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吉本隆明の声と言葉

2008-08-23 | book
 『吉本隆明の声と言葉。』編集構成・糸井重里(ほぼ日ブックス)を読む&聴く。

吉本隆明の講演をダイジェストしたCDと、その解説にあたるブックレットから成るBOOK&CD。

最近、「知的な話に耳を傾けよう」という気運がある気がします。茂木健一郎は、ブログで講演の音声ファイルを無償で公開してるし、文化人がよく聞いているらしい小林秀雄の講演CDブックは、大型書店に行くと平積みされていたりします。
まあ、私もその流れに乗っかって、本書を手に取ったわけです。

「戦後思想界の巨人」とか、大仰に紹介される吉本隆明ですが、核は「文芸評論家」だと思います。
ものを考える中心には、文学があると感じるので。私の関心がそっち方面だから、そう思うのかもしれませんが。
いちおう、主著『共同幻想論』『言語にとって美とは何か』などは、読みました。たぶん、言いたいことの4分の1も理解できてないでしょう。それでも、自分なりに目からうろこが落ちる部分もありました。

著作では、学術タームに頼らない、独自の概念語やクセのある文体がとっつきにくいですが、講演の話し言葉は親しみやすく、音声で聞くのは入門として最適だと思います。

吉本隆明と糸井重里は以前、週刊プレイボーイで人生相談の連載をしていて、大学時代、よく立ち読みしていた覚えがあります。(この連載は構成をガラリと変えて『悪人正機』(新潮文庫)という本になってます)
話し言葉だと、「~だぜ」「~じゃねえか」なんてざっくばらんな吉本節が魅力的です。CDの肉声で聞くと、そういう言葉のニュアンスというか、温度が感じられて面白いです。

朝日新聞の記事になっていました。
糸井重里氏は、「本で読むより、声で聴くほうが圧倒的に腑(ふ)に落ちると思います」と言ってますが、どうでしょう。
やはり、吉本隆明の思考のエッセンスは文章に凝縮されていると思います。

吉本隆明の魅力の一端に触れる入り口として、おすすめできます。
ただし、「ほぼ日ブックス」は、取次を通さない直販なので、大型書店しか置いていません。
大型書店に立ち寄ったときにでも、手に取ってみて下さい。
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