花の公園・俳句 ing

日本は素晴しい花の国。美しい花々と公園、四季折々の風景を記録したいと思います。我流の俳句は06年3月12日からです。

英国の桜オタク イングラム

2008年04月04日 07時01分59秒 | さくら    
さくら見本園に海外作出品種の一角があります。
その一つ、濃いめのピンクで一重の桜、コリングウッド・イングラム。

英国植物よもやま話  などによると、
Collingwood Ingram (1880-1981) はイギリスの著名な桜収集家・
育種家です。
Collingwood ‘Cherry’ Ingram とあだ名されるほどの桜オタクで、
1923年にイギリス南部サセックス のある庭園で、日本では絶滅して
いた “太白” という桜の花を発見し、またオカメ桜の作出者 (1947) と
しても知られています。

この桜が氏の作出になるのか、また氏の記念として名づけたものか、
確認できていません。

太白発見の物語は上記ブログに詳しく載っています。
まだ見たことがありませんが、ぜひ見てみたいですね。
オカメ桜は去年 多摩森林科学園のものをアップしました。
花の形は似ていますが、イングラムのほうが花色が少し濃いようです。
     (茨城県結城市 日本花の会結城さくら見本園 080329)


            英国の桜を訪わん いつの日か  rocky

(追伸: 2017年4月6日) 
この品種について、少し詳しいことがわかりました。
英国Keele大学ホームページによると、これはクルサル (チシマザクラ×カンヒザクラ、イングラム氏作出) の実生からベルギー・カラムタウト樹木園のベルダー氏が作出した品種で、クルサルよりも赤みが濃く、1979年にイングラム氏自身がカラムタウト作出品種の中でベストだと評価した品種だそうです。日本ではここ日本花の会結城農場で栽培されているのがおそらく唯一と思われます。

「日本の桜を救ったイギリス人」(岩波書店、阿部菜穂子) によると、
Collingwood Ingram コリングウッド・イングラム氏(1880~1981)は ロンドン生まれ、鳥類研究家及び桜研究家。20世紀に日本の桜を広く英国に紹介しました。
何度も訪日したイングラム氏は京都、吉野、富士山麓、仙台、日光と精力的に回りながら、懸命に 「珍しい桜」を探し、欲しい桜を見つけると、地元の人をつかまえて「穂木(桜を増殖する際、台木となる樹に接木(つぎき)する若い枝)」を英国に送ってほしいと頼み込んだ。これらの穂木はすべ て、その年の冬に英国のイングラム邸に到着した。
ケント州・ベネンドン村に生まれたイングラム邸の「桜園」は、1920年代後半から地元で有名になり、イングラム氏はいつしか「チェリー・イングラム」と呼ばれるようになったそうです。

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下3枚は日本花の会結城さくら見本園 2017年4月4日。





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2 コメント

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コメントありがとうございました (Chelsea-Bun)
2008-04-04 11:20:10
“太白”の話はかなりドラマチックですよね。もう少し詳しい事調べてみたいとも思ってます。
rockyさんの言う通り、イギリスのオカメ桜の方が色が濃いかもしれません。地質が違うからかもしれませんよ。
そうそう、俳句ingというネーミング、すごくいいですよね。
また、訪問させていただきます。
返信する
Chelsea-Bunさん (rocky)
2008-04-06 13:36:08
こちらこそ素晴らしい記事を読ませていただきました。
まだまだ知らないことが多いです。
ありがとうございました。

木や地質によって少し花色が違うのはありそうですね。
返信する

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