昨日、激しい後悔に襲われた。あの日の事だ。
1970.4.28
東大全共闘が復活したのだけれど、
あれは、ほんとうに、よかったのだろうか。
いや、良し悪しではない。
歴史的に、あれはどんな意味があったというのか?
それが、よくわからない。
そんなことを、いまごろ考えるのさ、このおいら。
ネヨウ
第54回NHK杯戦三回戦第4局 結城聡九段対河野臨天元
一週間のご無沙汰でした。司会の玉置宏です、って違うがな。NHK杯です。
ベスト16からベスト8に絞り込む三回戦ともなるとさすがに重量級、ビッグゲームになる。
で、日本一の張栩を倒した山下敬吾棋聖・王座の挑戦を退けた河野臨天元に勝った結城聡は、無冠とはいえ“地上最強の棋士”という称号をあげよう。“瞬間最大風速”という、台風のアレみたいなもんだね。
第8期阿含・桐山杯日中決戦 張栩碁聖(日本)対劉星七段(中国)
いやぁ、地に落ちた星というのか、落ち武者狩りというのか、日本碁界のトップスターも一度その座から落ちるとみじめなもんですなぁ。なまじ国際戦、日中阿含・桐山杯のタイトル保持者同士の対決となると、相手は聞いたこともない若武者劉星七段(22歳)であっても、かっこうの餌食、賞金がいくらか知らないが、むこうさんにしてはけっこうな外資導入、お小遣い稼ぎっていうか、約束されたご褒美ってことになってんだろうなぁ。
張が調子を落としていることは、棋譜を並べているだけでもひしひしとわかってしまうほどの重傷だぜ、おいおい。白22と黒23の交換ってどうみても悪手で、序盤22手目で敗着。あとは薄~く、薄~く足早に稼ぐものの、なんせ安普請だからマラソンでいえは20kmで捕えられ、身をバリバリと齧られてながら逃げてる感じ。これじゃ、このあおきひとしだって勝てるかもしんないとまでいう...。うん、津軽海峡冬景色ってゆーか、トンネルに潜ったってゆ~。困ったもんだ。
やはり、この碁は下辺のコウを放置したのが敗因だ。『週刊碁』(2006.12.18)によれはそれを回避する方法は少なくともふたつあって、
①黒71が生ぬるい。これでは白72取りと替わって、隅の白は生きて、黒はコウ残りという最悪の結果になっている。だから、黒71では参考図Eと最強に打ってコウを力ずくで続行する(幸い、右下隅には白からのコウ材はもい無い!)、か
②黒91、白92の交換は保留(ということは隅の白はまだ生きてなく、コウは実戦の黒の生死のみを争うものではなく、黒白双方の死活をかけた壮烈な天下コウになり、実戦より一手黒は得をしている勘定になる)して単に参考図FC-6の立ち(実戦の93)と打って白からの手段を牽制する(封じる)こともできた。(もっとも、それなら白も94で黒一子を抜いて黒にも生きを強要し、上辺へは白が回ることもできるのではあるが...)
上記いずれかの方法をとれば、勝負を先伸ばしすることができたろう、という。
成る程ねぇ。
もっともこの説は対局中に中野Pが唱えていた一説に過ぎないから、この碁の結論という訳ではない。だから、碁ってむつかしい。でも、面白い、とはいえるよね。