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心に映りゆくよしなしごと書きとめどころ

わしがわしを見る?

2007-08-31 16:22:04 | よしなしごと
 前回述べた美濃市では「うだつ」と並んで、美濃和紙が有名であることは知っていました。
 水が命と言われる和紙づくり、清流長良川とその支流板取川を擁し、さらには近辺で採れるコウゾやミツマタなどの優れた原料にも恵まれて、この地区できわめて質の高いものが生産されていることも知っていました。

 それでも、全国にいくつもある和紙の産地のひとつぐらいにしか考えていませんでした。
 しかし、奈良時代の戸籍用紙が美濃和紙であったという記録が「正倉院文書」に残っていて、美濃和紙の始まりは奈良時代だと考えられていること、そしてそれが国の無形文化財に指定されている程の伝統と歴史をもつものだとは知りませんでした。

    

 そんなわけで、手近にそれを実感できる和紙の専門店さんに入ってみました。
 創業明治四三年といいますから、もうすぐ百周年の老舗です。

 

 一見、反物のようでしょう。これはみな、手漉き和紙で作られた千代紙なのです。もちろん、小分けして購入することが出来ます。
 以前、岐阜の小さな割烹屋さんで、こうした千代紙で作られた手作りの箸袋を見かけたときは、何と粋なと思ったものでした。

 

 ちょっとキッチュですが、こんな絵巻物風もあります。
 
 

 こっちの方にあるのは小物類ですが、やはり和紙によるものです。

 

 ホラ、店内にもちゃんと表示が・・。
 いっておきますが、ここに載せた写真は絵になりそうなものばかりを選んだのであって、このお店のメインはやはりオーソドックスな白色系統のもので、しかもそれ自身、極めてバリエーションの多いものなのです。

 この美濃和紙による作品はこうした紙特有の平面的なものばかりではありません。かつての行灯を思わせるものに「あかりアート」があります。
 和紙で様々な形状の立方体を作り、その中に灯りをともし、その風情を楽しむのです。

 
 それらは、うだつの町とマッチして幻想的な美しさをかもし出します
 この最後の写真は残念ながら私が撮ったものではありません(こんなのが撮れたらプロになっています)。

 毎年、こうした「あかりアート」の美しさを競う「美濃和紙あかりアート展」が開催されます。
 今年は10月6日(土)、7日(日)のそれぞれ午後5時から9時までだそうです。

 さて泥棒さんに先を越された円空仏探しから、うだつと和紙の町の探訪記はこれでお終いです。

 ところで皆さん、山の中にダチョウがいるって知っていますか?
 折を見てそんな話も・・。

                                                                                 
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