千代の写真とリウマチ日記

千代の写真と、2005年にリウマチを発病したので、その治療経過を書いています。

銀塩写真

2008-11-26 12:14:32 | 2008リウマチ

 

 撮影会で曽爾屏風岩に行きましたが、紅葉はもう終わりかけていてあまり撮る気持ちにならなかったので、白い空に残った山桜の葉のきりとりをしてみました。デジタルカメラではどうか分かりませんが、桜の葉の色を出す為には銀塩(ポジフィルム)では露出補正をしないといけません。これは(+2、3)にしました。前回、京都で見た写真展 SAVE THE FILM でいたく感心したので買ったパンフレットから「宇宙のからくりからみた銀塩の魅力」を、私のリウマチ日記の下に掲載しました。

昨日は、187回目(左腿)のエンブレル注射をしました。今日は診察日でした。先月の血液検査の結果は、MMP-3(上限値59.7)は51.0で正常値。当日の検査結果の分っている分は、CRPは<0.2で正常値、RF(上限値20)は17、肝臓の検査結果はGOT(上限値38)が19、GPT(上限値44)が23と正常値。LDL-C(悪玉コレステロール)は164(上限値140)と上がっていました。 朝起き抜けに目まいがしていたが、最近は治っていると言うと、先生はカルテに記入。先生から、前回した検査の詳しい説明があり、「順調にいっているよ、どんどん写真撮ってくださいね」と言って下さいました。

「宇宙のからくりからみた銀塩の魅力」

~フィルム、デジタルの根源的差異を考える~
          佐治晴夫(宇宙物理学者・理学博士)

かつて写真技術が発明されることによって、肖像画を描いていた画家たちは失業し、新しい絵画の世界を切り開くきっかけとなった。実は、銀塩写真からデジタルへの移行にも似たようなことがいえそうだ。デジタル写真は、撮影直後の映像の確認が容易であり、撮り直し、消去にも手間がかからず、しかも、撮影後の画像処理が自由自在であるなど、驚くべき利点を有するが、一方では、撮るべき一瞬と対峙する緊迫感に欠けるというデメリットを生み出す。つまり、従来の銀塩写真は、一枚の作品を撮る一瞬までの間に途切れることのない連続した時間の流れがあり、それが凝縮した先にシャッターチャンスが到来する。それゆえに、そこで撮られた一枚の作品には、撮影者の生命の息づきを感じさせるリアリティーがあって、写真にこめられた想いは、画像の中で永遠に行き続けることにもなりえたのだが、デジタル写真は、時間の流れの一瞬を捉えたにすぎず、しかも、撮影した後に、いかようにも再構築できるという点からみると、銀塩写真がもつ「フラクタル性」、すなわち部分から全体を見通すという迫力に欠けてしまうようだ。いいかえれば、デジタル写真は、被写体そのものを二次元的に切り取る能力には長けているにしても、被写体の周辺にそこはかとなく漂う見えない空気、雰囲気とでもいいたい奥行きのような何かを表現する段になると銀塩の力に及ばない。これは、物理的な観点からいえば、感光素子の基本的構造と処理方法の差異に由来するのだろうが、あえて言えば、世界の構造がデジタルな原子分子で成り立っているのにもかかわらず、われわれが目にする世界は、極めてアナログ的な確率現象でしかないという現代物理学が明らかにしたパラドックスにも似ている。もう少し詳しくいえば、銀塩フィルムにおける感光素子は、きわめて規則正しく整列している。
一方、人間の目を構成する細胞の動きは、けっして一様ではなく、ランダムに動くことによって、ノイズを平均化し、心地よい画面をつくるようにできている、これは、天体写真を撮ってみるとよくわかる。通常、望遠鏡越しに惑星などの写真を撮ると、例外なく、肉眼による眼視映像よりも、ぼけた写真しか撮れない。何故か。それは、眼視の場合、視覚細胞がゆらいで、ランダムな自然界のノイズを平均化し、結果としてノイズ除去をしているからである。ぼけて、ゆらいでいるからこそ、ピントがきっちりあって見えるということだ。この事実は、積分法といって、20世紀後半の実験物理学での測定制度を上げる方法に応用されている。つまり、人間の目に心地よい自然の映像とは、きっちりと、規則正しく配列された素子では実現されず、ランダムな素子の上に創り出される平均化された映像だということになる。もちろん、この場合、十分な解像度を確保できる程度の精細なドットであらねばならないことはいうまでもない。
実は、この状況は、音楽の演奏をデジタル処理したものとアナログ処理したものとの再生音の違いを思い起こさせる。たとえば、CDを半導体素子のアンプで再生した場合と、LPレコードを真空管アンプで増幅した場合の再生音の違いである。筆者は、かつて、あるレコード会社の協力を得て、カルル・ベーム指揮、ウイーンフィルの演奏によるモーツアルトのレクイエムを同じマスターテープからCDとLPに落として聞き比べをしたことがある。その差は歴然としていたが、もっとも顕著だったのは、第5曲、ラクリモーサ(涙の日)の終結部を力強く、しかももっとも美しい合唱で締めくくる「アーメン」の部分だった。つまり、すべての合唱団員が後ろ向きで歌っているとしか思えない再生音がCDだったのである。もちろん、デジタル録音には、アナログレコードでは避けることのできない針のスクラッチノイズなどは皆無であるが、音場の奥行きが感じられないのである。考えてみれば、音響であっても、映像であっても、われわれが日常接している世界は、虚構の世界であろう。
デジタル技術にも、たしかにノイズは存在するが、それは虚構のノイズだ。たとえば、モアレによる擬色だ。だからこそ、銀塩は、銀塩であるが故の原点に立ち戻り、改めて新たな銀塩世界の魅力に目覚めるべき時期が今なのかもしれないと思う。もちろん、デジタル写真のデメリットもいずれはデジタル技術によって克服されていくのだろうが、少なくとも、現時点においては、いまだに、銀塩には太刀打ちできない弱さがある。デジタル技術の基本は、情報となる信号の量子化にあるが、自然界の姿は、量子化されたモデルのアナログ的な確率現象であることを肝に銘じておきたい。

  

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写真展は続く 明日、明後日の日祝日は休みです

2008-11-22 22:07:39 | 2008

 

 『カラコルムの山々』写真展に、わいわいさんと行きました。今回も名刺入れにたくさんのメッセージが入っていました。その中に《“オアシス”と“氷壁”が好きです。》と書いてくれてあったので、写真を氷壁にしました。又、《高地にての撮影、色々なご苦労があって、ネイチャーの作品を発表され感服いたしました。王者K2の一瞬はお見事、大きくされてのご発表はしかり!! 山を愛するがゆえ、山をめざす、その上作品も作られたのはご立派です。 1920年生れ》とのメッセージもあり、嬉しかったです。

その後、京都で開催中のSAVE THE FILM (GELATIN SILVER SESSION)を見に行きました。《フィルムを使用する「銀塩写真」は世界的なカメラのデジタル化により、市場規模が急速に縮小し消滅しつつあります。それは銀塩写真でしか表現出来ない独特の風合いや、長い間培われてきた暗室作業等の手仕事、技術が失われる事でもあります。ミュージシャンが色々な楽器を奏で、多彩な表現が出来るように、画家が筆や絵の具を使い分けられる様に、私たち写真家も表現手段の選択肢として次の世代の為にもフィルムや印画紙を残していきたいのです。 ゼラチンシルバーセッション実行委員会》に賛同した写真家の作品、ゲストの作品が出品されていました。

「宇宙のからくりからみた銀塩の魅力」~フィルム、デジタルの根源的差異を考える~ 佐治晴夫(宇宙物理学者・理学博士) という挨拶(?)というのですかね~ パネルが貼ってあって、いたく感心しました。ここに載せたいのですが、長いので・・・、又今度ということで。

『カラコルムの山々』 ~K2・バルトロ氷河~ 写真展

11月14日(金)~27日(木) 午前10時~午後6時/最終日午後3時/日祝日休館

オリンパスプラザ大阪オープンフォトスペース

地下鉄四ツ橋線・御堂筋線・中央線 本町駅 22、23番出口

は、まだ開催中ですのでよろしく! 明日、明後日は日祝日で休みです。

昨日は、186回目(右腿)のエンブレル注射をしました。

 

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写真展 開催中

2008-11-18 18:36:53 | 2008

 

 『カラコルムの山々』 ~K2・バルトロ氷河~ 写真展  開催中ですので、hpのトップにも載せてあるK2の写真ですが載せます。写真展に展示してあるのとは、少し違うバージョンです。

14日は、184回目(右腿)、今日は185回目(左腿)のエンブレル注射をしました。関西で早くもインフルエンザが流行っているとの事なので、近所の病院に電話して予防接種が今日出来るようなら、今日のエンブレル注射は止めて(一回飛ばす)予防接種をしようかな~と思ったのですが、なんとなく喉がおかしいので止めました。

昨日、開催中の写真展に行ってきました。写真教室があったので、仲間がたくさん行ってくださいました。これで3度も見て頂いた方がいて恐縮です。オープンフォトスペースなので、芳名帳がなくて名刺入れがあるのですが、ひよこさんをはじめたくさんメッセージを入れて頂いていました。ありがとうございました。「エベレストばかりが山でないという勉強になりました」と書いてあるのもありました。まだまだ続いていますのでよろしくお願いします。

『カラコルムの山々』 ~K2・バルトロ氷河~ 写真展

11月14日(金)~27日(木) 午前10時~午後6時/最終日午後3時/日祝日休館

オリンパスプラザ大阪オープンフォトスペース

地下鉄四ツ橋線・御堂筋線・中央線 本町駅 22、23番出口

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写真展のお知らせ

2008-11-13 19:52:50 | 2008

 

『カラコルムの山々』 ~K2・バルトロ氷河~ 写真展

11月14日(金)~27日(木) 午前10時~午後6時/最終日午後3時/日祝日休館

オリンパスプラザ大阪オープンフォトスペース

地下鉄四ツ橋線・御堂筋線・中央線 本町駅 22、23番出口

3年前にフジフォトギャラリーで開催した写真展ですが、オリンパスプラザからお話を頂いたので、アンコール展示させて頂きます。見て下さった方も、まだの方もぜひ見て下さいね。

今日、搬入に行ってきました。久しぶりに見たら、まだ写真を撮り始めて2年、35㎜のカメラでミラーアップで撮る技術もなく・・・ ですが、あの時の感動が蘇って来ました。

11日は、183回目(左腿)のエンブレル注射をしました。早くも明日は184回目(右腿)の注射の日です。そろそろインフルエンザの注射もしないとと思っているのですが、めまいの事で病院に行かないとと思っているのになかなか行けないのと同じで思いつきが悪いです。

 

 

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見の越

2008-11-08 09:06:57 | 2008

 

 剣山の“見の越~コリトリ”の間の道路から撮影しました。いい撮影ポイントだと思っても、道路が写ったりしてなかなか上手くいきません。ガードレールをまたいだ岩の向こうは絶壁なので、これ以上前に行けないし・・・。(@_@)

昨日は、182回目(右腿)のエンブレル注射をしました。分かっていても、なかなか病院って行けませんねぇ~。フラ~っとするのも朝起きぬけだけの症状なので、まだ行っていません。(^^ゞ

昨日昼過ぎ、写真展の打ち合わせに行く為に電車に乗ったのですが、電車の中で化粧をする立派なおじさんを見ました。若い女性は日常茶飯事ですが、おじさんは初めてです。ファンデーション~付けまつげを付けるのまでを見て、私は南森町で降りたので口紅をつけるところまでは見えなかったのですが・・、やっぱり大阪ねぇ~と思ったのでした。

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