昨夜都内の一ツ橋ホールで開かれた佐藤優氏の講演会に友人達と参加してきました。
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1時間弱の講演でしたが、友人が前から二番目の席を取っておいてくれたおかげで声もよく聞こえ、中々面白い講演でした。
佐藤優氏に関しては、「外務省のラスプーチン」「鈴木宗男の側近中の側近」と色々な噂を私も耳にしておりました。特に鈴木宗男議員が辻元清美議員によって「疑惑の総合商社」といわれた頃は、私も「多分二人でさんざん悪い事をしてきたのだろう」ぐらいにしか思っていませんでした。
あれが冤罪だとしたら、国民は国策捜査によってつくられた容疑者を犯罪者と決め付け、メディアもその情報をたれ流し、又情報が一人歩きして増殖し、世論誘導し、国民がその扇動に乗ってしまったことになるのです。皆が同じ方向を向いて、同じ顔をして「犯罪者だ!犯罪者だ!」と決め付ける。何だろうね、この不気味さは。
佐藤優氏の講演では「官僚階級論」が主でした。「官僚というのは資本家⇒地主⇒プロレタリアート(以下プロと略す)の他に存在する階級で、この階級の特徴は、プロ、資本家階級から、プロが労働して得た、あるいは資本家がプロから搾取した収益を収奪するものでる。」
「官僚は、他の階級からの収益を収奪することによって成り立っている。国家は官僚達の収奪を隠す為に、一度集めた税などを再分配するように見せかけているが、彼らの真の目的は、自分達の機構や生活を維持し、自分達が豊かな人生を送ることにあり、その為にのみ専念し、その一部を恰も再分配するように見せかけている。」
マルクスに対しても(私はマルクスの資本論も読んだことがないので分からないけれど)「マルクスは資本論の中で、収奪する機構としての官僚を取り上げて来なかった。マルクスにとっては高級官僚は資本家であり、ノンキャリアは労働者という位置づけがなされており、官僚を階級とみなしてはこなかった」という言葉が印象に残りました。
今の日本ではプロレタリアートである私の階級は、資本家に搾取され、官僚に収奪されて、踏んだり蹴ったりだわと、梅雨のムシムシする雨と暑さの中で思いました。だからお父さん達元気がないのね。絞られ、搾取や、収奪され。ボロボロになっているのね。
それでは、ワーキングプアといわれている若者達はまだ乾いた雑巾を絞るように搾取すれば一滴でも、取れるかもしれないけれど、ニートやひきこもりといわれる若者達は官僚や国家にとって、もはや収奪(納税させる)する存在ですらないということなのでしょうか。
それにしても、昔だったら「殴り合っていたか、殺し合っていた、元○○派」の方々が同じ会場で話を聞いているのは、それだけ状況が厳しくなっているからなのか、恩讐の彼方を越えて彼らもまあるくなってきた証なのか、それは結構なことだけれど、縁側で茶のみ話を聞くみたいに、主催者側が「いやー佐藤優先生のお話は大変有意義でした、これからも頑張ってください」なんて言葉で締めくくるのは止めてほしいなーと思いました。
「護憲+BBS」「メンバーの今日の、今週の、今月のひとこと」より
パンドラ