先日わたしの父から、LINEで写真が送られてきました。
写真に続けてきたのが「ネズミ対策の一号機、センサー付きの高出力青色LEDストロボが完成した。正面のドームが動体センサー。前を横切ったら、30秒間作動し電源は入れっぱなしでもOK」という謎めいたメッセージ。
理系的知識にうとい私からすると、まったくもって暗号のような文章ですが、要するに“ネズミが前を横切ったらセンサーが反応し、30秒間ビッカビカに光りまくる機械”のようです。
電気工作が趣味の父。私が物心ついたころから、暇さえあれば機械や工具をいじって何かを作っていました。
私にとっての父といえば、真っ先に思い浮かぶのが「焼酎を呑みながら、毎晩夜更けまで食卓で設計図を書いたり何かを組み立てる姿」。
「猫つかまえ機」「真空管ラジオ」「オゾン消臭機」などなど…、様々なものをつくってきました。
ここ数年は、実家が天井裏のネズミに悩まされているらしく、「ネズミ撃退マシン」の工作にいそしんでいます。
写真 プレートも自作の真空管ラジオ
写真 時限爆弾みたいなオゾン消臭機
写真 地下組織のアジトのような父の部屋
私はこの数年、こうやって「マニア」としてマニアフェスタに出たりしているわけですが、何かの対象に夢中になったりハマったりする原体験は父だったな、とひしひしと感じます。
自営業でお付き合いの飲み会などもほとんどなく、夕方には家に帰ってきて毎日深夜まで趣味の工作にいそしむ父。
「島耕作」的な世界と対極な父の姿は、父が愛読していたVOW・週刊文春・週刊新潮・週刊ポスト・女性自身・通販生活などの各種書物とともに、私の趣向や人格形成に大きく影響を与えているように思えます。
きっと死ぬときの走馬灯には、父のオゾン消臭機や週刊文春が登場するに違いありません。
写真 私の小学生時代の絵・その1
写真 私の小学校時代の絵・その2
写真 私が小学校時代に描いた漫画「ふんどし少女」。細川氏の写真は、週刊誌から切り抜き。
どういう因果か、というか私が引きずり込んでしまったのか、私の夫は私が路上園芸にハマるのと時を同じくして狸の置物が気になるようになり、「街角狸マニア」として、マニアフェスタや、このマニアブログフェスタにも参加しています。
私の父、そして父と同じく工作に長けた弟が、夫の出展物づくりを手伝っていたりもします。
写真 父(狸が乗ってる台)と夫(紙粘土の狸)の共作。小便が流れ込んでるのは、うちでマジに使っている土鍋です。
もはや家族行事となりつつある、マニアフェスタ…
いつか大衆演劇の一座のように、一家総出で出展しているかもしれません。