老人党リアルグループ「護憲+」ブログ

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ラグビーと国際性

2015-10-05 20:46:31 | 暮らし
わたしは、以前からラグビーの競技のあり方に興味があり、何度かラグビー論を書きました。今回のワールドカップでの日本の大躍進は、ここ数年のラグビー界の体質改善を見ている者にとって、当然とはいえ、大変嬉しい出来事です。

では、今回の大躍進、一体何が要因なのでしょうか。

①エディー・ジョーンズHC(ヘッドコーチ)の存在。⇒日本人の特性・文化・思考方法などを基本において、それを生かすラグビー理論を構築し、実践。

②日本独自のラグビー理論とは。⇒4H理論⇒低く・速く・激しく・走りぬく⇒日本人は体格には恵まれないが、小回りが効き、器用で、忍耐強い。特に、ハードな練習に耐える能力は、世界に冠たるものがある。さらに集団のために自己犠牲を厭わない精神も強い⇒その特性を生かし、4H理論を具現化するために「世界一」と称される練習を行った。⇒合宿中は、日に4度の練習を行う。早朝5時くらいから始まり、夜遅くまで練習を行う。⇒その練習もきわめて『科学的』『合理的』で、フィットネス担当のコーチ、フォワード担当コーチ、バックス担当、メンタル担当など、きわめて優秀なコーチを招集。それぞれのコーチに腕をふるわせた。

③さらに、計画的に日本チーム、日本選手に国際基準のラグビーの経験を積ませ、経験不足による試合下手、肉体的スタミナの無さ・精神的弱さ、などの克服を図っている。

④特に、日本の弱点は、セットプレーにあると見抜き、この強化に全力を挙げている⇒セットプレー=スクラム・ラインアウト・モール⇒特にスクラムの強化は目をみはるばかりで、世界の強豪とほぼ互角に組んでいる。

⑤セットプレーの強化⇒日本の特性である素早い球だし、素早い球回し、などを生かす基本のプレーであり、この強化が日本の躍進を支えています。

⑥日本ならではの攻撃システムの構築⇒シエイプと呼ばれる攻撃方法⇒スクラムやラックの後ろに常に二つ以上の攻撃パターンを用意し、相手のタックルの的を分散している。⇒その為、攻撃するたびに、少しずつ相手陣に食い込み、常に有利な立場で攻撃出来ている。

⑦防御⇒日本チームの最大の特徴であるタックルの低さ⇒外国チームのタックルは、体格・腕力を生かし上半身に行う。ところが、日本チームは体格で劣るため、上半身にタックルに入ると、外国選手に飛ばされるケースが多い⇒その為、日本選手のタックルは、相手選手の膝より下を狙う。これは一つ間違うと怪我が多く、非常に勇気がいるタックルです。日本選手は、それを恐れず、勇敢にタックルに入っている。⇒さらに、一人だけでなく、二人がかりでタックルに入る(ダブルタックル)を磨いている。(一人は膝より低く、一人は上半身に入り、ボールを殺す)

⑧相手チームの研究⇒世界的名将であるジョーンズHCの得意技。⇒相手の長所を封じ、弱点を効果的に攻めている。

その他、様々な要因があるが、最後に特筆すべきは、今回の選手団の三分の一は、外国人である点です。その中でキャプテンであるリーチ・マイケルはじめ日本国籍を取っている人間は5人。この構成こそが、ラグビーの国際性を物語っています。

今回、人気が出ている五郎丸歩選手は、自らのブログで『祖国のワールドカップ選手に推薦されながら、日本選手としてワールドカップに出場する事を選択した外国人選手の素晴らしさ』を書いています。彼らは、怪我も恐れず、日本チームのために、身体を張り続けています。この敢闘精神こそ貴重なものです。彼らは、ラグビーという競技を通じて、日本人以上に日本人として戦っています。

『国際性』の本来的意味は、自らのアイデンティティを掘り続けることにより、インターナショナルに通低するものです。彼らは、自らのラグビー技術を掘り続ける事により、日本チームの一員としてその力を発揮しているのです。つまり、彼らは、言葉の真の意味での『インターナショナル』な存在なのです。

そして、明確なラグビー哲学を通じ、日本選手や外国人選手などという人種の垣根を超え、ラグビーという競技を真摯に追求する姿勢を植え付けたエディー・ジョーンズHCのありようは、これからのスポーツ指導者の一つのありようとして称賛されなければならないと思います。

「護憲+BBS」「マスコミ報道を批評する」より
流水

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