「お前は馬鹿か!」
このフレーズというか、枕詞と言おうか…、主人の口癖だ。
この言葉を発してから、おもむろに私を叱るのだ。
確かに、昔の私ではない。
このコロナ禍の3年は、老いに拍車をかけた。
自分でも呆れるほどだ。
主人にしてみたら、女房の変貌ぶりは、驚愕を通り越し、怒りになるほどなのだ。
本人の私にしたら、やや、身体的な衰えは認めている。
が、行動はさほど、どうということは無い…と思っている。
が、周りの家族から見たら、ハラハラするほど、危なっかしいらしい。
頭もだいぶ、ボケが入ってきた…と感じているようだ。
そんな怒りん坊の主人だが、夕食後、女房に好きなTV番組を見せたいために、
食事の後片付けをかって出ることも多くなった。
私が、モノをテーブルの下に落とせば、かがんで取ってくれるし…。
床磨きもしてくれるし…。
お風呂関係は、すべて、やってくれるし…。
この優しい思いやりのある人と、目を三角にして怒る人と…。
とても、同じ人とは思えない。