今、曽野綾子さんの『夫の後始末』を読んでいますが、これが面白い。86歳の曽野さんが
前書きで,
「私は80代になっていた。作家は常に善悪にかかわらず、自分の立っている現在の位置を
自覚して生きているのが普通だ。私は十分に年を取り、人間の個体をしてあらゆる面で劣化し、
時には差別され軽視されてしかるべき年になったから言えるようになった分野もあることを自然に
感じていた。作家は完全な観念でものは書きにくい。笑い話のようだが高齢者には、ひがみと自信の双方が
あって自然だ。」と書いて見えてシニアの私も至極同感しました。
図書館で借りてこの本を読んだので、今後20年くらいはくり返し読みたいのでアマゾンで買いました。
そしたら図書館の本と違い本に帯が付いていて其の言葉が面白いので写真をいれかえました。
面白い箇所を数か所ご紹介します。まだまだ、読み始めたばかりなので順次ご紹介します。
①p9のまえがきに「個体の劣化」と言う面白い表現がある。リコも手足の節々が痛い時がある。
これなども個体の劣化であろう。
②p55に「力落とし」なる表現がある。力落としの種は曽野さんは持病のせいと言われているが、
体中の軽い痛みとしばし出る微熱を挙げてみえる。