rock_et_nothing

アートやねこ、本に映画に星と花たち、気の赴くままに日々書き連ねていきます。

冬の支度、春の準備

2012-11-08 15:45:16 | 随想たち
このパソコンのある離れの部屋は、壁面の半分がガラス入りのサッシになっている。
建物の周りに大きな木があるけれど、採光と通風は申し分ない。
反面、外気温に室温が左右されるので、ことに冬はとても寒い。
そこで、寒さ対策にエアーマット、あの梱包に使うプチプチをガラス面に張るのだ。
今日は、暖かく気持ちのよい日だったので、この作業をした。
見た目はお世辞にも良いといえないけれど、もともと作業をするための部屋なので、ここは我慢しよう。
でも、なかなかにいい音響設備が置いてあり、自分の好きなものを置いてあるので、自分としては落ち着く部屋だと、この部屋の名誉にかけて付け加える。

一方で、気の早いことに冬の先の春の準備もした。
それは、春の花の苗を鉢に植えること。
ビオラ、パンジー、アリッサム、ミニシクラメン、白妙菊、チューリップやフリージアなどの球根類。
チューリップは新しい球根ではないので、咲く保証はまったくといっていいほどないけれど。
ビオラやパンジーは、今から花を咲かせているもので、凍りながらも冬の寒さを耐え抜いて春にたくさんの花を咲かせる健気な花たち。
花盛りになる春を楽しみに過ごしていくための、物言わぬ旅先案内人。

生きるとは、時間を追いかけ先に歩みを進めることだと、季節の用意をするたびに思う。
でも、ただ過ごすだけでは物足りなく、何かしら生きた痕跡を刻んで生きたいと思うのは、これもまた人の業というものか。
こうして毎日のように文を綴るのは、その足掻き。
また、絵も描きたいと思いながら、半人前以下の分際では過ぎた望みと戒めている。
生きてはいるけれど、もう咲くことがないチューリップの球根をまた植えるのは、もしかしたら咲けるかもしれないと見捨てないでいるから。
生きていれば、その可能性はある。
諦めないのが肝心とばかりに、ゼロではない可能性にしがみついているのだった。