障害児と学校 → 頑じいの歯ぎしり

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同じ学級なら平等か

2010年07月28日 | 障害児
2010-07-22 kuro-kokoroさんからいただいたコメントに
「 7/19の産経新聞3面『同じ学級なら平等か』も、ショックな記事でしたね」とあったので、さっそく読んでみた。一応取り込んではみたが、ブログの画面ではとうてい納まりきれない大きな記事である。見出しだけでも見てほしい。

 たしかにひどい記事だ。公正さを装いながら、その底に障害児のインクルージョンに対する反感が潜んでいる。主見出しの「同じ学級なら平等か」は明らかに疑問文ではない。「障害児を健常児と同じ学級に入れたって平等にはならない」という反語文である。「平等にはならないなら、どうしたら平等になるのか」という視点は全くない。「平等にならないのだから今のまま分離しておくのがベストだ」と主張しているのだ。それは横見出し「障害者も地域の小中学校へ」のあとに、わざわざ「内閣意見書が波紋」と否定的な言葉を付け加え、小見出しの「小中学校に入れたって結局『逆戻り』するだけだ」という構成に明確に読み取れる。
 さらに中立的な(と思わせる)有識者の談話がつづく。「意見書の通りにすれば、今までのような授業が成立しなくなり、学校教育そのものの破壊になる恐れもある。学校制度撤廃の『脱・学校論』を説いた急進的な哲学者イワン・イリッチらの影響で書かれたものだと思うが、きめ細やかな教育が実施されている現在の特別支援教育を否定してはならない。」
 保守主義者が既得権を侵されそうになった時の常套手段がこれだ。「新しい主張は危険思想だ。こんなものを取り入れたら秩序は破壊される。」と大衆の危機感をあおる。内閣への意見書が学校教育を否定しているなんて、難癖としか言いようがない。
多言は要しない。次に掲げる朝日新聞論説との姿勢の差を比べてほしい。

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