NHK特番「天皇制」

昨日はNHKスペシャルで皇室がテーマの特別番組があった。１時間半我慢しながら何か一言でもと期待して見たけど、ほんとうにつまらなく、時間の無駄だった。「神武天皇以来１２５代」とか、皇国史観が神話ではなく歴史として扱われ、NHKから一言の解説もなかった。「男系存続」も既定のものとして語られ、根拠の説明がない。一夫多妻との関係にも触れないので奥歯に物が挟まった物言い、何のことやら、どうなる見通しなのかさっぱりわからない。「神国日本」はすでに復活している。子どもたちは、私が子どものころと同じ教育を受けるのだと思うと空恐ろしい。
　今日発表された世論調査によると憲法「改正」賛成者は60％、９条「改正」の賛否も拮抗している。
　日本の未来は危ない。

天皇の政治的利用

「神国日本」の中核は「現人神・天皇」である。それを企てる巨大な勢力に対して、お坊ちゃま育ちで世間知らずの一人の青年がどうして対抗できよう。天皇個人に人権はない。天皇の思想や意見は不必要、むしろ邪魔になる。天皇は政治的に利用されるが、政治的に存在することが許されない者である。

天皇制

ここまで私は、記事の中で、天皇を狂気の独裁者と比較したり不敬罪のために迷惑したと書いたりしたので、読者の中には私が天皇制を否定したり、天皇個人に悪感情を持っていると誤解された方がおられるかもしれない。

確かに私に天皇制を賛美する気持ちはない。しかし、完全否定する気持ちもない。TV番組に「なんでも鑑定団」とかいうのがあるが、旧家はどこもそれなりのお宝を持っている。お宝のない我が家はそれを見て羨ましいと思う。そんな気持ちで天皇制があってもよいと思う。いやなのは、天皇制の政治的利用である。

天皇個人については、昭和天皇も、現天皇も、むしろ「好きな人」である。

北朝鮮の国民

　ピョンヤンの市民は恵まれています。北朝鮮のメディアが宣伝するとおりです。洗練されたファッションで、高層マンションに住み、整ったスキー場があり、子どもたちはテーマパークや多機能プールで遊んでいます。不満に思うことは何もないのです。肥え太るのは将軍様だけではありません。

問題は放送されない田舎の暮らし、食っていけない人々は命を懸けて逃げ出します。体制に不満というより、生きていけないからです。脱北者は、自由社会に来てから体制批判をします。それは脱北してから学んだことです。そして、聞き手が望むコメントだからです。

国民意識

日本メディアの取材に北朝鮮の通行人が模範回答を重ねたことに対して有識者は「これは、ヤラセですよ。あらかじめ通行人を選定しているんです」と言いますが、私はそうは思いません。外界から遮断された社会においては集団を催眠し洗脳することはたやすいことです。それを「国民教育」と言います。日本の戦前の「神国日本」体制に対して批判的な思想を持っていた人がどれぐらいいたでしょう。特別な知識階級に属する人で、おそらく千人に一人もいなかったと思います。

将軍様と神様

　昨夜の「眠れない夜の友」はテレビ、ああ相変わらず北朝鮮、日本人記者が道行く人にインタビューしている。北朝鮮でも最近報道規制が緩められたそうだ。模範回答が続く。「将軍様のおかげで生活が豊かになりました」「将軍様をお慕い申し上げています」「将軍様さえいればアメリカなんか…」「将軍様に私の命を捧げます」あれ⁉　何か聞いてような文句になってきたぞ。そうか、子どものころに聞いてきた言葉だ。将軍様を天皇陛下に置き換えたらそっくりそのままだ。けれど、そっちは「将軍」人間だろう。こっちは現人神」神様だぞ。

ヘリコプター

　今日は朝からやたらにたくさんヘリコプターが飛び交っている。そうか、月曜日だもんな。昨日は１機も飛んでいなかった。昔日本軍は「月月火水木金金」と言っていた。軍隊に休日なんてない‼ということだ。日曜日は第一月曜日。軍隊って非人間的社会だな。自衛隊はいい。平和っていいな。

不敬罪

　新聞紙は、利用価値が高い資源ですが、昔はもっと貴重な資源でした。風呂敷代わりの包み紙として、お習字の半紙としてなど。ところが、新聞に時々皇室のお写真が掲載されることがありました。その新聞紙に弁当を包んだり、お習字でお写真を墨でよごしたりして先生にみつかったら、こっぴどくしかられました。皇室に対する不敬は、道徳的にいけないだけではなく、刑法上の犯罪でもあったわけです。敗戦後不敬罪は廃止され、天皇陛下は「現人神（あらひとがみ）」から「人間天皇」にお変わりになりました。

三笠宮と三笠山

　昨年102歳で薨去された三笠宮崇仁親王は、宮家を創設されるとき、宮号を百人一首にもある遣唐使阿倍仲麻呂の望郷の歌「天の原ふりさけみれば春日なる三笠の山にいでし月かも」にちなんで命名されました。ところが、奈良の都以来の三笠山の方は宮家と同名は畏れ多いと「若草山」と改名してしまいました。宮様は昭和１６年に結婚されました。太平洋戦争開戦の直前です。たぶん京都御所でなんらかの儀式があったのだと思いますが、新婚旅行で奈良においでになりました。当時私は小学校４年生で奈良に住んでいました。当日授業はお休みで、沿道でお迎えすることになりました。先生から「宮様がお通りになる時は最敬礼です。宮様を見てはなりません。地面を見ておきなさい」と注意がありました。私は注意を守りました。ただ自動車が通る気配を感じただけで宮様を拝顔はしておりません。

君死にたまふことなかれ

　老人の私は、御多分に漏れず夜中に目覚めて眠れない。テレビを見ればなお眠れないので昨夜は久しぶりにラジオを聞くことにした。スゥイッチを入れる。「オールナイト日本」、いきなり「君死に給うことなかれ」が聞こえてきた。朗読は斉藤由貴、BGMは「花はどこへいった」、なかなかいい。「親は刃をにぎらせて　人を殺せとをしへしや、人を殺して死ねよとて　二十四までをそだてしや」「すめらみことは戦ひに　おほみづからは出でまさね、かたみに人の血を流し、獣の道に死ねよとは、死ぬるを人のほまれとは、大みこゝろの深ければ　もとよりいかで思されむ。」言葉も心に沁みる。年寄りは涙もろいので涙が出そうになる。天皇主権の世の中、戦いの最中であっても、これだけのことが言えた。もちろんこれに対して「非国民」と謗る者はいたけど。「民主主義」とは「民があってこそ国がある」ということ、「国があってこそ民がある」のではない。「国を守るために死ね」というのであれば、それはもはや「民主主義」ではない。戦争世代が死に絶え、戦争を知らない人々が主流になるにしたがって、逆コースはまた戦前の世の中に戻ろうとしている。

原発反対！

　福島原子力発電所事故の後、台湾政府は建設中の原発を停止し今後は自然エネルギー発電に切り替えることを決定しました。これを事故から「学ぶ」と言います。 　現在、玄海原発などの再稼働が迫っておりますが、地元自治体はいずれもこれを「許容」し、周辺自治体はいずれも反対しております。この「反対」、本当に「反対」ですか？だれもそんな「反対」を信じません。それは、単に「うちの自治体には金が落ちないのに賛成なんかできるか！」と言っているに過ぎません。「経済第一主義」と言えばかっこいいけど、金、金、金！の「拝金主義」です。どこにも「学ぶ」とか「信念」とかの姿は見えません。見えるのは「原子力発電が一番コスト安だ」という嘘です。それは発電所の中だけの話、発電所の外では儲ける奴らがうじゃうじゃいるから止められないのです。 　近頃やたらに「日本の心を大切に」などと言う人たちがいますが「武士は食わねど高楊枝」という心はどこに行ったのでしょう。その心を心ではなく体で見せてほしいものです。 . . .

頑じいの歯ぎしり（つづき）

　私はウェブネームとして「ganjii」を使っています。尊敬する「マハトマ・ガンディー」にちなんだ名前であり、尊敬の理由は「不服従非暴力思想」です。また漢字で書くと「頑爺」であり「頑固爺」…偏屈であっても信念の人…でありたいという私の願いでもあります。
「歯ぎしり」は「ごまめの歯ぎしり」の「歯ぎしり」です。故事ことわざ辞典(lock vise) によると「ごまめは小さなカタクチイワシを素干しにしたもので、実力のない者が、やたらと憤慨して悔しがったり、いきりたつことをいう。 また、その行為が無駄であるということのたとえにも使われる。」とあります。 .

頑じいの歯ぎしり

ご覧のとおり、このブログは2006年から2011年までの4年間「ご障害児と学校」というタイトルで開設しました。この度ブログを再開するにあたり、別のブログを新設するのではなく私という人間の軌跡としてあえて木に竹を継ぐことにしました。これまでの分は第一部「障害がある子とない子と」、これからの分は第二部「頑じいの歯ぎしり」です。旧知を温め、新しいお付き合いが始まってほしいと願っております。