老人党リアルグループ「護憲+」ブログ

現憲法の基本理念(国民主権、平和、人権)の視点で「世直し」を志す「護憲+」メンバーのメッセージ

世界を巻き込む中国と米国の貿易戦争の真の狙い!(1)

2018-11-08 21:59:04 | 安全・外交
トランプ大統領が仕掛けた米・中貿易戦争の影響が様々な局面で表面化している。

NYダウの急落、日本や世界の株価の急落。トランプ大統領は、FRBの金利引き上げ政策のせいにしているが、原因はトランプ自身の政策にある。

以前から何度も指摘しているが、現在の世界は【転形期】にある。【転形期】の世界の特徴は、覇権国家の力が衰え、これまでの秩序が崩れ、想像もつかない現象が次々と起きるとろにある。

問題は、前の覇権国家とその後を襲う次の覇権国家との争いは、彼らの図体がでかいため、その他の弱小国家にとって死活的影響を及ぼす。その為、彼らの争いを高みの見物でやり過ごすわけにはいかない。

やくざ組織でもそうだが、「覇権国家」が「覇権」を滑り落ちようとするとき、様々な【悪あがき】をする。最終的には、【戦争】も辞さない。はた迷惑な話で、これが一番困る。

こういう時は、できるだけ近づかないようにするのが、賢明な策だが、「覇権国家」と交流を断つわけにはいかない。特に日本は、太平洋を挟んで、中国と米国の間に位置する地政学的に重要な位置にある。

さらに、中国と米国との貿易は日本の生命線。両国との貿易が途絶えれば、日本は生きては行けない。これが日本の置かれた宿命。

とするならば、この「宿命」にどう向き合い、どう生き延びるか、が日本の指導者や支配層の絶対的な命題である。この「命題」を解くのにふさわしい能力と資質を備えた指導者を選択する目が日本国民に課せられた最重要な【命題】と言う事になる。

この中国・米国との貿易戦争が今や【新冷戦】として喧伝され、両国間の戦争まで囁かれるほど拡大し続けている。ここでの対応を間違うと、日本の命取りになりかねない。これまでは、両国との間のグレーゾーンをうまく立ち回り、儲けてきたが、これからは米中どちらかにシフトチェンジを迫られる可能性が高い。まさに、日本は【正念場】に立たされている、と考えたほうが良い。

こういう場合は、とにかく情報が第一。正確な情報を基に、冷静で客観的な分析を心掛けねばならない。さらに重要なことは、最悪の事態を想定して、対策を講じておく必要がある。21世紀の日本の命運がかかっていると覚悟して、性根を据えて準備しなければならない。

★まず、中国との貿易戦争に対する米国の狙いは何か、である。

一言で言うと、【IT産業分野】での覇権争いが最大の要因。

中国と言う国は、もともと社会主義国。社会主義国は、計画経済は得意技。彼らは、長期的スパーンで、IT産業部門だけでなく、製造業部門で世界の強国を目指している。それが「一帯一路」政策と「中国製造2025」である。

(1)中国製造2025とは何か

その基本計画が、【中国製造2025】。英語流に言えば、【MADE IN CHINA 2025】 。これは別に中国だけでなく、ドイツは「インダストリー4.0」。アメリカは「インダストリアル インターネット」という計画を持っている。

特にドイツの「インダストリー4.0」は、官民共同で作成されており、「第4の産業革命」と呼ばれるほどのインパクトと先進性を持っている。日本でも昨年あたりからよく語られ始めたA1などの研究がそうである。おそらく、この研究などで21世紀の社会は激変するに相違ない。(これについては,稿を改める)

【中国製造2025】は、2015年に発表され、2025年までの中国製造業発展のロードマップである。当然、このような世界の趨勢をにらんだ計画になっている。

この計画はきわめて具体的で明快。まず、【5つの基本方針】を策定。それを実施するための【4つの基本原則】がある。そして、中国が最終的に製造強国になる目標年度を2049年に設定。その間を3段階に分けて目標を設定している。

第一段階⇒2025年までに世界の「製造強国」入りを果たす。
第二段階⇒2035年までに中国の製造業レベルを世界の製造強国の中位レベルに上げる。
第三段階⇒2045年までに「製造強国」のトップになる

【5つの基本方針】
1、イノベーション駆動
2、品質優先
3、環境安全型発展
4、構造の最適化
5、人材本意

この中で特に焦点を当てられているのが、1のイノベーション駆動と4の構造の最適化である。

中国は豊富な労働力と低賃金による「労働力労働密集型」の製造体制を誇ってきた。これが、日本でも、一時、否、現在でもお世話になっている、衣料品などの安価な大量生産品の供給を支えてきた。これが中国を「世界の工場」にした。

しかし、今後は労働構造の転換を図り、ITやロボット、AI(人工知能)を活用した「技術密集型/知能的集合型」の産業にシフトする必要があると、中国は考えている。この背景には、人件費の高騰と労働人口の減少(一人っ子政策)がある。

上に書いたように、中国政府は、「製造業のイノベーション能力の向上」を最重要な「戦略任務」の一つとして掲げている。具体的に書くと、企業主体で、官民学一体となった「製造業イノベーション体制」の構築を推進。産業ごとにイノベーションチェーンを整備し、(財政・金融・人材などの)資源を適材適所に配置したりする。また、イノベーションのコアとなる技術研究を強化し、研究成果の産業化を促進。

中国政府の恐ろしさは、こういう【戦略目標】を確実に実行する実行力と息の長さである。

他の民主主義国家はそうはいかない。どうしても選挙を意識せざるを得ない。選挙のたびに【長期的国家戦略目標】がぶれざるを得ない。さらに、これらの「国家戦略目標」は、覇権国家米国との関係で揺れ動かざるを得ない。

そう考えると、資本主義国で、「長期的国家戦略目標」を比較的自由に策定し、比較的自由に実行できるのは、「覇権国家」以外にないと言う事になる。

その為、先進各国の中で【長期的国家戦略目標】を保持しているのは、主に米国と言う事になる。そしてEUの盟主ドイツと言う事になる。(続く)

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1 コメント

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生活を昔に戻せ (やすさん)
2018-11-09 09:16:17
人類は、すでに行き着くところまで来てしまったと思われます。核兵器は地球を何回でも破滅するまでに持っている。地球温暖化が示すように環境を破壊してしまった。自然がなくなり、他の生物がいなくなり無機質な地球では人類は生きられません。この問題は自由主義とか、社会主義とかの小手先の課題ではありません。人類、地球の生存にかかわる一大事です。今後今までの様に人類が横暴を繰り返すようだと、破滅しかありません。今後は貴重な資源を使わないように、他の生物を殺さないように、地球を壊さないように節度ある生活に戻るしかないと思います。

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