お気楽サバイバー研究所

21世紀は人類が経験したことのない「過剰」の世紀である。現在の社会の常識は崩壊する。生き方が「お気楽」に変わるのだ。

過剰の時代の社会経済システム

2013年09月07日 | 経済
ブログのコンセプトを変更した。早速、テーマを明示しておく。

いま、「世界史の中の資本主義」(水野和夫+川島博之、編著)を読んでいる。水野氏の著作には馴染みが深いので言いたいことはよくわかる。問題の核心を引用する。

//古代から中世、近代と、長く「人口が増え、モノが足りない時代」を生きてきた人類は、今初めて、先人たちがかつて一度も経験したことがない「人口が増えず、モノが過剰の時代」に突入している。
我々はこの、あらゆるものが過剰となった時代に、社会の構成員が等しく仕事を持ち、幸せを感じるシステムを考えて行かなければならない。その新しいシステムを構築するのが「長い21世紀」である。「長い16世紀」が150年ほどを要したように、そのような社会システムがつくり出されるには、まだまだ長い時間を要するのかもしれない。
人類の模索は、まだ始まったばかりである。(p.175-6)//

いまの世界は、風説とは逆にエネルギーも食糧も潤沢だ。そして、マネーも過剰なのであり、懸命に行き場を探している。デフレは解消されるどころか世界的な現象となり、雇用状況が好転する可能性もない。

ポスト経済成長というと無知な連中がすぐに左翼というレッテルを貼るので不愉快なのだが、最重要課題がポスト経済成長の経済学を確立することなのは間違いない。そして、もう一つの鍵がポスト雇用なのだと私は考えている。あるいは雇用を再定義する必要がある。

このブログは、新しい考え方、新しい制度、新しいアイデアをメモする場所にしたい。これは多忙な経営者や労働者には不可能な仕事だ。思索を好む暇人にしかできない仕事だ。あるいは、この分野の研究者の仕事だ。


幸か不幸か、日本は世界の大転換の最先端を行っている。少子高齢化とデフレだ。もはや従来の常識は通用しない。

現状を批判して溜飲をさげるのではなく、もっと未来を見て悠然と語ろう。