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今日の感動

2013-02-21 19:29:39 | 日記
あるところに若いお医者さんがいました。


現役で医療大学を卒業したエリート。
大学病院に勤め、助教授にまで登ります。


彼は、診療もしながら研究レポートもまとめる
とても優秀な医者でしたが大きな欠点がありました。


それは、彼のプライドが高いこと。
相手を思いやる気持ちがないこと。


エリート意識が高さから、

「医者は患者からお金をもらって、治療してあげている」

と思っていました。


なので、1人にかける問診時間も短く、
業務的な冷たい感じ。


終了時間がくると、きっちりと終わってしまい、
駆け込みの患者さんを診ようともしませんでした。




そんな彼は優秀であるがゆえに、

病院から、医療技術を伝えるため、
ベトナムの病院に1年間勤務することを命じられます。




「なんでこの俺が、こんな片田舎の病院に勤務しなくちゃいけないんだ」




ベトナム勤務に納得ができない医者は、
ベトナム語を覚えようともせず、

いつも通訳を使いながら、
診療も技術の講義も日本語で行いました。


彼には、自分の立場や境遇以外、
頭にはなかったのです。







あるとき、大事故が発生します。




小学生が遠足に行った原っぱで、除去されていなかった地雷が爆発し、
生徒が巻き込まれたのです。


先生と2人の子供が即死し、
ケガをしたたくさんの生徒が病院に運ばれてきました。


病院内は、パニック状態。
医師・看護師・職員が総動員で対応します。


当然、人手が必要なため、
日本から派遣されている医者も処置に参加しました。




重傷者の中で、もっとも危険な状態だったのは8才の女の子。


大量に出血しているため、
早く輸血をしないと、命を落としかねません。


ところが、負傷者が大勢いるため、
ストックしていた輸血用血液が足りなくなります。




(輸血が必要だ・・・)




医者は、子ども達でごったがえしている待合室で叫びます。


「誰か輸血をしてくれる人はいませんか?」


誰も手を挙げません。


それもそのはず。
医者はベトナム語を話せないのです。


誰も日本語をわからず。


医者は通訳を探しますが、
周りを見渡しても見つかりません。




(くそっ、俺は何していたんだ)




苦しんでいる少女を目の前にして、
ベトナム語を覚えようとしなかった自分に腹がたちました。


医者は、待合室にいる子ども達を集め、


 少女が大変な状態であること

 血液が必要なこと

 誰かが提供してくれなければ少女が助けられないこと


身振り手振りで、一生懸命に伝えます。




しばらくの沈黙、、、




子どもたちは、医者をジッと見つめながら、
みんな黙っていました。




(伝わらないか・・・)




あきらめかけた時、
1本の細い腕が恐る恐るあがりました。


小柄でやせた少年でした。


「本当にいいのかい?」


少年は、日本語が理解できませんが、
震えながらコクリとうなずきます。


「ありがとう!これで彼女は助かるよ!!」


医者は、急いで苦しむ少女の隣に寝かせ、
輸血用の管を取り付け、輸血を開始しました。




しばらくすると、、、




天井を見ていた少年が、突然、泣き出しました。


「どこか痛いのかい?」


医者は尋ねますが、少年は首を横に振るだけ。
少年は泣くのを我慢します。




また、しばらくすると、、、




少年は自由になっている手で顔を覆い、
しゃくりあげるように泣きました。


「本当に大丈夫かい?どこも痛くないのかい?」


医者は、少年を安心させようと、
できる限りのやさしい笑顔で聞きましたが、

少年は、首を振り、また泣くのを我慢します。




また、しばらくすると、、、




少年は、大粒の涙をながしながら静かに泣き出しました。
あきらかに、少年は何かに怯えているようでした。




その時、やっと通訳が現れました。




「来たばかりですまないが、
 この少年がどうして泣いているのか聞いてくれないか?」


「わかりました」




通訳は少年に話かけました。


話しているうちに、苦しそうだった少年の表情はゆるみ、
少しだけ笑顔になりました。


医者は通訳に聞きました。




「なんで泣いてたの?」


「彼は、自分が死ぬと思っていたんです。」


「エッ?!」


「彼は、あなたが説明した輸血ことを理解していませんでした。

 少女を助けるために、
 自分のすべての血を提供しなければいけないと思ったようです。」




驚いた医師は、通訳を通して少年に聞きました。




「自分が死ぬと思いながら、
 どうして君は血液を提供しようと決めたんだい?」




少年は静かに答えました。









「あの子はぼくの友達なんです」



















医者は、“友達のため”に、自ら命を落としても救おうとする、
相手を想う気持ちに感動し、今までの自分を反省しました。


その後、医者はベトナム語を覚え、
1人1人の患者への対応時間を増やします。


そして診療も丁寧で親切になり、
患者に対し親身になって診療するようになりました。


「医者は患者のために、病気を治すのが仕事」


彼は、その地域で1番人気のお医者さんになりました。







 ビジネス・サプリからの転載






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