路地猫~rojineko~

路地で出会った猫と人。気付かなければ出会う事のない風景がある。カメラで紡いだ、小さな小さな物語。

イントレランスな掃除婦

2020-02-06 | ★ほんの日常

ドライブがてら山間の道の駅に立ち寄った。

空になったジュースのペットボトルが2本車に乗っていたので

トイレに立ち寄るついでにゴミ箱に入れてこようと手に持って車を降りた。

天気も良く風が強い日ではあったが、暖かく心地よい。

道の駅のトイレの前にはゴミ箱が数個並んでいて、入り口には高齢の掃除婦が佇んでいた。

その掃除婦、籠に入れた掃除用具を手に持ち、

トイレの入り口で何やら気難しい顔をして仁王立ちしている。

一瞬、トイレの主かと思ったくらいだ。

その時点で不穏な空気を感じたが、真っ直ぐゴミ箱に向かい

ペットボトルの表示のあるごみ入れ口から投入した。

 

そのまま掃除婦を通り過ぎ、トイレへ向かうと背後から

「今、違う所に捨てたやろ!」と、

掃除婦が何かにとりつかれたみたいに凄い勢いで私に文句を言って来た。

「いいえ、ちゃんとペットボトルの表示のある所に捨てましたよ」

「そう?今違う所に入れんかった?私見とったとよ!」

(あー、五月蠅いのに引っ掛かったなー。ちゃんと表示を見て入れたのに…)

トイレに入り掛けていたのにゴミ箱の位置まで引き返し、

「ほら、ここにペットボトルって書いてある所へ入れました」

「あぁ、そう?私が間違えたかな?…」

モゴモゴ言いながら、しかし疑いを掛けておきながら私にちゃんと謝る事はしない。

私は掃除婦の相手をする気もなかったので、すぐにトイレに入った。

 

トイレの中は掃除が行き届いているのかいないのか中途半端な感じで

トイレットペーパーも切れていたので自分で付け替えて使用し、

手を洗って外に出ると、さっき掃除婦が手に持っていた掃除用具が入った籠が

出入口のそばに置いてあり、何処かへ行ってしまったのか掃除婦の姿はなかった。

後で連れに聞いた所に寄ると、私がトイレに入った後、その掃除婦はわざわざゴミ箱の蓋を

外して中のゴミを確認していたらしい。(怖ッ)

 

推察ではあるが、恐らく、その掃除婦は雇い主か上司に

ゴミの分別についてうるさく言われたのが原因で

道の駅の利用客に当たり散らしていたのかも知れない。

文句を言われても殴りかかって来なさそうな大人しめの客(私)に向かって。

掃除婦の上司がどんな人物かは分からない。

もしかしたら掃除婦自身の精神の健康問題から来ているのかも知れないが

人を選んで文句を言っている所を見ると、ちょっと前に世間を賑わせた「煽り運転」の類に近い。

 

ふと、飼い主と小さなグローブを付けてボクシングをしている猫の動画を思い出した。

飼い主の指に付けた小さなグローブから軽いパンチを食らう猫、

すると横にいたもう一匹の何もしていない猫に鋭い猫パンチを繰り出すオモシロ動画だ。

猫だと何をやっても可愛いが、これが人間だと洒落にならないくらい不寛容な世界になる。

 

不機嫌は伝染するし、不寛容も伝染する。

悔い止められるとしたらそれもまた、マンパワーしかない。

 

 

 


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