路地猫~rojineko~

路地で出会った猫と人。気付かなければ出会う事のない風景がある。カメラで紡いだ、小さな小さな物語。

「猫と釜蓋」(後編)

2008-07-24 | ★猫漫画
  
   
       ~「猫と釜蓋」(前編)から読む~





猫の見ているところで十二の弾をこしらえ、



その他に一つの金の弾を密かに用意した。



狩人は山猫退治に出掛け、夜中になって暗闇に光る
怪しい二つの目に向かって鉄砲を撃つが、ちゃりん
と言う音がして弾はそこに落ちたようである。




十二発ともそのようにして撃ちつくし、最後に隠して
いた金の弾を撃つと手ごたえがあった。

夜明けになって狩人が見ると、見た事のある茶釜の蓋
があり、その傍に十二の弾が転がっていた。

そこにこぼれていた血痕をたどって行くと、
大きい山猫が死んでいた。






狩人が家に帰ると、母親は何物かに喰い殺され、
茶釜の蓋が無くなっていた。







        --おしまい--


※これは「猫と釜蓋」と言う昔話です。
  ちょっと怖いお話ですが、
  試しに漫画風に描いてみました。

  本当に怖いモノって身近に潜んでいるんですよ。
  ご用心、ご用心…ってお話かとも思いきや…

  意外と今の世の中にも通用するお話ですよね。
  そう、
  静かな顔をして傍にいるのは猫ばかりではないのです。
  内部告発、詐欺に横領、身内殺しや無差別殺人…

  暗い話ばかりですが、
  明日もきっと、良い日になりますように。




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コメント (4)
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