12月:韓国野党「共に民主党」は、尹錫悦(ユンソンニョル)大統領が即刻辞任しない場合、大統領に対する弾劾(だんがい)手続きを開始すると表明した。
同党は尹大統領の非常戒厳布告について、弾劾の根拠となる反逆行為にあたるとして批判している。
「憲法を破壊し、民主主義を踏みにじった尹大統領の犯罪を黙って見過ごすわけにはいかない」と同党は述べ、「尹大統領は即刻、自発的に辞任すべきだ」と主張した。
これに先立ち共に民主党の朴賛大(パクチャンデ)院内代表は、尹大統領の反逆罪は免れられないと述べ、大統領の即刻辞任を要求していた。
尹大統領が3日深夜に布告した非常戒厳をめぐっては、与野党双方から非難が噴出していた。
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韓国国会では3日夜、軍の兵士が窓を割って中に突入する様子が見られ、国会議員や市民からは1980年代以来、同国の民主主義に対する最も深刻な挑戦に抗議の声が上がった。
韓国の尹錫悦大統領は翌4日、戒厳令を解除し国会による投票結果を尊重すると発表した。
尹氏は3日夜の緊急テレビ演説で、野党が国を危機に陥れていると非難した上で、「反国家勢力」を撲滅するとして戒厳令を宣言。
これに反発した国会は議員300人のうち190人が出席して解除要求決議を採決し、全員の賛成で可決していた。
聯合ニュースによると、政府は4日早朝の閣議で戒厳令解除を決定した。
国会前では抗議していた人々が「われわれは勝利した」などと声を上げた。野党・祖国革新党の曺国代表は「まだ終わっていない。(尹氏は)全国民に衝撃を与えた」と述べ、他党と協力して大統領を弾劾する考えを示した。
尹氏は支持率が20%前後と低迷しているほか、同氏が率いる与党「国民の力」は4月の総選挙で大敗し、野党が国会の多数を握っている。
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3日22時過ぎ、野党を「反国家勢力」と見なす尹錫悦大統領による突然の‘宣布’で始まった、45年ぶりの韓国「非常戒厳」事態。
明くる4日午前1時頃に国会で可決された「非常戒厳解除要求案」を尹大統領が受け入れ、同午前5時頃の国務会議(閣議)で非常戒厳解除を議決することで終わった。
●キーワードは「国会」
この記事を書いている今、韓国にはいつもと変わらない朝が来ている。今朝配達された朝刊にも、前日の締め切り後に起きたため「戒厳」の二文字は見当たらない(各紙別途の号外を出している)。机の下では犬がいびきをかいて寝ている。長い夜が明け、全ては幻だったかのようにも思える。
しかしこんなお気楽な文章を書けるほどに非常戒厳が早くに終息したのは、運が良かったからではない。市民の、そして国会議員の踏ん張りがあったからだ。これを書いていったん、長い夜の締めくくりとしたい。
尹大統領の「非常戒厳宣布」を受け、国会前に集結した市民たち。当初は集団を動く左派系政党や労組の旗が目立ったが次第に個別に来る市民が増えてきた印象だ。4日、筆者撮影。
尹大統領の宣布直後、戒厳司令部が設置され、司令官には陸軍参謀総長の朴安洙(パク・アンス)大将が就いた。司令部は3日23時付で以下のような布告令を発表した。
[全訳] 戒厳司令部布告令(第1号)
自由大韓民国内部で暗躍している反国家勢力による大韓民国の体制転覆の脅威から自由民主主義を守り、国民の安全を守るために、2024年12月3日23:00付で大韓民国全域に次の事項を布告します。
1. 国会と地方議会、政党の活動と政治的結社、集会、デモなど一切の政治活動を禁じる。
2. 自由民主主義体制を否定したり、転覆を企てる一切の行為を禁じ、フェイクニュース、世論操作、虚偽扇動を禁じる。
3. すべてのメディアと出版は戒厳令によって統制される。
4. 社会混乱を助長するストライキ、怠業、集会行為を禁じる。
5. 専攻医(訳注:レジデント)をはじめ、ストライキ中あるいは医療現場を離脱したすべての医療関係者は、48時間以内に本業に復帰し、忠実に勤務し、違反時は戒厳法によって処断する。
6. 反国家勢力など体制転覆勢力を除いた善良な一般国民は、日常生活の支障を最小化するよう措置する。
以上の布告令違反者に対しては大韓民国戒厳法第9条(戒厳司令官特別措置権)により、令状なしに逮捕、拘禁、強制捜索ができ、戒厳法第14条(罰則)により処断する。
今回重要だったのは、1,3,4だった。
これらは社会をコントロールするための手段であり、特に1は非常戒厳を解除するためのカギを握る国会を封鎖することにつながる。韓国の憲法77条は戒厳についてこう規定している。
国会の入口を封鎖する韓国警察。3日、筆者撮影。
第77条
(1)大統領は戦時・事変またはこれに準ずる国家非常事態において、兵力をもって軍事上の必要に応じまたは公共の安全秩序を維持する必要がある時には、法律が定めるところにより戒厳を宣布できる。
(2)戒厳は非常戒厳と警備戒厳とする。
(3)非常戒厳が宣布された時には、法律が定めるところにより、令状制度、言論・出版・集会・結社の自由、政府や裁判所の権限に関し特別な措置を行える。
(4)戒厳を宣布する時には、遅滞なく国会に通告しなければならない。
(5)国会が在籍議員過半数の賛成で戒厳の解除を要求する時には、大統領はこれを解除しなければならない
この中では(5)が重要だ。
戒厳の理由となる国家非常事態が回復されない場合(大統領が恣意的にそう判断する場合も含め)、大統領以外に戒厳を解除できるのは事実上、国会しかない。
3日晩、非常戒厳を宣布する尹錫悦大統領。これまで見たことのない焦点の合わない表情だった。YTNをキャプチャ。
●『ソウルの春』そして『光州5.18民主化運動』
だからこそ韓国では戒厳令と国会封鎖はセットとなる。
45年前の1979年10月26日、当時の朴正熙(パク・チョンヒ)大統領が暗殺された際、大統領代行の崔圭夏(チェ・ギュハ)国務総理が翌27日に済州島(チェジュド)以外の地域に非常戒厳令を出し、全斗煥(チョン・ドゥファン)少将が戒厳司令官となり実権を握った。
そして全氏は映画『ソウルの春』で描かれた同年12月12日のクーデターを経て「新軍部(朴正熙以降の軍部ということ)」の最高実力者となり、翌80年5月18日0時に非常戒厳令を全国に拡大する。
この過程で真っ先に行ったのが国会の封鎖だった。国会前を戦車で塞ぎ、議員を入れなくし戒厳解除の可能性をつぶした。
国会敷地内で待機する警察。この日国防部は24度のヘリ輸送を通じ230人の完全武装の戒厳軍を、さらに塀を越えて50人の兵士を国会内に投入した。4日、筆者撮影。
このように新軍部が国政を完全に掌握する中、光州で現代史最大の悲劇の一つ『光州5.18民主化運動』が起きる。孤立させられた光州市民は、戒厳軍に踏みにじられた。
この歴史を知るからこそ、尹大統領が非常戒厳を宣布したこの日、国会議員と市民は真っ先に国会に向かったのだった。
既に多くの映像や写真が出ているように、国会議員は市民の助けを借り壁を越え窓から議場に入り、補佐官や秘書陣たちはバリケードを作り議場への軍の侵入を阻んだ。
なお今回、国会に投入されたのは韓国えりぬきの精兵・特殊戦司令部の第一空輸(空挺)部隊だった。この点も人々の頭に空輸部隊が市民を虐殺した「光州」を想起させたのではないだろうか。
●市民の声
国会議員の仕事は戒厳解除要求を可決することであるのは明らかだ。では市民にはどんな役割があるのか?
3日深夜から4日明け方にかけて、数千人の市民が警察により封鎖された国会前に結集した。その何人かに話を聞いた。「なぜ国会に来たのか?」という問いへの答えをざっと並べてみたい。
キム・テヒョンさん(中央)、キム・ソヨンさん(右端)、カンさん(右から2番目)。みな初対面だが集会を通じ仲良くなったという。4日、徐台教撮影。
「国会議員たちを応援するために、彼らの言葉を支えるために来ました。ニュースを聞いてすぐ車で1時間以上かけて駆けつけました」(キム・テヒョン、京畿道[キョンギド]水原[スウォン]市、45歳男性)
「国会議員を守るために来ました。私たち市民が出てきて私たちの力を見せてこそ、国会議員たちが私たち国民を信じて正義の道を進めるのではないでしょうか」(キム・ソヨン、ソウル市、56歳女性)
「議員たちも怖かったはずです。周囲を武装した軍人が取り囲んでいるのですから」(カンさん[仮名]、ソウル市、50代女性)
カンさんたち。4日、徐台教撮影。
「死ぬ覚悟で来ました。最後の最後には軍人と対峙して戦う覚悟でした」(カン某氏、京畿道高陽[コヤン]市、64歳女性)
「命を投げ出す覚悟でした。私たちの後の世代のために、子供たちのために」(カン某氏、京畿道高陽市、60歳女性)
パク・コニョンさん。4日、徐台教撮影。
「まず国会を封鎖すると考え国会に来ました。こうやって国民が抵抗しなかったら、そして国会議員や記者が抵抗しなかったら、ここ(国会前)は既に戦車や装甲車、空挺部隊が掌握していたかもしれません。
ここに来ながら最悪の状況が起きるとも考えました。だが、それを知った上で国民たちが動きました。実際に兵士の国会進入を防いだ市民もいます」(パク・コニョン、京畿道安陽[アニャン]、55歳男性)
イム・ギョンテクさん。4日、徐台教撮影。
「釜山であった法事からソウルに着いた足で来ました。ヘリから兵士が降りてくる場面を見たのがきっかけです。独裁は簡単にできるものではないですが、大変なことになると思いました」(イム・ギョンテク、ソウル市、66歳男性)
チャン・ジュニョンさん。4日、徐台教撮影。
「国会議員を不法に逮捕するのではないかと思い車で来ました。軍や警察を考えると怖かったですが、人任せにするのではなく、一人の市民としてできることをしようと。
韓国市民は朴槿惠(パク・クネ)大統領の弾劾の時に、自分で動くことを学んでいます。酒を飲んでいたが飛び出してきたという若者、パジャマ姿で出てきた人もここで見ました」(チャン・ジュニョン、京畿道、38歳男性)
ムン・グァンハンさん(右)。4日、徐台教撮影。
「歴史的な出来事だと思います。ろうそくデモ(編注:8年前の朴槿惠弾劾デモ)の時は小学生で参加できなかったので(参加できて)とてもよかったです」(ムン・グァンハン、京畿道烏山(オサン)市、21歳男性)
こうしたコメントからは、市民が明確な目的と意志を持って国会前の「現場」に来ていたことがよく分かる。
この日、国会前の道路には即席の演台が設けられ、市民が絶え間なくスピーチをしていた。そしてその内の何人かが、とりわけ若者たちが「光州(クァンジュ)」という単語を口にしていたが強く印象に残った。
私は以前、多大な犠牲を払う‘ことで’民主化運動に筋道をつけた80年の『光州5.18民主化運動』を社会の革新における「尽きることのない泉」に例えたことがある。
市民の姿は、44年前に戒厳軍に立ち向かった精神が今なお脈々と受け継がれている証左と言えるだろう。
●奇跡的だったのではないか
正直に告白すると、私は今、こうして記事を書いていることに対する現実感があまりない。徹夜明けだからではなく、非常戒厳が終わったこと、何事もなく朝を迎えたことが信じられないからだ。
「一日クーデターで終わるかも」。私は尹大統領の非常戒厳宣布後すぐ、X(旧ツイッター)にこう書いた。
たしかに今の韓国は政府・与党と野党が度を超した対立の中にあるが、戒厳令が必要なほどであると認識している人はほぼいない。最後は尹大統領の自爆に終わるという感覚は広くあったはずだ。
だが、もし国会の中で一発でも発砲があったら、警察が市民を殴ったら、市民が耐えきれず警察や軍に先に手を出したら、韓国軍の各指揮官が冷静な判断をできない状況になったらなど、大きな混乱につながる導火線はあちこちに存在した。
それを防ぎ、ほぼ完璧な形で尹大統領の暴挙を封じ込めたのは奇跡としか言いようがない。国会の内外で市民や議員、軍がそれぞれの役割を自覚し、きっちりとそれを果たした。本当に、本当によかった。
私は今回の一連の取材を通じ、民主主義を守ろうとする韓国社会の体力や瞬発力が、血で勝ち取ってきた民主主義の歴史によって作られ、支えられていることを改めて確認した。
このまま、8年前の弾劾の際には実現できなかった「社会の前進」を、ぜひとも成し遂げてほしいものである。
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尹錫悦(ユンソンニョル)大統領は3日、野党を「体制転覆を狙う反国家勢力だ」として戒厳令を宣布した。しかし、国会の決議により約6時間後には戒厳令を撤回、野党からは弾劾訴追案が出され、一層の窮地に立たされた。尹氏はなぜ極端な選択をし、韓国政界の今後の展開はどうなるのか。
「何の利点があると思って行ったのか。韓国史上最も不可解な出来事だ」
今回の尹氏の判断について聞くと韓国のベテラン政治記者らは口をそろえる。その「勝算」のなさ、野党勢力を北朝鮮の影響下にあるかのように描写した3日夜の談話の奇妙さ、いずれも韓国内でも「理解できない」との声が相次ぐ。
4日付の韓国紙「朝鮮日報」(電子版)によると、…
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「コリア・レポート」の辺真一編集長と東海大の金慶珠教授、安全保障ジャーナリストの吉永ケンジ氏が4日、BS日テレの「深層NEWS」に出演し、一時的ながら「戒厳令」が出された韓国情勢について議論した。
辺氏は戒厳令の宣布について「少人数で作戦を立てて実行しており、うまくいくはずがない」と指摘した。尹錫悦(ユンソンニョル)大統領が戒厳令に踏み切った背景について、金氏は「行政や司法をまひさせている野党の度を越えた攻撃を一掃するための強硬論の攻撃だった」との見方を示した。吉永氏は「尹氏に助言できる人がおらず、『伝家の宝刀』が悪手になってしまった」と述べた。
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韓国与党「国民の力」は、野党が進めるユン・ソンニョル(尹錫悦)大統領の弾劾訴追案に対し、反対の党論を確定した。チュ・ギョンホ(秋慶鎬)院内代表は5日未明に開かれた議員総会後の記者会見で「本会議で報告された大統領弾劾訴追案について、党として反対を決定した」と述べた。
弾劾案は同日午前0時48分に国会本会議で正式に報告されており、最速で6日に採決される予定。しかし無記名投票形式で実施されるため、与党内で造反票が出る可能性を完全には排除できない状況にある。
弾劾案を可決するには、全議員300人中200人以上の賛成が必要だ。現在、野党勢力の議席数は192席であるため、「国民の力」から少なくとも8人が賛成に回れば弾劾案は成立することになる。与党内部では、一部の議員が公然とユン大統領の辞任を求める発言をしており、造反票の動向が注目される。
チュ・ギョンホ氏は採決時の投票方式について「最終決定は採決日が確定した後、本会議直前の議員総会で議論する」と述べた。さらに、党代表のハン・ドンフン(韓東勲)前法相ともこの問題について相談していると明らかにしたものの、詳細については言及を避けた。
弾劾案の根拠となった非常戒厳令の発令を巡り、ユン大統領が近く国民向け声明を発表する予定だと伝えられている。「国民の力」内部からも、大統領が謝罪すべきだとの声が上がっているが、チュ・ギョンホ氏は「大統領とのやり取りは非公開なので詳細は明かせない」と語った。
また、この日辞意を表明したキム・ヨンヒョン(金龍顕)国防相の辞任が受理されたかどうかについても「まだ公式な確認は取れていない」と述べた。
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韓国の尹錫悦大統領による「非常戒厳」宣言に伴う混乱をめぐって、検察の特別捜査本部は、尹大統領を内乱などの疑いで立件する対象として捜査していると明らかにしました。
尹大統領は、今月3日、韓国で44年ぶりとなる「非常戒厳」を宣言し、国会に軍が突入するなど混乱が発生。
野党などが大統領らを内乱の疑いなどで検察に告発しました。
これを受けて検察が立ち上げた特別捜査本部はきょう、尹大統領を立件する対象として捜査を進めていると明らかにしました。
韓国の憲法では、現職の大統領は刑事訴追を受けないと定められていますが、内乱罪は例外となっています。
韓国で、内乱罪は憲法の秩序を乱す目的で暴動を起こした場合などに適用され、最高刑は死刑です。
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12月:韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領が宣言した「非常戒厳」に深く関与した疑いがもたれている全国の警察組織トップの趙志浩(チョ・ジホ)警察庁長とソウル警察庁トップの金峰埴(キム・ボンシク)同庁長が13日、逮捕された。
両庁長に対する逮捕状の発付可否を決める審査が同日、ソウル中央地裁で行われ、地裁は「証拠隠滅の恐れがある」として逮捕状を発付した。
警察庁国家捜査本部の特別捜査団は11日、戒厳当日に国会への出入りを阻止するよう指示した両庁長を内乱容疑で緊急逮捕し、12日に逮捕状を請求していた。
一方、検察の非常戒厳特別捜査本部は、戒厳当日に国会に兵力を投入した李鎮雨(イ・ジヌ)首都防衛司令官を13日に逮捕した。
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12・14:韓国国会は、尹大統領の「非常戒厳」をめぐる弾劾案を「可決」しました。
大統領職務権限は停止となりました。
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韓国 すごい国だなww
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韓国国会は14日、尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領による非常戒厳宣言は憲法違反だとして野党側が提出した2度目の弾劾訴追案を可決した。
尹氏は職務停止となり、軍の統帥権を含め、韓悳洙(ハン・ドクス)首相が権限を代行する。憲法裁判所が180日以内に罷免の是非を判断する。
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2025:3:
韓国の憲法裁判所は24日午前、韓悳洙(ハンドクス)首相に対する弾劾(だんがい)訴追を棄却した。韓氏は、尹錫悦(ユンソンニョル)大統領が「非常戒厳」を出した際の首相としての対応や、尹大統領が弾劾訴追された後の権限代行としての行為の違憲・違法性が問われていた。韓氏は職務停止が解かれ、大統領の権限代行に復帰した。
憲法裁の8人の裁判官のうち5人が棄却、1人が認容、2人が却下との意見だった。いずれも非常戒厳の違法性の判断などには言及しなかった。
野党議員らで構成する訴追団側は、韓氏が首相として尹大統領の非常戒厳宣布による「内乱行為」を幇助(ほうじょ)、黙認したと主張していたが、憲法裁は韓氏が「積極的な行為をしたと認めるほどの証拠や客観的資料は見つけることができない」などとして退けた。
韓氏は尹大統領が昨年12月14日に国会で弾劾訴追され、職務停止になったことに伴い大統領の権限代行に就いたが、自らも同27日に国会に弾劾訴追された。
憲法裁での弾劾審判では定数9の裁判官のうち6人以上の賛成で罷免(ひめん)が決まる。尹大統領の弾劾審判にあたり、3人欠員の状態では全員の賛成が必要となるため、野党側が速やかな補充を要求。韓氏が保留という形で事実上拒否したため、反発した野党による弾劾訴追につながった。
憲法裁の多数意見は任命の保留は違法だと判断したが、「国民の信任を裏切った場合には該当せず、罷免を正当化する事由が存在するとはみられない」などとした。
韓氏は弾劾審判で、自身は非常戒厳の宣布に反対したなどとし、弾劾訴追には理由がないと主張していた。
韓氏に対する弾劾審判の論点は、近く示されるとみられる尹大統領の罷免の可否に関する論点と一部が重なり、憲法裁の判断が類推できる可能性もあるため注目されていたが、尹大統領の審判への影響は不透明だ。
韓氏の復帰で、崔相穆(チェサンモク)経済副首相兼企画財政相が大統領の「代行の代行」を担う異例の体制は終わることになる。憲法裁は尹大統領への宣告期日をまだ示していない。
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韓国の憲法裁判所は4日午前、尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領の弾劾が妥当との判断を示し、尹大統領を罷免すると言い渡しました。
憲法裁判所は「尹大統領が宣言した非常戒厳は法的な要件を満たしていない」「当時国会の状況は危機的状況とは言えない」「尹大統領の戒厳宣言は国民の基本的権利を侵害した」などとして、8人全員一致で、弾劾が妥当との判断を示しました。韓国で大統領が罷免されるのは、2017年の朴槿恵(パク・クネ)元大統領に続き2人目です。
「非常戒厳」を宣言した尹錫悦大統領の弾劾訴追案は2024年12月、国会で可決されました。
その後、弾劾の妥当性を判断する憲法裁判所の弾劾審判が開かれ、尹大統領が国会や中央選挙管理委員会に軍や警察を投入し、議員らの拘束を指示したかなどが主な争点となっていました。
憲法裁判所の決定により尹大統領は失職し、今後60日以内に大統領選挙が行われます。
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