福井利佐blog

切り絵アーティストの日々

世田谷美術館

2019年01月22日 | お知らせ(個展・ワークショップ他)




今月でいよいよ終わってしまう

「ブルーノ・ムナーリ展」



年間を通して巡回してきましたが

こちらの会場で今までになく大規模に取り上げていただき

巡回展の最終地となります。



そして、週末にブルーノ・ムナーリを日本でここまで発展して取り上げるようになったのは
この方の功績があったからという

岩崎 清さんのトークがありましたので




再び訪れました。



日曜日に私だけ単独の時間を作るなんて事は出来ませんので

世田谷美術館が砧公園の中にあるというおかげで






やつらも同行して下さいました。



岩崎さんの講義の時間だけ、主人にお願いする形です。


前回は残念なくらいに全ての売店が工事だったのですが
今回はリニューアルされた売店がオープンしているところもあり
天気も良くて、多くの親子連れが訪れていました。


用賀駅から歩いてきたのですが、
今回は前回行けなかった世田谷美術館の地下のカフェでランチをしたい
という希望があったのですが

美術館に着くまでに繰り広げられる公園の素敵な遊具に
案の定、カフェまでたどり着けず・・・・。
念の為、購入しておいたおにぎりで昼食は終わったのでした・・・。

(念のためというのは、前回、売店もやっておらず
美術館の地下カフェはウェディングで使用されていたのです。)



私は一旦美術館へ行き受付を済ませ、
子供達のところへ再び戻ってちょこっとおにぎりをいただき
主人にバトンタッチ。



ムナーリの展覧会も巡回展は今回が最後、
岩崎さんもご高齢ですので、講演会などはまたいつ聴けるかわかりません。

岩崎さんの思いは
私たちが繋いでいかなければならない
という思いからか、
約束もしていないのに
結局集まる、元こどもの城造形事業部の面子(笑)。

みんな忙しかったり、遠かったり、子供が小さかったりと
それぞれが色々な状況な中、やってくるからすごい。

そして、岩崎さんのトークは面白かった。

私も勤務時代に聞いたことのある話や
色々な逸話が出てきて、
とても面白かったです。


特に、こどもの城開館の時にムナーリを呼んでワークショップと展覧会をやったのですが
その時に、巨匠デザイナー福田繁雄さんが
ムナーリ展の図録を作られたのですが
もともと美術出版社の鬼編集者だった岩崎さんの
その福田さんデザインの図録に対する見解が面白くて
笑いすぎました。


城の元スタッフみんな
「また言ってる」って思っていたと思います(笑)。


そして、こどもの城は国が運営していたので
岩崎さんのような、いわゆるアウトロー的なタイプは
間違っている事は「間違っている!」と
言ってしまう正直な方なので色々とご苦労があったようで
そこの部分も面白かったです。

私はそういう波がひとしきり終わった後で
働き始めたので、
よくは知りません。


しかし、岩崎さんの
未来を作っていくこどもの感性を養うべきだという
一貫した思いは素晴らしく
世の中にまだムナーリがそんなに認知されていない時代に
ムナーリをこどもの施設に呼んで
ワークショップをやってもらう。
しかも、まだ「ワークショップ」という言葉も日本ではほとんど認識されていない
30年以上前に「ワークショップ」というものを定義して
さらにそのワークショップを行ってもらう作家のバックグランドである作品を紹介しなくては
作家を知ることができない
というわけで、日本で初めてのムナーリの大々的な展覧会
そしてシンポジウムとして、福田繁雄さんや著名な日本の文化人などを呼んで
ムナーリを囲んでのトークなど
「こども」というキーワードから
様々な事を展開したオープニングを企画されたのです。


今のムナーリ人気は、先見の明のある岩崎さんのおかげと言っても過言ではないかと思います。

まだまだ頭もしっかりしていらっしゃるみたいだし
長生きしてほしいわ〜。

私が勤務時代に、岩崎さんがお世話になったという
何人かのご高齢の先生方がよくこどもの城に顔を出されていたのですが
当時もうすでにご高齢だったのに
その方達がまだご存命で自分の足で歩いているという噂を小耳に挟みますので
その周辺みんなご長寿な印象です。
(100歳近い人もいる)


岩崎さんはシャイなので
こうしたちゃんとした講義でないと
ちゃんとお話が聞けなかったりするので(笑)
またどこかで講義してほしいです。


今回企画していただいた世田谷美術館の学芸員の方に感謝です。



みんなに会えて、岩崎さんの元気そうなお姿も見れて
講義も面白くて、大変満足した時間でした。


講義終了後、扉が開くや否や

「おかあしゃん!」

という息子の声。



郷愁に浸っていましたが、一瞬で現実に(笑)。


何回か会っているけど覚えていない子供たちに
みんなを紹介。

みんなこどもの仕事だったので、当たり前ですが子供が好き。
っていうか子供対応が自然。
素晴らしいな

と思うのです。


いい職場だったなと思うのです。




岩崎さんを通して、ムナーリを通して
またみんなといつでも集まれるっていう思いがあって

そういうところがあって良かったなって思うのです。



行きには気づきませんでしたが




よく見たら公園の桜が咲いていました。




梅かと思いましたが、桜の種類でした。


まだまだ春は遠いかと思っていたのに
もうすぐそこに来ているんですね。



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お知らせ



日本テレビ「Stories ~あなたのライフを探す家〜」
バックナンバー
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神戸ファッション美術館
「息を呑む繊細美 切り絵アート展」
11人の切り絵作家展
2019年 1/12(土)〜3/24(日)
http://www.fashionmuseum.or.jp


ニューヨークタイムズ
スタイルマガジン日本版web

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