老人党リアルグループ「護憲+」ブログ

現憲法の基本理念(国民主権、平和、人権)の視点で「世直し」を志す「護憲+」メンバーのメッセージ

「民進党」はケンカ上手になれ

2016-04-12 00:07:04 | 民主党
安倍自民党による一党独裁打破のために、何としても頑張ってもらうしかないと、ここ1年以上「民主党」サポーター登録をしてきた私に、3月某日「民進党」結成の直前に、民主党・岡田克也代表から「挨拶状(報告)」が送られてきました。

岡田代表は、その中でまず、『厳しい逆風が吹く中』でのサポートに謝意を述べ、その上で、『国会は一強体制の中で、安保法制の強行採決など安倍政権の暴走は加速している。これを放置し、憲法9条改正や格差拡大を許せば、国民生活の安全、安心が崩壊する』『今夏の参議院選挙により参議院で改憲勢力が3分の2を占めれば、安倍総理が憲法9条改正に踏み込むことは確実』と危機感を表明。

『安倍政権の暴走に歯止めを掛け、我が国の立憲主義、平和主義、民主主義を守るために、民意のより大きな受け皿』を作る目的で、維新の党と合流し「民進党」を結成すると、新党結成の決意を語っています。

ここに掲げられた「立憲主義、平和主義、民主主義」を守るという基本姿勢は、いままさに私達が切望していることであり、全く異論はありません。また、安倍政権の暴走に歯止めをかけるために「民意のより大きな受け皿」が必要という認識も妥当なものだと思います。

しかし、その一方で、大きな受け皿作りには『理念・政策の合意が前提』とあえて言及していることで、共産党との共闘や、市民から提案された「さくらの木」という大きな野党共闘の構想を否定する逃げ道を用意しているようにも思われ、執行部の及び腰の印象が残ります。

更に言えば、執行部の及び腰は、挨拶冒頭の「厳しい逆風」という弱気な言葉にも滲み出ています。これでは選挙に勝とうという意気込みや熱意や希望を感じることはできません。

老人党の呼び掛け人のなだいなださんは、老人党結成当初から、「選挙はケンカだ」と明言し、『野党の戦い方を見ていると、歯がゆくて歯軋りしたくなる。勝とうと思うなら、相手の弱点はどこにあるかを考えろ。』『憲法を守るとか、健全な野党だとか、選挙民にはまたかと思われるようなスローガンを並べ立てていないで、真剣に喧嘩をしなさい』(「なだいなだのサロン」より)と語り、民主党執行部のケンカ下手に歯噛みしていました。

それから10数年が経過し、その間に民主党は一度政権交代も果たしたにも関わらず、ケンカ下手の体質は今も変わっていないようです。なだいなださんでなくとも、「全くじれったい」と言いたくなります。

民進党(旧民主党)には、安保関連法の審議の過程でも、最近の「保育園落ちた 日本死ね」のブログが示す社会体制の不備についても、現在のTPPに纏わる議論の不透明性に関しても、本質を的確に感知し国会の場で鋭い指摘をする力のある優秀な議員が少なからずいます。

これに対し自民党は、スキャンダル探しや「(民進党の指摘は)無責任なレッテル貼り」というレッテルを貼る戦術でイメージダウンを図ろうとしています。さらに、共産党を特殊なイデオロギー政党とバッシングすることによって、民進党と共産党が共闘することを牽制しています。こんな見え透いた戦術に右往左往していたら、いつまで経っても「民意の受け皿」になどなれる分けがありません。

折りしも、4月24日の北海道5区の衆議院補欠選挙では、民進党に共産党が歩み寄る形で、池田まきさんという野党統一候補の擁立が実現しました。民進党が迷いや優柔不断から脱皮できるかは、この選挙結果に掛かっているのかもしれません。

その意味からも、当該選挙区の有権者の皆さんには、日本の未来を占う大事な選挙との自覚を持って、大切な一票を投じていただきたいと思います。そして何より民進党には、この選挙の経験をバネに、「ケンカ上手」な強かな政党に成長し、来る参院選に臨んでもらいたいと願っています。

「護憲+コラム」より
笹井明子

コメント (3)    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 気になる交通警察の取り締ま... | トップ | そして誰もいなくなった!(... »
最新の画像もっと見る

3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
北海道5区補選 (おとなのおやつ)
2016-04-28 16:08:55
 先日の北海道5区補選、アメリカ大統領選をモデルにして、池田真紀さんをプラカードを持った人たちが円形に取り囲み有権者にアピールしたとか、新聞で読みました。
 地球上の多くの国々から、自国の文化に誇りをもちながらもやってきている人たちが国民になっているアメリカと、肌の色、目の色、髪の毛の様子など大差が無く、血筋をたどればご先祖様どうしが親戚だったかもしれない者たちで構成されている感じの日本とでは、選挙での票の獲得方法、国柄の違いがあって当然だと思われるのですが…
 日本では田中角栄がどぶ板選挙をしていたですね。小さい家々のどぶにかかった板を渡り、家人に自分の思いを伝え相手の思いも聞き取り親近感を得て票をもらう、「歩いた家の数しか票は出ない。手を握った数しか票は出ない」と言って。
 郷里へ時々帰り在所の人と世間話などをするのですが、都市部に比べ地方では人と人のつながりが濃いようです。そして選挙では角栄流的訴え方がまだ生きているように思います。
 夏の参院選、アメリカ大統領選をモデルにした選挙運動がまた繰り広げられ、それをマスコミが大写しし、そして、地方の有権者たちはその候補に親近感を覚え熱狂し、自分たちの代表者として票を入れるのだろうか?などと…池田真紀さんにとても魅力を感じ、何とか勝ってほしい!と願っていた者として、考えを色々と私は巡らせたりしています。
野党共闘の課題 (笹井明子)
2016-05-01 22:04:44
おとなのおやつさん 
こんにちは。コメントありがとうございます。
北海道5区補選で池田さんが当選しなかったことはとても残念でしたが、それでも民進党も共産党も野党共闘は有効だと判断するだけの結果が出たことは良かったと思います。
ただ、「無所属」で出馬したことで、「政見放送に出られない」「宣伝カーが1台しか使えない」など、地元民に広く認知してもらうには、とても不利な条件に置かれるという基本的な課題も見えました。
おとなのおやつさんが指摘された運動スタイルと合わせて、この問題をどう乗り越えるかについても、野党各党には、知恵を絞り、早急に対応策を立てて貰いたいと思います。
自民を倒すには地道な宣伝 (自民を倒すには地道な宣伝)
2016-05-02 17:07:47
雇用を守るという確たるビジョンを訴えるってことしかないと思う。聞き取りアンケートやると、自民で仕方ないかって反応の人々でも、憲法改悪で本当に首切り自由化になって年取ると一家心中なんてことも現実になるぞって話すると、NHKや新聞では全然わからんかった、詳しく教えてくれって反応得られるしな。そういう恐れがあるってことをドブ板とか草の根で一つ一つやっていくしかないんじゃね?
自民はそれを阻止するためにマスコミを抑えて突っ込みを量と数の暴力で押し切ろうとしているわけなんだから、ベトコンみたいに要領よく突っ込みを入れていかないとハシゲや安倍みたいな大言ほざくほら吹き型を倒すのは大変だぞ。裏を返せば細かい突っ込みどころが多いやり方しているから上手に戦うとつぶせる相手ではあるんだがね。

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

民主党」カテゴリの最新記事