林 住 記

寝言 うわごと のようなもの

里山を学ぶ

2011-04-11 | 知ったかぶり




里山講座の本年度初講義は武蔵丘陵森林公園内植物園園長による「里山のなりたち」だった。
里山の正しい循環を、多摩の古老の体験をもとに説明してくれた。すなわち........




里山の樹木は15~20年毎に伐採しなければならない。
伐採後3~5年は放置し、切り株から生えてきた新芽や雑草どもに成長を競わせる。




その後雑草を刈り取り、新芽は勢いの良いものだけ切り残し成長させる。
以後15~20年、毎年草刈や落葉掃きを繰り返し、新芽を成木にさせ、また伐採する。




そうすることで生物多様性に富む里山が維持されたが、薪炭には化石燃料が、堆肥には科学肥料が入替わった。
また多くの生活用具原材料が工業製品に追わ
れ、里山は価値を失くしたため放置されている。




で、「どうするか」、だが答えが見つからず、荒れるに任せている。
景観を楽しむ行楽地としてだけの里山でいいのか、という分かり易いけれど困った話だった。




間伐や下刈りで発生する大量の間伐材や枝葉や笹を、どう処分するかが大問題の由。いやはやごもっともな話。
実際、近所の山でちまちまと間伐をやていると、よく分かる。困った困った。

遊んでる場合じゃない。けれど難しいことは公園にお任せしよう。
午後は、パステルカラーに彩られた広大な園内のごく一部に咲く花々を訪ね歩いた。


園長さんの名講義のネタ本は、
「雑木林の植生管理~その生態と共生の技術」(亀山章編・ソフトサイエンス社刊)の由。

110411



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