老人党リアルグループ「護憲+」ブログ

現憲法の基本理念(国民主権、平和、人権)の視点で「世直し」を志す「護憲+」メンバーのメッセージ

「表現の不自由展・その後」の中止は、まさに表現の自由を侵した

2019-08-05 00:36:18 | 社会問題
この記事はURLが多いが、一番大事なのは最後のURLです。

「表現の不自由展」は2015年に、日本の「言論と表現の自由」が脅かされているのではないかという強い危機意識から、公共の文化施設で、検閲や政治への忖度から展示を排斥された作品を集めて、その理由と共に展示した展覧会。

練馬区の私的ギャラリーで開かれ、2700人を集めた。
https://dot.asahi.com/aera/2015092000021.html?page=1

今回は、「あいちトリエンナーレ」という国際美術展の一部としての「表現の不自由展・その後」で、愛知県美術館という公立の美術館で8月1日から開かれた。

展示作品の一部はここにあるので、お目通しいただければと思う。(消えるかもしれないのでお早めに)
https://censorship.social/artists/

ところが、そこに韓国の「平和の少女像」が展示されると分かって、日頃から嫌韓ヘイトをしている人たちからの抗議が殺到し、「ガソリンの携行缶を持って行く」という恐喝までなされた。

8月2日には名古屋市長の河村たかし氏も訪れ、慰安婦像の撤去を要請したという。

また、菅官房長官は、「国の補助金交付について慎重に検討する」考えを示したという。つまり財政面での「脅し」に他ならない。

そして3日、実行委員会のトップ大村秀章知事は「これ以上エスカレートすると安心安全にご覧いただくことが難しくなる」と説明して、中止を発表した。

芸術監督の津田大介氏のステートメント
https://aichitriennale.jp/news/2019/004011.html
そして、中止したことに対して「電話で中止させるという悪しき前例を作ってしまった」と発言したそうだ。

中止については、中日新聞に詳しい記事が出ている。
https://www.chunichi.co.jp/article/front/list/CK2019080402000069.html

現在の日韓関係の悪化が、韓国ヘイトを増長させたことは間違いない。職員の名前などもネットに曝して誹謗中傷したというのだから悪質だ。少なくとも、これらの恐喝は、警察できちんと調査すべきと思う。

つまり、自分が気に入らないことに対して、ネットや電話で匿名性を利用して脅しを掛ければ、中止させることができるわけで、これはまさに恐喝に他ならない。意見表明の一線を越えている。

この展覧会を実際に観た記事があった。「あいちトリエンナーレの慰安婦像騒動 表現の自由と特定のイデオロギーを並列したのは悪手だった」というもの。
https://blogos.com/article/395581/

様子がよく分かるのでURLを載せておくが、この記事を書いた人物が見落としているのか、意図的に目を逸らしたのか、そのことが一番肝心なことなのだ。

彼は【映像を見終わって奥に進むと、反米、反基地、反ヘイト、憲法9条、慰安婦のおばあさんの写真、慰安婦像、裁判になってる群馬県朝鮮人強制連行追悼碑のオブジェなどがズラリ。一番スペースを使っているのが朝鮮人強制連行追悼碑で、次が慰安婦関連。
「あっ…そういう人たちのアレなんだ…」 】

この展覧会は、すでに公的な施設から展示を拒否された作品を集めたものである。つまり現在の日本で「表現の自由を損なわれている」のは、彼の言う「特定のイデオロギー」の「そういう人たち」だということ。すなわち今の日本の有り様を見つめて、現政権に「忖度」しない人々だ。

「表現の不自由展」の展示品が、どうしてそうなっているかを無視して「表現の自由」から目を逸らさせ、「そういう人たち」「特定のイデオロギー」と決めつけて呼んで話をすり替える。意図的ならなかなか巧み、そうでないなら事実に盲目か。

僅か3日間で閉鎖された「表現の不自由展・その後」。まさに「日本の表現の不自由」を如実に表したと言える。こうしてジワジワと、表現の自由は失われていくのだろうか。

月刊『創』編集長の篠田博之氏が、
【「表現の不自由展・その後」中止事件で問われたことは何なのか】という一文を書いている。これはぜひお読みいただきたい。
https://news.yahoo.co.jp/byline/shinodahiroyuki/20190804-00136942/

私たちは、「言論の自由」を含む「表現の自由」を、たかが現政権の「忖度」程度で無くすわけには行かないのだ。

「護憲+BBS」「新聞記事などの紹介」より
コメント