福井利佐blog

切り絵アーティストの日々

静岡県立美術館 実技室講座1

2015年02月06日 | お知らせ(個展・ワークショップ他)

静岡県立美術館のワークショップの続きです。





美術館の駐車場から
富士山の写真を撮ってみましたが、
あまりにも大きく、くっきりみえるので
合成写真にしか見えません。

なんか見えすぎておかしなことになっています。


この日は父が仕事の行くついでに送ってくれたので
早めに着き

プロムナードを松井さんとのんびりと

おふざけしながら上って行きました。

まだ実技室には学芸員さんは誰も来ておらず
鍵も閉まって電気も消えていたのですが

この方はすでに出勤されていました。



御年86歳のボランティアさんの

Aさんです。

本当にお元気で
年齢を聞いた時には驚きました。

常に何か掃除や片付けをして下さっています。

自分で仕事を見つけ、動き続けています。

耳もよくて
とてもお元気です。

本日はAさんの動向とともにお伝えしようと思います。




日曜日は、大人向けの1日講座です。


こちらも
前日とはまた違った「自画像」をご用意しました。



今回の1日講座の方が
展覧会の「石田徹也展」に近いでしょうか。

自画像のようなアイコンのようなものを
能面をモデルに
自分の顔を投影して
「自画像」を作ります。




ということで、
展覧会場を学芸員の川谷さんがご案内して下さり
「自画像」
制作のヒントを探しにいきます。



みなさん真剣に作品鑑賞されています。

しかし、石田さんの作品は
見始めると深く深くはまってしまうし
考え込んでしまいそうなので
今回は要所をさらっとご説明いただき、

また制作に戻ります。





川谷さんが自画像をキーワードに
お話をしてくださいます。


私、石田さんの作品は

同年代の方で
31歳という若さでお亡くなりになっており、

作風もあいまって
あまり見られないかもな~
と思っていたのですが、

本物は思ったよりも
ユーモアがあって
暗くありませんでした。

デザイン科を卒業されているし、
アクリル絵の具で描いているのが
重くならないのでしょうね~。

しかし最後の部屋は
より心象風景を表現するためからか
油絵を用いるようになり
深く深く自分の世界に入っているのでした。

生きていたら
もっと描きたかったでしょうね。

最後の絶筆の作品には
マスキングがついており
志半ばだったのだろうな
と感じてしまいます。



さあさあ

そんなこと考えだすと
石田ワールドにどっぷりはまってしまい
ワークショップどころではなくなってしまうので

さくっと引き上げ、
「自画像」と向き合います。





まずは切る練習ですよ~。





みなさんを早くこちらの世界にひきもどします(笑)。



切り絵が初めての方もいらっしゃるのでね。


まずは練習です。






切る練習ができたようなので、

いよいよ本番です!







Aさんも見守ってくれています。



私が用意した、
女面、男面、神の面、鬼の面などをベースに
自分のお面的な自画像を作っていきます。



私が用意したのはこちら。


女面をもとに制作した工程のサンプル。





ではではみなさんもスタート。



Aさんもどの面にするか考えだしました。


真剣です。


翁のお面も用意しましたが、
何を選ばれたのでしょうか・・・。


鏡を用意したり、
写真を撮ってプリントアウトをしたりして
自分の顔と向き合います。





すでに明確なイメージを持って
取り組んでいらっしゃる方もいました。








Aさん、細かい作業は苦手だそうで
しばし絵から離れます。

86歳ですからね。

無理しないで下さい。



そんなこんなで午前の時間はタイムアップ。
午後作業へしばし休憩~。

休憩は必要ですよ。

みなさん休んで下さいね。



私は松井さんと美術館のレストランで
静岡の食材でできたランチを食べました。

おいしい~!!!

レストランでは
静岡県の焼津市出身の石田徹也さんに合わせた
特別メニューもありました。

私と松井さんは
6年間こどもの造形講座を一緒に担当していたので
話す事が尽きなくて
ずーーーーーーと
そんなこと話してて
あっという間の休憩でございました。

ここが静岡であるというのが不思議なくらいで、
こどもの城というホームタウンが無くなっても
また一緒に講座ができて
私はとても嬉しいです。

そして・・・。

午後の制作スタート!



ボランティアの志村さんが
今回のワークショップの内容を描いて下さった看板が実技室の目印です。


ちょっといろいろ書いてたら長くなったので
2回にわけます。


つづく~。