老人党リアルグループ「護憲+」ブログ

現憲法の基本理念(国民主権、平和、人権)の視点で「世直し」を志す「護憲+」メンバーのメッセージ

私の「自殺考」

2008-12-19 09:39:39 | 社会問題
今週のコラム「自殺考」を拝見しました。

以前述べたことが有りますが、終戦直後の若かりし頃、世をはかなんで自殺をしかけ警察官に助けられたことが有りました。後で考えると、その時は心神喪失状態で自分がどうして自殺を決行したとの覚えは全く有りません。気がついた時は疏水の中にドボンと飛び込んでいた(笑い)。只それだけでしたが、その後の私の生きざまは大きく変わってしまったと思います。と言うのは、現在で言うならば、苛めや差別に我慢強い人間に成ったと自分ではそう認識しています。しかし、きれると何をしでかすかも分からない性質は残っているのかと思っています。

私は20年近く歯科技工士の仲間を集めて同人誌を主宰していました。私達の業種は現在の社会と同じく、資本の有る一握りどころか一粒の人間が大勢を雇って、歯科技工業を企業化して儲けていますが、多くの仲間、特に勤務者は現在の介護士以下なので、未婚者がけっこう多い職業。個人事業者は気がついたら世が明けていたということも度々で、平成10年頃までは技工士の平均死亡年齢が64才と全国国民の統計から掛け離れたものでした。

我が同人誌のメーンテーマに技工士の死因などを日本歯科技工士会から送ってもらい統計を採った36年間の記録が有り、細かく分析したものは10年間程有ります。会から送って来る資料の中に死因が「?」のものが有り、(会が個人のプライバシーと言う事で伏せていた様ですが)それが自殺らしくて、全国の平均を可成り上まわっていました。

10年程前に、私の住んで居る区で同業者の友が自殺しました。その年に同じ区内でお三方の自殺が有りショックを受けました。原因は、歯科技工所の乱立で過当競争による値下げ合戦で、お得意さんが無くなったこと。一般の方には分からないと思いますが、普通のお商売は不特定多数。しかし私達の仕事は特定少数。忙しい医療機関を抱えていると、1軒か2軒のお得意、多くても5軒の医院ですから、お得意が1軒減ると深刻な情況に成ります。

事実、私も原因は書きませんが、仕事を干され4軒が2軒に成り3ヶ月程仕事が有りませんでした。しかし他の技工所に出す補綴物が患者さんに評判が悪いということで仕事が戻ってまいりました。

初めて私事を書きましたが、私達の職業のデーターを採る時、毎年発行される高額な専門誌では、私が同人誌を止める数年前から、一般社会の死因の上位の1~3位まで入る様になりました。それを書き取ってみます。

平成14年の一般社会の死因の上位
階級別年齢 死因1位  死因2位    死因3位
10~14■ 不慮の事故  ■悪性新生物  □自殺
15~19■ 不慮の事故  ■自殺     ■悪性新生物
20~24□ 自殺     ■不慮の事故  ■心疾患
25~29□ 自殺     ■不慮の事故  ■心疾患
30~34□ 自殺     ■不慮の事故  ■悪性新生物
35~39□ 自殺     ■悪性新生物  ■心疾患
40~45□ 自殺     ■悪性新生物  ■心疾患
45~49■ 悪性新生物  □自殺     ■心疾患
50~54■ 悪性新生物  ■心疾患    □自殺
55~59■ 悪性新生物  ■心疾患    □自殺

上記の様です。これは平成14年の記録ですが、現在の様に福祉費用の削減で老人苛めをしていると60才以上のランクも3位以内に入っているのかもわかりません。今、日本国中で大量な解雇が行われています。今年、来年とどうなるか心配です。これが、自殺未遂者の感想です。

「護憲+BBS」「コラムの感想」より
ごまめの翁
コメント
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