rock_et_nothing

アートやねこ、本に映画に星と花たち、気の赴くままに日々書き連ねていきます。

いささか落胆、「日曜日はダメ!」がダメになる!?

2013-11-04 12:00:27 | つぶやき&ぼやき
基本、フランスでは日曜日の営業活動は禁止されている。
観光地や人口密集地においてならば、小売業は営業できるが、従業員に出勤を強制することは禁止され、出勤者には5割り増しの賃金を払わなくてはいけないという高いハードルがある。
この法律は、カトリックの影響が強いこの地で週に1日、昼食を家族でとることを目的とし100年ほど前に制定された。
しかし、時代の流れに伴って、労働者側に今では日曜も働きたいという要求が高まってきたらしく、この法律を改定する動向だ。

経済的に困難なのは同情できるが、経済よりも家族などの関係を重視してきたその心の豊かさは、気概はどこへ行ってしまったのかと落胆する。
これでは、世界中同じ原理でもって人が、生きて動くしかなくなるのではないか。
欲望のストッパーは、粉砕されてしまうのだろうか。
確かに、霞を食って生きていけるほど、生きることは容易くない。
それでも、なにか意地を張って、欲望増幅装置に堕落しないためのなにかが必要ではあるまいか。
フランスが、聖人君子、清浄な国などと露とも思わないが、見栄をなくしてはならないと思うのだ。

もしこの風潮が、バブルを体験したあとのフランス人の心境の変化だとしたなら、人間にとってバブルとはなんという試練なのだろう。
悪魔の誘惑ではなくて、神の下した苛烈な試練だと思わないではいられないのであった。

少年から青年への万感の想いを込めて、モンキー・マジック”ヘッドライト”

2013-11-04 11:04:41 | 音楽たちーいろいろ

Headlight- Monkey Majik 

中くらいの人のお気に入りの曲、モンキー・マジックの”ヘッドライト”。
夜、すべての家事ををやり終えてくつろぎながらパソコンの画面を眺めている私に、しばしば中くらいの人が寄ってきてはお気に入りの曲を聞かせてくれるのだが、最近は特にこの曲を頻繁に押してくるのだ。
中学生になって、部活動に先輩後輩の上下関係、学習でも学ばなくてはならないことが多くなり、思春期の心身の変化などと、実に凝縮された時間を過ごしてきた。
ぐんぐんと成長する中くらいの人を見守っているこちらは、その様子に命の眩しさともどかしさを感じ、言いようのないこそばゆさを覚えた。
その彼が、どうこの曲を聴いて感じているのか、想像すると気恥ずかしく思ってしまう。
彼にとって少年から青年へとの過渡期、この多感な時期を象徴する曲になるのだろう。

良きにつけ悪しきにつけ世代や年代を超えて、好む好まざるにかかわらず共有できるヒット曲がなくなって久しい。
それは、世界的な流れでもある。
個人的、局地的に思い出のキーワードは細分化され、幻想でも一体感が得られない時代、人は大海原に放り出された孤独な漂流者だ。
彼は、彼にとって中学時代を漂うブイのひとつであるこの”ヘッドライト”を、共有できる人が少ないと嘆く。
親である私がそれを知っていても何の役にも立たなさそうだが、彼の思いをこうしてしっかりと受け留めておこう。
たぶん、時と場所を違えてもこの曲を聴くことがあったなら、ある時期のことを思い出す人間が、少なくとも彼以外にもいるということが大切なのだとおもうから。