思庵で長考していると、網戸の外でブンブンと羽音がする。
ヤバイ! 高い庇の下でスズメバチが巣作り中だ。森男が放つ芳香におびき寄せられたのだ。
庵を出てからも長考しましたね。
なにしろ場所が高過ぎるしスズメバチは獰猛だ。脚立に跨って叩き落とそうとすれば空中戦で墜落する恐れがある。
で、小窓から半身を乗り出し、高枝切りで叩き落とし、サッと身体は引っ込めよう、と。
ダメでした。
狭い場所では高枝切りは厠の長刀、過ぎたるは及ばざるが如し、だ。
それでもようやく巣をつついたらスズメバチが4、5匹飛び出してきた。
間一髪、高枝切りを放り出して思庵に閉じこもった。
高枝切りは真下に落ちて鋏の握り部分が真っ二つでオシャカ。
おまけに衝撃でゴミ箱の蓋に穴を開けてしまい、一回戦はあえなく敗退となりにけりだ。
翌朝、思庵でまた考え、ホームセンターで武器を調達。
1.住友武田農薬製
「毛虫退治直噴約4m散布ジェットタイプベニカDスプレー」980円
2.ARS製
「軽量高枝鋏伸縮チョキSタイプ」3980円
まず、殺虫剤を巣に噴きつける。......これがもうタイヘン。
そもそも、ジェットと言うが手動式だった。しかも筒先が横付け。頭上の巣に向けると、薬剤が噴出しない。
まぁしょうがないと、滅多矢鱈に霧を散らした。多分、敵よりも森男の方が薬剤を多く浴びたに違いない。大体、入れ物の文言が大袈裟だよ、住武さん。
それに毛虫用だから大して効くまい。だが空気を読んで奴らは逃げ出すだろう、との狙いだった。
三日目。
思庵で耳をすませば、スズメバチの出入りはないようである。
新しい高枝切りの操作練習を始めたが、今度のは長さを調節出来る代わりに、その分重くなっている。ちっとも軽くないや。小窓からの操作は森男の細腕ではとても出来そうもない。
仕方が無いので、朝顔の支柱をあてずっぽうに振り回して、やっと巣を叩き落すことが出来た。
巣はまだ5センチにもなっていないのに、既に幼虫がうごめいていた。
おおコワ。
以上、なんとかスズメバチを撃退出来たのだが、殲滅したわけではない。
爾後の防衛のために、ネット検索で薬剤を探したら、ありました。
☆イカリ消毒の「スーパースズメバチジェット」です☆
但し、これを仔細に検討するといろいろ欠点が多いですね。多分、これを使ったらイカリに震えることだろう。
銀座にお出かけカトリスと同じく、研究室の机上の産物です。
つまり、
・筒先が横向きで庇に対応出来ない(庇は頭上にあるんです)
・たった45秒間で2625円とベラボウな値段(刺されて死んだほうがマシだ)
・スズメバチに命中させる必要があること(相手はステルス戦闘機だよ)
等々です。
まぁ、床下のススメバチをやっつけるのにはいいのかもしれない。
しかし、ここまで出来たのだから、庇に寄り付かない専守防衛型噴霧式防蜂剤を商品化して頂きたいものです。
値段はお安くね。
いずれにしても、巨額な防衛費を使ってしまった。
でも、刺されないで良かった良かった。
♂なお、NHK「ご近所の底力」もどうぞ。
♂毒液吸引スポイトの効果に感動したことがありますが、どこで入手出来るのか教えて下さい。
「思庵」とは、わが「猫額亭」の厠のことであります。
▲一番上の画像はステルス戦闘機F22。
蜂の毒針はお尻にありますよ。
080703
もう、タイヘンだったんですから。
♂小肥りさま
ったく、メーカーも小売店も不勉強で、売れないのは当ったり前田のクラッカーですね。
と喧嘩を売ったつもりです。
♂霜月一八さま
蜂は大丈夫です。胴がくびれた人には恐縮します。
子どもの頃、日向ぼっこしながら蜜蜂を掴んで遊びました。
他の蜂は雀以外は傍に来ても平気ですが、蛇は大の苦手で、見るのもヤです。
♂ポッチ~さま
わが町では、宇宙服のような防護服を貸し出してくれるようです。
エライ出費で今月はおやつを減らさなくてはなりません。
防護服を着て、蜜蜂の巣を襲おうかと思ってます。
さしづめ森男著「スズメバチ退治大奮闘記」ですね。
えらい出費になってこれまた大変だったようですが、
私が住んでる町ではスズメバチ退治には消防署の人が
駆けつけてくれます。
赤い消防車ではなくて、普通の商用車で。
いいねぇ戦闘機と思ったら、あら大変スズメバチでしたか。
結果的には物損で済んで良かったですね。
私は蛇は比較的大丈夫なのですが、蜂は全く駄目です。
花の写真を撮っていると日本蜜蜂でしょうか小さな
蜂が飛んでいるだけでたじろぎます。
通う釣り宿に30cm位の大きな鉢の巣がガラスケースに
納まっています。巣は見事な芸術品って感じです。
これからの季節十分に気をつけて下さいね。
腹かかえて笑ってしまいました。
3日間の戦闘経過がよくわかります。
厠の長刀(笑)殺虫剤噴霧ノズルの見込み違い(笑)
敵よりも薬剤を多く浴びる(笑)
軽量を謳いながら軽量ではない(笑)
そういや4、5年前我が家でも・・・。
直径10センチ、補注網をかぶせて殺虫剤を
思い切り噴射しました。