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推理小説読後感その4(ネタバレなし)〜最高の推理小説、今邑 彩作品

2021年08月11日 | ミステリー小説

 「密室大図鑑」掲載の海外ものとして前回紹介したクリスチアナ・ブランド意外に購入したのがエドワード・D・ホック「サム・ホーソーンの事件簿Ⅰ」(創元推理文庫)より「投票ブースの謎」、そしてジョン・スラデックの「見えないグリーン」(ハヤカワ文庫)である。2冊とも本当に興味をそそる密室の謎を持つ作品なのだが現在未読。最近私の読書法が国内作品と海外作品を交互に読む傾向になっていて、別の海外物を読んでから日本の今邑 彩(いまむらあや)氏の小説に目を通したらハマってしまい、何とホックもスラデックも忘れてしまったのである。

    

 それくらい今邑氏の作品は面白かった。最初に読んだのが「金雀枝荘の殺人」(中公文庫)。実はこれも密室ものであり見取り図もある。加えて幽霊?も登場するというオカルティックな風味が私の好みを刺激した。何より今邑氏の物語はとても読みやすい。ストーリーがスッと入ってくるので途中でやめることができないのだ。そして、推理小説としては定番の「意外」な犯人!そうなると一番怪しくない人物を犯人と仮定して読むことになるのだが、それにしてもこの人はあり得ないよな、と思わせておいて何と!いう展開もある。どの作品もプロットとトリックがよく出来ている。

    

 今邑作品の中で特にハマったのは警視庁捜査一課・貴島柊志が登場するシリーズである。密室状態となった部屋にある鏡の前で途絶える足跡の血痕など、怪奇現象が絡まる「i(アイ)鏡に消えた殺人者」など4作品がある。これらはどれも密室事件。他に北川景子、深田恭子で映画化された「ルームメイト」やクリスティを思わせる「そして誰もいなくなる」、背筋が寒くなる「赤いべべ着せよ…」などを読了(以上すべて中公文庫)。どれも素晴らしい。繰り返しになるが作品の構成が見事で、どんどん読ませる。そして謎の解明と意外な犯人。推理小説としては申し分なし。他にも未読の作品がいくつかあるが、作者が若くして亡くなってしまったのは本当に残念。もっとたくさん今邑ワールドに浸りたかった、、、。

    


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