的な措置を撤回すべきだ」と求めた。

 また、米国は一部の中国人留学生の査証(ビザ)を取り消す方針を発表しているが、中国側によると、トランプ氏は「米国は中国人留学生が米国で学ぶことを歓迎する」と述べた。トランプ氏はその後、記者団に対し「中国人の留学生はやって来る。問題ない。ただ、審査されてほしい」と述べた。

 このほか、習氏は「米国は台湾問題を慎重に扱うべきだ」とクギをさした。これに対し、トランプ氏は「一つの中国」政策を今後も支持する姿勢を示したという。

 米中両政府は5月10~11日、スイスで閣僚級協議を開き、米国は145%の対中関税を30%に、中国は125%の対米関税を10%に引き下げることで合意した。米製品の購入拡大を求める米国と、関税の一段の引き下げを求める中国が協議を継続することでも一致。ただ、その後、トランプ氏は「中国が合意を破った」と不満を表明し早期の米中首脳協議を求めていた。

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米国のトランプ大統領と政権を離れた実業家のイーロン・マスク氏の関係悪化が決定的となった。両氏は5日、大型減税を柱とした政権の目玉法案を巡って非難の応酬を繰り広げ、「蜜月」だった両氏の関係は一気に決裂した。

 火種となったのは、トランプ氏肝いりの「大きく美しい法案」だ。所得減税の恒久化や飲食店従業員らが受け取るチップの税額控除などが特徴だが、財政悪化が懸念されており、「政府効率化省(DOGE)」を率いてきたマスク氏が「廃案」を求めてかみついた。

 実際、米議会予算局(CBO)は4日、法案が成立した場合、2034会計年度までに財政赤字が2兆4162億ドル(約346兆円)増加するとの試算を示している。

 トランプ氏は5日、法案が電気自動車(EV)への支援策削減を伴うため、EV大手テスラを経営するマスク氏が怒っているとの見方を記者団に示した。マスク氏への「失望」も表明し、「イーロンとの関係は良好だったが、今後はわからない」と突き放した。

 これに反発したマスク氏は、自身の献金がなければトランプ氏は昨年の大統領選で敗れていたとX(旧ツイッター)で指摘し、「恩知らず」と非難した。トランプ氏もやり返し、SNSに「支出削減の最も簡単な方法は、イーロンへの補助金や(経営企業との)契約打ち切りだ」と投稿した。

 2人は5月30日、マスク氏が政権を離れるのに合わせ、ともに記者団の前で良好な関係をアピールしたばかりだった。ただし、マスク氏はこれまでもトランプ氏の関税政策に公然と異論を唱えるなど、その立場には違いがあった。法案を巡る見解の違いをきっかけに、それぞれため込んでいた不満が爆発したようだ。

 米CNNは、「米政治で最も強力な同盟の一つが終わりを迎えた」と伝えた。実際に亀裂は深く、関係修復は困難とみられる。「MAGA」と呼ばれるトランプ氏の支持者に絶大な影響力を持つスティーブン・バノン元首席戦略官は、5日付の米紙ニューヨーク・タイムズで、南アフリカ出身のマスク氏を国外退去させるべきだと訴えた。

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トランプ米大統領は6日、中国の習近平国家主席と米国へのレアアース(希土類)の輸出を認めることで合意したと明らかにした。


大統領専用機エアフォースワン内で、習主席が同意したかとの記者の質問に対し「同意した」と答え、「中国との合意は大きく前進している」と述べた。


在米中国大使館はコメント要請にすぐには応じなかった。


事情に詳しい関係者によると、中国当局は米自動車大手3社のレアアースの供給業者に対し、一時的な輸出ライセンスを付与した  。両国は9日にロンドンで協議を行う予定となっている  。

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トランプ米大統領は7日、共和党の減税法案を支持する議員の対抗馬となる民主党候補をイーロン・マスク氏が資金面で支援した場合、「非常に深刻な結果」を招くと警告した。

  トランプ氏はNBCニュースとの電話インタビューで、マスク氏との関係を修復する気はないとも発言。両氏の確執は5日に表面化していた。

  「私は1期目の政権で彼を支援し、彼を救った。彼とは話すつもりはない」とトランプ氏は述べ、マスク氏を「無礼だ」と非難。関係は終わったと考えていると付け加えた。

  世界一の富豪であるマスク氏は、2024年の米大統領選でトランプ氏を支援し、政府効率化省(DOGE)による支出削減の取り組みも主導していた。だが、トランプ政権が成立を目指す大型減税法案にマスク氏が強い反対を表明したことで、両者の関係は劇的に悪化した。

  マスク氏は減税法案が財政赤字を拡大させ、自身が進めてきた支出削減の努力を損ねると主張。一方、トランプ大統領らはテスラに恩恵をもたらす電気自動車(EV)向け税額控除を段階的に廃止する方針を法案に盛り込んだ点がマスク氏の反発を招いたと指摘している。

  トランプ氏はマスク氏が法案の成立を阻止できるとは考えていないとし、7月4日までに同案が可決されると「非常に自信を持っている」とNBCに語った。

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  バンス副大統領は7日公開されたポッドキャスト番組で、マスク氏がいずれ「われわれの陣営に戻ってくる」ことに期待を示した。事情に詳しい関係者によると、ポッドキャスト出演に先立ち、トランプ大統領はマスク氏に関して外交的に発言するようバンス氏に促していた。

  トランプ氏との確執が表面化したことで、マスク氏の純資産は1日で340億ドル(約4兆9000億円)減少し、テスラは5日に1530億ドル相当の時価総額を失った。

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カリフォルニア州のロブ・ボンタ司法長官 は9日、 移民・税関捜査局(ICE)による移民の取り締まりに対する抗議活動に対応するためにトランプ大統領が州兵を派遣したことは違法だったとし、カリフォルニア州はトランプ大統領を提訴すると表明した。

ボンタ司法長官は州兵派遣に関するトランプ大統領の命令を取り消すよう裁判所に求めるとしている。
カリフォルニア州のニューサム知事もトランプ氏による州兵派遣は違法だったとして撤退を要求。この日、連邦政府を提訴する意向を示していた。

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トランプ米大統領は9日、カリフォルニア州ロサンゼルス市周辺で移民・税関捜査局(ICE)による移民の取り締まりに対する抗議活動が続く中、同州のニューサム知事(民主党)の逮捕を支持する考えを示唆した。

トランプ政権で国境対策責任者を務めるトム・ ホーマン 氏は7日、ニューサム知事やロサンゼルスのカレン・バス市長を含む、移民問題を巡る執行活動を妨害する者を逮捕すると警告。

これを受け、ニューサム知事はNBCニュースのインタビューで「(ホーマン氏は)さっさと逮捕に踏み切ればいい」と挑戦的な姿勢で応じていた。

トランプ氏は9日、 ニューサム知事が逮捕に踏み切ればいいと応じたことを巡る記者団の質問に対し 「自分ならそうするだろう」と答えた。
ニューサム知事はその後、Xへの投稿で 「民主党員であろうと共和党員であろうと、これは国家として越えてはならない一線だ。紛れもなく権威主義への一歩だ」とし、 大統領が米国の現職知事の逮捕を求めるような日が決して来ないことを望むと述べた。

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トランプ米大統領は9日、カリフォルニア州ロサンゼルス市周辺で移民・税関捜査局(ICE)による移民の取り締まりに対する抗議活動が続く中、同州に州兵の派遣を命じたのは「素晴らしい決断」だったと述べた。

トランプ氏は「暴力的な行動に対処するために州兵を派遣するのは素晴らしい決断だった」とし、「州兵を派遣していなかったらロサンゼルスは完全に壊滅していただろう」と自身の交流サイト(SNS)「トゥルース・ソーシャル」に投稿した。

抗議活動はICEが入管法違反の疑いで少なくとも44人を逮捕したことをきっかけに6日夜に開始。 トランプ氏による州兵の派遣について、カリフォルニア州のニューサム知事(民主党)は違法だとし、撤退を要求。ニューサム氏はこの日、 連邦政府を提訴する意向を示した。

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米国のトランプ大統領による移民摘発の強化に対するカリフォルニア州ロサンゼルスでの抗議デモは全米各地に広がり、政権への反発が一段と強まる事態となっている。

11日、米ニューヨークの連邦政府ビル近くで、デモ隊と衝突する当局者ら=ロイター
 米CNNによると、抗議デモは首都ワシントンやシカゴ、シアトルなど10都市以上に拡大。10日にデモ参加者ら86人が逮捕されたニューヨークでは、11日も大規模なデモが行われ、警察と衝突する場面もあった。


 ヘグセス米国防長官は11日、抗議デモへの対処のため、ロサンゼルス以外にも軍を派遣する可能性を示唆し、緊張が高まっている。

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トランプ米大統領は、核を巡るディール(取引)でイランがウラン濃縮停止に同意することへの自信が低下していると語った。9日にポッドキャスト「Pod Force One」に語った内容が11日に公開された。

トランプ氏はこの中で、核プログラム停止をイランに同意させることができると思うかとの質問に「分からない」と回答。「そう思っていたが、だんだん自信がなくなっている」と吐露した。

米政府高官は11日、ウィトコフ中東担当特使がイランのアラグチ外相と15日にオマーンで会談し、米国の新たな核合意提案に対するイランの回答について協議する予定だと述べた。

イラン側は米国の提案を「受け入れられない」としており、対案を近く米国に提示する意向を示している。

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日本の「人質司法」

2025-05-11 12:07:50 | Weblog

訴状によると、角川さんは五輪組織委員会元理事への贈賄容疑で2022年9月14日に東京地検特捜部によって逮捕され、その後、起訴された。一貫して否認を続ける中で、保釈を再三求めたが、検察は保釈に反対し、裁判所も「罪証を隠滅すると疑うに足りる相当な理由がある」として却下し続けたという。

高齢で不整脈などの持病もある角川さんは、拘置所で新型コロナに感染するなど体調を崩し、主治医から「最悪の場合、死に至る可能性もある」と指摘されたが、拘置所では適切な治療を受けられず、命の危険があったと主張している。

拘置所の医師からは「あなたは生きている間はここから出られませんよ。死なないと出られないんです」と言われたという。

角川さん側は、裁判所は罪証隠滅の「明らかな差し迫った危険」や健康上の重大な危険がなければ、身体拘束を認めるべきではないと主張する。さらに、捜査機関も人質司法を積極的に利用して冤罪を生み出していると指摘している。

弁護団で、団長をつとめる元裁判官の村山浩昭弁護士は「角川さんは人身の自由を中核とした自由が奪われ、死の淵に立たされるところまで追い込まれました。自身の尊厳が侵されている。そのような刑事司法で良いのかと考えて訴えた」と話した。

今回の訴訟の目的は、国際的な批判を浴びる人質司法をつぶさに論証し、その制度改革、運用改善を求めることにあるという。慰謝料として2億円を請求しているが、認容された場合は拘置所医療改善のために寄付するとしている。

●角川さん「大都市のなかに別世界があった」

角川さんは「自分は拷問を受けたのだと感じた」と振り返った。

「東京の大都市の中で東京拘置所というまったく隔離された別世界があることを身をもって体験しました」

「警察の留置所や東京拘置所に入られた人はすべて同じ経験をしているはず」

「226日の中で涙を流すこともあった」

多くの人が屈辱的な身体拘束の屈辱的な体験をしているだろうとしながら、これは「人ごとではなく、リスクは大きいということを共有していただきたい」と訴えかけた。

同じく人質司法の被害でクローズアップされた「大川原化工機事件」では、逮捕された相嶋静夫さんが勾留中に病死した。

「胸が張り裂けそうです。相嶋さんは私と同じ場所にいて同じ経験をして亡くなった。死地を脱した私にはみなさんにお話しする義務があると思います。日本を変えたいと思っています」

冤罪事件の当事者で、大阪地検特捜部に業務上横領事件で逮捕・起訴され、無罪が確定した「プレサンスコーポレーション」(大阪市)の山岸忍元社長も裁判に賛同し、「角川さん裁判頑張ってください」とエールを送った。自身の長期拘留を踏まえて「検察は人質司法の制度を思い切り悪用します」と指摘した。

↑↑↑

警察、検察、裁判所の「やりたい放題」ww

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不正輸出えん罪事件“勾留中の生命や人権保護を” 民事裁判2審

不正輸出の疑いで逮捕され無実が明らかになる前にがんで亡くなった化学機械メーカーの元顧問の遺族が、拘置所で適切な検査や治療を受けられなかったとして、国に賠償を求めている裁判の2審が始まり、遺族は「勾留中の人に対する生命や人権の保護について改めて考え直してほしい」と訴えました。

横浜市の化学機械メーカー「大川原化工機」の顧問だった相嶋静夫さんは、4年前、軍事転用が可能な機械を不正に輸出した疑いで、社長など2人とともに逮捕、起訴されました。

拘置所での勾留中に見つかったがんで亡くなり、その後、無実が明らかになりました。

遺族は、拘置所で適切な検査や治療を受けられなかったとして、国に賠償を求める訴えを起こしましたが、1審の東京地方裁判所が退けたため、控訴していました。

8日に東京高等裁判所で始まった2審で、原告の相嶋さんの長男は「一般的な水準の医療を受けることができなかった。無実の市民が逮捕、勾留された事実を直視し、勾留中の人に対する生命や人権の保護について改めて考え直してほしい」と訴えました。

 

一方、国は「拘置所の医師の治療や転院に関する調整、説明に不適切な点はなかった」などと主張しました。

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では、この国の刑事司法に満ち満ちた矛盾や不正義とは具体的に何か。

 挙げはじめればキリはないのだが、さして詳しい注釈も加えずにざっと列挙すれば――

①警察に身柄を拘束されるとその警察管理下の留置施設に放り込まれてしまう「代用監獄」、

②相変わらず自白偏重の姿勢から脱却できない警察、検察と、密室の中で延々と長時間続けられる苛烈な取り調べ、

③被疑事実を否認すれば、起訴後も保釈がなかなか認められず、信じがたいほどの長期勾留が続いてしまう「人質司法」、

④警察や検察が捜査の過程で収集した証拠類を独占し、仮に被疑者・被告人に有利な証拠類があっても隠されてしまう陋習、そして

⑤各種令状の発付や身柄勾留等の判断を含め、ひたすら検察の言い分に唯々諾々と追随してしまいがちな司法権の砦=裁判所――。

 さらにつけ加えるなら、世界的には廃止が圧倒的な潮流となっている死刑制度にいまだ固執し、しかもその運用状況がおそろしく秘密主義的なこと等々もあわせ、いわゆる先進民主主義国の刑事司法ではおよそ考えられないほど後進的な悪弊がいくつも温存されてしまっている。

そして本来なら、ここで悪弊の悪弊たる所以をもう少し噛み砕き、わかりやすく解説するべきなのだろうが、その必要を私はいままったく感じない。本作にその大半が盛り込まれ、凝縮して描き尽くされているからである。この点で本作は、悪弊の温存を主導してきた警察や検察といった捜査機関を――同時にそれは強大な国家権力でもあるのだが――平然とヒロイックに描きがちな、まさに凡百のエンターテインメント小説とは明らかな一線を画している。

 折しも静岡地裁では袴田事件の再審公判が過日結審し、実に戦後5件目にもなる死刑確定事件での雪冤が果たされるのは確実な状況になっている。鹿児島では、自らの組織の不正をメディアに公益通報した前幹部を口封じで逮捕したとしか思えない警察組織の暴走が現在進行形で引き起こされている。大阪では、地検トップの座に君臨していた元検事正が在職中の準強制性交容疑で逮捕された。だというのに肝心の政治は反応らしい反応を示さず、悪弊の改善に取り組もうという気配さえ皆無に近い。

 それでも――。本作の中に印象深い台詞がある。志と熱意に溢れた主人公の新人弁護士を励まし、強力にサポートする〈日本でも指折りの刑事弁護士〉が、被疑者として捕えられて無実を訴える〈増山〉に向けて発した次のような台詞である。

「増山さんは間違った制度の犠牲者なんです。われわれ弁護士はこの日本の刑事司法のシステムそのものと闘って変えていかなくてはならないし、現に闘い続けています。ですが――制度が正されるまで事件は待ってくれません。この間違った現状の中で歯を食い縛り、依頼人のためにベストを尽くすしかないというのも日々の現実です」

 たしかにそんな弁護士が――おそろしく数は少ないけれど、現実に存在していることを私は知っている。と同時に、この国の刑事司法システムそのものに改善すべき課題が満ち満ちていて、「変えていかなくてはならない」のが焦眉の課題であることも。

 ならば本作は、もとよりフィクションではあるけれど、これも凡百の専門書やノンフィクションよりもはるかに深く現実=事実の核心を突いた1冊として読んでも構わない。いや、多くの人に読まれて現実の課題が課題として広く共有されることを心から願っている。

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刑事事件の取り調べで黙秘したところ、検察官から「ガキだよねあなたって」などと侮辱的な言葉を投げかけられたとして、元弁護士の江口大和さんが国に1100万円の損賠賠償を求めた訴訟で、東京地裁は7月18日、違法な取り調べがあったと認め、110万円の賠償を命じる判決を言い渡した。

憲法で保障される「黙秘権」を侵害したとして、捜査機関の取り調べのあり方を問う裁判。

江口さんは「判決では、黙秘権の行使を馬鹿にする発言や何とかして供述を得ようとする発言。これらについて、許されないと判断されました。良かったと思います」と評価する一方で、「説得と称して、56時間に渡り取り調べを継続したことについては違法ではないと判断されました。このことには納得できません」として控訴する考えを示した。

 

原告の江口大和さんは2018年、犯人隠避教唆の疑いで横浜地検特別刑事部に逮捕された。直後から一貫して無罪を主張したものの、有罪判決が確定し、弁護士資格を失った。

訴状などによると、黙秘した江口さんに対して、取り調べを担当した川村政史検察官からは「社会性がやっぱりちょっと欠けてるんだよね」「もともと嘘つきやすい体質なんだから」「詐欺師的な類型に片足突っ込んでると思うな」などの発言があったという。

原告側は、計21日、計56時間にも及んだ取り調べも、供述の強要にあたり、違法だと主張していた。

裁判では、上記のような発言を含んだ取り調べの録音録画映像が上映された。さらに弁護団は取り調べ映像をYouTubeにもアップした。

憲法38条1項は「何人も、自己に不利益な供述を強要されない」と黙秘権を規定している。弁護団は、黙秘権が保障されるためには、そもそも取り調べを拒否できるべきとの考えを主張した。

 

弁護団によると、今回の判決では、取り調べで黙秘した江口さんに投げかけられた検察官の発言が人格権侵害と認められた。一方、黙秘していた江口さんに56時間にわたって取り調べを継続したことは違法ではないと判断された。

弁護団の趙誠峰弁護士は「今日の判決は非常に評価が難しい。物足りない判決だとは思いますが、一方で、黙秘権保障に向けた第一歩と見ることもできるかなと思います」と捉える。

「今日の判決では、黙秘権について、自己の意思に反する供述をしないことだというふうに判断しました」(趙弁護士)

趙弁護士は、実際の取り調べの現場では、黙秘権を行使しようとする被疑者・被告人に、取り調べの担当者が趣味の話などを振って、なんとか供述を得ようとすることが日常的におこなわれているとしたうえで「判決がそれも黙秘権の趣旨に反するんだと判断したことはプラスに評価できると捉えました」と述べた。

「黙秘をする人に、捜査官があの手この手で事件と関係ない話やその人のプライドを傷つけたり、家族との間をさこうとしたり、ことさら不安にさせたりして、相手に反論させようとすることは今まさに全国の取り調べでおこなわれている。黙秘しようとした人に反論させようとしたことも黙秘権の保障の趣旨に反すると判断した点は非常に評価できるのではないか」(趙弁護士)

 

一方で、黙秘の意思を表明しているのに、取り調べが56時間も続けられたことは違法と判断されなかった。

宮村啓太弁護士は「黙秘権が保障する権利主体である被疑者の黙秘権行使の意思は尊重されなければならない」と指摘した。

今回の裁判で特徴的だったのは、取り調べの様子が法廷で上映されたことだった。

弁護団の髙野傑弁護士は「録音録画制度は、違法な取り調べの問題を検証するための制度。今後も同じような事態になったときに、国賠訴訟の中で録音録画が頻繁に使われるんじゃないか」と話す。

裁判では、取り調べにおける検察官の発言がいくつも事実認定された。

「今までは、警察、検察の発言を違法だとすると、まずはそもそもそんな発言がされたのかというところから問題になっていた。今回そうではなかったのは、法廷でも映像が再生された効果に間違いないと思います」(髙野傑弁護士)

しかし、そうした録音録画の映像が裁判の中で証拠として採用されるには、長い時間が費やされ、煩雑な手続きが求められるとして、時間短縮や手続きの簡略化が必要だと訴えた。

今回、YouTubeで公開された映像は、取り調べの様子を可視化するものとしてだけでなく、その取り調べのひどさも伝えて、大きな反響を呼んだ。

趙弁護士は「あらゆる事件において取り調べを録音録画するべき」としつつも、国側が裁判の中で「多少声を荒げたかもしれないが適法だ」と主張したことを踏まえて、「カメラがあるから違法な取り調べがなくなるかというとそうではない」とし、取り調べを受けたくないという意向を示した場合には尊重されなければならいとの考えを強調した。

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手口3:供述調書は検事が作文する
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特捜事件における供述調書は、基本的にはすべて検察官の作文だと言える。何も材料がないと作文できないので、会話やできごとなどについて被疑者や参考人からいろいろと話を聞き、使えそうなフレーズなどをピックアップしておき、それらを使う。こうして、「具体性・迫真性・臨場感のある調書」が出来上がる。

その一例として、村木さんの上司だった塩田幸雄氏の供述調書を取り上げてみたい。塩田氏は、偽の証明書の発行に自分と村木さんとが関与したことを認める調書を、特捜部の林谷浩二検事から何通も取られてサインをしたが、証人尋問ではことごとく否定した。

なお、裁判の証拠書類については「目的外使用の禁止」というルール(刑事訴訟法第二八一条の四、同五)があり、検察官から開示してもらった供述調書を弁護人や被告人(またはそうであった者)が裁判以外の目的で使うことはできない。次に挙げる塩田調書は、魚住昭氏の著書『冤罪法廷 特捜検察の落日』(講談社)からの引用である。

まことしやかな塩田調書
「石井議員からの要請は(04年)2月25日午前、私が国会で政府委員としての初答弁を行ったあと、その当日、またはその前後の1日か2日の間にありました。石井議員は私の国会答弁を知っていて、『塩田部長、お久しぶりですねぇ。部長としての初答弁だそうで大変やなあ』というように切り出されました。

このころには、厚労省障害保健福祉部は、いわゆる障害者自立支援法を迅速、かつ、円滑に成立させて、障害者福祉行政の円滑化を図らなければならないという最重要、かつ緊急の課題を抱えていました。障害者自立支援法を円滑に成立させるためには石井一議員の機嫌を損ねたくないと思い、凛の会への公的証明書の発行を引き受けました。

私は村木課長に『この案件は、丁寧に対応して、先生の御機嫌を損ねない形で、公的証明書を発行してあげる方向で、うまく処理してくれ。難しい案件だと思うけど、よろしく頼むわ。こういうことをうまく処理するのも、官僚の大切な手腕のひとつなんだよね』と言いました。

2月下旬ごろ、倉沢会長が村木課長を訪ね、村木課長に案内された倉沢会長が障害保健福祉部長室にきました。私は失礼のないよう部屋の出入り口まで移動して挨拶しました。

その後、6月上旬ごろに村木課長から『石井代議士から話のあった公的証明書のことなのですが、担当者のほうでいろいろ苦労をしてくれて証明書を出すことになりましたので、ご報告しておきます。秘書の倉沢さん〔筆者注:倉沢氏はかつて石井議員の私設秘書を務めたことがあった〕には私から連絡しておきますので、石井代議士のほうは部長からご連絡をお願いします』という報告を受け、『そうか、よかったね。これがバツだったら大変なことだよねぇ。石井代議士には僕から伝えておくから』と村木課長をねぎらいました。すると村木課長は『本当にそうですね。なんとか、うまく処理することができました』などと答えました」魚住昭『冤罪法廷 特捜検察の落日』(講談社)より

このように、塩田調書には、実際にはまったくなかったことが、一言一句、まことしやかに書かれていた。厚労省内での村木さんとの会話などは、じつにリアルである。

特捜検察が「迫真性・具体性・臨場感のある供述調書」を作るのは、自分たちが描いた事件のストーリーをいかにも現実にあったように仕立てて、裁判官を説得したいからだ。表に挙げた検察側冒頭陳述のアミ掛け部分も同様で、調書から引っ張ってきた「存在しなかったフレーズ」を、検察官は裁判官の面前で滔々(とうとう)と述べていた。

証人尋問で明らかになった上村調書の作文の実態
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上村勉氏の証人尋問では、彼が検察に取られた供述調書のデタラメぶりが明るみにでて、傍聴人や法廷に詰め掛けていた記者たちを唖然とさせた。

その詳細を記す前に、村木事件の背景について説明しておこう。

村木事件の発端となった郵便法違反事件で、「凛の会」が悪用した障害者郵便割引制度は、正式には「心身障害者用低料第三種郵便物制度」という(以下、低料第三種と記す)。事件当時、低料第三種の適用を受ければ、1通120円かかる封書の郵便物がわずか8円で発送できるなど、通常の第三種郵便より格段に安く郵便物を発送することができた。

低料第三種の適用を受けるためには、正規の障害者団体であることを認める厚労省発行の証明書が必要だった。障害者団体としての実体がない「凛の会」は、偽の証明書を上村氏に作らせ、心身障害者向けの新聞(定期刊行物)を装って、さまざまな企業のダイレクトメールを大量発送し、正規の郵便料金との差額を免れることで荒稼ぎしていた。

偽証明書プロジェクトの仕上げのころの状況について、特捜部が作り上げたストーリー(すなわち検察側冒頭陳述)は、以下のようなものであった。

「凛の会」は、まず、通常の第三種郵便物承認請求書を日本郵政公社(現・JP日本郵便)に提出し、厚労省から公的証明書が近々発行される予定だと伝えた。しかし、その後も公的証明書の提出がなかったため、日本郵政公社は、「凛の会」に対して、通常の第三種郵便の適用しか認めず、低料第三種を取得したければ、その申請に必要な公的証明書を至急提出するよう求めた。この要請に慌てた「凛の会」の河野氏は、2004(平成16)年6月上旬頃、上村氏に電話をし、公的証明書の発行をせっついた──特捜部のストーリーはこのようなものだった。

このテーマについて、検察官は上村氏の証人尋問において、2009年6月7日付の上村氏の供述調書を示して質問した。以下、〔 〕内は筆者が付した補足である。

「〔あなたの〕供述調書には、平成16年6月上旬ころに、河野さんから公的証明書の発行を催促されて、その際に、郵政〔公社〕から三種〔第三種郵便〕の認可が下りるなどしたので、5月中の日付で証明書を欲しいんだと迫られたと書いてあるんですが、これはあなたの記憶とは違うんですか」

と検察官は問うた。

これに対して、上村氏は、

「そういう話は國井検事のほうからもたらされました。私はそういう、凛の会側のほうで、期限が迫ってるとか、そういう事情は知りませんでした」

と答えた。

検察官が示した調書の該当部分には、

「河野さんは/もう郵政から第三種の承認が下りてしまいました/それに、新聞の広告主も決まっていて、すぐに障害三種〔低料第三種のこと〕の認可を取らないと、大赤字になってしまいます/大急ぎで、証明書をください/ただ、郵政との関係もあるので、日付は5月中にしてください/などと言って」

との記載がある。実際には上村氏が知らない事情でも、このように具体的で詳細な言辞が調書に記載されたのである。

検察官は、続けて、「この供述調書では、更にその後、村木さんからあなたに内線電話があって、やはり、5月中の日付で公的証明書を作って持ってくるようにというふうに言われたと書いてあるんですが、──中略──これはあなたの記憶とは違うんですか」

と問うた。

上村氏は、

「違います」

と、きっぱりと答えた。

検察官が示した調書の該当部分には、

「平成16年6月上旬ころ、村木さんが、自ら、内線を使って、私に電話をかけてきました。/その電話で、村木さんは/『凛の会』のことで面倒なことをお願いしちゃって、ごめんなさいね/などと言って、優しい口調で、悩んでいた私を気遣ってくれ、さらに/5月中の日付で、証明書を作ってくれていいから/証明書ができたら、私のところに持ってきてください/などと──中略──指示してきました」

との記載がある。実際にはこのようなやりとりがいっさいなかったことが裁判で明らかになったが、およそ存在しないことでも、「優しい口調で」「悩んでいた私を気遣って」というもっともらしい言葉まで並べて、調書が作られたのである。

さらに検察官が上村氏に対して、

「それに対して、あなたが資料の提出がないとか、実体が疑わしいという、問題があると言ったところ、村木さんが、決裁なんかいいんで、すぐに証明書を作ってくださいと指示をしてきたと書いてあるんですが、これもあなたの記憶とは違うんですか」

と訊いたところ、上村氏は、はっきりと

「違います」

と答えた。

検察官が示した調書の該当部分には、「凛の会」から公的証明書の発行に必要な資料(同会の規約や会員名簿など)が提出されていないことを不審に思った上村氏が、

「障害者団体としての実体があるか疑わしい。それでも公的証明書を発行していいのですか」と村木さんに確認したところ、村木さんは、「石井一先生からお願いされていることだし、塩田部長から下りてきた話でもあるから、決裁なんかいいんで、すぐに証明書を作ってください/上村さんは、心配しなくていいから」

などと言ったと、記載されている。

事実とかけ離れたことを、このように真に迫ったセリフまで入れて調書に仕立て上げる検察官の「作文能力の高さ」には驚かされる。

上村氏は、自身の供述調書について、

「村木課長と私のやり取りが生々しく再現されていますけれども、それは全部でっち上げです」

と、証言時に法廷で断言した。傍聴人や記者たちが唖然としたのも当然である。

しかし、多くの人は、特捜事件の供述調書がこのようにして作り上げられたものだとは考えもしないから、調書の内容をそのまま信じてしまう可能性がある。これは、村木事件に限らず、特捜事件全般について言えることである。

「可能性」を「断定」にすり替える
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検察官が供述調書を作文するテクニックの一つに、可能性があることを認めさせたうえで、それを調書では断定的表現にすり替えたうえに無理やりサインさせる、ということがある。たとえば、厚労省職員の田村一氏は、取り調べの際に供述した「可能性」を、調書で「断定」にすり替えられている。

検察側冒頭陳述では、2004年2月下旬頃、村木さんは、厚労省を訪れた倉沢氏に、社会参加推進室長補佐の田村氏と同室社会参加係長の村松義弘氏(上村氏の前任者)を紹介したことになっていた。田村氏は、取り調べの際、高橋和男副検事(※「高」は正式には「はしごだか」。以下、同)から、「村松さんは事実だと認めている」と聞かされていた。そのときのことについて田村氏は、証人尋問で次のように述べた。

「村松さんの話として、確かにその場面に私がいたということを〔高橋副検事から〕聞かされましたので、私としては記憶がありませんでしたが、否定する記憶もございませんでしたので、そういう可能性はないわけではないと思い、可能性としてはあるのではないでしょうかというふうにお話ししました」

「ところが、調書では、その場面に私がいたことが明確な記憶としてあるという表現にされたので、可能性があるというふうに記載してもらいたいと要望したところ、検察官から、『それはできない』と、びしっと言われ、迷いましたけれど、最後は署名押印をした」

と。

役所には、さまざまの人が種々の用件で訪れる。五年も前に、ある障害者団体の人と会ったことがあったのではないかと問われれば、会った記憶がなくても、その可能性は100%ないとまでは言い切れない。

そこに検察官はつけ込んで、まず、「可能性の存在」を認めさせる。そのうえで、調書上の記載は明確な記憶のようにすり替えて、無理やりサインさせるのである。

検察のほうでは、初めから「こういう調書を取る」という目的がはっきりしているので、曖昧なことを曖昧なまま調書にしても意味がない。曖昧だろうが、相手が「可能性はあるかもしれない」と言ったら、それを断定的なこととして書く。「その程度のことは調書だからしょうがないんだ」と、居直るわけだ。

あり得ないことが調書に書かれているのなら、誰でも抵抗するだろうが、「そういうこともあったかもしれない」と思わされていることを「そうだった」と書かれると、「でたらめだ!」とまでは言えず、検察官に威圧されて、最後は「しょうがないか」と諦めて、調書にサインしてしまうのである。

検察官の取り調べを受ける場合の「対抗策」
対抗策は、検察に呼ばれた時点で弁護士に相談することだ。単なる参考人の場合に費用を負担してまで弁護士に相談するかどうかは、人それぞれの考え方にもよるが、慎重な人はそうするかもしれない。検察の取り調べを受けるというのは、それほど大変なことなのである。

検察の捜査は、まずガサ(捜索差し押さえ)が入る。被疑者に限らず関係者のところに行き、パソコン、携帯電話、手帳、手紙、日記などを押収したうえで中身を調べ、客観的証拠とも矛盾しないストーリーとして事件化できるかを考えるのである。

逮捕されれば、自宅や仕事先などに家宅捜索が入り、あらゆる資料が押収される。参考人の携帯電話を取り上げるのは令状を取らない限り無理だが、被疑者の場合は逮捕時には携帯電話も含めて全部持っていかれてしまうので、事件当時の記憶を時系列でたどれなくなる。しかし、逮捕前にコピーを取って弁護士に渡しておくことには何の問題もない。

逮捕前の村木さんから相談を受けた私は、「そういうものは全部コピーして渡してください」と話した。参考人の場合でも、弁護士は同様のアドバイスをするはずである。

関連記事<その後、まさかの「即逮捕」…メディアの前で無実を主張した「KADOKAWA元会長」が、翌日「検事」から呼び出されて言われた「ヤバすぎる言葉」>もぜひご覧ください。

*本記事抜粋元の弘中惇一郎『特捜検察の正体』では、検察がもっとも恐れる無罪請負人が、「特捜検察の危険な手口20」を詳細に解説している。

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東京地検特捜部の検事による違法な取り調べで精神的苦痛を受けたとして、特捜部に逮捕・起訴された男性社長が24日、国に1100万円の賠償を求める訴訟を東京地裁に起こした。男性側は、自白を得ようとした検事から「なめたらあかんわ」などと繰り返され、人格権を侵害されたとしており、代理人弁護士は「拷問に該当する」としている。

【写真で見る】社会に衝撃を与えた事件

 訴えたのは、太陽光発電関連会社「テクノシステム」(東京都)社長の生田尚之被告(50)。金融機関から融資金をだまし取ったとして2021年5月に特捜部に逮捕され、詐欺罪と会社法違反で起訴された。公判は始まっておらず、現在も勾留されている。

 訴状によると、生田被告は逮捕直後から容疑を一貫して否認。特捜部検事から41日間連続で計205時間の取り調べを受けた。

 生田被告は黙秘したが、検事は「普通の刑事事件でも99%有罪や。今回この事件なんて、ま、100やわ」「ここで黙秘をするのはどMや」と発言。弁護人は検察側に苦情を申し入れたが、検事は「なめたらあかんわ、こちらを」「検察庁を敵視するってことは、反社(反社会的勢力)や、完全に」と脅すような言動を続けたという。

 さらに検事は「大したもんや。悪党ぶりが」「子どもでも、そんなことせんぞ。たちの悪いやくざの組長ぐらいやで」と侮辱的な言動を繰り返したほか、「自分がここにいる理由がないのにと思うのか。理由があるやろが、おらあ」と大声で怒鳴りつけたこともあったとしている。

 逮捕後の取り調べは全過程が録音・録画されていた。初公判に向け、争点を絞り込む公判前整理手続きで、こうした映像が生田被告側に開示された。生田被告側は国賠訴訟で映像を証拠請求する方針。

 代理人の河津博史弁護士は、捜査段階で計7回の苦情を検察側に申し入れたにもかかわらず改善されなかったと明かし、「検事個人だけでなく、組織の緊張感の低下が背景にある。不当な取り調べを組織として把握した場合は、(検事に)制裁が科される仕組みが必要だ」と指摘した。

 検察の独自捜査を巡っては、横浜地検の検事が容疑者に「ガキ」などと繰り返し、東京地裁は18日、取り調べの違法性が争われた国賠訴訟で「社会通念の範囲を超えていた」として国に110万円を支払うよう命じている。

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袴田巌さん(88)が、死刑囚の立場から半世紀ぶりに解放される。無罪とした静岡地裁の再審判決に対し、検察当局は「強い不満」を表明しつつ、控訴しないと発表した。数々の問題が指摘された捜査や裁判は、どこまで検証されるのか。

 8日午後5時すぎ、検察トップの畝本直美・検事総長が出した異例の談話。結論は「控訴しない」としつつ、文面の多くを占めたのは静岡地裁の無罪判決に対する批判だった。

 なかでも「具体的な証拠や根拠が示されていない」と強い不満をあらわにしたのは、判決が認定した「捜査機関による証拠捏造(ねつぞう)」だ。

 昨年3月の東京高裁による再審開始決定でも、可能性を指摘された捏造。再審無罪の判決が出る前、ある検察幹部は有罪判決への期待をのぞかせながら「もし無罪になり、再び捏造を指摘されたら控訴するべきだと意見する」と言い切った。

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和歌山市の選挙演説会場で昨年4月、岸田文雄首相(当時)の近くに爆発物が投げ込まれた事件で、現行犯逮捕された木村隆二被告(25)を取り調べる際、検事が「家に引きこもって社会に貢献できない」などと侮辱する発言を繰り返していたことが関係者への取材で分かった。取り調べは録画され、内容を確認した最高検は「不適正」と認定した。

 

 取り調べを担当したのは和歌山地検の男性検事(36)。関係者によると、木村被告が黙秘していると、検事は「木村さんはかわいそうな人」などと話し始めた。

 捜査機関は「社会に感謝される」存在だが、「木村さんみたいに家に引きこもっていると感謝されることもほとんどないでしょう」と発言。「引きこもりのまま人生を終えても、少なくともマイナスは与えない。木村さんは外に出て社会にマイナスを生む」「全然、替えがきく。逮捕されても困らない」と告げた。

 また、終始目をつむっている木村被告に対し、二択の質問をして「肯定なら目を開けて」と要求。木村被告が目を閉じていると、今度は「否定なら開けて」などと求める行為を2時間以上続けた。

 取り調べは警察の捜査段階から録画され、黙秘をしてもほぼ連日、長い日で7時間以上続いた。

 弁護人が同年5月に「黙秘権を侵害した」「事件と無関係の発言で被告の尊厳を傷つけた」と苦情を申し入れ、最高検の監察指導部が録画映像から事実を確認して「不適正だった」と認定。地検は検事を指導した。

 木村被告は威力業務妨害の疑いで現行犯逮捕された。岸田氏にけがはなかったが、地検は爆弾の殺傷能力から殺人未遂に罪名を切り替え、五つの罪で同年9月に起訴した。来年2月に和歌山地裁で裁判員裁判が始まる。

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2歳の義理の娘は、父親による暴行で亡くなったのかそれとも突然死だったのか。

21人の医師が証言台に立って死因が争われた注目の裁判で大阪高裁は28日、一審で懲役12年の実刑判決を受けた今西貴大さん(35)に逆転無罪を言い渡しました。

■【動画で見る】『逆転無罪』2歳の義理の娘『虐待死』問われた父「娘と僕は本当の親子。僕は無実です」逆転無罪勝ち取る

およそ5年半にわたる大阪拘置所での勾留が続いていましたが、ことし7月に異例の保釈決定が出て自宅に戻り4カ月。ようやく勝ち取った逆転無罪でした。

主文で「一審の有罪部分を破棄する。被告人は無罪」と告げられた瞬間、目を真っ赤にさせ、ハンカチで涙をぬぐった今西さん。

■「娘と僕は本当の親子として過ごしてきた。逮捕で幸せな生活のすべてが破壊された」
今西さん 28日午後3時10分過ぎ

28日午後3時10分すぎから会見に臨み「娘と僕は本当の親子として過ごしてきた。逮捕されたことで幸せな生活のすべてが破壊されました。判決の主文は『無罪』でしたが、僕は『無実』です」と語りました。

■「『うっ』となって!息してないです!早く来てください!」
今西さんと義理の娘

ことの発端は、2017年12月の夜、今西さんが当時2歳の義理の娘と大阪市東淀川区の自宅で遊んでいた時のことでした。

娘が突然苦しみだし、呼吸が停止。

「『うっ』となって!息してないです!早く来てください!」

今西さんは119番通報の際、慌てた様子でこう説明していました。

■病院は虐待を疑い通報 逮捕・起訴されたのは『最後に一緒にいた』父親
今西さん 28日午前

病院に運ばれた娘は、体に目立ったケガはありませんでしたが、頭の中で出血が確認されたことなどから、病院は虐待を疑い通報。

娘は意識が戻ることはなく、7日後に死亡しました。

最後に一緒にいた今西さんが傷害致死罪などで逮捕・起訴され否認し続けた今西さんは拘置所生活が続くことになりました。

■『暴行』か『病死』か 1審の地裁は懲役12年の実刑判決
脳幹のCG

1審では、13人の医師が法廷に立ち、希愛ちゃんの死因が揺さぶりなどによる暴行か病死かが争われました。

大阪地裁は「損傷は脳の深い部分にある脳幹を含んでおり強い外力がないと生じない」などとして懲役12年の判決を言い渡しました。

■「こんなやってもないことで、こんなことになるなんて…ありえへん…」
保釈された今西さん ことし7月

今西さんは拘置所内で毎日つけていた日記にその時の心情を綴っています。

「こんなやってもないことで、こんなことになるなんて…ありえへん…」

今西さんは控訴しました。

【川崎拓也弁護士】「無実と無罪は違う概念で、本当の無実の人が無罪になるとは限らない」

2審は、ことし5月に結審。

そして2カ月後の7月、再逮捕後、退けられ続けてきた今西さんの保釈請求が認められたのです。

一審で長期実刑判決を受けているにも関わらず、判決直前に保釈が認められる異例の決定で、逆転無罪の公算が高まっていました。

 ただ、GPS装着による行動把握などの保釈条件で、今西さんの生活には制限があることは変わらず、今西被告は希望と不安な気持ちのまま、ようやく28日の判決を迎えました。

■「今西さんが身体的虐待を加えていたことを示す事情は見いだせない」高裁は逆転無罪
「逆転勝訴」と書かれた旗を掲げる今西さんと弁護士ら 28日

【大阪高裁(石川恭司裁判長)】「一審の有罪部分を破棄する。被告人は無罪」

判決で大阪高裁は、傷害致死罪について「頭に外力によるケガの痕を残さず、脳の深い部分に損傷を与える方法について、どうやったらそれができるのか。その機序・程度について科学的に説明する必要がある。検察がその具体的立証をともなって、はじめて暴行を推認できる。しかし、その立証はされておらず、外力を認定することは困難。一審判決は論理の飛躍があり、死因が外力か内因かに立ち入るまでもない」などと指摘。

また、「今西さんの供述や女児の母の証言を通じてみても、今西さんが身体的虐待を加えていたことを示す事情は見いだせない」として無罪を言い渡しました。

法廷で目を真っ赤にしながらハンカチで涙をぬぐった今西さん。

■「本当の親子として過ごしていました。娘が亡くなって、僕が逮捕されたことで幸せな生活のすべてが破壊されました」
今西さん 28日午後3時10分過ぎ

判決を終え、午後3時10分過ぎから臨んだ会見で思いを語りました。

【今西貴大さん】「希愛と僕は、本当の親子として過ごしていました。希愛が亡くなって、僕が逮捕されたことで幸せな生活のすべてが破壊されました」

「裁判を通じて、警察・検察が見落としていた『心筋炎』など、希愛が亡くなった本当の原因を見つけることができました。今は、真実がわかったことに安堵しています」

■「判決の主文は『無罪』でしたが、僕は『無実』です」
「判決の主文は『無罪』でしたが、僕は『無実』です」

「いわれなき罪を着せられ、刑事裁判の当事者となった僕は、人質司法、当事者に対する偏見、そして揺さぶられっこ症候群をめぐる非科学的な医学鑑定など、日本の刑事司法が抱える問題点を表と裏との両方から経験しました」

「約4年前、本日と同じ201号法廷で有罪判決を言い渡されたときは、人生のどん底に突き落されました」

「このような刑事司法の暗闇を経験する人をこれ以上増やしてはいけない、そのためには僕も力をつけて控訴審を闘わなければならないと思い、拘置所の独房で法律を勉強しました」

「気がつくと、僕の無実を信じてくださる仲間がたくさん増えていました。そして、みんなで一緒に無罪判決に向かって一歩ずつ歩いてきました。独房で過ごした5年半。挫けずに闘い続けて良かった、と実感しています」

「今日、皆様と一緒に無罪判決を聞くことができて、本当に嬉しいです。法廷に座っている間、傍聴席からの暖かい気持ちを心で感じていました。きっと”桜咲く”と思い続けた6年間。うれし涙を一緒に流そうといった皆様との約束を、ようやく果たせました」

「支援をしてくださった支援者の皆様、学生の皆様。そして、弁護団の先生方。信じてくださってありがとうございました」

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12・24:化学機械メーカー「大川原化工機」(横浜市)の社長らの起訴が取り消された冤罪(えんざい)事件で、警視庁が2023年、捜査の違法性を指摘する公益通報を3件受けたにもかかわらず、通報者に調査の可否を3カ月以上、通知しなかったことが判明した。公益通報の調査の可否は、受理から20日以内に通報者に伝えるものと解されており、有識者は公益通報者保護法の趣旨に反すると指摘する。

【独自入手】警視庁が公益通報者に身分を明かすよう迫った証拠メール

 また、警視庁は調査の着手時期や進行状況について、通報から1年以上たった今も通報者に伝えていない。有識者には、調査をしていない可能性を指摘する声もある。

 ◇ファクスされた32枚の「内部告発」

 関係者によると、3件の公益通報は23年10~11月、警視庁の警察官が内部通報窓口にファクスで送信した計32枚の文書。

 冒頭に「大川原化工機事件捜査について、法令違反があったので、内部通報を行います」と記されていた。

 内容は①大川原化工機の同業者の聴取結果を記した報告書が、実際には聴取せずに作られた報告書だった②大川原化工機元取締役の供述調書を取調官がシュレッダーで故意に細断したのに、過失だとする報告書が作られた③噴霧乾燥器の温度実験で、測定データの一部を除外する報告書が作られた――とするもの。

 それぞれ虚偽有印公文書作成・同行使、犯人隠避などの刑法犯に当たるとして、関わったとされる警視庁公安部の捜査員の調査を求める通報だった。

 通報者の警察官は匿名で、連絡先として私有のメールアドレスが記されていた。

 ◇問い合わせを受けるまで「放置」

 通報窓口は、警察官の懲罰を担当する監察部門がある警視庁人事1課。人事1課は、①②についてはファクス受信から5日以内にメールで通報者に受理連絡をしたが、調査するかどうかを伝えず、③は受理連絡もしなかった。

 24年2月、通報者から受理の可否や調査状況を問い合わせるメールがあり、人事1課は3月に「気付くのが遅くなってしまい、申し訳ありませんでした。しっかりと調査させていただきます」と返信した。①の通報から5カ月近く、③の通報からも3カ月以上たっていた。

 しかし、人事1課はその後に一切の連絡をせず、現在に至るまで調査の着手時期や進行状況について通報者に伝えていないという。

 消費者庁が定めている公益通報者保護法の指針やその解説によると、企業や行政機関は内部通報を受理した場合、原則調査しなければならない。正当な理由があれば調査を免除されるが、解決済みの事案に関する通報の場合などに限られる。

 調査する場合の着手時期や、調査中の進行状況も適宜知らせるのが望ましいとされている。

 法律上、通報から20日たっても調査の可否を通知しない場合、通報者がマスコミなどに外部通報をしても、通報を理由とした解雇など不利益な扱いは禁止される。この「20日ルール」もあり、調査の可否は20日以内に通知する必要があると解される。

 ◇有識者「調査実施は大きな関心事」

 公益通報者保護法に詳しい淑徳大学の日野勝吾教授は「通報者にとって調査を開始するかどうかは大きな関心事。調査されないと不正行為が是正される見込みがないと考え、外部通報を検討せざるを得ない。法の趣旨や指針の解説からすると、事業者は通報者に充実した情報提供をすることが求められる」と指摘する。

 内部告発に詳しい上智大の奥山俊宏教授は「なされるべき『必要な調査』がなされた形跡がなく、しかも通知もないのだとすれば、警視庁の内部通報制度の運用の不適正を疑わざるを得ない。もし仮に調査が長期間なされていないとすれば、公益通報者保護法によって警視庁が義務づけられる体制整備を怠るものだ」としている。

 3件の通報のうち②③については、通報後の3~4月に大川原化工機側が刑事告発した。捜査した警視庁捜査2課は11月、警察官3人の捜査結果の書類を東京地検に送付している。

 警視庁は取材に「内部通報は性質上、通報の有無を前提としてお答えすることはできない」と具体的なコメントをせず、調査しているかどうかも明かさなかった。

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2025・1・6

東京五輪の汚職事件で逮捕・起訴された出版社KADOKAWAの元会長・角川歴彦氏(81)が、国に対して2億2000万円の賠償を求める裁判を起こした。
 角川氏の五輪汚職については、2024年10月8日に初公判がはじまったが、それとはまったく別の裁判だ。
 角川氏が東京地検特捜部に逮捕されたのは2022年9月14日。保釈が認められたのは、逮捕から226日目の2023年4月27日。否認を続けたことで勾留(身体拘束)が長期化し、身体的・精神的苦痛を受けたとして国を提訴したのである。
「賠償金ほしさに国を訴えたわけではありません。この裁判は日本の司法のあり方、検察の捜査手法の違法性を問うことが目的です。
 日本の刑事司法では、逮捕されて被疑者になると、容疑を否認したり、黙秘したりすると保釈が認められず、身体拘束が続くケースが多いんです。
 勾留中は、弁護士の立ち会いも認められない中で厳しい取り調べが延々と続き、そのプレッシャーに耐えられなくなり、事実とは異なる虚偽の自白をしてしまう人もいる。
 つい最近、無罪が確定した袴田事件のような冤罪を生む温床にもなるわけです。こうした強引で、不当な長期勾留は『人質司法』と呼ばれ、海外でも人権侵害だと批判されています。
 おそらく先進国の中で、このような『人質司法』がまかり通っている国は日本くらいでしょう。だから、僕は今回、『人質司法』の違法性を訴えたわけで、裁判所には『人質司法』の問題を真正面から受け止めてほしい。80歳を過ぎた僕が、この先、どこまで裁判を続けられるか分かりませんが、残りの生涯をかけて闘う覚悟です」
 角川歴彦氏の人生の転換点、THE CHANGEについて聞いた。【第1回/全4回】

 

 突然の逮捕と長期にわたる勾留は角川氏にとって、まぎれもなく劇的な「THE CHANGE」だった。しかし、なぜ、これほど勾留は長期にわたったのか。そして、それでもなぜ、角川氏の心は折れなかったのだろうか。

「自分の経歴にさえ、拇印を押しませんでした」
「刑事訴訟法では勾留期間は原則10日間であり、やむを得ない事由があるときは10日間の延長が認められます。でも、現実に特捜部に逮捕されたら、20日の勾留は当たり前。1日4時間として、80時間以上の取り調べを受けるわけです。その後も逮捕、再逮捕により、40日、60日と勾留されることもある。被疑者にすれば『いつ出られるのか』と不安になってくるし、検察官はその不安を巧みについてきます。
 僕は一貫して汚職に関与していないことを主張しました。供述調書にもいっさい拇印を押さなかった。自分の経歴にさえ、拇印を押しませんでした。証拠らしい証拠もなく、無実の人間を逮捕した検察への強い怒り憤りがあったからです。同時に、拇印を押さないことで気持ちを奮い立たせていました。
 起訴されたのは逮捕から20日後。そのときの検察官の顔はハッキリ覚えています。いわゆる検事顔とでもいうのか、ちょっと険のある、勝ち誇ったような顔でした。
 拘置所に戻ると、看守にはこう言われました。

「検事が望む自白をしてもいいんじゃないか…」
“今後は、あなたを囚人として扱います”
 この日から200日以上の拘置所生活が続きました。
 本来、日本の刑事裁判では、判決で有罪が確定するまでは、罪を犯してはいない人として扱う『無罪推定の原則』があります。ところが、看守は明らかに僕らを犯罪者として扱うわけです。
 被疑者が入れられるのは広さ3畳の独居房。しかも、看守は名前ではなく、番号で呼びます(2024年4月から番号ではなく、名前で呼ばれるようになった)。こうして徐々に人間の尊厳を奪っていくのが『人質司法』です。
 連日の長くて厳しい取り調べで、検事が望む自白をしてもいいんじゃないかという、心の叫びを聞いたことは何度もありました。なんとか虚偽の自白をせずに踏みとどまれたのは、一歩どころか半歩の差だったと思います。
 半歩を踏みとどまらせた心の中の最後の砦は、自分が守り育てた会社への思いです。KADOKAWAの名誉を回復するとともに、ここで仕事をし、これからの時代を担っていく人たちが誇りを抱けるような会社にしなければならない。その使命感でした」

 心臓に持病のある角川氏は拘置所内で何度も体調を崩して倒れ、車椅子の使用を余儀なくされた。一時は慶應病院に検査入院し、一過性意識消失、肺炎、薬剤性肝炎と診断されたこともあった。それでも保釈請求は認められず、再三にわたって却下された。「証拠隠滅や逃亡の恐れがある」というのが裁判所側の理由だった。

「海外逃亡はもちろん、どこにも逃げ隠れするわけがないのだから、いつまでも僕を拘置所に閉じ込めておく必要なんてないんです。拘置所の接見室に弁護士がやってきて、アクリル板越しに保釈が却下されたという書類を見せてくれたときは、言葉では言い表せないほどガックリしたものです。
 5度目の請求で、ようやく保釈が決定し、拘置所の外に出たときは不思議な感覚でしたね。弁護士に車椅子を押してもらって、外に出たんですが、何社もの報道陣のライトで照らされ、真昼のような明るさなんです。そこにカメラのシャッター音が鳴り響く。
 ぼくはなぜかケヴィン・コスナー主演の映画『フィールド・オブ・ドリームス』を思い浮かべていました。コスナー演じる主人公が心に聴こえる“声”に従って作った野球場に、かつて無実の罪で永久追放された名選手たちが現れる。そんなシーンがふと頭に浮かんだのは、自分自身の姿をもう一人の自分が天上から見ているような感覚があったからだと思います。
 どこか他人事というか、自分の目で見る世界と、自分から離れた世界の間を魂がさまよっているような感覚でした。
 そして、しばらくすると、女性たちの“会長、お帰りなさ~い”という声が聞こえてきた。ああいうときって、男の声ではなく、やっぱり女性の声が耳に響くんですね(笑)。このとき、やっと笑みがこぼれました。よく刑務所や拘置所を出ることを“娑婆に出る”といいますが、僕には“死地を脱した”というのが実感でした」

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2025・3・:大阪地検特捜部に逮捕、起訴され、無罪が確定した不動産会社「プレサンスコーポレーション」の山岸忍元社長(62)が起こした国家賠償請求訴訟は21日、特捜部の捜査の問題点を指摘するも、賠償責任は認めないとの判断が大阪地裁で示された。閉廷後、山岸氏は「想定外で困惑している」と判決に不満を示した。

「原告の請求を棄却する」。主文が言い渡されると、山岸氏は憮然(ぶぜん)とした表情で裁判長を見据えた。法廷では約10分間、判決理由が読み上げられたが、特捜部の判断が「不合理とまではいえない」との言葉が繰り返された。

山岸氏はときおり口をすぼめたり首をかしげたりして聞き、裁判長が退廷すると苦笑いしながら自身の代理人と言葉を交わした。

逮捕されてから5年余り。人生を一変させた特捜部の問題を追及するため、あらゆる司法手続きをとってきた。その一環で、捜査に携わった検事が刑事裁判にかけられることも決まった。

国賠訴訟も「100%勝てると思っていた」。判決後の記者会見では、主文を聞いた際は予想外のあまり「『棄却』ってどういう意味だったかな」と困惑したと明かし、「この国から冤罪(えんざい)はなくならない。裁判所は検察を擁護しており、全く信用できなくなった」と語気を強めた。その上で、「うまくいかないのが人生の面白いところ。諦めません」と控訴審へ意欲を見せた。

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ホリエモンこと実業家の堀江貴文氏(52)が21日までにX(旧ツイッター)とYoutubeちゃんねるを更新。X(旧ツイッター)で「自らが“人質司法”の犠牲となった元法務大臣。刑務所を経験した2人は日本の司法制度に何を思うのか?」と記して紹介した動画内で、法務相経験者として刑務所に初めて収監された元法務大臣河井克行氏(62)との対談動画をアップし、獄中話に花を咲かせた。

 河合氏は動画で、一審判決後、「やっぱ最高裁まで戦おうと最初思っていたわけです」と告白。しかし「でもやっぱりね、はっきり言えばもう、裁判所が全然、まったく弁護側の意見というのを、別に受け入れなくてもいいんだけど、判断すらしない。判断すらしないわけですよ」と当時の心境を明かした。

 これに対し、堀江氏が「よく分かりますよ」と相づちを打つと河合氏は「判断から逃避してるわけ。それを見てもう、これ最後までやっても、時間と、お金と、いくら、当時50代だったけど、人生有限ですからね。もう、これいいやと思って。日本の司法崩壊しているなと思って、取り下げる決意をしたんですよ。控訴」と実刑を受け入れた背景を説明した。

 河井氏は、控訴を取り下げる決意をした時に「じゃあ刑務所ってどういうところか」という考えが初めて頭に浮かんだといい、参考書として「鈴木宗男先生がお書きになった本も読んだんですけど、堀江さんの本、これ『刑務所なう。』がパート1とパート2があってそれから『刑務所わず。』ってあったでしょ。3冊とも読みましたよ」と告白。「心構えとかいろんなこと」を、堀江氏の著書「刑務所なう。」(12年3月)「刑務所なう。2」(13年2月)「刑務所わず。」(14年1月)をコンプリートして勉強したと明かした。

 


 堀江氏はライブドア事件で証券取引法違反罪に問われ懲役2年6月の実刑判決が確定。2011年6月に長野刑務所に収監され2013年3月に仮釈放された。「刑務所なう。」などの獄中記は12年3月~14年1月に刊行された。河合氏は2019年の参院選広島選挙区の買収事件で公選法違反(加重買収)の罪で懲役3年の実刑判決を受け、21年10月に収監され、23年11月に仮釈放された。法務相経験者として、刑務所に入った初のケースだった。24年6月に「獄中日記」が刊行された。

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名古屋市中区のマンションのクローゼットで2023年11月、住人で古物商の阿部光一さん(当時42歳)の遺体が見つかった事件で、死体遺棄罪に問われ、先月無罪が確定した元ホストクラブ従業員の小山直己さん(24)が、読売新聞の取材に応じた。小山さんは一連の経緯を振り返り、「無実の罪を生み出さない捜査を」と語った。(大場暁登)

■「刑事の勘」
 23年12月10日、愛知県警中署の一室で、小山さんは男性警察官と向かい合っていた。任意での取り調べは、6~7回目だった。小山さんには、阿部さんを殺害し現金や貴金属など計約7500万円相当を奪ったなどとして、強盗殺人と死体遺棄の罪で起訴された内田明日香被告(31)(公判中)と共謀し、遺体をクローゼットに隠した疑いがかけられていた。
 この日はそれまでと違い、「きょうは長くなりそうだから予定はキャンセルしてほしい」と告げられていた。小山さんは「何もしていない」と否定したが、「刑事の長年の勘でわかる」と言われ、手錠をかけられた。

■再現実験
 小山さんは23年7月頃、内田被告と知り合った。ほどなくクラブで大金を使ってくれる「太客」に。小山さんは阿部さんが殺害されたとされる日の後、一緒に阿部さん宅を訪れていた。主任弁護士は「ホストと客、という関係からすると捜査機関が疑いやすい事件だったが、『遺体を隠すのを手伝ってもらった』という内田被告の供述以外、証拠が少ないと感じた」と振り返った。
 公判で弁護側は、遺体を寝室からクローゼットに移動させて隠した状況に矛盾があるとして、再現実験を行った。
すると、内田被告の言う通りに遺体を動かすには部屋の大きさが足りないことが判明。被告が小山さんに渡したと主張した手袋もサイズが小さく、小山さんの手には入らなかった。

■保釈は326日後
 検察側は懲役1年6月を求刑したが、名古屋地裁は今年3月17日、「客観証拠と整合せず、内田被告の供述に虚偽が入り込んでいる可能性もある」と無罪を言い渡した。名古屋地検は控訴せず、判決は確定した。検察幹部は「2人の関係性などから、遺棄に関与している可能性が高いと考えた。判断は難しいが、無理やり起訴したわけではない」と述べた。

 小山さんが保釈を認められたのは、逮捕から326日後だった。「最初から犯人という前提で話を聞かれ、人として扱われていないように感じた。閉じ込められるのが苦しすぎて、やっていなくても認めてしまう人もいると思う。 冤罪えんざい を生み出さないような捜査をしてほしい」と強調した。 

↑↑↑

ぷぷっ 検察はやりたい放題ww

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精密機械製造会社「大川原化工機」(横浜市)の社長らが不当に逮捕・起訴されたとして国家賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、東京高裁は28日、1審・東京地裁に続き、警視庁公安部の逮捕と東京地検の起訴を違法と認定し、東京都と国に計約1億6600万円の賠償を命じた。太田晃詳裁判長は「犯罪の嫌疑が成立するとの判断に基本的な問題があった」と述べた。


判決を受けて、「全面勝訴」と書かれた紙を掲げる大川原化工機の大川原正明社長(左から3人目)ら(28日、東京都千代田区で)

 訴訟では、同社の噴霧乾燥機が、経済産業省が定める輸出規制の要件を満たすと解釈した公安部の捜査の是非が問われた。公安部の解釈について、地裁は「経産省に確認しており不合理ではない」としたが、高裁は「規制の趣旨を踏まえれば相当ではない」と指摘。経産省から否定的な見解も示されたのに再考しなかったと問題視し、1審よりも違法性の度合いが強まった。

東京高裁
 判決によると、同社社長ら3人は2020年3月、兵器製造に転用可能だとして輸出規制の要件に該当する噴霧乾燥機を無許可で中国に輸出したとして、外為法違反容疑で逮捕・起訴されたが、21年8月の初公判直前に起訴が取り消された。

 高裁は地裁と同様に、公安部も地検も噴霧乾燥機が規制対象に当たるか追加捜査を行わなかったとし、「逮捕・起訴の根拠が欠如していることは明らか」と判断した。法廷で「(事件は) 捏造ねつぞう 」などと捜査を批判した捜査員らの証言を「重く受け止めるべきだ」とも述べた。

 同社元取締役に対する公安部の取り調べについても、「偽計的な方法を用いており、違法だ」と認定した。

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「大川原化工機」(横浜市)への違法捜査を東京高裁判決で認定された東京都(警視庁)と国(東京地検)が、最高裁への上告を断念する方向で検討を始めた。上告理由が見いだせないなどと判断したとみられる。複数の関係者への取材でわかった。

 上告の期限は11日。上告をしなければ、計約1億6600万円の賠償を都と国に命じた判決が確定する。

 大川原化工機の社長ら3人は2020年、軍事転用可能な噴霧乾燥機を許可なく輸出したとして、外国為替及び外国貿易法違反の疑いで逮捕・起訴された。だが、地検は初公判直前の21年、許可が不要だった可能性があるとして起訴を取り消した。

 高裁は5月28日の判決で、地裁に続き、一連の捜査の違法性を全面的に認めた。公安部や東京地検が社長らの説明を踏まえて追加実験をしていれば、不正輸出ではなかったと判断できたと認定。さらに、「不正輸出」の判断基準として公安部がつくった独自解釈の妥当性も否定し、逮捕や起訴に「合理的な根拠を欠いていた」と結論づけていた。

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プログラム

2025-05-08 11:51:14 | Weblog

2025年5月7日、日本マイクロソフトのオフィスで開催された「AI駆動開発イベント」では、OpenAIによる買収が報道されたばかりのWindsurfのCEOらが登壇。会場の参加者が一番知りたかったOpenAIとの関係については「ノーコメント」だったが、講演を聴くことで、OpenAIのようなトップAI企業がなぜWindsurfを傘下に入れたがったのかは理解できた。

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写真:アスキー

 2025年5月7日、日本マイクロソフトのオフィスで開催された「AI駆動開発Conference Spring 2025」では、OpenAIによる買収が報道されたばかりのWindsurfのCEOらが登壇。会場の参加者が一番知りたかったOpenAIとの関係については「ノーコメント」だったが、OpenAIのようなトップAI企業がなぜWindsurfを魅力的に感じたかは理解できた。
 
Cursorと双方をなすAIエディター「Windsurf」
 
 有志とスポンサーによって開催された今回の「AI駆動開発Conference Spring 2025」。現地開催が245人が満員となり、オンライン参加は2800人強という集客。この数ヶ月で一気に業界を変えつつあるAI駆動開発への高い関心が伺える。
 
 冒頭、基調講演にオンラインで登壇したのはOpenAIによる買収が報じられたWindsurf CEOのヴァラン・モーハン(Varun Mohan)氏。「The Making of Windsurf, Why We Built It」というタイトルで、Windsurf(Codeium)の会社概要とビジョンについて説明した。
 
 WindsurfはMIT卒業生を中心に2021年に創業。当初はExafunctionというGPUのインフラ企業として立ち上げられたが、その後はCodeiumと社名を変更してVS CodeのフォークとなるAIエディター「Windsurf」をリリース。リリースから3ヶ月後でユーザーは100万人を超えた。競合としては日本企業でも導入が増えているCursorが挙げられる(関連記事:「めちゃめちゃ文章を書くのが楽になった」―― AIと共に書く時代)。
 
 Agentic IDEを謳うWindsurfは、複雑なタスクをこなすために独自の検索・コンテキストエンジンを搭載し、自然言語を用いたソフトウェア開発を可能にする。IDEという名前の通り、AIネイティブのエディターに加え、各種ツールと連携する各種プラグインなども利用でき、同日にはレビューツールも加わった。機能としては、オートコンプリートや提案を行なうタブ、チャットによる開発支援を行なうカスケード、インラインでのコード編集を可能にするコマンドなどを備え、いよいよワークフローも追加された。
 
野心的な目標を達成するための圧倒的な進化スピード
 
 現在はエンタープライズ企業をターゲットとし、セキュリティやコンプライアンスにも注力している。Windsurfを導入したエンタープライズユーザーとして紹介されたのは、2万人のエンジニアが所属するJPモルガンチェイスだ。
 
 同社ではWindsurfにより、ユニットテストのコード記述に費やす時間を40%、コードの理解するための時間を68%も削減した。生産性とオンボーディングの向上により、1000人のエンジニア増員が可能に。AI開発の導入で人員削減されたわけではない点がポイントと言える。こうしてテクノロジーのイノベーターとして価値創出が認められたWindsurfは、JPモルガンチェイスから「Hall of Innovation」の称号を得て、殿堂入りしたという。
 
 また、小売大手のユーザーでは、新規コードの記述時間を43%まで削減。プルリクエストにかかる時間も17%削減し、トータル400万時間を削減できた。とにかく開発にかける時間を大幅に減らせるのが、Windsurfの魅力と言える。
 
 そしてWindsurfが掲げる究極の目標は「開発時間の99%削減」。この野心的な目標こそがOpenAIを魅了したのは間違いない。「今は50%まで実現できた。あと50%だ」(モーハン氏)とのことで、卓越したエンジニアたちが「ウェーブ」と呼ばれる新機能をリリースを続けている。ウェーブは試験的な機能も含めて、2~3週間という単位でリリースされ、「6ヶ月前のバージョンが古く思えるくらい」という迅速な進化を遂げるとのこと。同日リリースされたウェーブ8ではMicrosoft Teamsとの連携を実現している。
 
エンジニアだけがソフトウェアを作る時代は終わる
 
 登壇では、「Windsurf日本ラウンチをテーマにしたWebアプリ」をスクラッチで開発するというデモも披露された。あくまで開発者の作業を支援する立場のAIアシスタントに比べ、アイデアを元にエージェントが能動的にアプリを作ってしまうWindsurfは、ソフトウェアの開発という工程に大きな変化を促す存在になりそうだ。
 
 Windsurfは、今までコーディングをしたことのないパワーユーザーでも、アプリケーションを作れるという価値を創出する。これがノーコード・ローコードの延長線上に位置するAI開発ツールの大きなインパクトだ。実際、グローバルの開発者人口は現在の3000万人から4000万人に増加すると見られており、「エンジニアだけがソフトウェアを作る時代は終わる」とモーハン氏は語る。
 
 モーハン氏に続いて事例を紹介したWindsurfのガートナー・ジョンソン氏は、そんなパワーユーザーの代表とも言える。以前はコードを書いた経験はないが、現在は100%Windsurfを使って、先月は10万行以上のコードを書いたという。
 
 Windsurfは、コードの自動生成やレビューの効率化などを通して、開発者の生産性向上を実現する。新しいコードの46%はすでにWindsurfに記述され、この比率はすでに60%に達しているという。パーソナライズされたコードの承諾も38%となり、開発者の信頼度も高まっている。1日あたりのトークン数も4000億を超えるとのことだ。
 
 AI開発ツールの進化で開発者の役割は大きくシフトするという。「今までエンジニアは『なにを作るか』『どうやって作るか』『ビルドする』という3つの課題を抱えていた。しかし、このうち『どうやって』と『ビルドする』に関しては、すでにAIは優秀だ。エンジニアは『なにを作るか』に軸足を置き、本来やるべき難しい課題を解き、価値を見いだすことに集中できる」とモーハン氏は語る。

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イスラエルの2

2025-05-04 23:54:34 | Weblog

レバノンを拠点とするイスラム教シーア派組織ヒズボラとイスラエルの戦闘をめぐり米英などが21日間の即時停戦を求める中、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は28日、ヒズボラと「全力」で戦い続けるよう軍に指示した。

レバノン保健省によると、イスラエル軍による26日のレバノン領内空爆で少なくとも92人が殺害された。23日にイスラエル軍の空爆がエスカレートして以来、合わせて数百人以上が殺害されている。

ヒズボラはベイルート南部の集合住宅が攻撃され、同組織のドローン(無人機)部隊トップのムハンマド・スルール氏が殺害されたと認めた。

イスラエルによるレバノン空爆は、23日に激化。イスラエルとヒズボラの戦闘が、全面戦争に発展することへの懸念が高まっている。

敵対行為の増大を受け、アメリカやイギリス、欧州連合(EU)、日本など12カ国・地域は25日、21日間の停戦を直ちに開始するよう求める声明を出した。

イスラエルのダニー・ダノン国連大使は同国は「提案にはオープンだ」と述べていたため、即時停戦案は当初、期待を持って受け止められていた。

しかしこの案は、26日までにイスラエルの政治家たちから全面的に拒否された。

国連総会のため米ニューヨークを訪れたネタニヤフ氏は、同国はすべての目的を達成するまでレバノンでの(活動を)「止めるつもりはない」と述べた。目的にはイスラエル北部から避難した住民を安全に帰還させることなどが含まれる。

米ホワイトハウスは、停戦案はイスラエルとの「調整」を経ていたものだと明らかにしたが、その数時間後にネタニヤフ氏は戦闘継続を主張した。

イギリスのキア・スターマー首相は国連での演説で、レバノンでの紛争を解決するために「外交的解決の場を与える即時停戦」の実施するよう求めた。

この紛争が「誰にも制御できない」戦争になる可能性があると、スターマー氏は述べた。

パレスチナ自治区ガザ地区でのイスラエルとイスラム組織ハマスの戦争を端緒とした、現在のイスラエルとヒズボラの戦闘は1年近くに及んでいる。イスラエル北部では約7万人が家を追われている。

国連によると、レバノンではイスラエルによるエスカレーションが起きる23日以前に避難した11万人に加えて、新たに9万人が家を追われた。

イスラエル軍は26日にかけて、レバノン南部と東部のベカー渓谷(高原)にあるヒズボラの標的を攻撃したと発表している。

また、レバノンとシリアの国境沿いにあるインフラも攻撃したという。ヒズボラへの武器供給を遮断するためだと、イスラエルは主張している。

一方でヒズボラは、イスラエル北部のキリヤト・アタ入植地に向けてロケット弾50発を、サフェド市に向けてミサイル80発を発射したと発表した。

イスラエル側ではサイレンと複数の爆発音が鳴り響いた。イスラエル軍はイエメンから撃ち込まれたミサイルを迎撃したとした。

イスラエル軍トップのヘルジ・ハレヴィ参謀総長は25日、ヒズボラを標的としたレバノン領内への広範な空爆について、「敵地へ進入」するための道を開く可能性があると部隊に語った。

イスラエル空軍のトマー・バー少将は26日、レバノンへの「地上作戦」を支援する「用意」をするよう部隊に伝えた。

こうした中、カタールも緊張緩和の呼びかけに加わった。同国のマジェド・アル=アンサリ報道官は、「ガザでの残虐行為と同じような方法で、一家全員が標的にされているという恐ろしい報告を複数、レバノン側から」受けたと述べた。

ロイド・オースティン米国防長官は英ロンドンで英豪の担当者と協議した後、イスラエルとヒズボラは「全面戦争」のリスクに直面しているが、「外交的解決はまだ実行可能だ」と述べた。

「イスラエルは自国民を北部の故郷に帰還させるのが(戦闘の)目的だとしている。それを最も早期に実現できる方法は外交だと私は考える」

26日夕、イスラエル防衛相は現在の軍事作戦を支援するための、87億ドル(約1兆2600億円)相当のアメリカの支援パッケージを確保したと発表した。

同省の声明によると、このパッケージには、すでに引き渡し済みという「戦時下の必需品の調達」に充てる35億ドルや、「アイアンドーム」や「ダビデ・スリング」などの防空システムのための52億ドルが含まれる。

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イスラエルのネタニヤフ首相は27日の声明で、米国や日本などが提案したレバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラとの一時停戦を巡り、「米国主導の取り組みと目的は共有している」として、協議を続けていると明らかにした。前日には「全力でヒズボラに対する攻撃を続ける」と強調していたが、停戦を求める米国と政権内の対ヒズボラ強硬派への対応に苦慮し、発言が二転三転している。

米国などは25日に21日間の停戦案を提示。地元メディアによると、ネタニヤフ氏は側近のデルメル戦略問題相と共に提案について説明を受け、いったんは同意したが、26日になって閣内の極右強硬派の反発を考慮して攻撃継続へ方針転換した。

 ブリンケン米国務長官は26日にデルメル氏とニューヨークで会談。一時停戦合意の重要性と外交的解決によるイスラエル・レバノン双方の民間人帰還を訴え、「紛争のさらなる激化はこの目的を一層困難にする」と指摘した。

 イスラエルは北部から避難した住民の安全な帰還を実現するためとして、北部に接するレバノンへの地上侵攻も辞さない構え。26日には地上戦を想定した演習を完了させ、イスラエル空軍幹部は「地上作戦の可能性に備え、北部の部隊と連携して準備を進めている」と述べた。

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ヒズボラにポケベルを販売
 ギリシア軍がトロイの木馬に兵士を隠したように、イスラエルはポケベルやトランシーバーに爆弾を隠した──という意味なのだろう。

「ニューヨーク・タイムズの記事によると、ヒズボラがハッキング対策のためポケベルを必要としていたことをイスラエル側は把握。そのためハンガリーを拠点に『BACコンサルティング』という会社を設立し、国際的なポケベルの製造・販売を行うという触れ込みで業務をスタートさせました。しかし実態はペーパーカンパニーで、BAC社にはイスラエルの工作機関員が出入りし、彼らの身元を隠すため他に少なくとも2つのペーパーカンパニーが設立されました。そしてヒズボラを顧客としてポケベルを販売したのですが、その電池には高性能爆薬であるペンスリットが巧妙に仕込まれていたそうです。ポケベルは2022年の夏から少しずつレバノンに出荷され、今年に入って大量に納品されています」(同・黒井氏)

 記事によるとBAC社はカモフラージュのため、一般の顧客にもポケベルを販売していたという。だが、同社にとって本当に重要な、唯一とさえ言える販売先はヒズボラだったのだ。

 皮肉な話だが、ヒズボラがポケベルを導入しようとした判断は正しかった。“ローテク”のメリットを最大限に活用できるはずだったのだ。

誰がポケベル導入を決めたのか? 
「スマホは非常に高性能な通信機器ですから、ハッキングに成功すれば膨大かつ詳細なデータを盗みとることができます。メール履歴や住所録、GPS位置情報もとれますし、カメラやマイクを遠隔操作で起動することも可能です。一方のポケベルは位置情報を把握する機能を持っていませんし、写真や動画を撮影することも、メンバー同士で通話することもできません。あえてローテクのポケベルを活用すれば、情報漏洩のリスクを最小限に減少できたはずなのです」(同・黒井氏)

 ヒズボラがローテクのメリットを享受することは許さない──そう判断したイスラエルは逆手を取って爆発物が含まれたポケベルをヒズボラに売りつけたわけだ。同じ手口でトランシーバーもヒズボラに“納入”した可能性は高い。

「となると『ヒズボラがポケベルを導入しようという意思決定さえも、イスラエル側が仕組んだのではないか』という疑問が浮かびますが、その可能性は現時点で否定できません。まさにスパイ小説を超える虚々実々の駆け引きが繰り広げられていたのではないでしょうか」(同・黒井氏)

諜報の歴史に残る作戦
 どこの国でポケベルやトランシーバーを製造していたかは不明だとしても、少なくとも設計はイスラエルの技術者が担当したと考えるのが妥当だという。

「私も長年、世界の情報機関をウォッチしていますが、これほど長期間の入念な準備を行い、圧倒的な衝撃を世界に与えた破壊工作は過去に記憶がありません。イスラエルのポケベル攻撃が人道的に許されるかという問題はさておき、秘密工作の歴史に残る出来事だったのは間違いないでしょう」(同・黒井氏)

 ニューヨーク・タイムズの記事によると、火曜日の午後3時半過ぎ、レバノンでポケベルが鳴り始めたという。その数秒後、レバノン全土の道路、商店、家庭で爆発音が響き、苦痛とパニックによる悲鳴が後に続いた──。こうして入念な破壊工作は成功を収めたのだ。

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 レバノンの首都ベイルートで27日、複数の大規模な爆発が発生した。現地のCNN取材班が目撃した。

CNNはSNSで共有された動画の位置を特定した。動画には、攻撃でベイルート南郊のダヒエ周辺で複数の大きな煙が立ち上る様子が映っている。これはCNN取材班が非常に大きな爆発音を聞いた後のものだ。

ダヒエは人口密度が高く、イスラム教シーア派組織ヒズボラの勢力が強い地域で、同組織の多くの指導者が拠点を置いている。

イスラエル国防軍(IDF)のハガリ報道官は動画による声明で、同軍がヒズボラの本部に正確な攻撃を実施したと述べた。

同氏によると、ヒズボラのテロ本部は人間の盾を使うという戦略のもと、ベイルート中心部の住宅ビルの下に意図的に建設されていたという。

イスラエル当局者はCNNに対し、ヒズボラの指導者ハッサン・ナスララ師がこの攻撃の標的だったと明かした。

イスラエル軍は、同氏が攻撃で死亡したかどうかの確認を進めているという。

レバノン保健省は同日、この数回の空爆で少なくとも6人が死亡、91人が負傷したと発表した。

保健省は、この死傷者数を暫定的なものとしている。救助隊はがれきの中の捜索を続けており、今後死傷者数は増加するとみられる。

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イスラエルのネタニヤフ首相は27日、米ニューヨークで国連総会の一般討論演説に臨んだ。レバノンの親イラン民兵組織ヒズボラについて「倒さなければならない」と強調した。国民の安全が脅かされているとして、攻撃は自衛のためだと正当化した。

米国やフランスはイスラエルとヒズボラに21日間の停戦を求めている。これに対しイスラエル首相府は27日、「今後数日間、停戦案に関する協議を続け

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 イラン支援下にあるレバノンの武装組織ヒズボラに近い関係筋によると、イスラエル軍によるヒズボラ本部空爆後、指導者ナスララ師との連絡が取れなくなった。

ヒズボラは攻撃から数時間経過してもナスララ師の安否について声明を出していない。

ある関係筋はロイターに対しナスララ師は無事だと語り、イラン政府系のタスニム通信も同師は無事だと報じていた。

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10月:パレスチナ自治区ガザでイスラエル軍と戦闘を続けるイスラム組織ハマスの政治部門幹部2人が6日までに、拠点を置くカタールの首都ドーハで共同通信の取材にそれぞれ応じた。いずれも停戦交渉での譲歩を拒否し、戦闘はゲリラ戦を中心とした「長期消耗戦に入った」と表明、徹底抗戦を続ける構えを示した。

 

 昨年10月に始まったガザ戦闘は7日で1年。停戦交渉は停滞したまま、イスラエル軍はレバノンへの地上侵攻を開始し、戦火は拡大している。2人は共に「問題の根源はガザにある」とし、「ガザ戦闘の終結なしにほかの戦闘は解決しない」と強調。イスラエルへのガザ停戦圧力を強めるよう国際社会に求めた。

 取材に応じたのはホサム・バドラン氏とバセム・ナイム氏。イスラエル軍の攻撃でガザは甚大な被害を受け、死者は4万1千人を超えたが、それぞれ「後悔はない」「国際社会の反発などイスラエルの方が損失は大きい」と述べた。

 「ハマス壊滅」を掲げるイスラエルのネタニヤフ首相は「ハマスの戦闘部隊の大部分を破壊した」と主張している。

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ハマス幹部のハリル・ハイヤ氏は18日、最高指導者シンワル氏が戦闘で死亡したと明らかにした。
イスラエルは17日、パレスチナ自治区ガザで軍がシンワル氏を殺害したと発表していた。 もっと見る
シンワル氏は昨年10月7日のイスラエル奇襲を首謀したとされ、その後はガザに潜伏していた。7月に最高指導者だったハニヤ氏がテヘランで暗殺された後、トップに指名された。
ガザ南部のハンユニスの難民キャンプで生まれたシンワル氏(62)は、2017年にガザのハマス指導者に選ばれた。

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 イスラエル軍がパレスチナ自治区ガザ地区での戦闘で、拘束したパレスチナ市民を「人間の盾」に使っているとの情報が明るみに出た。イスラエル軍兵士1人と、拘束された経験を持つ民間人5人が語った。

【映像】イスラエル軍、パレスチナ人を「人間の盾」に

ガザで爆弾が仕掛けられている可能性のある民家やトンネルを偵察する際、兵士が危害を受けるのを防ぐために、パレスチナ人を先に入らせるという手順が横行しているという。

この兵士の部隊では、偵察時に人間の盾として使う目的で、パレスチナ人2人を拘束していた。兵士は「われわれより先に建物に入るよう指示した」「わなが仕掛けてある場合はわれわれでなく、かれらが爆死する」と説明した。

この手順はイスラエル軍の中で広く採用され、「モスキート(蚊)方式」という名前もある。

横行の規模や範囲は不明だが、兵士ら6人の証言から、ガザ全域に広がっていたことがうかがえる。

イスラエル軍はCNNとのインタビューで、拘束したガザの民間人を作戦に使うことは厳重に禁止していると主張した。

民間人を軍事活動の盾にしたり、強制的に軍事作戦に参加させたりすることは、国際法で禁じられている。

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11月:パレスチナ自治区ガザでの紛争をめぐり、国際刑事裁判所(ICC、オランダ・ハーグ)は21日、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相とヨアブ・ガラント前国防相の2人に戦争犯罪の疑いで逮捕状を発行した。

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2025/

ガザの停戦交渉が合意に達した要因について、イスラム組織「ハマス」の高官がANNの取材に応じ、アメリカのトランプ次期大統領の圧力が大きかったと明らかにしました。

ハマス高官マフムード・マルダウィ氏「ネタニヤフ首相は次期トランプ政権と衝突したくなかったし、怒りを買うのを避けたかったというのが現実だ」

停戦交渉の内情にも詳しいハマス高官のマルダウィ氏は、イスラエルが合意した要因について、武器を供与するなど政治的・外交的に支援してきたバイデン政権とは異なり、トランプ次期大統領が「直接介入して同意するよう圧力をかけたためだ」と明らかにしました。一方、ハマス側は満場一致で合意を承認したと強調しました。

ハマス高官マフムード・マルダウィ氏「我々はトランプ氏に対し戦争を終わらせるというメッセージを具体化し、パレスチナの人々に自分たちの土地の自決権を与えることで平和が実現されることを望んでいる」

また、イスラエルが未だに合意を承認していないことについては、「もはや言い逃れはできない」と非難しています。

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1月:米国のトランプ大統領は25日、イスラエルとイスラム主義組織ハマスの戦闘に巻き込まれたパレスチナ自治区ガザの住民について、「アラブ諸国と協力し、平和に暮らせるかもしれない違う場所に住宅を建設したい」と述べた。ガザ以外の土地に強制移住させたいとの考えを示したもので、国際社会の強い反発が予想される。

 トランプ氏は大統領専用機内で記者団に、ガザの現状は「文字通り解体現場のようだ」とし、「ほとんど全てが解体され、人々は死んでいる」と述べた。


 トランプ氏は、ヨルダンのアブドラ国王と行った電話会談で、「ガザはひどい状況だ。パレスチナの人たちをもっと連れて行ってほしい」と伝えたと明かし、エジプトのアブドルファタハ・シシ大統領にも、26日の電話会談で同様の要請を行う考えを示した。

 トランプ氏の発言を受け、イスラム主義組織ハマスは26日、「故郷から追放や移住をさせるいかなる計画も断固拒否する」との声明を出し、米国政府に対し、「パレスチナ人の権利や自由な意思に反する」として発言の撤回を求めた。

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イスラエルと隣国レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラとの間の停戦合意をめぐり、イスラエル軍はレバノン南部からの撤退期限の26日を過ぎても駐留を続けています。イスラエル軍がレバノン南部の自宅に帰還しようとした住民などに発砲し、多くの死傷者が出ているとも伝えられていて、今後も停戦が維持されるのか懸念されています。

去年11月に発効したイスラエルとヒズボラの間の停戦合意では、60日以内にレバノンの正規軍が停戦監視にあたるためレバノン南部に展開し、これに応じて地上侵攻していたイスラエル軍とヒズボラの双方がこの地域から撤退することになっています。

ただ、イスラエルはレバノン側が合意の内容を完全に履行していないとして、軍の撤退期限だった現地の26日明け方を過ぎても駐留を続けていて、住民に対して、軍が展開している地域に帰還しないよう警告しています。

一方、レバノンのメディアによりますと26日、多くの住民が南部の自宅への帰還を始めましたが、イスラエル軍が発砲し、これまでに11人が死亡、80人以上がけがをしたということです。

また、レバノンの正規軍はこの地域に展開していた兵士1人が死亡したとしています。

イスラエル政府は停戦の仲介にあたってきたアメリカ政府に対し、少なくとも30日間の撤退期限の延長を求めたと報じられていますが、ヒズボラはイスラエル軍の駐留に強く反発していて、今後も停戦が維持されるのか懸念されています。

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イスラム組織ハマスは、イスラエルがガザ地区での停戦合意に違反していると主張し、15日に予定していた3人と伝えられる人質の解放を延期すると発表しました。
イスラエル側は激しく反発していて、1月19日からの停戦合意が継続できるか、緊張が高まっています。

イスラエルとハマスとの間では1月19日に6週間の停戦が実現し、これまでにハマス側はイスラエル人の人質16人を解放したのに対し、イスラエル側も760人余りのパレスチナ人を釈放し、これまで停戦と人質解放がおおむね順調に進んできました。

10日、ハマスは声明を発表し、これまでの停戦期間にイスラエル軍が住民を攻撃したことや、支援物資の搬入を十分に認めていないことが合意違反にあたるなどと主張しました。

そのうえで、今週土曜日の15日に予定していた、3人と伝えられる6回目の人質の解放を延期するとして、イスラエル側に警告しています。

ハマスの発表に対してイスラエルのカッツ国防相は「完全な合意違反だ。軍には最高レベルの警戒態勢をとり、あらゆるシナリオに備えるよう指示した」とする声明を出して激しく反発しています。

アメリカの有力紙ウォール・ストリート・ジャーナルは、これから17人の人質が解放されるうえで「ぜい弱な停戦にもっとも深刻な事態」と伝えていて、今後、停戦合意が継続できるか、緊張が高まっています。

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イスラエルのネタニヤフ首相は16日、エルサレムでルビオ米国務長官と会談した。

 パレスチナ自治区ガザの停戦と人質解放、トランプ米大統領が主張するガザの所有・住民の域外移住構想などを協議。ネタニヤフ氏は会談後の記者会見で「トランプ氏と私はガザについて全面的に協力し、共通の戦略を持っている」と述べ、連携を強化する考えを鮮明にした。

 ルビオ氏は会見で「何度も同じサイクルを続けることはできない」と強調し、ガザの将来に関する「大胆かつ勇気ある構想」が必要だと力説。イスラム組織ハマス壊滅の重要性も訴えた。

 ルビオ氏の中東訪問は就任後初めて。トランプ氏の提案に対してはアラブ諸国が猛反発しており、27日のアラブ首脳会議で対案が議論される見通しだ。

 会談では、イランやレバノン、シリア情勢も協議した。ネタニヤフ氏は「イスラエルと米国はイランの脅威に一致して対抗する」と明言。ルビオ氏も「最も地域を不安定化させている勢力はイランだ」とけん制した。

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2025・3・8:米ニュースサイト、アクシオスは7日、パレスチナ自治区ガザの停戦合意を巡りイスラム組織ハマスと直接協議している米国とイスラエルの間で激しい意見対立があったと報じた。イスラエル高官ら複数の関係者の話だとしている。イスラエルの反対を押し切って直接協議に臨んだトランプ米政権に、イスラエルが懸念を強めたという。

 

 イスラエルとハマスの合意に基づく停戦の第1段階は1日に終了した。恒久的な停戦を目指す第2段階への移行をハマスが求めているのに対し、イスラエルは暫定的な停戦延長と人質解放を主張し合意の継続が不安視されている。

 アクシオスによるとイスラエルは2月上旬、米国にハマスと直接協議しないよう忠告。だが米国のボーラー人質問題担当特使はカタールでハマス幹部らと米国人人質の解放を中心に話し合った。

 イスラエルのデルメル戦略問題相は今月4日、ボーラー氏に「けんか腰」で電話。イスラエルの同意を得ずにイスラエルが拘束中のパレスチナ人の釈放人数などを提案しないよう要求した。

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パレスチナ自治区ガザのイスラム組織ハマスのカッセム報道官は12日、トランプ米大統領がパレスチナ人をガザから移住させる方針の修正を示唆したことについて、歓迎の意を表明した。
トランプ氏はこれに先立ち、アイルランドのマーティン首相とのホワイトハウスでの会談で、質問に答える形で「誰もパレスチナ人をガザから追放するつもりはない」と明言した。
カッセム氏は声明で、「トランプ氏の発言が、ガザ地区住民を追放するという考えの撤回を意味するのであれば歓迎する」と述べた。
「われわれ(ハマス)は、イスラエル占領軍に対し停戦合意の全ての条項の履行を義務付けることで、この立場を強化することを求める」と訴えた。

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 パレスチナ自治区ガザ地区のイスラム組織ハマスは14日、米国籍を持ち生存している人質のイスラエル兵の男性1人と死亡した人質4人の遺体をイスラエルに引き渡すと発表した。一定の譲歩を見せることで、イスラエル軍の撤退を含む停戦の「第2段階」に向けて交渉を進展させたい思惑があるとみられる。ただ、「第1段階」の一時停戦の延長を求めるイスラエルや米国との溝は埋まっていない。

 ハマスの声明によると、13日に仲介国から停戦交渉に加わるよう求められ、14日朝に「前向きに」回答したとしている。人質をいつ解放するかは明らかにしていない。

 一方、米国の中東担当特使、ウィットコフ氏は14日の声明で「ハマスが非公式に非現実的な要求をしてきた」と不満をあらわにした。イスラエル首相府も14日、「ハマスは心理戦を続けている」と反発した。ハマスがイスラエル兵の解放に何らかの条件を付けたとみられる。

 ガザ地区では1日、「第1段階」と位置づけられた42日間の停戦が終了した。その後も大規模な戦闘再開には至っていないが、イスラエルはガザ地区を封鎖し、人道支援の搬入や電力供給を取りやめている。


 関係国による協議は仲介国カタールで続いている。ハマスが当初の合意通り、停戦の「第2段階」に移るよう求めているのに対し、ウィットコフ氏は12日、ハマスが人質解放を進める見返りに一時停戦を4月20日ごろまで延長して人道支援を再開し、その間に恒久的な停戦に向けた交渉を進めることを提案。イスラエルもこの案を受け入れた。

 米メディアは、生存している人質5人と数人の遺体の引き渡しを条件にしていると報じている。

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イスラエル軍は18日、ガザ地区のイスラム組織ハマスの拠点に大規模な空爆を行い、ロイター通信など複数のメディアは現地の保健当局の話として多くの子どもを含む200人以上が死亡したと伝えています。

ネタニヤフ首相は「イスラエルはより強い軍事力でハマスに対して行動する」と強調していて、停戦の維持が危ぶまれています。

ことし1月から停戦が続くパレスチナのガザ地区で、イスラエル軍は現地時間の18日未明、ハマスの拠点に大規模な空爆を行っていると発表しました。

空爆の理由についてネタニヤフ首相は声明で、停戦を一定期間延長し、ハマスが人質の解放を進めるアメリカの提案について、ハマスが拒否したためだとしていて「イスラエルはより強い軍事力でハマスに対して行動する」と強調しています。

ロイター通信や中東の衛星テレビ局アルジャジーラは現地の保健当局の話としてガザ地区各地で多くの子どもを含む200人以上が死亡したと伝えています。

停戦の継続をめぐる協議が難航する中、イスラエル軍はこれまでもガザ地区で無人機などによる散発的な攻撃を行い、死傷者が出ていましたが、今回の空爆は、停戦の発効後、最も大規模な攻撃となっています。

空爆についてハマスは声明で「ネタニヤフ首相は停戦合意を破棄することを決定し、人質を危険にさらしている」などと強く反発していて、停戦の維持が危ぶまれています。

イスラエル軍は現地時間18日に行った大規模な空爆で、ガザ地区各地のイスラム組織ハマスの拠点を標的にしたとしています。

NHKガザ事務所のサラーム・アブタホンカメラマンが現地時間の18日午前2時半ごろ、南部ハンユニスのナセル病院で撮影した映像では子どもを含む負傷者が次々と搬送されています。

イスラエル国連大使「敵に慈悲をかけない」
イスラエルのダノン国連大使は17日、ビデオ声明を発表し「イスラエル空軍はガザ地区でハマスへの攻撃を開始した。われわれは敵に慈悲をかけない。イスラエルは人質を全員取り戻すまで攻撃をやめない」と述べました。

米報道官「ガザ地区への攻撃 イスラエルから相談受けていた」
アメリカ・ホワイトハウスのレビット報道官は17日、FOXニュースの番組に出演し、イスラエル軍によるガザ地区のイスラム組織ハマスの拠点への空爆について「トランプ政権とホワイトハウスは、ガザ地区での攻撃についてイスラエルから相談を受けていた」と明らかにしました。

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米国のトランプ大統領は、人質解放に応じないイスラム主義組織ハマスに業を煮やし、イスラエルの攻撃再開を容認したとみられる。ただ、自らパレスチナ自治区ガザの復興案を示すなど、トランプ氏が意欲を示していた中東和平の実現は遠のきかねない状況だ。

 ホワイトハウスのキャロライン・レビット大統領報道官は米東部時間17日夜、イスラエルによるガザへの攻撃を受け、米FOXニュースの番組で、イスラエル側から事前に説明があったと明らかにした。米国家安全保障会議(NSC)の報道官は読売新聞の取材に対し、「ハマスは停戦を延長するために人質を解放することもできたが、拒否し、戦争を選んだ」と非難した。


 トランプ政権は、「外国テロ組織」に指定したハマスと異例の直接交渉に乗り出すなど、イスラエルの反発を招きながらも人質の解放に力を注いできた。

 こうした動きに関連し、トランプ氏は5日、自身のSNSに「今すぐ人質を解放しなければ、地獄を見ることになる」と書き込み、ハマスに「最後の警告」を行った。スティーブン・ウィトコフ中東担当特使も14日の声明で、ハマスが交渉を巡って時間稼ぎをしていると批判し、「相応の対応」をとると強調していた。

 トランプ政権としては今回、イスラエルに攻撃を認めることでこうした警告を実行に移した形だ。一方で、ハマスが態度を硬化させれば停戦交渉への影響は避けられない。自身が「成果」として誇りたい中東和平の実現に向け、トランプ氏がハマスへの圧力をどこまで強めるのか注目される。

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3月:イスラム組織ハマスは21日の声明で、パレスチナ自治区ガザでの停戦について、仲介に当たる米国のウィトコフ中東担当特使が提示した延長案を受け入れるかどうか検討していると明らかにした。

 延長案は、今月1日に期限を迎えた停戦第1段階の後、ガザで拘束されている人質解放と引き換えに、4月後半まで停戦を延長する内容。ハマスは当初の合意に従いイスラエル軍完全撤退を含む第2段階への移行を要求し、延長案に応じていなかった。

 ロイター通信は、米国と共に仲介に当たるエジプトも暫定的な停戦案を示したと報じた。人質解放のスケジュールを設定し、米国の保証の下でイスラエル軍の完全撤退期限を決める内容という。

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パレスチナ自治区ガザ地区北部で25日、パレスチナ人住民が反ハマスの抗議デモを展開した。2023年10月7日に行われたイスラム組織ハマスによるイスラエルへの攻撃が始まって以来、最大規模と思われる。

CNNが入手した映像には、大勢の人が詰めかけてガザ北部ベイトラヒヤの道路をデモ行進する様子が映っている。参加者は現地のCNN記者の推計で数千人。「ハマスは出て行け」「ハマスはテロリスト」「戦争の終結を」と声をそろえて叫んでいた。

SNSで共有された投稿によると、26日にはガザ全域で9回の反ハマス抗議運動が呼びかけられている様子だ。主催者は「我々の血を売ったスパイ全員に我々の声を届けなければならない」と訴え、「あなたの声を聞かせよう。ガザは沈黙しない、根絶されることを受け入れない人々がいると知らしめよう」と続けている。

CNNは、このメッセージの出所を確認できなかった。

ガザ保健省は23日、今回の衝突による死者が5万人を超えたと発表した。今も戦闘の終結は見えていない。

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4月:イスラエルのカッツ国防相は2日、パレスチナ自治区ガザの広範囲を制圧してイスラエルの安全地帯に加える方針を示した。住民の大規模な避難を実施し、軍事作戦を大幅に拡大する。
同相は声明で、戦闘が起きている地域から住民を大量に避難させるとし、戦争を終わらせる唯一の方法として、イスラム組織ハマスを排除しイスラエル人人質を返還するようガザ住民に呼びかけた。
ネタニヤフ首相はビデオメッセージで、イスラエル軍は現在、ガザ地区南部のラファとハンユニスの間に位置する「モラグ」地区を制圧中と明らかにした。この地区はガザ地区の南部の境界線から3─4キロメートルの地点にあり、以前イスラエルの入植地があった。
ネタニヤフ氏は「ガザ地区を分断し、段階的に圧力を高めることで人質の解放を迫っている」と表明。ラファとハンユニスを分断する作戦により、イスラエルはガザ南部で「フィラデルフィ回廊」に続く2つ目の回廊を制圧下に置くことになるとした。フィラデルフィ回廊はエジプトとの国境に沿った回廊で、イスラエルはこの地域をガザ地区への武器搬入の重要拠点と見なしている。
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ガザ保健当局によると、2日のイスラエル軍の攻撃で少なくとも60人が死亡した。避難民の収容施設として使われている国連診療所への攻撃では、子どもを含む19人が死亡したという。
イスラエル軍は、以前に診療所として使われていた建物を攻撃したと発表。この建物はハマスの攻撃計画のための指揮統制センターとして機能していたという。イスラエル軍は民間人への危険を軽減するために監視カメラを使用したとしている。
ハマスは同建物を軍事目的に使用したことを否定し、イスラエルの発表は「あからさまなねつ造」だと述べた。
イスラエルが今回の作戦でどの程度広い区域を制圧する方針かは不明だが、イスラエルの人権団体ギシャによれば、イスラエルはすでに同地区総面積の約17%にあたる約62平方キロメートルを制圧している。戦闘開始前からガザの境界周辺に存在していた地帯を拡大したほか、ガザ中部の「ネツァリム回廊」に大規模な安全地帯を設けた。

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ハンガリー政府は3日、国際刑事裁判所(ICC)から脱退すると表明した。この直後に、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相はハンガリーに到着した。同氏はパレスチナ自治区ガザ地区での戦争犯罪の疑いで、ICCに逮捕状を出されている。

【写真】軍の儀仗隊を視察するオルバン、ネタニヤフ両首相

ハンガリーのオルバン・ビクトル首相は昨年11月、ICCが逮捕状を出した翌日にネタニヤフ氏を招待し、ハンガリーはICC加盟国であるにもかかわらず逮捕状を執行しないと表明した。

ICCからの脱退は通常、脱退を宣言する正式な書簡が国連事務総長に提出された後、1年後に発効する。

ICCは、ハンガリーの発表についてコメントしていない。

これまでにICCから脱退したのはブルンジとフィリピンのみ。

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イスラエル軍は4日、レバノン南部シドンでイスラム組織ハマスのハッサン・ファルハト司令官を殺害したと発表した。

レバノン保健省は、シドンのアパートがイスラエル軍の攻撃を受け3人死亡したと発表した。レバノン首相府は、イスラエル軍とイスラム教シーア派組織ヒズボラの停戦合意への明らかな違反と指摘した。

ここ数週間にイスラエルはベイルートの南のヒズボラ支配地域を2回攻撃し、レバノンからイスラエルに向けて2回ロケット弾が発射されており、停戦合意が有名無実化している。

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4月:パレスチナ自治区ガザを侵攻するイスラエル軍が、地元住民の立ち入りを禁じる「緩衝地帯」を拡大させている。

 

 イスラエルとの境界付近からイスラム組織ハマスを排除して越境攻撃を防ぐのが狙いだが、大規模な建物破壊を伴うため戦争犯罪に当たるとの指摘がある。また、居住可能な地域を狭めることが、住民をガザ域外への退去に追い込む布石となる可能性もある。

 イスラエルは2023年10月のガザでの軍事作戦開始以降、「テロ関連インフラ」と認定した建物を次々に取り壊し、緩衝地帯を徐々に広げてきた。いったん成立した停戦が今年3月に事実上崩壊して以降、その面積がほぼ倍増したと報じられている。

 さらに、イスラエル軍は12日、エジプト境界に位置するガザ最南部ラファの一帯を完全に包囲したと発表。イスラエル紙ハーレツによれば、軍が設置した「モラグ回廊」と「フィラデルフィ回廊」に挟まれたこの一帯を今後、緩衝地帯に組み込む計画だ。面積は約75平方キロ。23年の衝突前には27万人以上が暮らしていたというが、住居を含む全ての建造物の破壊も検討しているとされる。

 英ブリストル大のローレンス・ヒルコーソーン教授(国際法)は米CNNテレビに、大規模な破壊には「軍事的必要性を示す明確な根拠がない」と強調。その上で「無差別な破壊」なら戦争犯罪に当たると述べた。

 また、昨年8月にガザ北部で従軍した兵士は、退役兵が結成した人権団体「沈黙を破る」に対し、緩衝地帯では「(侵入した)成人の男は射殺せよ」との指示があったと証言している。どこから緩衝地帯なのか住民が認識できる目印は「ない」という。

 国連人道問題調整事務所(OCHA)は今月4日、緩衝地帯など住民の立ち入り禁止地域がガザ全体(約365平方キロ)の65%に上ると発表。米ニュースサイト「アクシオス」は、住民が自発的にガザから退去するように仕向けるため、イスラエルが全体の4分の1を占領する計画だとも報じている。

 住民の域外退去は2月、トランプ米大統領が独自の復興構想を示す中で言及。国連や欧州、アラブ各国は国際法違反だと一斉に反発したが、イスラエルのネタニヤフ首相はガザ住民は紛争地域に「閉じ込められている」と主張。「(退去という)選択肢を与えることの何が悪い」と正当化している。 

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4月:ガザ地区での停戦に向けた協議をめぐりイスラエル側は仲介国から提案されたとされる5年程度、停戦する案を拒否する姿勢だとイスラエルメディアは伝えていて、協議の進展は依然、見通せない状況です。

イスラエル軍は、28日もガザ地区での攻撃を続けていて、地元のメディアは北部や南部で住民が避難しているテントが爆撃されるなどして、32人が死亡したと伝えています。

ガザ地区の保健当局は、28日、これまでに死亡した人は5万2314人にのぼると発表しました。

こうした中、停戦に向けた協議でエジプトなどの仲介国から提案されたとされるハマスが人質全員を解放するのと引き換えに5年程度、停戦して戦闘の終結を目指す案についてイスラエルの複数のメディアはイスラエル側は受け入れを拒否する姿勢だと伝えています。

このうち「タイムズ・オブ・イスラエル」は、政府関係者の話しとして、「長期の停戦はハマスに再び武装し、戦争を継続することを許すだけで、受け入れる余地はない」との声を伝えています。

一方、ハマス側は5年間の停戦と引き換えに人質全員を一度に解放すると提案したと伝えられていますが、イスラエル側が要求する武装解除には応じない姿勢です。

双方の溝は深く、協議の進展は依然として見通せない状況です。

またイスラエル軍は27日、隣国レバノンの首都ベイルート郊外のイスラム教シーア派組織ヒズボラの拠点を空爆したと発表しました。

レバノンで去年11月に停戦が発効して以降、ベイルートを空爆するのは3回目で、イスラエルへの脅威を排除するための攻撃だと主張しています。

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パレスチナ自治区ガザでの停戦合意に向けてカイロで行われている交渉は「大きな進展」を見せている。エジプトの治安筋2人が28日、ロイターに語った。
同筋によると、長期停戦については合意があったものの、パレスチナのイスラム組織ハマスの武装解除などいくつかの課題が残っているという。ハマスは、イスラエルの主要な要求である武装解除の意思はないと繰り返し表明している。
これに先立ち、エジプト国営のアル・カヘラ・ニュースTVは、ハッサン・マフムード・ラシャド国家情報局(GIS)長官がこの日カイロで、ロン・ダーマー戦略問題担当相が率いるイスラエル代表団と会談する予定だと報じた。
関係筋によると、現在行われている協議にはエジプトとイスラエルの代表団も参加している。
イスラエルとハマスからはすぐにコメントは得られなかった。仲介役のエジプトとカタールは、最新の協議の進展について明らかにしなかった。

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もう1つ考えなければならないことは、なぜハマスが、あのタイミング(2023年10月7日)で、イスラエルに越境奇襲攻撃をしたのかということです。

 1つには、第一次トランプ政権が進めたアブラハム合意(破綻した1993年のオスロ合意と1994年の第二オスロ合意に代わる、中東の和平および国交正常化の枠組み)があります。

 アメリカは、イランに対するアラブ諸国の安全保障をアメリカが確保する代わりに、アラブ首長国連邦、スーダン、モロッコなどアラブ諸国がイスラエルと国交正常化し、関係を改善するプロセスを進めました。このアブラハム合意には、サウジアラビアなど他のアラブ諸国にも参加を呼びかけています。

 ところが、パレスチナを外して話を進めたため、見捨てられることを恐れたハマスがイスラエルとアラブ諸国の関係を構築させないようにテロに出たのです。その結果、パレスチナ抜きにこういうことをしても、成功しないことをアラブ諸国も学びました。

 もう1つ、アラブ諸国が学んだことは、アメリカにはネタニヤフ首相を止める力はないということです。

 バイデン政権はイスラエルに攻撃をやめるようにと繰り返し説得を試みましたが、ネタニヤフ首相は言うことを聞きませんでした。それにもかかわらず、アメリカはイスラエルに武器支援を続けた。これを見たアラブ諸国はイスラエルへの不信を強めただけでなく、それ以上にアメリカのイスラエル制御力への信頼を失いました

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第一次トランプ政権は、2018年5月にイランとの核合意から離脱しましたが、十分検証可能な核開発の停止という要求にイランが応じるならば、交渉を再開する用意があると第二次トランプ政権は考えています。

 経済的苦境にあるイランも、経済制裁を解除してもらうためにアメリカとの関係改善を図る方向で準備を進めています。イランは今、このような外交的イニシアチブを積極的に取っているのです。

 これに対して、イスラエルのネタニヤフ首相は民間被害を拡大し続ける軍事的専横化で、国際社会の非難を高め、中東世界でも孤立しつつあります。かつてアブラハム合意でイスラエルに歩調を合わせようとしたアラブ諸国までもが、ネタニヤフ政権を見放しています。このままでは、イスラエルはイランに対し、軍事で勝って外交で負けるかもしれません。・・・

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5月:イスラエルのネタニヤフ首相は5日、自国軍がパレスチナ自治区ガザで制圧した地域で駐留を続けると主張した。X(旧ツイッター)に投稿した動画で述べた。イスラエル政府は5日の治安閣議でガザへの攻撃拡大を承認。ネタニヤフ氏は「集中的な攻撃になる」とし、イスラム組織ハマスが拘束する人質の救出につながると強調した。

イスラエル軍は、攻撃拡大に際し「住民の大部分を南部に移動させる」と発表した。米ニュースサイト、アクシオスによると、移動先は最南部ラファで、支援物資の配送施設が建設されている。イスラエル軍は3月18日の攻撃再開後、ラファ全域を退避と立ち入り禁止の対象としている。

2023年10月の戦闘開始以降、イスラエル軍は各地で一方的な退避通告を繰り返してきた。戦闘開始前のガザ全域の人口は220万人以上。住民を強制的に移動させれば、人道状況が一層深刻化するほか、国際社会からの非難は必至だ。

地元メディアによると、イスラエルは、今月13〜16日のトランプ米大統領の中東歴訪が終わるまでにハマスが人質解放に応じなければ、攻撃拡大に踏み切るとされる。

イスラエル軍は5日もガザ各地で攻撃を継続した。パレスチナ通信は、中部ヌセイラト難民キャンプへの砲撃で住民9人が死亡したと報じた。ガザ保健当局によると、23年の戦闘開始以降、ガザ側の死者は5万2500人を超える。

イスラエル軍は5日、イエメンで親イラン武装組織フーシ派が支配する西部ホデイダの港などを空爆した。4日にイスラエル中部のベングリオン国際空港周辺にフーシ派のミサイル攻撃があり、複数人が負傷していた。

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ドイツのメルツ首相は26日、イスラエル軍によるパレスチナ自治区ガザへの攻撃について「何を目的としているのか、もはや理解できない」と批判した。ドイツメディアが報じた。ナチス・ドイツのホロコースト(ユダヤ人大量虐殺)の加害責任から、ドイツはイスラエルを支持する立場を貫いており、首相の批判は異例。

 メルツ氏は欧州政治を議論するイベントで、ガザで民間人や子どもの犠牲が増えていることに言及し「(イスラム組織)ハマスによるテロとの戦いとして、攻撃を正当化することはもはやできない」と非難した。

 さらに、ドイツがイスラエルに助言する場合、他の国より慎重さが必要だとした上で「国際人道法が侵害されるのであれば、ドイツやドイツ首相は何かを言わなければならない」と強調した。

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6月:イスラエルのカッツ国防相は8日、スウェーデンの環境活動家グレタ・トゥンベリさんらが支援物資を届けるためパレスチナ自治区ガザへ向かっている船の到着を阻止するよう、イスラエル軍に指示したと明らかにした。

【写真】グレタさん船でガザへ出発

 軍は支援物資を積んだ船を過去にも急襲している。グレタさん側は、国際法に従っているとして航行を続ける構えで、不測の事態も懸念される。

 カッツ氏は「ガザの海上封鎖を破ろうとする者は誰であろうと許さない」とし、引き返すよう求めた。

 グレタさんは1日、米人気ドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」に出演した俳優リアム・カニンガムさんや、欧州議会議員らと共に、イタリア南部シチリア島を船で出発した。5月初めにもガザを目指そうとしたが、乗る前に船が地中海マルタ島沖で無人機攻撃を受けて断念した。企画した団体はイスラエルの攻撃だったと主張している。

 イスラエル軍は2010年、ガザに支援物資を運ぼうとした船団を地中海の公海上で急襲してトルコ人活動家らを射殺し、国際社会から強い批判を浴びた。

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カナダで開催中の主要7カ国首脳会議(G7サミット)に参加しているドイツのメルツ首相は17日、イランを攻撃したイスラエルが「我々のために汚れ仕事をしてくれている」と述べた。軍事衝突の緊張緩和を求めて両国に自制を呼びかけてきたが、一転してイスラエル寄りの姿勢を示した。

独公共放送ZDFとの現地インタビューで語った。メルツ氏はイランが「世界に死と破壊をもたらした」と批判し、イスラエ...

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イランの最高指導者ハメネイ師はSNS「X(旧ツイッター)」に「高貴なるハイダルの名において、戦いは始まる」と投稿した。

【映像】テルアビブの軍事施設付近にミサイル着弾

ハイダルは、イスラム教シーア派が預言者ムハンマドの後継者で初代イマーム(指導者)とみなすアリの別名として用いられる。

ハメネイ師は英語版のXでも「テロリストであるシオニスト政権に断固たる対応を取らなければならない。シオニストに容赦はしない」と述べた。

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ロシアのプーチン大統領と中国の習近平国家主席が電話で会談しました。両首脳はイランの核開発問題は武力では解決できないと強調して、軍事介入の可能性を否定しないアメリカのトランプ政権をけん制しました。

プーチン大統領と習近平国家主席は19日、電話会談を行い、主に緊張が高まる中東情勢について意見を交わしました。

ロシア大統領府のウシャコフ補佐官によりますと両首脳は、「イスラエルの行動は国連憲章に違反している」として強く非難したということです。

そして、「イランの核開発計画に関する問題は武力では解決できない」との認識で一致し、両首脳は軍事介入の可能性を否定しないトランプ政権をけん制しました。

また、中国外務省によりますと、習主席も「国際社会、特に当事者に対して特別な影響力を持つ大国は情勢の鎮静化に向けて努力すべきであり、その逆を行うべきではない」と述べ、アメリカに自制を促しました。

ロシア側の発表では、両首脳は中東情勢について今後、数日以内にそれぞれの国の関係機関に対し緊密に連絡を取り合い、情報交換を続けるよう指示することでも合意したとしています。

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イランのアラグチ外相がスイスで開かれた国連人権理事会に出席し、「イスラエルによる核施設への攻撃は、重大な戦争犯罪だ」と非難しました。

イランのアラグチ外相は、ドイツやフランス、イギリスの外相らと、核開発計画について協議するためスイスのジュネーブを訪れていて、協議の前に国連人権理事会に出席してイスラエルを非難しました。

イラン アラグチ外相
「イスラエルによる核施設への攻撃は、重大な戦争犯罪です。平和利用されている核施設はIAEAの完全な監視下にあり、国際法で攻撃が厳しく禁じられているにもかかわらず、標的にされました」

ドイツやフランス、イギリスの外相らは、イランの核開発計画は「民間利用のためとしては度を超えている」との懸念を示していて、今回の協議で交渉による解決に向けた進展があるかどうか注目されます。

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イスラエル軍は20日、イランの首都テヘランで19日夜から20日に、核開発やミサイル製造の拠点を含む数十か所を攻撃したと発表した。

 軍は、標的とした核開発の拠点について、核兵器やイランの軍事力を支える先進技術の研究開発に活用されていると主張した。イランは核兵器開発の意図がないと繰り返し訴えている。

 イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は19日、地元公共放送カンのインタビューで、イランの「すべての核施設を攻撃する。我々にはそれを実行する力がある」と語った。地下深くにある中部フォルドゥの核施設について、破壊に必要とされる米軍保有の地下貫通型大型爆弾「バンカーバスター」に頼らずに単独で攻撃を強化することを念頭に置いたとみられる。

 一方、核兵器の原料になる高濃縮ウランについて、イランの精鋭軍事組織「革命防衛隊」のモフセン・レザイ元司令官は19日、地元メディアに「すべて安全な場所に移された」と述べた。

 国際原子力機関(IAEA)のラファエル・グロッシ事務局長は18日、米ブルームバーグ通信に、激化する交戦のために高濃縮ウランの所在を確認できていないと明らかにし、イスラエル軍の攻撃に伴う放射能汚染の危険性を指摘した。

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スラエルとイランが停戦して最初の週末となった28日、イスラエルでは大規模な集会が開かれ、多くの市民が、パレスチナのガザ地区でも停戦し、人質の解放を実現するよう訴えました。

イスラエルは、今月13日から攻撃の応酬が続いていたイランとの間で停戦しましたが、ガザ地区では軍事作戦を続けています。

イランとの停戦後、最初の週末となった28日、イスラエル最大の商業都市テルアビブでは、大規模な集会が開かれ、多くの市民がガザ地区でも停戦するよう訴えました。

参加した人たちは、ガザ地区への軍事作戦は人質の命を危険にさらすなどとして、イスラム組織ハマスとの停戦を通して、残る50人の人質の解放を実現するよう求めました。

参加した男性は「ガザ地区での戦争が終わり、人質が解放されることを望みます。双方の苦しみを終わりにしなければなりません」と話していました。

停戦協議をめぐっては、アラブメディアがハマス関係者の話として仲介国のエジプトかカタールで近く再開されるとの見通しを伝えていますが、双方の立場の隔たりは大きく、再開されたとしても難航することが予想されます。

ガザ地区では、イスラエル軍の攻撃が続き地元の保健当局は28日、過去24時間で81人が死亡しこれまでの死者は5万6412人にのぼったと発表しました。

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パレスチナのイスラム組織ハマスは4日、自治区ガザでのイスラエルとの戦闘を巡り、米国が示した停戦案への「前向きな回答」を交渉仲介国に提出したと発表した。声明で「(停戦)履行に関する交渉に直ちに入る用意がある」と述べた。ただ、ハマスは修正も求めたとされ、合意に至るかは依然不透明だ。

イスラエル外相、ガザ停戦交渉に「真剣」 米提案、ハマスは精査

 修正事項について、ハマスに近い情報筋はイスラエルのメディアに、同国が戦闘を再開しない保証や、ガザで食料配給を行っている米イスラエル主導の「ガザ人道財団(GHF)」の撤退などが含まれると語った。イスラエル政府は5日にも対応を協議するとみられるが、そのまま受け入れるのは難しいとの見方もある。

 イスラエルは既に米国案に同意しており、トランプ米大統領はハマスに受諾を求めていた。イスラエルのネタニヤフ首相とトランプ氏の会談が7日に予定され、イスラエルに対する米国からの停戦圧力も高まっているという。

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パレスチナ自治区ガザで、支援物資の配布所の周辺で住民がイスラエル軍に銃撃されるケースが後を絶たない。ガザ保健当局によると、米国とイスラエル主導の物資配布の開始から1か月半余りで、800人以上が死亡した。軍が意図的に発砲しているとも指摘される中で、食料不足に直面する住民からは「飢えで死ぬか、配布所で死ぬかだ」と悲痛な声が上がっている。(エルサレム 作田総輝)

イスラエル「警告」
ガザ南部ハンユニスで、道路に落ちている食料を拾い集めるムハンマドさん(手前)(1日)=読売通信員撮影
 ガザで国連を主体とする物資の配給が制限され、米国とイスラエルが支援する「ガザ人道財団」(GHF)による物資配布が始まったのが5月27日。以後、中部と南部に数か所ある配布所に殺到した住民が相次いで銃撃されている。


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 AP通信によると、最南部ラファ近郊では7月12日、食料を求めて配布所に向かっていた31人が射殺された。イスラエル軍は「部隊に接近してくる不審な動きがあった」と説明し、行ったのは「警告射撃だ」と主張している。ガザ保健当局は13日、GHFによる配布開始以降の死者が833人に達したと発表した。

 「私たちが直面しているのは飢えの苦しみと、食料を手に入れようとした際に訪れる命の危険だ」。南部ハンユニスで今月上旬、道路に膝をつけて米や豆を探していたアブイブラヒム・ムハンマドさん(36)が読売新聞通信員に打ち明けた。

 ムハンマドさんが拾い集めていたのは、襲撃を受けたトラックからこぼれ落ちた支援物資だ。危険が伴うとして、配布所に行くことは避けてきた。数キロ離れた避難先で待つ子供のために持ち帰り、砂や土を取り除いて食べるのだという。「生きて家族を養うにはこの方法しかない」と語る。

 配布所周辺での発砲を巡っては、イスラエル紙ハアレツが6月下旬、兵士らの話を基に「イスラエル軍が住民に向けて意図的に発砲するよう部隊に命じている」と報じた。軍は「記事の内容を否定する」と読売新聞に回答したが、人道支援団体などが強く非難し、波紋が広がっている。

 ラファ近郊の配布所に頻繁に通うハメド・アブキンナスさん(20)は、読売新聞の取材に「目の前で住民2人が殺害された」と証言した。

 アブキンナスさん一家は13人と多く、家族のためにほぼ毎日、配布所を訪れている。「命の危険があるのは承知のうえだ」と漏らしつつ、こう訴えた。「空腹の妹から『パンが食べたい』と言われたら、どうすればいいのか。私たちにはほかに選択肢がない」

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イスラエル軍は16日、シリアの首都ダマスカスにある暫定政府の大統領府周辺や国防省を空爆した。シリア南部スワイダでは少数派のイスラム教ドルーズ派とシリアの暫定政府などとの衝突が激化しており、ドルーズ派住民の保護を求めるイスラエルが暫定政府に警告を発した形だ。

中東の衛星テレビ局アルジャジーラは16日午後、ダマスカス中心部の大通りに面する国防省で複数の場所が攻撃され、建物の破片や土煙が舞い上がる様子を放映した。イスラエル軍は当初は無人機で攻撃を行い、続いて大規模な空爆に踏み切ったもようだ。

イスラエル軍は14、15日にスワイダ周辺を攻撃し、暫定政府に対して現地に投入した軍部隊を撤収させるよう求めた。暫定政府は「露骨な主権侵害だ」などと非難した。

一方、米ニュースサイト、アクシオスは15日、米政府当局者の話として、トランプ米政権がイスラエルに対してスワイダなどへの攻撃をやめるよう求め、イスラエルが同意したと報じていた。

スワイダでは13日、ドルーズ派とスンニ派のベドウィン(遊牧民)の部族との衝突が始まった。ドルーズ派はイスラエルにもおり、同国政府はシリアのドルーズ派住民を保護する姿勢を明確にしていた。

16日には国境周辺で両国の住民が互いに相手国への侵入を図り、イスラエル軍が鎮圧に乗り出したとも報じられた。衝突による死者は260人に上るとの報道もある。イスラエル軍が国防省を空爆したため、緊張はさらに高まる公算が大きい。

民族や宗派が混在するシリアでは昨年12月のアサド前政権崩壊後、各地でしばしば衝突が起きている。

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パレスチナ自治区ガザ北部で20日、国連の援助トラックを待っていたパレスチナ人少なくとも67人がイスラエル軍の銃撃により死亡した。ガザ保健省が発表した。一方、イスラエルは避難民で密集する地域に新たな避難命令を出した。

同省によると、北部での銃撃では数十人の負傷者も出た。援助を求める人々が殺害されるケースが最近相次いでおり、19日には36人が死亡していた。また、南部の別の援助施設付近でも6人が死亡したという。

イスラエル軍は「差し迫った脅威」を取り除くため、20日にガザ北部の数千人の群衆に向けて威嚇射撃を行ったと発表。初期の調査結果から、報告された死傷者数は誇張されていることが示されており、「人道援助トラックを意図的に標的にすることはない」と述べた。南部での事件についてはコメントしなかった。

国連世界食糧計画(WFP)は、援助物資を積んだトラック25台からなるWFPの車列がガザ地区に入った直後に「飢えた群衆」が殺到し、その後、銃撃を受けたと指摘。声明で、「人道支援を求める市民を巻き込むいかなる暴力も、完全に容認できないことを改めて表明する」と述べた。

イスラム組織ハマスの関係者はロイターに対し、同組織はガザでの死者の増加と飢餓の危機に憤慨しており、カタールで行われている停戦協議に悪影響を及ぼす可能性があると語った。

保健当局によると、20日のイスラエル軍の銃撃と空爆により、ガザ全体では計90人が死亡したという。

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シリアの南部で地元の遊牧民と少数派が衝突し、隣国のイスラエルが少数派の保護を名目に空爆を行うなどした一連の事態で、現地の情報を集める団体は民間人を含む死者が1000人を超えたとしています。団体は20日も小規模な衝突が起きたと伝えていて、事態が収束に向かうかは不透明な状況です。

シリア南部のスウェイダでは、先週、地元の遊牧民と少数派のイスラム教ドルーズ派の住民の衝突をきっかけに暫定政府が軍の部隊を派遣する一方、イスラエルがドルーズ派の保護などを名目に、シリア南部や首都ダマスカスなどを空爆しました。

シリアの暫定政府は19日、「即時かつ包括的な停戦を宣言する」と発表しましたが、現地の情報を集めるシリア人権監視団はスウェイダ郊外で20日も小規模な衝突があったと伝えています。

シリア人権監視団は13日以降の衝突による一連の事態で死者が1000人を超え、子どもや女性を含む多くの民間人が犠牲になったとしています。

現地では、食料や水の不足など人道状況の悪化も指摘されています。

シリアの暫定政府は20日、現地に支援物資を運ぶ車両がドルーズ派とつながりのある武装勢力の妨害にあい、一部しか現地に入れなかったとしていて、事態が収束に向かうかは不透明な状況です。

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