ももんがの戯れ言

自分では普通のつもりのオッサンが感じた事をボチボチ書いていきます。

[衆愚政治の具現]

2007年06月28日 21時24分46秒 | 新聞ネタ[国際]
 米下院外交委員会で、慰安婦決議案が採択されましたが、何とも一方的で感情的な衆愚政治の実例を見る思いがしました。
 私は安倍ちゃんは好きじゃないんですが、彼の「慰安婦問題に日本軍が直接関与した事を示す証拠は無い」という発言は支持します。
 この馬鹿馬鹿しい米下院決議案に、過剰反応するのは得策では無いと思いますが、日本政府は米下院議員の間違った認識には抗議すべきだと思います。

2007年6月28日1時46分 YOMIURI ONLINEより引用
 http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20070627ig90.htm
<引用開始>
慰安婦決議 米議会の「誤解」の根元を絶て(6月28日付・読売社説)

 いわゆる従軍慰安婦をめぐる対日決議案が米下院外交委員会で採択された。全くの事実誤認に基づく決議である。

 日本政府は、将来に禍根を残さないよう、米側の誤解をときほぐし、当面、本会議での採択阻止に努めなければならない。

 決議案は日本政府に対し、「日本の軍隊が若い女性を強制的に性的奴隷化」したことへの歴史的責任を認め、謝罪せよと言う。「慰安婦制度は20世紀最大の人身売買事案の一つ」と表現している。

 事実をきちんと確かめることもせず、低水準のレトリックに終始した決議案だ。米議会人の見識を疑わせる。

 安倍首相は4月、米大統領や議会首脳らとの会談で、元慰安婦への「心からの同情」と「申し訳ない思い」を表明した。「20世紀は人権侵害の多い世紀で、日本も無関係でなかった」とも述べた。

 だが、こうした首相の発言も、決議案の採択見送りにつながらなかった。

 米議会で採択される数多くの決議の一つにすぎない。法的な拘束力もない。従って、重く受け止める必要はない、という指摘もある。

 これは間違っている。反論することを控えれば、この誤った「歴史」を独り歩きさせるだけだろう。

 戦前、親やブローカーの手で、自らの意思に反して、慰安婦にさせられた女性は多数いた。しかし、これと、日本軍による、いわゆる「強制連行」とは、明らかに意味が違う。

 「軍や官憲による強制連行」を直接示す資料は、これまでの調査で何も見つかっていない。政府は、今年3月の答弁書でも、この点を明確にしている。

 一体、対日決議案は、何を論拠にしているのか。大きな拠(よ)り所とされているのが、1993年に出された河野官房長官談話だ。そこには「官憲等が直接加担した」などと、「強制連行」があったと誤って受け止められる記述がある。

 当時、慰安婦問題での韓国側の圧力をかわすために考えられた政治的文言が、その後、誤解を広げた根元にある。

 安倍首相は、「河野談話」を継承すると言う。外交的配慮からだろうが、その立場をとる限り、「強制連行」という誤解は消えない。談話に誤りがあるなら、見直しを躊躇(ちゅうちょ)するべきではない。

 麻生外相は3月、決議案をめぐる動きについて、「日米を離間させる工作」と指摘した。背後で、中国・韓国系の反日団体などが影響力をふるっている。

 このままでは、謝罪要求が繰り返されることになりかねない。筋道を立てて歴史の事実を明らかにしていくべきだ。
<引用終了>

 私は、安倍ちゃんも読売新聞も、その発言はあまり信用出来ないと考えている「困った奴」なんですが、米下院の決議案に関する発言に限っては、信用に値すると考えています。
 特に読売の社説は、これが日本を代表する新聞の社説か?と疑いたくなるような、調査不足で稚拙な記事を目にする事も時々ありますが、今回の社説に関しては、慰安婦問題を多少なりとも知っている日本人の代表的意見を素直に記事にしているなと感じます。

 そうです。 なぜ日本政府は「ダンマリ」を続けるのか理解出来ないというのが本音なんです。

 過去の不幸な出来事に対して、謝罪するという姿勢はそのままで良いですが、間違った認識に基づく非難に対しては、きちんと根拠を示して反論すべきです。
 ずっと以前から日本が貫いてきた、「馬鹿げた挑発には反応しない」という態度は、過去に於いて事を荒立てないという日本の基本的外交姿勢に沿ったものであったかも知れませんが、理不尽な非難に沈黙を続けるというのは、欧米的判断では「非を認めた」事になるのは、いくら穏健な日本人でも充分理解しているはずです。
 間違った事には、「それは違う!」ときちんと反論する事が必要ではないでしょうか。

 しかし、今回の決議案提出に関して、裏で糸を引いた中国系と韓国系アメリカ人は、一体何が目的なんでしょうか?
 一つには、中国の台頭が著しいとはいえ、日本経済は比較的堅調が続き、アメリカの経済状況は見た目ほど良くはないという事もあるでしょう。
 それにFTAやBSE問題で、日本がなかなか「言いなり」にはならないという苛立ちも手伝ったのだろうと思いますが、何より米議会の選挙が近いという事が大きな要因でしょう。

 今回決議案提出を主導した議員は、その支持基盤が在米中国・韓国人であり、何より票が欲しかったというのが実体でしょうし、そのような報道も見かけます。
 そして、今回の騒動を主導したマイケル・ホンダという自称日系3世の下院議員ですが、地元日系人社会からは全く支持されていないのだそうです。
 加えて、彼の経歴も全く怪しいシロモノで、戦争終結後、在米の日系人は強制収容所から元々住んでいた場所に即時帰されたのだそうですが、彼は戦後6年を経過した頃、突然現れたのだそうです。
 加えて、強制収容所に居たと言うのに、収容所の名簿のどこにも彼の名前は無いとか・・・。
 こうなってくると、彼が本当に日系3世であるのか極めて疑わしく、「朝鮮人の成りすまし」ではないのかという憶測も飛び交っています。

 日本には「三人寄れば文殊の知恵」という諺がありますが、今回の米下院を見る限り、「沢山寄れば馬鹿の集団」という思いを強くします。
 ことに決議案にある、「慰安婦を見て黒人奴隷をイメージした」などの文言は、米下院議員の知識の浅さと「感情が優先する」というまさに衆愚政治の見本とでも言うべきものです。
 当の米国知識人(ドコだったかの大学教授)からも、「自らが黒人を無給で強制労働させた歴史を持つ者が、慰安婦を「奴隷」やら「人身売買」と呼ぶとは笑える」と批判されている事は黙殺しているようですが・・・。

 とにかく、女性や子供が関わった事案に対し、連中の理解しがたい正義感は異常とも言える様相を呈しますし、「人権」とか「正義」とかいう言葉に酔いやすいという行動原理がありますから、米国議会が慰安婦に関する反論に耳を傾けるとは到底思えません。
 この決議案提出に至る手続きも、元慰安婦と自称する人物の発言を聞くだけで、日本側の意見は全く聞かない「魔女狩り」的手法であり、到底正当な決議であるとは言い難いものです。

 このような茶番劇に大袈裟に反応する必要は無いと思うものの、日本人の尊厳を傷つける行為に沈黙を続けるというのも得策ではないとも思えます。
 この馬鹿決議案が本会議で採択された場合、安倍ちゃんがきちんと抗議できるか注目していきたいと思います。


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