浮き輪でお昼寝♪

アラフィフです。
興味があること、日々の生活を書いていきます♪

『タイニー・タイニー・ハッピー』を読んで

2012-09-09 | 本・メルマガetc.

飛鳥井千砂;作    角川文庫

 

飛鳥井さんの前作になります。

私はこれが一番おススメです☆

 

東京郊外の大型ショッピングセンター『タイニー・タイニー・ハッピー』

略して『タニハピ』

タニハピを舞台に交差する人間模様。

結婚、恋愛、仕事に葛藤する8人の男女の恋愛ストーリーです。

 

本当に『タニハピ』が東京郊外にありそうなくらいリアルです。

タニハピの商品管理で働いてる徹、めがね屋の美咲はご夫婦。

めがね屋の同僚、むかいのイタリアンレストランのウェイトレスなどなど。

 

お話しは8つで構成されているが、実は一つに繋がっています。

ドラマとかになりそうな作品です。

 

前回書いたように飛鳥井さんの作品の登場人物、背景はしっかり創り込まれています。

みんなこんな風になにかしら、抱えて生きてるんだよねーー。

と8人の人生を覗き見した気分

 

恋愛ものはちょっとね。。。と思う人も恋愛ベタベタではないので

というか、ほんのり恋愛の色があるくらいです。

恋愛小説、というより人生模様小説ですよ!

でも表紙がどう考えても女性向けなんだよねぇww

男性が手を取るのは難しいかもw

でもちょっと高品質なドラマでも見た気分ですよ

 

 


『サムシングブルー』を読んで

2012-09-09 | 本・メルマガetc.

飛鳥井千砂;作  集英社文庫

 

飛鳥井さんの作品はだいたい恋愛小説で、背景がしっかりとあるタイプ。

この作品は結婚を意識していた恋人と別れてしまった27歳の梨香に

別れた翌日には元彼と元親友の結婚式の招待状を受け取り二重のショックに

落ち込み、さらに当時の仲間たちと一緒に結婚祝いを贈ることになり

失恋のショックの中、元彼氏との思い出を彷徨い、揺れながら進んでいく

女性の姿を描いた恋愛小説です。

 

こう書くとちょっと重そうと思われそうですが 全くそんな事はありません。

梨香の揺れてる不安定な気持ちがとても上手に書かれています。

別れるにも決定的なことがあるわけでもなく、なんとなく、なんとなく。。。

 

高校時代も回想のように鮮やかに描かれています。

梨香も、元カレも元親友も、その周りの仲間たちも個性をうまく表現していて

あーー、こういうクラスメイトいたなー、と思いながら読みました。

梨香はこんな初恋を経験して、こういう女性になったんだなー。。。

と梨香が一人歩きするくらい人物設定もしっかりあります。

誰かモデルでもいるのかしら、と思うくらい飛鳥井さんの作品の登場人物は

性格、環境がしっかり設定されているから登場人物が多くても(飛鳥井さんの

作品はいつも登場人物が多いです)ここで、この人と絡むかっ!という

設定も無理がありません。

この登場人物ならやりそうだもの。。。と思えます。

 

私が好きな『ブルー』ってのもいいですね♪

 

その時はそう思えなくても、会社や私生活で毎日いろんな経験をして

日々、少しずつ考え方も、変わっているんですよね。

そんな少しずつの変化を描くのがとてもうまい作家さんだと思います。