六甲1号の出撃にっき

撮影ロケの出撃模様のほか、日々の雑感なんかも綴ったものです。

東北の国鉄気動車 最後の夏旅 その2

2019-09-11 |  出撃 at 東北地方
 前回の記事は青森に行く所までの道中を掲載しましたが、続編となるその2では青森からの折り返しとして、昨日まで来たルートを帰って行く行程について記したいと思います。

 .1日がかりで秋田までの道のり
 昨日は朝4時起きで、新潟を5時前に出る電車でスタートして、7本の列車を乗り継いで青森まで到達したのですが、今日は夕方に秋田に着いて滞在するする行程で、秋田から先は明日の移動になります。

 弘前での宿泊予定場所があまり良い環境でないらしいとの情報だったので泊まるのをやめて、PC作業もあったため、急きょ青森市内で滞泊として、青森山田高校近くのネットカフェに泊まって(PC作業に埋没して4時間位しか寝てません)朝も少々寝坊して7時半に出発。青森市バスに乗るのは22年ぶり。
 この青森山田高校のある場所が青森駅からはかなり遠く、昨夜は青い森鉄道の駅から歩いて来たのですが、久しぶりのこともあるので市バスに乗ってみたのですが、朝の渋滞時間で青森駅に着いたら8時を回っていて、時刻表を見たらちょうど弘前方面行きの列車が出たばかりで、次の列車は9時台後半まで2時間近く列車はありません。何と不便なダイヤだこと。

 そのため今日も五能線の列車は弘前からでなく、川部から乗ることになりました。まぁ純粋に五能線区間だけを乗る形ではありますが。
 天気予報では曇りのち雨だったのですが、青森駅で待っている頃から意外と晴れてきました。いい感じです。

 川部で7分接続で五能線の気動車に乗ります。
 1分前に弘前から着いたばかりで、午前10時台とあって、2両編成の列車はガラガラでしたが、私達青森からの乗り換え客がぞろぞろ乗ってきて半分強ボックスが埋まりました。

 川部を出た列車はしばらくの間、りんご畑の中を快走します。
 所々に色づいた実を見ることができ、津軽の旅の醍醐味が感じられます。
 列車は途中の五所川原で乗客の大半を下ろして、またガラガラで鯵ヶ沢方面へ進みます。

 鯵ヶ沢に到着。ここで下りの〔リゾートしらかみ1号〕との交換待ちでしばらく停車します。
 青森からの同じ列車を乗り継いできた白人夫婦らしきバックパッカーもここで降りていきました。

 列車は終着の深浦へ向けて出発するのですが、1両目には老人が数人、2両目には私となぜか片田舎の汽車には不似合いと言ったら語弊がありますが若くてしかも美人のお姉ちゃんが1人の計2人だけ。このお姉ちゃんも途中の北金ヶ沢で降りて、迎えに来ていた漁師風の彼氏?と2人で街中に消えていきました。

 ということで、2両目は完全に私1人のための貸切列車になりました。(写真はそのお姉ちゃんが乗ってる状態)
 これで深浦までこの列車を独り占めできる!(内心は2人っきりの方がいいのですが)と思ったのも束の間、その先の千畳敷でホーム上に大量の乗客が、しかも原色系の派手な服を着て、角刈り頭も・・・もう乗客が日本人でないのは丸わかりです。予想どうり車内は一瞬にして座席の取り合いと、騒々しい状態で深浦まで見舞われることに。

 千畳敷を出たところ。
 車窓とは裏腹に車内は最果ての寂れた感などありません。一応昨日それを体験しておいて良かったです。

 列車は天気予報どおりにポツポツ降り出した小雨の中、深浦に到着。交換待ちをしていた下り列車が発車していきます。
 大量に列車から掃き出された騒々しい団体客らは、駅前に待機していた観光バスに早々に吸い込まれていきました。
 そして駅に静寂と雨音だけが響く時間が過ぎていきます。

 .最果てのローカル列車が単行でないワケ
 昨日と同じく深浦で列車番号が変わり、同じ車両ですが別の列車として仕立てるため、深浦で1時間半近く改札外で待って再び列車に乗り込みます。
 昨日は夕暮れの景色を撮ったり時間が過ぎたのですが、今日は生憎の雨模様になったため、もう駅の外には出ずに駅の中で過ごします。
 駅の中は昼間の駅員がいる時間帯なので、テレビが掛かっているのと、若くてかわいい観光案内所兼売店のお姉さんをデレデレ見てるだけで時間を潰せるかと思ったらそうでもなかったです。なお観光案内所のお姉さんはいつも同じ人がいるとは限らないので、この記事を見て期待して行ったのに別の人だったりしても保証はしかねます。

 さて東能代行きの列車は先ほどの鯵ヶ沢出発時よりも、更に少ない乗客3人のみで深浦を出発しました。
 いくら最果てのとはいえ、まだ夏休み中の大学生とかが乗っていてもおかしくないと思うのですが、そんな素振りもなく、2両目は私1人だけで東能代を目指します。
 静かな本州最果ての旅を楽しもうとボックスに腰を下ろしてものぐさに車窓を眺める至福の時間が過ぎようとしていました。

 ところが、深浦から2駅目となる艫作に着いた時に、ホーム上にまた大勢の乗客が。
 こんな観光地でも何でもない無人駅から何で大量に乗客が乗り込んでくるんだ?

 とにかく生憎の雨の中、ホームで並んでご苦労さんなことですが、車内は一気に全ボックスどころか、ロングシートまで埋まりました。
 次のウェスパ椿山からも中国語を話すグループが乗り込んできて、私の座っていた車両中央のボックスを境に、後ろ側が関西弁、前側が関東弁、車端部に中国語とそれぞれのエリアから別々の言葉が聞こえてきました。

 雨足が更に激しくなり、叩き付けると言うより滝のような雨になり、遂に松神で雨量が規制値を超えたとして抑止が掛かって運転見合わせになってしまいました。
 こんな何もない駅で抑止とかどうすんの?という状態でしたが、15分ほど止まった後に最徐行で運転再開となり、時速20キロ程度でノロノロ動かします。

 列車は20分遅れで岩館に到着。反対列車の下り〔五能線クルージングトレイン〕が更に遅れていたため、27分遅れの16時に出発したのですが、どこトレを見ていると、交換した下り列車は岩館に釘付けのまま、「大幅遅れ」の赤いマークになったまま動きませんでした。

 列車は徐行運転のまま走り出して、次のあきた白神駅に到着。
 ここで団体客が全て降りてゆき、車内はまたガラガラになりました。
 昔は昼間の県境越え区間などは1両の単行でも充分過ぎるほどだったのですが、こうやって途中区間だけ利用する団体ツアーが増えたため、2両或いは3両編成で走るのが今や日常となっているようです。団体ツアー客の付けているワッペンや添乗員の旗からすぐに阪急交通社と分かります。JRの増収のために阪急が協力して路線維持に一役買っているので、つべこべ言うな乞食18きっぱーというところでしょうか。
 大雨洪水警報が出て、下校風景も撮れないかと思ったのですが、能代から東能代へ向かう高校生は乗ってきたのですが、向能代・能代駅共に下り方向の乗客(生徒)の姿が見られません。警報が出たので親に迎えに来て貰ったのかなということを考えてるうちに終着の東能代に到着します。

 17:08 結局50分近く遅れて東能代に着きました。
 本来なら16:19に到着して、折り返し16:33発の深浦行きとして下るはずですが、どうなるのでしょう?

 到着した列車は折り返さずにしばらく停まったままでしたが、やがてサボが外され、ドアも閉められて、そのまま留置線に引き上げていきました。
 ホームの行き先表示も深浦の文字は消えて能代行のみの表示に変わりました。という事は、今日は能代から先は列車の運転は無いという事でしょうか?
 赤く「大幅遅れ」の表示になって岩館で停まったままの〔五能線クルージングトレイン〕は表示から消えていました。これは運転打ち切りという事でしょうか。結構乗客が乗っていたのですが、その人たちはどうしたのか気になるところ。
 私はまた明日が早朝の出発のため、滞泊地となる秋田へ向かいます。

明日は朝1番で男鹿線の列車に乗って、その後一気に新津まで上ります。 記事はその3に続きます。
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