老人党リアルグループ「護憲+」ブログ

現憲法の基本理念(国民主権、平和、人権)の視点で「世直し」を志す「護憲+」メンバーのメッセージ

「多田謡子反権力人権賞」受賞式

2008-12-22 21:06:52 | 民主主義・人権
12月20日、総評会館で開かれた「多田謡子反権力人権賞」受賞式に行って参りました。

受賞されたのは、増田都子さん(考える平和教育への攻撃と闘う)、首都圏青年ユニオン、フリーター全般労働組合、死刑廃止国際条約の批准を求めるフォーラム’90、の方々でした。

増田都子さんは私も以前お目にかかった事があるのですが、中学校の社会科教師として子ども達に「考える平和教育としての授業」をしていた所、偏向教育とバッシングされ、闘って来られた方です。

「首都圏青年ユニオン」の河添さんの話は、先日「ロスジェネシンポ」で話された事と大体重複するのですが、「生きること、仕事についても不器用な人は辞めさせられてもいいのか?」という問いは、若い頃から不器用な生き方をしてきた私にはよく分かる部分でもあります。

また、団交の後の首都圏ユニオンのミーティングは路上でやることが多いという話でした。メンバーの中には、200円のお金も中々出すのが大変という人もいるので、団交や「運営委員会」の時は交通費も出すし、事務所でやるときは、食事も出すということでした。最近は食事目当てで来る(?)人もいるみたいだけれど、それも良しとして、みんなが居られる場所、温かい繋がりができればいいと語っておられました。

会場で買った「生きづらさの臨界」(河添誠、湯浅誠X本田由紀、中西新太郎、後藤道夫著)はまだ読み始めたばかりですが、中々興味ひかれるものでした。

「フリター労組」の方にお話を伺いました所、正規労働者の労組も支援してくれる所もあり、巷で言われているように、正規の労組が他人事という風に放置しているわけでもないという話は印象に残りました。

同時に受賞なさった「死刑廃止国際条約の批准を求める」フォ-ラム’90の人達が用意したスライドで見て聞いた(アンケートを代読)「死刑囚」の方々の声は、鬼気迫るものがありました。被害者や遺族の方にしてみれば、「何勝手なことをほざいている」と思う気持ちもあると思いますが、国家が成す「死刑」という事実について考えて見る機会にはなりました。

当日集まった人達は、中高年の人達も多かったのですが「青年ユニオン」「フリーター労組」が受賞したこともあり、若者の姿も目立ちました。会場で偶然隣同士になったおじさんと、お酒を差しつ差されつ話が弾みました。そのおじさんが言っていた、「この会場に来れば、今年日本の社会で何が起きているのか、日本の今が分かる」というのは本当にその通りだなーと思いました。

そういえばこの「多田謡子反権力人権賞受賞式」の後のパーティは、誰でも(申し込みの必要もなく)無料で参加して飲食出来るのです。私は家族が家で待っているので、早めに退散いたしましたが。「さなぎの食堂」もそうでしたが、人は美味しいものを誰かと共に食するとき、温かい優しい気持ちになるのかも知れません。

「護憲+BBS」「イベントの紹介」より
パンドラ
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一年を振り返る

2008-12-22 17:09:08 | 社会問題
今年の日曜日もあと一回。いかな役立たず隠居でも、正月飾りの一つも手がけなければ、誰かさんが言うように「たらたら~~」といわれかねぬ。よって、以下に思い浮かぶままの取り留めのない今年最後の「ひとこと」を書き連ね、お目汚し納めをいたしたい。

何を書こうかと言えば、まず第一は鬼も笑うかの来年度予算の粗筋が見えたところだから、これから書くのが順当なところか。でも、書き様もない気分というのが本当のところ。第一にインスピレーション、といえばいくらか聞こえもよかろうが、思いつき次第・口から出まかせが、べらんめー調の庶民派宰相気取りにぴったりと思い込んでいる御仁。えらい人にえらい時期、大変な組み合わせになったもの。

この予算が陽の目を見れば、国民一人当たりというから、生まれたばかりも頭数に入るのだろうが、500万円近くに達する国家財政の借金となるそうな。100年に一度の危機というが、この予算がどのような「展望」のもとに組まれたかのメッセージはこれからなのか。ふつうーの人なら、「展望」を示してから始める。「全治3年」という。その根拠なり何なりを伴わなければ、そんな医者の門前にはぺんぺん草が生えるとしたもの。

言動の全ては知らぬ。しかし、さきの金融緊急サミット、IMFに巨額の拠出と得意げだったようだが、あれは、このような事態がなぜ起きたか、2度と起こさぬためにはどうするかが主テーマだったのではないのか。火災予防の会議に、最新鋭消防車の展示・売り込みに行ったようなもの。恥ずかしい。言辞の裏打ちは、「消費税1パーセントは2兆円相当」がこびりついているのではないのかと疑いたくなる。今の調子では、10パーセントアップでも追いつかぬ。個別にはいろいろありすぎて、餅も喉を通りそうにない。

次は、教育。これもありすぎて手のつけようもないほどだが、「全国一斉学力テスト」なる魔物がのさばりはじめて、ああだこうだ。序列を付ければ一番上と一番下が出来るのは当たり前。それでどうだと言うのだろう。こんなものに金をかけるくらいなら、校舎の耐震化を急いだ方がよほどまし。
 
この社会は、正常に保たれているのか。「学力が全て」なのか。ひところ3Kという言葉が流行った。ハローワークで何やら垂訓に及んだ御仁。3Kとされる仕事は、この世に無用なものなのか。「教育」の真の目的は「人格の涵養」であり、それあればこそ安んじて暮らせる社会がつくりあげられると思うが、どうだろう。人々全てが大臣や学者になって何とする。私事だが、試験勉強こそ必要に迫られてしたが、家へ帰って予習・復習なんてやった記憶がない。授業は、復習と新しいこと、この繰り返しで進んでいたから、授業時間内で全てOKだった。 
 
「全国一斉学力テスト」で1位の県には、視察が絶えないという。その県の学習方式の紹介に接し、驚天。「家庭学習ノート」なるもので家庭が、完全に「学校教育のコマ」として取り込まれている。これが「理想的な姿」なのか。すでに久しい「学習塾」による「学校教育」の補完に加え、ここまで「学校」というものは「後退」しているのか。子供から「遊び」を取り上げてなんとする。人格の形成・涵養に「遊び」は欠かせない。

もう一つ是非。景気が悪いの大合唱、皆さんの周辺・ボーナスの袋はいかがか。商売は、大小を問わずままならぬもの。〆て笑顔なら賞与もはずむが、渋面なら餅代も出るかどうか。全体の働き次第、これがフツー。ところがである。「働き次第」という因子の存在しない「世界」で、あたかもそれがあるかのように「賞与」が出る不思議。特別職・一般職を問わず、公務員という職業がそれである。
 
民間はコスト対粗利、コストは低めに抑えるのが鉄則。多めの粗利が見込めてはじめての「賞与」。「民間準拠」に「民間の賞与」部分を潜り込ませるのは「欺瞞」以外の何ものでもない。月給のまとめ払い的な賞与(労使協定による確定分)は準拠の中に取り込むとしても、「人材が集まらない」などのおためごかしは、これまで見せつけてきた「清廉・勤勉ぶり」を前にしては、通らぬこと論を待たない。
 
その中でもダントツの「年金」。あやふやが5000万件?、どうするというのでしょう。また、「使用者側が払わなかった金額」は、どうするのでしょうか。こんな仕事をしてきて、月給・賞与・退職金を貰い、年金も欠けることなく貰う。

こんな一年でしたね。いいお年を。

「護憲+BBS」「メンバーの今日の、今週の、今月のひとこと」より
百山
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