ロビンソン本を読む

本とデザイン。読んだ本、読んでいない本、素敵なデザインの本。

愛と笑いの夜

2019-08-05 20:01:00 | 日記
ヘンリー・ミラー『愛と笑いの夜』



 シリーズの本は、ラインナップを新しくし、装丁を替え、何度か蘇ることがある。

 河出書房新社の『Modern & Classic』は、最近書店であまり見かけなくなった。

 出版社のHPを見ると、2008年に出版された本が最後で、その多くが重版未定になっている。

 雑草に覆われた登山道のように、消えかかっている。

 このシリーズの元になったものが、1970年代の『モダン・クラシックス』なのだろうと思っていたが、詳しく二つのラインナップを見ると、重なっていない。

 時代によって読まれ方も変化してくるから、不思議なことではないが、似た名前の別シリーズなのだろう。


 ヘンリー・ミラーの『愛と笑いの夜』は、1972年出版の『モダン・クラシックス』シリーズの1冊。

 古書店で1冊だけ置いてあったので、これが30数冊あるシリーズだと最初は気づかなかった。

 シンプルな装丁で、タイトル、著者名すべての文字が小さい。

 背の文字はさらに小さく、書店の棚に並べられていたら目立たない。

 ただ、これと同じ装丁の本が30冊並べば、また違った印象になるはずで、家の書棚で品良く収まる雰囲気なのかもしれない。


 6つの短編が入っている。

 ヘンリー・ミラー本人と思われる小説家が登場するものもある。

 話の始まりは、どれも面白い。

 物語はあっちへ行ったり、こっちに転んだり、どこに終着するのか見当もつかない。

 その流れが楽しい。


 ヘンリー・ミラーの本は、いまでは新刊で手に入るものが少ないようだ。

 ちょこっと文庫で出てきたら、読みやすく、好きになる人はいるだろうに。


 装丁は広瀬郁氏。(2019)

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