老人党リアルグループ「護憲+」ブログ

現憲法の基本理念(国民主権、平和、人権)の視点で「世直し」を志す「護憲+」メンバーのメッセージ

感情動員と感情労働の国 ;近代国家失格の日本(NO1)

2019-01-11 16:31:03 | 社会問題
(1)感情動員

「泣ける。」「感動する。」TVをつければ、おおげさな感動の大安売り。

特に、「箱根駅伝」の中継は酷い。駅伝出場選手にそれぞれの苦労があるのは当たり前。苦労なく箱根駅伝の選手にはなれない。他のスポーツ競技の選手も同様。人並優れた素質と他人に勝るトレーニングと苦労を重ねて、はじめて国内でも勝てる。まして、オリンピック選手なら猶更。そんな事は常識。それをお涙頂戴の美談に仕立て上げ、感動の大安売りをする。

わたしはスポーツ大好き人間なので、多くのスポーツ番組を見る。アナウンサーには、純粋にスポーツの持つ良さと正確な情報と正確な競技実況をしてもらいたい。例えば、練習の凄さを伝えるのなら、その練習の凄さの理由、それがどのように選手を成長させたかなど、聞いている人々が「なるほど」と腑に落ちる解説をしてもらいたい。競技に関する本当の知識とスポーツ選手に対する真摯なリスペクトの姿勢があれば、安易な「お涙頂戴」話などするはずがない。

実は、この話。単にスポーツ中継やTVのワイドショウーで済む話ではない。

ファシズム体制維持とファシズム体制への求心力を高めるために最も重要な方法論は、国民の【感情】を根こそぎ動員する事である。

感情とは、非言語的なもの。言葉で説明する行為とは違う。北島三郎の【兄弟仁義】にこんなセリフがある。「俺の目を見ろ/何にも言うな/男同士の胸の内・・・」

少し考えたらすぐ分かるが、やくざの喧嘩に喜んで出かける馬鹿はいない。誰も行きたくはない。命を失うかも分からないし、たとえ助かっても刑務所行。そんな損な役割を果たすのに、冷静に考えたり、理屈で納得はできない。理屈などむしろ邪魔。ただ、やってやるぞ、という感情があればいい。

ファシズム体制へ誘導するのも同じ。どれだけ、懇切丁寧に、理論的に、分かりやすく説明しても、人々を簡単に戦場へとは導けない。それより、「奴は敵だ。敵は殺せ!」と扇動する方がはるかに効果がある。

もう一つは、愛国心を鼓舞する方法。その為には、それに反対する連中の言論を委縮させればよい。それがメディアやSNSなどで繰り返されるバッシング。政府に反対するとやばいことになる、という恐怖心を植え付ければ良い。ネトウヨの存在価値はそこにしかない。

つまり、感情をコントロールする方がはるかに人々を操る事ができる。

感情をコントロールするためには、恐怖心を煽るのが一番効果がある。「仮想敵国」と呼ばれものがそれで、「やつらはいつ攻めてくるか分からない」と恐怖心を煽り、「やつらは何を言っても分からない」と話し合いを遮断。敵としてしか相手を認識させないように感情をコントロールする。ヘイトスピーチもそうだし、現在韓国ともめているレーダー照射などもこの種の「感情動員」の格好の材料だろう。

そしてこれだけは言っておかねばならないが、天皇陛下という存在は、【感情動員】の最たる存在である、と言う事をきちんと認識しておく必要がある。

先の投稿でも触れたが、日本で起きる全ての災いを「全て私が悪いのよ」と引き受ける存在が天皇である。天皇の被災地訪問や太平洋戦争の激戦地巡礼は、好むと好まざるとにかかわらず、国民の心の琴線に触れる。そして、それが国民の政府に対する負の感情を慰撫する効果がある。政府はその事を百も承知で利用してきたのである。

(2)民主主義と言葉(近代と言う時代の本質)

近代という時代は、このような感情ではなく、言語によって相手と話し合い、理解するというのが基本。近代国家が都市を中心として発達した歴史がそうさせている。

田舎なら隣三軒今晩のおかずさえ分かり合えるが、都会はそうはいかない。「隣は何をする人ぞ」。隣に住んでいる人間が良く分からない。ひょっとしたら犯罪者かもしれない。これは恐怖。だから、「言葉」によるコミュニケーションが欠かせない。

近代とはそういう所から出発した。近代と言う時代は、都市の発達と不可分な関係にある。民主主義とは、そういう近代が生み出した政治の仕組み。
だから、【言葉】が何より重要になる。

そして、「言葉」とは、客観性の基礎。客観性は、絶対性ではなく相対性を生み出す。相対性は、冷静さを生み出す。「言葉」で話し合えば、喧嘩寸前の二人も仲直りできる可能性が出てくる。

だから、民主主義というシステムを採用している国家では、【言葉】を大切にしない政権や政治家は、存在しては駄目だし、信用できないのが当たり前。「言葉」を大切にしない政権や政治家は、それだけで民主主義国家に存在する価値がないと言って過言ではない。

明仁天皇の言葉が信用できるのは、「民主主義国家に生きる皇室とは」、とか「日本国憲法に書かれている象徴天皇制とは何か」を考え抜かれ、自らの言葉として語られているからである。

客観的に語るなら、「民主主義」と「象徴天皇制」という相いれない概念の股裂き状態をどのように止揚するか、という重い課題を引き受けてこられた。その意味で明仁天皇は、文字通り、民主主義国家に生き抜いた存在であると断言できる。

問題は国民の側にある。天皇制と民主主義が矛盾しないのか。明仁天皇は、その矛盾を一身に引き受け、全身全霊を賭けて生き抜いてこられた。その課題を本当の意味で考えるのは国民の仕事である。

(3)安倍首相、安倍政権の言葉

それに比べ安倍首相の言葉の軽いこと。戦前、戦後を通じてこれほど言葉の軽い総理を見たことがない。上に書いたように、民主主義は言葉が命。その命とも言うべき言葉を弄び、それでいて、「民主主義」という共通の価値観を持った国々と外交をするといういわゆる「価値観外交」を叫ぶのだから、何をかいわんや。

以下に安倍政権の政策、言葉を羅列する。あまりに多すぎて、一体全体何のことやら国民はチンプンカンプン。ほとんど正確な内容は、わからなくなっている。本人も覚えていないだろう。それでも一国の首相の政策や言葉である。その言葉を基に、官僚たちは政策を実行する。その被害者は、国民。よくよく吟味する必要がある。

・・・・・・・・・・・・
戦後レジームからの脱却、再チャレンジ推進策、アベノミクス、異次元金融緩和、公文書改ざん、武器輸出三原則廃止、働き方改革、タウンミーティング、国家強靭化計画、教育基本法改正、教育勅語、積極平和主義、集団的自衛権、日本再興戦略、憲法改正、拉致問題、日露平和条約、靖国参拝、国民投票、ホワイトカラーエグゼンプション、経済財政諮問会議、産業競争力会議、主権回復の日、TPP,辺野古新基地建設、リニア新幹線、派遣制度、解雇金銭解決、限定正社員、成長戦略、三本の矢、特区制度、消費税増税、消費税再々延期、国民栄誉賞乱発、移民法導入、水道民営化、経団連政治献金復活、農協解体。
NHK国営放送化(メディアコントロール)、報道ステーション人事介入、原発再稼働加速、18歳選挙権、東京オリンピック、築地移転、新国立競技場、アメリカ上下院演説、自衛隊海外派遣容認、安保関連法案、法人税減税、企業内部留保拡大、賃上げ要請、政労使協議、格差問題、同一労働同一賃金、マイナス金利政策、保育園落ちた騒動、マイナンバー、電波停止、陛下生前退位(譲位)、慰安婦問題の最終的かつ不可逆の解決、豪潜水艦受注の失敗、IR(統合型リゾート)推進法、慰安婦問題復活、日報隠ぺい、質疑時間見直し、森友問題、加計問題、スーパーコンピューター疑惑、山口敬之準強姦隠ぺい疑惑、

忖度、私や妻が関係していたら…、読売新聞に書いてあります、訂正デンデン(云々)、立法府の長、拉致問題解決するとは言っていない、北朝鮮へは異次元圧力、わが党は結党以来強行採決しようと考えたことはない、TPP反対などと言ったことはない、プレミアルフライデー、憎悪からは何にも生まれない! 相手を誹謗中傷したって皆さん何も生まれないんです! こんな人たちに皆さん! 私たちは負けるわけにはいかない、人を指さすのはやめたほうがいいですよ、私は総理大臣なんですから云々、地方創生・女性活躍、一億総活躍社会、安全・安心、強い農林水産業、新三本の矢、未来投資戦略、夢を紡ぐ子育て、安心に繋がる社会保障、人生100年時代構想会議、介護離職ゼロ、名目GDP600兆、出生率1.8実現、ワイマール憲法……。
・・・・・
世相を斬る  あいば達也 
https://blog.goo.ne.jp/aibatatuya/e/ca5ec5fbe0a0b93db151cf2946a3db02

口の悪い日刊ゲンダイなどに言わせると、安倍政権は、【やったふり】政権だそうだ。自分の打ち出した政策の総括もしないで、次々と新たな政策を打ち出す。泳ぐのをやめたら死んでしまうマグロと同じで、何かを華々しく打ち上げてないとだめになる政権。前の投稿で、ラグビー競技の後ろに投げるパスの話を書いたのも安倍政権の総括なしに前にボールを投げるやり口との対比を書きたかったからである。

たしかにこうやって並べると、よくもこれだけ実体のない言葉を選んできたなとあきれ果てる。

ただこのように言葉を並べると、この政権の性格が見えてくる。

(A)口当たりや耳障りの良い言葉が使われている政策⇒内容は正反対の場合が多い。例えば、「国家強靭化政策」とか「積極的平和主義」など。国民騙しの危険な政策。

例えば、新年の安倍首相の対談。「辺野古の海の土砂埋め立て前にサンゴを移したので問題はない」などと言っているが、辺野古の海をメディアや反対派が見張っており、そんな作業はなかった、と、「沖縄新報」が噛みついている。根本的な疑問としてどうやってサンゴを移植するのか、というものに何も答えていない。研究者によれば、移植したサンゴの9割は死滅するそうだ。

安倍首相の言葉は、その場逃れの言い訳に過ぎない事は一目瞭然。それを平然と言い切るところが安倍政権である。

(B)経済界の要望を政策にしたもの⇒アベノミクス、異次元の金融緩和、マイナス金利政策、働き方改革、法人税減税、ホワイトカラーエグゼンプション、派遣制度、解雇金銭解決、限定正社員、成長戦略、三本の矢、特区制度、入管法改正案。

(C)米国の要望をそのまま政策にしたもの⇒集団的自衛権、武器輸出三原則廃止、積極平和主義、集団的自衛権、自衛隊海外派遣容認、安保関連法案、IR(統合型リゾート)推進法、

つまり、安倍政権の本質は、大企業(特に旧財閥系)のための政策と米国軍産複合体の要求にそったもの(安保関連法案、米軍の下請け化)とグローバル企業の要望に沿ったもの(水道法、種子法、IR法など)とに分けられる。一口で言うと、日本の叩き売り政策である。

安倍政権支持層がリベラル派を非難するときに良く使う【売国奴】と言う言葉があるが、安倍政権の政策方向それ自体が完全な【売国政策】。

例えば、種子法の改正などというものは、日本の農業が長年月をかけて開発してきた日本独自の種子をグローバル企業に売り渡そうというもの。これこそ、日本の農業や農民の歴史を売り渡そうというものである。

歴史修正主義者は、歴史を修正するだけでなく、日本の歴史そのものを外国に売り渡そうとしている。おそらくもう10年も経つと、日本はぺんぺん草も生えないほど吸い取られる可能性が高い。

安倍政権が行おうとしているのは、意図的な日本沈没計画としか見えない。

「護憲+BBS」「メンバーの今日の、今週の、今月のひとこと」より
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5 コメント

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Unknown (Unknown)
2019-01-11 18:08:27
安倍晋三の野心が崩れる時が来る。
安倍晋三が嘘を吐くのは、どうせ国民は俺に従うのだろうと思っているからである。
しかし日本人は安倍晋三が思っているほど馬鹿では無い。
そのきっかけは多い。
一つは消費税増税時である。
一つは米軍が極東から撤退する時である。
疲弊するアメリカ国民にとっては、金食いl虫の海外駐留は百害あって一利なしである。安倍政権がアメリカ兵器を爆買いしても関係なしである。第二のロッキード事件で安倍政権が潰される可能性がある。
一つはアメリカバブルが弾ける時である。日本の銀行はアベノミクスのお陰で多量のアメリカ民間債権を保有している。バブル崩壊で銀行が保有する債権が紙くずになる。マスコミは自己責任と言うであろうが、アベノミクスの責任も大きい。銀行郡の責務総額が保険金額を越えれば、保険が下りない場合もある。全財産を失って日本人は正気になる。つまり安倍政権の打倒に走るのである。
民主主義の前提 (竹内春一)
2019-01-12 21:34:20
フランス司法当局が日本オリンピック委員会(JOC)の竹田恒和会長(71)に対し贈賄容疑で本格捜査を始めた。
http://www.msn.com/ja-jp/sports/tokyogorin-2020/ioc%e5%80%ab%e7%90%86%e5%a7%94%e3%81%8c%e7%ab%b9%e7%94%b0%e6%b0%8f%e3%81%8b%e3%82%89%e4%ba%8b%e6%83%85%e8%81%b4%e3%81%8f-%e3%80%8c%e9%9b%a3%e3%81%97%e3%81%84%e5%88%a4%e6%96%ad%e8%bf%ab%e3%82%89%e3%82%8c%e3%82%8b%e3%80%8d%e3%81%a8%e9%96%a2%e4%bf%82%e8%80%85/ar-BBS8zHD?ocid=DELLDHP17

日本のギスギスした社会は、相手を思いやる心を失わせる。
”カルロス・ゴーン氏弁護団会見で露わになった、日本の司法の前近代的システムに海外メディアが驚愕 ”

http://www.msn.com/ja-jp/news/national/%e3%82%ab%e3%83%ab%e3%83%ad%e3%82%b9%e3%83%bb%e3%82%b4%e3%83%bc%e3%83%b3%e6%b0%8f%e5%bc%81%e8%ad%b7%e5%9b%a3%e4%bc%9a%e8%a6%8b%e3%81%a7%e9%9c%b2%e3%82%8f%e3%81%ab%e3%81%aa%e3%81%a3%e3%81%9f%e3%80%81%e6%97%a5%e6%9c%ac%e3%81%ae%e5%8f%b8%e6%b3%95%e3%81%ae%e5%89%8d%e8%bf%91%e4%bb%a3%e7%9a%84%e3%82%b7%e3%82%b9%e3%83%86%e3%83%a0%e3%81%ab%e6%b5%b7%e5%a4%96%e3%83%a1%e3%83%87%e3%82%a3%e3%82%a2%e3%81%8c%e9%a9%9a%e6%84%95/ar-BBS7XXR?ocid=DELLDHP17

国際関係には上下関係がない。対等である。ところが日本の国内では、権力にものを言わせて、相手を思いやることなく強権を振るう。

外国人に国家が強権を振るったらどうなるのか。フランス当局が「目には目で」日本に対して強権を振るおうとしている。

日本は民主主義国家ではあるが、相手を尊重する態度がないとみなされれば、ジャングルの掟に縛られる。

安倍政権が退陣するまでは、日本は闇の中である。
Unknown (Unknown)
2019-01-13 09:20:28
アメリカの好景気はトランプの減税と規制緩和に因るものだろう。バブルじゃないと思うが。
Unknown (Unknown)
2019-01-13 11:19:49
アメリカが好景気というのは、事実ではなくて、世界のカネをアメリカに集めるためのウソ、詐欺である。今年中に1ドル70円になる可能性がある。今アメリカドル、債権、アメリカ国債を買うと1年後には30パーセント以上ダウンする可能性がある。元fen議長もアメリカはバブルと言っている。
Unknown (Unknown)
2019-01-17 15:40:58
なでしこジャパン」が、サッカー女子ワールドカップ(W杯)を制覇した。そのしなやかでひたむきな姿は、大きな感動を生んだ。世界の壁を破った力は、社会も元気づけてくれる。
 「あんな小さな子が、大きい人たち相手によく戦ってくれた」
 凱旋(がいせん)帰国したなでしこジャパンの姿に、あるファンが漏らした思いだ。同じ思いの人も多いだろう。
 戦いぶりは堂々としたものだった。速いパス回しと高い技術で、女子サッカー大国・米国相手に見事な試合を見せた。

ブログ主によればこのようなスポーツ礼賛するブログはけしからんことになるこのなでしこについて欠いたブログ主は自分がファシズムの手先になっていることが
わからないらしい。恥ずべきやつだ。まったく。
3・11の時多くのボランティアがスコップひとつで東北に集結して泥の書き出しをしていた。スコップ団という
団体mであった。あれも感動の押し売りだったkもしれない。今でも少なくないボランティアが東北や西日本豪雨の被災地へ行っていることだろう。スポーツを否定するブログ主は是非そのようなボランティアへ電話して
助け合いはファシズムにyつながりかねないから、今すぐやめろと説得してもらいたい。

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