老人党リアルグループ「護憲+」ブログ

現憲法の基本理念(国民主権、平和、人権)の視点で「世直し」を志す「護憲+」メンバーのメッセージ

愛国心雑感!

2019-09-13 15:23:24 | 社会問題
🔷愛国心とはならず者の最後の拠り所である -サミュエル・ジョンソン-

人口に膾炙した言葉である。

この言葉、一般の理解とは異なり、米国独立戦争時、独立を求める米国側に対して英国側の立場に立って、吐かれた言葉。いわば、一種のヘイトスピーチともいえる。

であるとしても、この言葉。正鵠を得ていて、現在でもきわめて有効である。

以前にも紹介したが、戦前、日本でも「愛国無罪」という言葉があった。「愛国」を叫べば、何をしても許される、という考え方。つまり、国家と自分を完全に一体化し、最後には自分の行動は国家の意志を体現していると考える思想である。

この種の人間と議論していると、必ず喧嘩になる。何故なら、彼らは、国家=「真であり、善であり、美」であると思い込んでいるわけだから、自分の議論が間違っているなどとは決して考えない。

自分を「真善美」の体現者であると信じ込んでいるのだから、相手が何を言おうと聞く耳を持たない。こういうトランス状態に入った人を「洗脳」された人という。こういう人は新興宗教の入信者に多いのだが、愛国心に燃えている人にも往々にして似た状態に陥る人がいる。

だから、彼らと違う考え方の持ち主や行動をする連中は、【国家の敵】であり、絶対許せない。【敵】に対しては、どんな攻撃をしても許される、と考える。

実は、愛国心を叫ぶ人間には二通りのタイプがある。国家と自分を一体化させて、トランス状態に陥る人間と、それを冷静に眺めながら、彼らをどう利用すれば支配がうまくいくかを考える人間だ。

そして、「愛国心」の虚偽を指摘し、政府の施策に反対する敵対勢力に対しては、「愛国心」を旗印にして理不尽な方法で排除する。戦前なら「赤」。現在なら「反日勢力」。この種のレッテル貼りで、理も非もなく排除する。そのためには手段を選ばない。「愛国無罪」である。

戦前の特高警察・ナチスのゲシュタボの冷酷非道の手口は、こういう思想に基づいて行われた。

ドイツの詩人 ハイネは、以下のように語る。

🔷「不思議なことだ、いつの時代においても悪人は自分の下劣な行為に、 宗教や道徳や愛国心のために奉仕したのだという仮面を着せようとつとめている」

洋の東西を問わず、「愛国心」を強調する連中の本性は、似たようなものだ。

もう一つ、二つ紹介しよう。皮肉屋で有名なバーナード・ショウは以下のように語る。

🔷人類から愛国心を叩き出してしまわないかぎり、あなたがたは決して平穏な世界を持たないだろう。
🔷愛国心とは、自分がそこに生まれたという理由で、その国が他より優っているとする信念のことだ。

日本の皮肉屋、勝海舟は以下のように語る。

🔷憂国の士という連中がいて、彼らが国を滅ぼすのだ。

洋の東西を問わず、時代を問わず、【愛国】という言葉には、呪術的魔力がある。だから、自民党は道徳教育で【愛国心】を叩きこもうとしている。戦後、自民党が、文部行政に介入し続け、日教組批判を続けてきたのも、【愛国心】という言葉の持つ呪術的魔力を国民に吹き込むためである。

文部族と呼ばれる族議員の大半は、岸信介の系譜を継ぐ、自民党右派の【清和会】。今回文部大臣になった萩生田は、【教育勅語】を額に入れて飾っているそうだ。筋金入りの国粋主義者。教育に最もふさわしくない人物だと思われる。

インパール作戦の中でも書いたが、現在の自衛隊の志願者不足は深刻。現在の安倍政権が取っている軍備増強策の行きつく先は、【徴兵制】復活につながらざるを得ない。

だからこそ、文部行政に介入。道徳教育の正式教科化。教育基本法を改悪。【愛国心教育の強制】を通じて、徴兵制復活を夢見ている。

愛国心の呪術的魔力を振り払うにはどうするか。それには、愛国心の考え方を広げる以外ない。

伝説のギタリストと呼ばれたジミー・ヘンドリックスは、こう喝破する。

🔷「愛国心を持つなら地球に持て。魂を国家に管理させるな!」

インド独立の父、マハトマ・ガンジーは、以下のように語る。

🔷愛国心は人類愛と同一である。

ヘンドリックスの言葉「魂を国家に管理させるな!」こそが、人間の自立の原点だろう。魂を国家に売り渡していないからこそ、国家の罠が良く見える。だからこそ、厳しい批判の声を上げる事ができる。

自分たちが属している国家だからこそ、厳しい批判の声で間違いを正さなければならない。「魂を国家に管理されない」人間だからこそ、本当の意味で国家を愛する事ができる。

自らの国家を外からの視点で客観的に検証する姿勢こそ、本当の意味での「愛国」的行為だと考えている。

この逆説的な発想にこそ、偏狭なナショナリズムや排他的愛国心を克服するヒントがある。

「護憲+BBS」「メンバーの今日の、今週の、今月のひとこと」より
流水

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