rock_et_nothing

アートやねこ、本に映画に星と花たち、気の赴くままに日々書き連ねていきます。

毬栗爆弾、栗拾い

2021-09-15 22:56:44 | 日記
職場の駐車場に、栗の木がある。
毎年見事に太ったたくさんの栗を、私たちに提供してくれていた。
もともと二本あったけれど、そのうち背の高く育ったものが、昨今の暴風雨に耐えかねて枝が折れ、幹もだいぶ痛みが入ってしまった。
そして去年、折れた枝が落下したり、かろうじてぶら下がったままであったりと、もしその下を通る車や人などに当たってしまうと大変なことになるのは明らかなので、やむなく切り倒したのだ。
残ったもう一本は、風の通り道から外れていてまだ健在で、今年もたくさんの栗を生らせて、枝が傾いでいる。
せっかくの秋の実りを、そのままにしておくのはなんともいけない気がする。
自然からの贈り物をありがたくいただこうと、その場に居合わせた者たちで収穫だ。
長い棒で、毬の口が開いたものを叩き栗を落とす。
落ちた栗を拾うことに気をとられていると、あわや大惨事、毬栗爆弾が頭の横をかすめ落ちた。
まったく予想しなかったわけではないが、その注意すら疎かになるほど一気に栗拾いに集中してしまった、DNAに刻み込まれた縄文の狩猟採取の記憶の強さに、思わず笑いがこみ上げてくる。
さすがにそれからは双方気をつけて、栗を落とす役も拾う役も阿吽の呼吸で目的を遂行したのだった。
多分1キログラムほども栗を拾い集めたものは、すぐさま洗って鍋に入れて気長に茹で栗へと変貌させた。
これが今年の初物と、みんなで秋の味覚を堪能したのだった。
もうすでに秋を感じさせる生り物が登場しているけれど、これから柿やリンゴと続いていく。
もっともそれらは果樹園へと出向かなければならないのは言うまでもなく、こうして身近に栗があるだけ恵まれていることを忘れてはならないだろう。
欲をかきすぎてはならないよ。


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