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夢の跡 オーシャンドーム解体始まる-宮崎・フェニックスリゾート

2016-08-06 07:15:23 | 九州の流通業界(商業・サービス)

  リゾート施設「シーガイア」(宮崎市)を運営するフェニックスリゾートは,屋内遊泳施設「オーシャンドーム」の取り壊しを4日から始めた。工期は来年4月末まで。
 オーシャンドームは人工ビーチと造波プールを備え,シーガイア創業時の中核施設だった。ピーク時の1995年度には約125万人が利用したが,利用客は伸び悩み,2007年9月を最後に閉鎖。再活用には,多額の改装費が必要なため解体となった。


>>シーガイア 屋内大型プール「オーシャンドーム」解体の経緯

1993年にオープンしたオーシャンドームの敷地は,駐車場を含む約8万4600平方メートル。建設費約420億円を投じて作られた世界最大級の屋内プールで,開閉式の屋根や長さ140mの人工ビーチなどを備えたシーガイアの中核施設であった。

 だが,1995年の125万人をピークに利用者が減少したことに加え,2001年にフェニックスリゾートが会社更生法の適用を受けるなか,多額の維持費が経営を圧迫したため2007年にはプールの営業を停止していた。

 2012年にセガサミーホールディングス(東京)が全株式を取得し子会社化。ドームの再活用を模索していたが,施設の老朽化で改修に多額の費用が必要となることから,営業再開を断念した。

 

フェニックス・シーガイア・リゾート

 
 
 
   
          フェニックスカントリークラブ    

 

            :::::::::::::::::::::::【:関連情報】::::::::::::::::::::::::::::::::::

 

>>> 2015年6月 「シーガイア」創業者,佐藤棟良氏死去



 フェニックスリゾート創業者で元社長の佐藤棟良(さとう・むねよし)氏は2015年6月5日,宮崎市内で死去した。96歳だった。

  佐藤さんは1988年,フェニックス国際観光を母体に宮崎県と宮崎市が各25%の7,500万円,メインバンクの第一勧銀,宮崎銀行などの出資を受け, シーガイアを経営する第三セクター,「フェニックスリゾート」を創業し,社長に就任した。シーガイアは総額2千億円を投じ1993年,屋内人工ビーチ 「オーシャンドーム」や45階建てホテル,ゴルフ場を建設,開業した。
 だが,バブル崩壊後の開業とあって客足が伸びず,宮崎県は救済策として 25億円の公金を投入したが,グループ3社で約3千億円の負債を抱え2001年に会社更生法を申請して倒産。会長を退いていた。施設は米国系投資会社  リップルウッド・ホールディングス傘下のRHJインターナショナル(RHJI)が162億円で買収した。


 「君は郷土愛がないのか」......。佐藤棟良(さとう・むねよし)氏を観光事業へ走らせたのは,「観光宮崎の父」とも呼ばれた宮崎交通社長の故岩切章太郎氏だったという。岩切氏の要請で,佐藤氏は大阪での事業の成功によって得た資金を元に 1965年にホテルフェニックスを開業。後にフェニックス国際観光を設立。折からの新婚旅行ブームにものり,順調に業績を伸ばした。1974年には全国の 新婚カップル105万人のうち37万人(35%)が宮崎を訪れている。
 だが,1972年の沖縄返還を契機として観光地沖縄の台頭。さらに,海外旅行ブームの到来もあって宮崎への新婚旅行客は落ち込み,かっての勢いを失った。

 そんな時代背景もあって,佐藤氏にとってシーガイアを核にした宮崎・日南海岸リゾート構想は,「世界に誇れる施設をつくり,故郷への恩返しをする」ことだったという。

 盟友の松形祐堯・宮崎県知事(当時,故人)と,シーガイアを主会場に主要国首脳会議(九州・沖縄サミット)外相会合誘致も実現させた。しかし,バ ブルのツケはあまりに巨額すぎた。「私が手掛けたリゾート事業は日本人のレベルに合わず,少し先走った」と自省する佐藤氏であった。

 ※https://www.segasammy.co.jp/japanese/

>>>シーガイア,セガサミーが4億円で買収  2012年02月

 遊技機・ゲーム機メーカーのセガサミーホールディングス(東京) https://www.segasammy.co.jp/japanese/index.html  は2012年02月,宮崎市の大型リゾート施設「シーガイア」を運営するフェニックスリゾート(宮崎市)の全株式を,米投資会社リップルウッド・ホール ディングス傘下のRHJインターナショナル(RHJI)から3月末に取得し,完全子会社化を発表した。株式取得金額は4億円。RHJインターナショナル (RHJI)はシーガイアを162億円で買収しているから差し引き158億円の売却損となる。

 セガミは4億円とは別に,融資を受けていたRHJIなどへの返済資金として54億円をフェニックス社に融資して,RHJIはフェニックスから8億7,800万円の返済を受ける。

  なお,RHJIは,「株式売却は,当社が金融サービス業に事業を集中するためのステップ」と撤退理由をコメントした。
  リップルウッドは,シーガイアを買収し,「オーシャンドーム」の閉鎖などで再建を図った。だが,2010年3月期以外は純損益を黒字化できず,2011年3月期の売上高は96億9,200万円,最終損益は2億4,700万円の赤字。ゴルフ場子会社の売却など資産圧縮を進めていた。

  フェニックスリゾート 2015年3月期決算 赤字が35億円
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    シーガイア3月期決算,ホテル不振もあって赤字が35億円に拡大 

 
 宮崎市の大型リゾート施設「シーガイア」を運営するフェニックスリゾート http://www.seagaia.co.jp /  の2015年3月期決算によると,売上高が前期比10・5%減の93億円,純損益は35億円の赤字となった。赤字は5期連続。団体客のホ テル利用が落ち込んだことに加え,2007年から閉鎖している世界最大級の室内プール「オーシャンドーム」などの解体費用に27億円を計上したことから, 赤字幅が前期の9300万円から大きく拡大した。

 今後,ホテルの客室やコンベンションセンターの改装を進め,事業の選択と集中を図るとしている。

  シーガイアは2010年3月期に1993年の開業以来,初の黒字を達成したが,宮崎県で発生した口蹄疫(こうていえき)や霧島連山・新燃岳噴火の影響もあ り,2011年3月期は再び赤字に転落。2012年にセガサミーホールディングスが子会社化した後も赤字が解消していない。  

                 source:西日本新聞経済電子版,朝日新聞デジタル版,セガサミーホールディングス・サイト

 

フェニックス・シーガイア・リゾート

 
 
 
   
          フェニックスカントリークラブ    

 
フェニックス・シーガイア・リゾートは,宮崎市の東岸に位置した太平洋に面した南北約11キロ,約700ヘクタールの黒松林に囲まれた自然の中に広がるリゾートの総称。
「シェ ラトン・グランデ・オーシャンリゾート」をはじめとする4つの宿泊施設や最大5,000名収容可能な国際級のコンベンション施設。世界のトップ100,日 本のトップ3に名を列ね,1974年以来ダンロップフェニックストーナメントの舞台となっている日本屈指の名門ゴルフコース「フェニックスカントリークラ ブ」やテニスクラブなどのスポーツ施設など,リゾートステイを提供している。

 


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